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もっともっとスクラン奈良萌えスレッド

1 :マロン名無しさん:04/01/15 06:56 ID:???
週刊少年マガジンとマガジンSPECIALで連載中の「スクールランブル」のSSスレです。

SS書き限定の心構えとして「叩かれても泣かない」位の気概で。

SS保管庫
ttp://www93.sakura.ne.jp/~mm/SchooLRumble/index.htm

前スレ
もっとスクールランブルの奈良くん萌えスレッド
http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/wcomic/1072536035/
前々スレ
スクールランブルの奈良くん萌えスレッド
http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/wcomic/1060335566/

関連スレ(21歳未満立ち入り禁止)
スクールランブル@エロパロ板
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1070069061/

2 :マロン名無しさん:04/01/15 06:59 ID:mHjb5DDb
奈良って大阪の朴理?

3 :マロン名無しさん:04/01/15 07:18 ID:???
これだけはいわせてくれ。

なぜ「スクールランブル」といれなかった

4 :マロン名無しさん:04/01/15 07:23 ID:???
>>3
スレタイが長くて立てられなかったから
文句ある?

5 :マロン名無しさん:04/01/15 07:31 ID:???
サブジェクトが長すぎて…ってスレタイが長くて立てれないって事だったの?

6 :マロン名無しさん:04/01/15 07:34 ID:???
             ,,-‐―――
             /      :::ヽ
            /         :::ヽ
           /.,,,,、、 ,,,,,,,,    ヽ
          / ==/  .,==-   レ:│
         〔、 ,(_,、ノ( "",,ノ:: 6)/
         λ:" ‐=‐^ン ...::::: |/
      _ril   λ:::::. .::.. ::...::::::/_λ
      l_!!! ,、 ,..-\:::::::::::::://丶--'ー--、 -―--、
      | ! !_!|i::::::::::`´ー''´:::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::,..、::`ヽ
        ! ', ,|!::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ/---‐'´`\::::\


7 :マロン名無しさん:04/01/15 07:37 ID:???
………奈良健太郎が立てたのか?ここは……
奈良の名前などほとんど出てこないというのに…もう一個立てて重複願いでここ消す?SSないからやるなら今しかないけど…

8 :マロン名無しさん:04/01/15 07:54 ID:???
奈良カッター!

9 :マロン名無しさん:04/01/15 08:02 ID:???
絶対幕張ネタで最初ひどい事になるし…

10 :マロン名無しさん:04/01/15 08:09 ID:???
奈良づくし

11 :マロン名無しさん:04/01/15 08:24 ID:???
マロンって削除依頼出来たっけ?

12 :マロン名無しさん:04/01/15 08:51 ID:???
ならで行くんなら、#かどっか〜んにしてほしかった。

13 :マロン名無しさん:04/01/15 09:00 ID:???
また奈良か・・・_| ̄|○

14 :マロン名無しさん:04/01/15 09:46 ID:???
幕張は、おもろかった。

15 :マロン名無しさん:04/01/15 10:52 ID:???
次スレは

スクールランブルSSスレにしようね

16 :マロン名無しさん:04/01/15 10:56 ID:???
>>1
カサレリア

17 :マロン名無しさん:04/01/15 11:06 ID:???
誤爆ったがココなら意味は同じか

18 :マロン名無しさん:04/01/15 11:19 ID:???
Vガンか?

19 :マロン名無しさん:04/01/15 13:33 ID:???
次スレは「さらにスクールランブル奈良萌えスレッド」とかか?

20 :マロン名無しさん:04/01/15 14:44 ID:???
『スクールランブルの奈良モブスレッド』

21 :マロン名無しさん:04/01/15 14:46 ID:???
>>1
もう奈良でいーよ・・・

>>15
次スレはもっと×3スクールランブル奈良萌えスレッドは?

22 :マロン名無しさん:04/01/15 15:20 ID:???
スクールランブルの奈良をボコボコにするスレッド

23 :マロン名無しさん:04/01/15 15:22 ID:???
>>22
それは播磨に任せろ

24 :マロン名無しさん:04/01/15 19:52 ID:???
とりあえず>>1さん、乙です。


25 :day after day:04/01/15 20:22 ID:???
「ふう、やっぱりここは落ち着くぜ……」
 疲れ切った表情でサラの入れた紅茶を飲み干す播磨。何かと身の回りで騒ぎの絶えない播磨、夏の一件以来
茶道部部室が憩いの場になっている。
「なんだかお疲れ気味ですね、先輩」
「ん、まあいろいろあってな……」
 サラの言葉にその『いろいろ』を思い返す播磨。
(まずあれだ、金髪に睨まれただろ、それからヒゲ呼ばわりされただろ、あとはよくわからんがぶっ飛ばされ……)
「……いろいろじゃねェ、一つだ」
「?」
 ああいや、なんでもねえ、と悪夢を振り払う播磨。どうにもここのところロクなことがないようである。
「世の中平和が一番だぜ……」
 微妙にずれたことを呟きつつ、今度はお茶請けのクッキーに手を出す。
「あ、それ八雲が作ってきてくれたんですよ。どうですか?」
「おう、うまいぜ。さすがだな、妹さん」
「ありがとうございます……」
 播磨の裏表のないストレートな言い方に少し赤くなる八雲に、よかったね、とサラ。
「でも悪ぃな、別に部員でもなんでもねェのにいつも押しかけちまって……」
「そんなことないですよ、先輩は大切なお客さんですから。ね、八雲」
「……うん」
「それにウチはいつでも誰でも大歓迎、ですよ」
 そりゃありがてェんだけどよ、と一つ疑問を口にする播磨。
「なんか表に張ってあるだろ、花井がどうとか」
「……あれは……そのいろいろと……」
「花井っつったらあの花井だよな。なんかやりやがったのか、アイツ」
 そんなことはないんですけど、とちょっと困り顔の二人。
「高野先輩が、ちょっと」
 別に嫌いっていうわけじゃないと思うんです、とサラ。
「ま、別にいいけどな」
「うーん、あんまりよくもないと思うんですけど……あ、それより先輩」
 ん?、と聞き返した播磨にずずっと詰め寄るサラ。

26 :cat meets girl:04/01/15 20:23 ID:???

 伊織は逃げていた。誰からというと、見知らぬ女性からである。理由
は分からない。むしろ、伊織が聞きたいぐらいだった。
 その女性は20過ぎに見えるが、実際はもう少し上なのかもしれない。
学校をうろうろしていたら、突然近づいてきたのだ。その勢いになんと
なくビックリして、伊織は逃げ出した。
 今もその女性はしつこくも追ってきている。追いかけっこが始まって
五分ごろだろうか、さすがに伊織も本気で逃げようと思い出した。
 そのとき

「…きゃっ!」

 追跡の声が、なぜか途切れた。見れば、彼女は転んでいる。それもな
にもないところで。器用なものだ。…これが世に言うドジっ娘なのだろ
うか。
 ともかく好機である。今のうちに距離を稼ごうと、伊織は再び走り出
そうとするが…

「…ま、待って…きゃぁ!」

 なぜか、立とうとして転んでいる。それも頭から地面に…かなり痛そ
うだ。どうやら、伊織は逃げる気がうせたらしい。てこてこと彼女に近
づいていく。
 それに気づいた彼女は、最初驚き、そのあと、まだ痛いのだろう、涙
目だが、にっこりと笑顔を作る。

「…あ、良かった、待っててくれたのね」

 見た目とは違うイメージの、カワイイ笑顔だった。

27 :cat meets girl:04/01/15 20:23 ID:???

「ウフフ、ごめんね、猫君。ちょっとキミをモデルにさせてね」

 笹倉は黒猫に向かって話した。おそらく通じてはいないと思うのだが、
それは雰囲気というものである。
 やっとのことで捕まえた猫…まあ、捕まえたというか、捕まってくれ
た猫だが、意外にも彼は自分の言うことを聞いてくれた。さすがにじっ
と動かないとはいかないが、机の上からは降りようとはしない。

「あなたは自由にしてていいからね」

 やはり通じているのか、にゃあ、と一鳴きしてくれた。思わず、笑顔
がこぼれた。

28 :cat meets girl:04/01/15 20:24 ID:???

 絵画コンクール、今回も入選していなかった、はんば予想できた結果
であっても、落胆している自分はいた。やはり自分には、絵を描く才能
がないのか…

 自分が師と仰ぐ人に言われた。

「少し、力が入りすぎている。気楽に絵を描いてみたまえ、モデルを使っ
た人物画などではなく、ふと日常で描きたいと思ったものとか」
「ええと、風景画などでしょうか?」
「いや、別にこれとうって決めなくていい。遊んでいる子供とか、愛嬌
のある動物とか…自分が描きたくなったもの、そういうのはどうだね?」
「…分かりました、やってみます」

 そう言われたのだ三日前。以来、ペットショップを回ったり、公園を
散歩したりして、描きたくなったものを探したりしていたのだが、どう
もイメージ通りの『絵』が見つからなかった。
 そのとき、ふと猫が目の前を通り過ぎた。なんともなしにそれを見て
いると、その猫は急に走り出したかと思うと、楽しそうに草に寝そべっ
た。寝ていると思ったら、目の前を跳んでいる蝶を追いかけ始める。す
ると今度は、別の猫に向かいだして…といったふうに止まることを知ら
ずに、好き勝手に動いていた。

 クスクス笑いながら見ていたら、なんとなく、その猫を描いてみたく
なった。理由は分からない。気づけば、猫を追いかけていた。

29 :cat meets girl:04/01/15 20:25 ID:???

 白い紙に鉛筆でデッサンする。気にいった猫のポーズを頭に焼付け、
大まかな形は記憶の中から、細かい部分は猫を観察して。
 猫がとす自由な動きから自分のベストをチョイスする。

 あくびをする瞬間
 なにかに前足を伸ばしている様子
 顔を洗う動き
 「なに?」という、きょとんとした表情…

「困ったわ、どのポーズにしようかしら…」

 予想以上に書きたい構図が多い。こんなことは久しぶりだった。
 この絵も絵画コンクールに出展するつもりでいたのだが、いつもなら
何を書くか、どう書くか、それだけに時間を費やすことが多かった。
 しかし、今回は書きたいと思う構図がドンドンあふれてくる。その感
覚は久しく忘れていたものだった気がする。

30 :cat meets girl:04/01/15 20:26 ID:???

 いつからだろうか、絵を描くのが大変だと思いはじめたのは…。

 学生のころを思い出す。あのころは描きたいもので溢れていた。絵を
描く時間が惜しくて、食事や寝ることも忘れていたこともある。どれだ
け時間があっても、足りなかった。

 自分は子供でなくなったのか、それとも大人になってしまったのか
 昔は楽しい夢を見ていたのだろうか、今が辛い現実なのだろうか


 気づけば、黒猫は動きつかれたのか、ぐっすりと眠っていた。窓から
当たる太陽の光が暖かそうだ。自然に手が伸びる。頭を撫でてやると、
わずかに頭が動いたが、瞳は開かなかった。柔らかい感触と、つやつや
した毛並みが心地よい。

 しばらく、絵を描くことを忘れてその猫を見つめていた。

31 :cat meets girl:04/01/15 20:43 ID:???

「―――これが今回の作品ですか、笹倉先生」
「あ、やだ、見ないでください刑部先生…」
「そうはいっても、誘ったのは笹倉先生でしょう」
「……でも、恥ずかしいですし」

 秋の絵画コンクールの展示会。私立美術館の一角を使った、小規模
の展覧会のようなものだ。展示されているのは金賞、銀賞、銅賞、佳
作含めて30点。絃子の同僚の絵は、銅賞と書かれているコーナーに
置いてあった。
 その絵を見る。

 それはカーテンが揺れている部屋。テーブルの上に一匹の黒猫が気
持ちよさそうに眠っている。暖かそうな陽の光に包まれた猫が幸せそ
うな寝顔をしている。

 題名「陽だまりで 一休み」

 その下には、ご大層な身分と名前がと寸表、と書かれた紙があった。
『窓から注ぐ太陽の光と、黒い猫のコントラストが素晴らしい、ただ
し、ややあっさりし過ぎている。次回作に期待』

32 :cat meets girl:04/01/15 20:44 ID:???

 絃子は、しばらく無言でその絵を見る

「…いい絵ですね」

 素直な感想を口にした。シンプルな言葉だが、自分の正直な気持ち
だった。

「…ありがとうございます」

 やはり照れているのか、隣の同僚は顔を赤くして応える。顔はよく
見えないが、嬉しそうだ。

33 :cat meets girl:04/01/15 20:45 ID:???

 ホールを出て、道を歩く。笹倉は独り言のように話し出した。

「あの絵は…ひさしぶりに描いてて楽しかったですよ…そんな感情は
学生の時以来です…」
「…」

 絃子は応えなかった。その言葉が、半分は自分に言い聞かせているこ
とだと分かっていたからだ。

「才能なんかよりも大切なこと、絵を描くこを楽しむこと…それをすっ
かり忘れていました。これじゃあ先生失格ですね」

 こつん、と自分の頭を叩く。

「思いだしたのなら、もう大丈夫じゃないんですか?」

 絃子は笑いかけながらそう言った。

「…ありがとうございます」

 その優しい言葉に笑顔で返した。

「お茶でもしませんか、のんびりと。茶道部の部室に招待しますよ」
「いいですね、お邪魔させてもらいます」

 紅茶の銘柄の話題を話しながら、二人は街の中を進んでいった。
ゆっくりと視界が移っていく、周りの人に比べれば、のんびりした歩調。
遅くもなく、速くもない、それはきっと、猫が散歩するぐらいの速さで。

34 :cat meets girl:04/01/15 20:46 ID:???

 展示会場。二人の女子学生が絵を見て回っている。二人が一つの絵
の前に立った。

「ねえねえ、この絵ってなんか良くない?」
「うんうん、思う思う。なんか暖かいていうか、のんびりしていると
いうか…うまく表現できないけど」
「分かる分かる! こんな絵、描きたいね…」
「うん…描きたいね…」

 二人はその絵を静かに見つめた。ふと、一人ある事に気づいた。
その微笑ましい光景を、隣の友人に伝える。

「あ、ほら見て、あそこ、あの絵の猫がうらやましいのかな、本物の黒
猫もじっと見てるよ―――」

 cat meets girl,Tommrow girl is …?

35 :猫の人:04/01/15 20:47 ID:???
>>25

すいません、かぶってしまいました…。
本当に申し訳ない。

36 :day after day:04/01/15 20:49 ID:???
……あーやってもうた。
こちらこそ申し訳ないです、>>35
ちうわけで>>25の続き。

37 :day after day:04/01/15 20:50 ID:???
「そろそろ八雲のこと、ちゃんと『八雲』って呼んであげて下さい」
「……あー、ほらよ、なんかこう……恥ずかしいじゃねェか。それに妹さんは妹さんだし……なあ」
 同意を求められて、私は別に、と答える八雲。
「八雲がそう言うならいいんだけど……でも先輩、そしたらどうして私は名前で呼んでくれるんですか?」
「いや、どうしてって言われてもな……」
 正直なところ、他に呼び名も見当たらず、さりとてサラちゃん、などというのはこれまた気恥ずかしい、
というそれだけの理由なのだが、
「あ、先輩私のこと女の子として見てくれてないんですね。ヒドイなー」
「なんでそうなるっ!」
 からかうサラに動揺する播磨、そんないつものやりとりに、見ている八雲からは笑みがこぼれる。
にぎやかで微笑ましい放課後の一幕。
「……今日も元気だね」
「あ、部長」
 おう、邪魔してるぜ、と軽く手を上げる播磨に、いらっしゃい、と答える晶。確かに花井のときとは
ずいぶんと扱いが違う。
「それにしても、本当によく来るね」
「……行くとこもねェしな」
 本音を言えば教室でなんとか天満ちゃんと、などと考えている播磨だが、最近どうにも沢近からの
プレッシャーが激増中、その場にいることすらままならない状態だったりする。
「ったくなんなんだよ……」
「気持ちっていうのはなかなか思い通りにならないんだよ」
 自分のお茶を入れながら呟いた晶に、なんだそれ、という顔をする播磨だが、こっちの話、とあっさり
はぐらかされる。
「でも播磨君が居てくれると助かるよ、いろいろ」
「いろいろ?」
「そう、いろいろ」
 そう言った晶の視線の先には、楽しそうにお喋りしている八雲とサラの姿。
「ん?あの二人がどうかしたのか?」
「……別に」

38 :day after day:04/01/15 20:55 ID:???
 そういうところが播磨君らしいんだけど、と思いつつそっけなく答えてから、君はいつまでも
そのままでいてね、などと言いながら播磨の肩をぽんぽん、と叩く晶。
「お、おう……」
 そのなんだかよくわからない空気に押し流される播磨。ここら辺が格の違い、というやつだろうか。
 ともあれ、ひとしきり播磨をからかい終わった晶、二人ともいいかな、と今度は八雲とサラに声をかける。
「他の人は今日来られないみたいだし、折角だからどこかに行こうか」
「あ、いいですねそれ。……でも珍しいですね、部長からそういうのって」
「せっかく播磨君もいることだしね」
「ん?なんで俺なんだ?」
 決まってるじゃない、という顔で播磨にだけ聞こえるようにささやく晶。
(荷物持ち)
(なッ……!?)
(頼りにしてるよ)
(おい、そりゃあいくらなんでもよ……)
「あの、嫌なら無理に……」
 なにやらやりあっている二人を見て、その内容はわからないが思わず不安げに口をはさんでしまう八雲。
「いや、別に嫌ってわけじゃないぜ?ただな……」

39 :day after day:04/01/15 20:56 ID:???
「ただ?」
 ここでしれっとそう言えるのが、晶の晶たるところ。
「わーったよ、ったく……おし、行くぜ」
 その台詞に、よかった、と心の奥で安心する八雲と、そんな八雲の様子に微笑むサラ。
「じゃあ決まりだね。準備しようか」
 晶のその言葉に席を立つ二人。播磨はと言えば、準備するようなことは何もないので残ったクッキーを
頬張りつつ、窓の外を眺める。
(コッチの方がよっぽど平和だよな……)
 視線の先には秋の色をまといつつあるどこまでも遠い空。そんな穏やかな光景に、ここでこうして過ごす
時間――それも悪くはないと、ふとそう考える播磨。
「先輩、行きますよ」
「おう」
(ま、たまには、だけどな)
 サラの声に応えて立ち上がりながら、そんなことを思う。
 けれど。
 これが彼の日常になる日もそう遠くはない……のかもしれない。

40 :day after day:04/01/15 20:59 ID:???
なんだか微妙にぐだぐだしてるので、お茶濁しにほのぼのしたやつでも……と思っていたら。
重ね重ね申し訳ないです。

41 :マロン名無しさん:04/01/15 21:16 ID:???
>>26-34
いつも素敵な作品をありがとうございますm(_ _)m
ちょっと誤字が多かったですがw
>>37-39
GJです!
晶と播磨の掛け合いが(・∀・)イイ!
このあとの続きが気になります・・・。

42 :マロン名無しさん:04/01/15 21:21 ID:???
はんば?

43 :マロン名無しさん:04/01/15 21:39 ID:???
半ば(なかば)って入れたかったんじゃ?

44 :マロン名無しさん:04/01/15 23:06 ID:???
どちらもイイ!
(*´∀`) =3

45 :マロン名無しさん:04/01/15 23:26 ID:???
>>35.36
お疲れさまでした。
新スレ移行の素早い投下に思わず恐れおののきました。

そろそろ伊織も行く先がなくなってきたような気がします。
次回のお相手が気になりますね。
短い期間での長文のためか誤字が目立ったのが残念です。

やはり、晶は口調が難しいですね。
状況次第では「さん」付けしたりしなかったりする書き手泣かせのキャラですなー
今回の作品は播磨に対して晶がずいぶんと心を許しているように感じました。
やっぱり本人曰く不良にも癒しが必要なんですね。

46 :名無しさんの次レスにご期待下さい:04/01/16 06:37 ID:???
書いてみたので投稿して見ます。
なにぶん初心者なもので下手な上に長いですが批評お願いします。

47 :名無しさんの次レスにご期待下さい:04/01/16 06:40 ID:???
 身体に降り注ぐ雨粒の一つ一つが確実に自分から体温と体力を奪っていくのがわかる。
足は鉛のように重くて、身体が自分の意思とは無関係に震えて、力の入らない口では歯が
カタカタとなっている。頭の働きもだんだん鈍くなってきて、いまではもやがかかったよ
うにぼんやりとしている。
 このままだと確実に風邪を引くだろうという考えが脳裏を掠めたが、それでも雨宿りを
出来る場所を探そうだとか、暖を取れる場所に行こうという気にはなれなかった。

 どうでもいい。それが正直な気持ちだった。別に自分が風邪を引こうが、それをこじら
せて肺炎になろうが知ったことではなかった。今、この瞬間の自分にはどうでもいいこと
だった。
 空は分厚い雲に覆われて真っ暗で、まるで私の心のようだと自嘲気味に思ってみる。
後ろ暗い可笑しさが体の中から湧いてくる。沢近愛理は皮肉げに笑った。



 雨の中を傘も持たずに歩いていた所為で身体はすっかり冷えていた。それだけでなく、
服も下着までびしょ濡れで、靴も水を吸って一歩踏み出すたびにグシュグシュという鈍い
音を立てる。
 寒い。気持ち悪い。うるさい。それらに対して苛立ちが生まれるがその感情も何らかの
行動を起こすレベルには達せず萎んでゆき、けっきょく愛理は何をすることも無くトボト
ボと歩き続けた。秋も奥まってきたこの時期の雨は驚くほど冷たく、それがさらにただで
さえ下がってきていた気温をさらに2度、3度下げていた。時折吹き付ける風も身をすく
めるほどに寒く、道行く人々はコートの襟を立てながら家路を急ぐ。

 そんな中を濡れるに任せ、目的地も持たず、ただ足を交互に出した結果として愛理は前
に進んでいく。無気力に下げられた頭の中で思うのは先ほどのこと。今現在の自分が雨の
中をぬれねずみになって歩く原因となった会話のこと。震える息を吐きながら、もう何度
目になるかも分からない回想を始めた。

48 :名無しさんの次レスにご期待下さい:04/01/16 06:42 ID:???
 空は見事な秋晴れで、徐々に冬の様を呈し始めたこの時期でも比較的暖かい日だった。
歩道に等間隔に植えられている木々は色づきそこを歩く人々の目を楽しませていた。
 愛理もそんな人の一人で、学校帰りの時間を仲間との会話と紅葉を楽しむことに費やし
ていた。仲間の話すことに相槌を打ちながら木々を見上げる。最盛期に比べ、残りも少な
くなってきた葉はそれでも太陽の光を浴びて輝くようだった。綺麗だった。心が深い充足
感で充たされる。愛理は目を細めてその様子を眺めていた。
 そして視線をふと道の向かい側にやったときだった。

「あっ…」

 思わず声をあげてしまう。一緒に歩いていた仲間が不思議そうな顔をしてこちらを向い
てくるがそれに構っている余裕はなかった。

 以前に一度だけ会ったことのある顔だった。距離が開いているため向こうは気がついて
いないようだった。いや、と内心でかぶりを振る。たとえ間近にいたとしても相手が気づ
くはずは無いだろう。なにせ一度あっただけなのだ。しかもろくに会話も交わさず、出会
ってすぐに別れたのだ。むしろ普通なら覚えていなくて当然だ。そう、普通なら。
 視界の中でその姿がどんどん小さくなってゆく。このままでは見失ってしまう。そう思
ったとき体は自然に動いていた。仲間に急用が出来たと言い残し去る自分の背にかかる声
を聞きながら走り出す。だんだんと声が小さくなる。かわりに徐々に背中が大きくなって
くる。
 だがふいにその姿が視界の中から消えた。相手が角を曲がったのだ。もう一段スピード
を上げて自分も角を曲がる。そして視線を左右にやると、

――いた!
 
 その姿は近くの店の前にあった。腰に手を当ててショーウインドを覗いていた。愛理は
走る勢いそのままにその背中に近づいていくと息が乱れているのも気にせずに声をかけた。

49 :名無しさんの次レスにご期待下さい:04/01/16 06:43 ID:???
「あのっ!」
「はい?」

 いきなり声をかけられて相手がキョトンとした顔で振り向く。そして自分に声をかけた
人間が日本人離れした外見を持つ少女だったことに気がつくと目を丸くした。しかしすぐ
に何かを思い出した顔になった。

「あら? あなたは確か…」

 何かを言いかけた相手の言葉をさえぎるようにして、未だ整わない息の中で、酸素不足
のために顔を真っ赤にしながら叫ぶような大声で言った。

「あのっ、わたしと、お茶しませんかっ!」

 その声に相手は再び目を丸くしたがすぐに楽しそうに微笑むと、

「はい、喜んで」

 と言った。



「私は沢近愛理といいます。 播磨君とはクラスメートです」
「私は水無恵(みずなし めぐみ)といいます。 ハリオからはお姉さんと呼ばれていました」

 場所は変わって喫茶店の中、席に落ち着き注文を済ませた二人はとりあえず自己紹介をした。

「水無さん、ですか」
「恵でいいわよ。 その代わり私も愛理ちゃんてよんでいい?」
「別に構いませんけど…」

 年下の子にそういう風に呼ばれるのになれていないの、と恵はくすぐったそうに笑った。

50 :名無しさんの次レスにご期待下さい:04/01/16 06:44 ID:???
 その何気ない仕草に『大人の女』の余裕を感じて愛理はたじろいだ。こうして落ち着いて見て
みても綺麗な人だった。今も浮かんでいる笑みは優しく包み込んでくれそうに柔らかく、まさに
お姉さんという感じだった。改めて疑問に思う。一体アイツとはどういう関係なんだろう?
 頭の中で想像をめぐらせているうちに注文の品がやってきた。愛理は紅茶で恵はコーヒーだった。
別にどうと言うことでもないはずなのにそのことでも何か差があるように思えてしまう。

 向かいでカップを傾ける恵の姿を見つめながら、愛理は気づかれないように小さくため息をついた。
――困った、何て話し掛けたらいいんだろう?
 お茶に誘えたのは良いが、話し掛ける切っ掛けが思いつかない。

「ふふっ…」
 
 どうしたものかと愛理が頭を悩ませていると不意に笑い声が聞こえた。前に目を向けると恵が可笑
しそうに微笑んでいた。

「あのっ」
「あら、ごめんなさい。 さっき声をかけられたときのことを思い出してたの」

 遠慮がちに声をかけると恵は愛理に向き直って自分が笑っていた理由を語った。

「あっ、あれはですね」

 思い返してみて赤面する。まるで出来の悪いナンパではないか。いくら頭に血が上っていたからと
いってあれは無いだろう相手が自分のことを覚えていてくれたから良いようなもののそうでなければ
こうして席をともにすることは無かったに違いない。今更ながら愛理は自分の幸運に感謝した。
 が、恵の次の一言でそうではなかったことを知った。

51 :名無しさんの次レスにご期待下さい:04/01/16 06:45 ID:???
 その何気ない仕草に『大人の女』の余裕を感じて愛理はたじろいだ。こうして落ち着いて見て
みても綺麗な人だった。今も浮かんでいる笑みは優しく包み込んでくれそうに柔らかく、まさに
お姉さんという感じだった。改めて疑問に思う。一体アイツとはどういう関係なんだろう?
 頭の中で想像をめぐらせているうちに注文の品がやってきた。愛理は紅茶で恵はコーヒーだった。
別にどうと言うことでもないはずなのにそのことでも何か差があるように思えてしまう。

 向かいでカップを傾ける恵の姿を見つめながら、愛理は気づかれないように小さくため息をついた。
――困った、何て話し掛けたらいいんだろう?
 お茶に誘えたのは良いが、話し掛ける切っ掛けが思いつかない。

「ふふっ…」
 
 どうしたものかと愛理が頭を悩ませていると不意に笑い声が聞こえた。前に目を向けると恵が可笑
しそうに微笑んでいた。

「あのっ」
「あら、ごめんなさい。 さっき声をかけられたときのことを思い出してたの」

 遠慮がちに声をかけると恵は愛理に向き直って自分が笑っていた理由を語った。

「あっ、あれはですね」

 思い返してみて赤面する。まるで出来の悪いナンパではないか。いくら頭に血が上っていたからと
いってあれは無いだろう相手が自分のことを覚えていてくれたから良いようなもののそうでなければ
こうして席をともにすることは無かったに違いない。今更ながら愛理は自分の幸運に感謝した。
 が、恵の次の一言でそうではなかったことを知った。

52 :マロン名無しさん:04/01/16 07:28 ID:???
あれ?

53 :名無しさんの次レスにご期待下さい:04/01/16 07:30 ID:???
すいません、連続投稿に引っかかってしまいました



54 :名無しさんの次レスにご期待下さい:04/01/16 07:31 ID:???
「まぁ、私も会いたかったからいいんだけど」
「えっ!」

 その愛理の顔を楽しそうに眺めていた恵がポツリと口にした言葉に愛理は驚いた。どうしてなのか
と視線で問うと照れたように笑いながら言った。

「ハリオの様子を聞きたかったの」
「播磨君の様子、ですか」
「学校には来ているの?」
 
 別に教えるのは構わないがその前にどうしても聞きたいことがあった。そのタイミングは今しかな
いに違いない。愛理は意を決して口を開いた。

「あの、聞きたいことがあるんですけど、いいですか?」
「いいわよ。 何?」

 質問を質問で返されたことにも気にした風は無く恵は答えた。

「あの、播磨君とはどういう関係なんですか?」

 どうして播磨のことをハリオと呼ぶのか、どうしてあの時一緒にいたのか、愛理はあの時から抱い
ていた疑問の全てを恵にぶつけた。

55 :マロン名無しさん:04/01/16 07:31 ID:???
作者さん、タイトルと続きマダー

56 :明日はきっと晴れ:04/01/16 07:32 ID:???
「どういう関係と言われても改めて説明するのは難しいわね。 …でも、強いて言うなら作家先生と
そのファンというのが一番しっくり来るのかしら?」
「ファン、ですか」

 恵は自分の言葉を繰り返す愛理に苦笑しながら軽く頷いて見せた。

「ハリオはねマンガを描いているの」
「…本当ですか?」

 普段の播磨の様子とイメージがつながらない。愛理の問う声も疑わしそうになってしまう。。

「ええ、ハリマ・ハリオって言う名前でね」

 才能あるのよ、とまるで自分のことのように嬉しそうに恵は語った。

「だからハリオって呼んでいるんですか」
「ええ、そうよ」

 ようやく合点がいったという顔をする愛理に恵は頷いて見せた。

「そう呼んだとき照れる様子が可愛くって、おもわずその呼び方を定着させちゃった」

 そのときのことを思い出したのだろう、恵は目を細めながら楽しそうに笑った。つら
れて思い出したのだろう。自分の料理を食べたときの様子も話し始めた。
 その内容が生活に密着した内容だったので愛理の中である可能性がぐんぐんと現実性
をおびてきていた。


57 :明日はきっと晴れ:04/01/16 07:32 ID:???
「…やっぱり一緒に暮らしていたんですか?」
「ええ」

 恐る恐るという様子で愛理は確認するために問い掛けた。
 再び軽く頷く恵を前に愛理は想像する。若い男女が一つ屋根の下で暮らしていたのだからやっぱり…。
ボンッと音を立てそうな勢いで顔が真っ赤になる。

「あっ、あのっ」
「愛理ちゃんが想像したようなことは無かったわよ」

 残念ながらね、とクスクスと笑いながら楽しそうな顔をして恵は言った。
 自分の下世話な想像が見透かされた恥辱に顔がまた赤くなる。

「ハリオとはね、雨の日に出会ったの」

 そのときの光景を思い出しながら恵は軽く目を瞑り、それを表現するための言葉を探した。
 そして、しばらくして再び目を開くとコーヒーを一度ふくみ、嚥下してからゆっくりと播磨と出会
ってからのことを話し始めた。

「公園でびしょ濡れになっていたのを見つけたの。 とても落ち込んでいてね、その表情を見たとき
一目でわかったわ。直感的に分かったの『ああ、この子は私と一緒なんだ』ってね」
「一緒?」

 愛理は眉をひそめた。恵と播磨が同じとは、一体どういうことだろう?

58 :明日はきっと晴れ:04/01/16 07:33 ID:???
 その疑問は次の一言で氷解した。

「ええ、私と同じように失恋したんだって」
「えっ…」

 『失恋』という言葉に愛理の心臓が大きく、痛いほどに脈打つ。何時? 一体誰に?
 虚を突かれた愛理の表情は凍りついたが恵はそれに気づくことなく言葉を続けた。

「それで失恋者同士というので共感を持ってね、一人がさびしかったし彼をつれて帰ったの」
「そう、なんですか」

 愛理はかろうじてそう答えることができた。
 未だ衝撃さめやらず、心臓はドクドクとうるさいくらいに鳴っていた。知らなかった。
播磨にそんなことがあったなんて、まったく、何一つとして。
 そのことが何となくショックだった。

「その日からハリオは私と暮らし始めたの。 ハリオも家を飛び出してきたらしかったから
ちょうど良かったわ」

 それからは毎日が楽しかったと恵は語った。

「家に帰ったとき、明かりがともっているのが、誰かに『お帰り』って迎えられることがあんなに
嬉しいことだったなんて知らなかった」
「あっ…」

 カップの中のコーヒーを眺めながら恵はしみじみと語った。
 それは愛理にも理解できることだった。母親の顔はもう覚えてはいない。大好きな父親ともめっ
たに会うことの出来ない愛理だからこそ、日頃は些細なことに思える、例えば朝の挨拶、例えば
行って来ますという言葉に帰ってくる行ってらっしゃいという一言の大切さは理解していた。
 それは幸せだったんだろうな、とその光景を想像しながら愛理は思った。

59 :明日はきっと晴れ:04/01/16 07:34 ID:???

「その生活も長くは続かなかったんだけどね」
「え?」
「もう彼、いないから」

 出て行っちゃった、と恵はさびしそうな笑みを浮かべた。

「そうなんですか」

 恵には悪かったが愛理はそのことに安心した。

「でも、どうして?」

 話に聞くだけでも二人の共同生活はうまくいっていたように思える。
 どうして出て行く必要があったのだろうか?
 そのことがどうしても気になった。

「それはね…」

 恵はほろ苦そうな顔をして語った。

60 :マロン名無しさん:04/01/16 07:37 ID:???
連投の規制って6連だっけ?

61 :マロン名無しさん:04/01/16 07:38 ID:???
そこまで連続投稿したこと無いから分からん・・・

62 :明日はきっと晴れ:04/01/16 07:44 ID:???
また引っかかってしまいました。
どうやら6回が限度みたいです。
では、気を取り直して


63 :明日はきっと晴れ:04/01/16 07:45 ID:???


――――――サッー
 
 雨は未だ弱まることなく降り続けていた。いや、それどころかその勢いを増して一層愛理の身体を
攻め立てていた。しかし、そのことには頓着せずに愛理は歩いていく。

「好きな人、いたんだ」

 かすれたその声は雨音にかき消されたが本人の耳には良く聞こえた。口に出してみることで改めて
衝撃を受ける。

 播磨拳児には想い人がいる。
 自分ではない、別の誰かが。

『学校には来ているの?』

 初めにされた質問の意味をようやく理解した。
 今まで自分は何を勘違いしていたのだろう。あの告白は相手を間違えたのだ。それなのにいい気に
なって、偉そうにして見せたりして、これでは馬鹿そのものではないか。

 口元が皮肉げに曲がる。

 一体自分はどんな人間だと思われていたのだろうか? 自意識過剰のイタイ女と思われていたかも
しれない。なんとマヌケなんだろう。勝手に舞い上がって、何となく意識してみたりして、一体何を
考えていたのだろうか。

「馬鹿みたい」

 冷え切った皮膚にしびれる様な感覚が走った。目もとのあたりを暖かい何かが伝う。すぐに雨で冷
やされてしまうがそれでも何度も何度もそれは流れてくる。

64 :明日はきっと晴れ:04/01/16 07:46 ID:???
「何、泣いてるのよ」

 こんなの、まるで失恋したみたいじゃないか。格好悪い。アイツが自分のことをなんとも思って
いなかったようにこっちもなんとも思っていなかったのだ。そうだ、そうに決まっているのだ。
 なのに…。

「なんで止まらないのよ、もぅ!」

 怒鳴っても、叫んでも、涙が止まることはなかった。それどころか、なんとも思っていないと言
い聞かせるたびに播磨のことが浮かんできて、涙があふれてくる。

「アイツのことなんてどうでもいいじゃないっ」

 アイツが誰と付き合っていようが、アイツが誰と笑っていようが、アイツが誰に告白しようが、
どうでもいいではないか。
 想像する。自分の知らない誰かと手をつないでいる姿を。自分が知らない表情で笑っている姿を。
そして、誰かを抱きしめている、その姿を。

65 :明日はきっと晴れ:04/01/16 07:47 ID:???
「嫌…」

 それはとても嫌だった。忌避感と拒否感が同時に沸き起こる。誰かと付き合っている姿など見た
くない。自分の知らない表情があるなんて我慢できない。私以外の人を抱きしめて欲しくないっ!

「私、アイツのこと」

 好き、なんだろうか。きっとそうなのだろう。こんな気持ちがあることなんて知らなかった。
どうして今まで気づかなかったのか。思い返してみればそうだった。最初は告白に驚いただけだ
ったけど、播磨の優しさに触れるたびに惹かれていく自分がいた。
 今、この時になってようやく分かった。私、沢近愛理は播磨拳児を好きなのだ。

「いまさら気づいてどうしろって言うのよ」

 しかし、遅すぎた。というより、元から手遅れだったのだ。播磨が復学したということは告白
に成功したということなのだから。好きと気づいたとたんに失恋とは、いやはや世界最速記録で
はないだろうか。
 気持ちに気がついた分あたまの中は大分落ち着いたが、気分はさらに落ち込んだ。

66 :明日はきっと晴れ:04/01/16 07:48 ID:???
 グラリと世界が歪む。身体の方も限界がきたらしかった。踏んだりけったりとはこのことだった。
身体がよろけて前を歩いていた人にぶつかってしまう。

「冷てっ」

 びしょ濡れの身体がぶつかった所為でぶつかったせいで相手の服も濡れてしまった。こちらに
振り向く。愛理は相手の顔を良く見ようと目を凝らしたが視界がかすんでよく見えなかった。相
手は驚いた様子で何かを言ってきているよう気がしたがだんだんぼやけていく意識ではその意味
を理解することは出来なかった。ただ、その腕に抱きかかえられたときひどく安心した気分にな
った。その安堵とともに愛理は意識を失った。

67 :明日はきっと晴れ:04/01/16 07:48 ID:???
 目をあけてまず飛び込んできたのは見知らぬ天井だった。

「こ……ッ」

 ここは、と呟こうとした途端に寒気と頭痛と吐き気の混成軍が愛理を襲撃した。吐こうとした
息を飲み込んでそれらをやり過ごす。意識がはっきりしてくるにつれて体中から痛みが感じられた。
間接という間接が悲鳴をあげ、筋肉が極度の疲労を訴えてくる。完璧な風邪だった。
 痛みの波が収まってからゆっくりと上半身を起こした。そして自分のいる場所を確認した。やっぱり
見たことのない部屋だった。それだけがわかると再び横になる。いつもなら何の問題もないちょっとし
た動作も今の愛理にとっては重労働だった。

「どこよ、ここは」

 靄がかかった様にはっきりしない意識の中でも生じた疑問を口に出して呟いてみた。出てきた声は死
にたくなるようなほどかすれて、乾いた泥のようにひび割れている、ひどく耳障りな声になっていた。

 起きた気配を感じたのだろうか、誰かの足音が聞こえてきた。


68 :マロン名無しさん:04/01/16 07:50 ID:???
この時間だとひっかかりやすいわな
がんがれ、作者!

69 :明日はきっと晴れ:04/01/16 08:09 ID:???
「おう、目がさめたか」
「…!」

 足音の主は、播磨だった。
 驚きのあまり身体が半ば勝手に起き上がった。その急激な動きのせいで先ほどよりもさらにひどい苦
痛が愛理を襲った。世界がグチャグチャになったような感覚だった。上半身を持ち上げたまま頭を抱え
て蹲る。

「何やってんだよ、お前は」

 その様子を見てあきれたように播磨は言った。そしてヅカヅカと愛理が寝かされている布団の脇まで
やってくると手に持っていた洗面器を脇に置いて愛理を再び寝かしつけた。

「四十度あんだぞ。 寝てろ」

 播磨はそういいながら洗面器の中からタオルを取り出し、水を絞るとそれを愛理の額に乗せた。
 ひんやりとした感覚が熱をもった顔に広がる。

「ありがとう」
「どうもいたしまして」

 愛理はとりあえず礼を言った。

70 :明日はきっと晴れ:04/01/16 08:10 ID:???
「私、どうして…」
「俺にぶつかって倒れたんだよ。 びしょ濡れだったから驚いたぜ、しかもひでぇ熱だったしよ」

 意識を失う前のことをぼんやりと思い出す。そうか、あれは播磨だったのか。熱に浮かされた頭
でぼんやりと思う。

「ここは?」
「俺の家だよ」
「運んできてくれたの?」
「ほっとく訳にもいかねえだろうが」

 それもそうだ。至極当然なことに愛理は納得した。

「ありがとう。 お陰で助かったわ」

 身体を起こそうとするとそれを押しとどめられた。

「だぁ、礼なんかいいから寝てろ。 治るもんもなおんねぇぞ」
「…うん」

 頷いて布団をかぶりなおした。

「いま家に電話したからな。 すぐに迎えをよこすってよ」

 じゃあ、なんかあったら呼べよ。播磨はそう告げると立ち上がった。

「…なんか用か?」

 そのズボンのすそを愛理が握っていた。とっさのことだった。熱の所為もあって愛理は弱気になっ
ていた。今、一人になりたくは無かった。たとえそれが今一番顔を合わせたくない人間であったとし
てもそばにいて欲しかった。

71 :明日はきっと晴れ:04/01/16 08:10 ID:???
「ったく、病人てやつはよ」

 播磨は軽く息を吐くと愛理の傍らに座った。

「………」
「………」

 座ったは良いが会話が無かった。部屋に沈黙が下りる。別に愛理は病人なのだから寝ることに専念
すればよいのだが好きな人が傍にいると思うとどうしても神経が過敏になって眠れなかった。

 一方、播磨のほうも困っていた。もともと自分から何かを話す様なタイプではないのに加え、年頃
の女子に何と話し掛けたらよいのか見当もつかなかった。寝てくれるのが一番手っ取り早いのだがあ
いにくそんな雰囲気は無かった。

「…ねぇ」

 不意に愛理が声をかけてきた。

「なんだ?」

 播磨が聞き返すと愛理は暫く迷うようなそぶりを見せた後、口を開いた。

「播磨君は誰と付き合っているの?」
「はぁ? なに言ってんだ」

 意味のわからない質問に播磨は首をかしげた。それをどういう風に取ったのか愛理は風邪の所為だ
けではない苦しげな表情で言った。

「今日、恵さんと会ったの」
「お姉さんとか…お前知り合いだったのか。 それで、元気そうにしてたか?」
「うん。 それでね播磨君がどうなったのか気にしてた」

72 :明日はきっと晴れ:04/01/16 08:13 ID:???
「そうか、あの人には随分と世話になったのに礼もしに行ってねぇからな…」

 今度、改めて礼を言いにいくか。と呟く播磨に愛理はもう一度言った。

「で、誰と付き合ってるの。 学校に来てるということは告白はうまくいったんでしょ」
「聞きてぇのか?」
「だめ?」

 自分の言葉が刃物のように突き刺さってくる。播磨にこのことを問うのは愛理とって拷問に等しかった。
 播磨は上を向き、下を向き、横を向いてから、ようやく愛理のほうを見た。その顔には苦い表情が浮かん
でいる。あの人はそんな事まで喋っちまったのか、とため息をつくとやがて観念したように口をもごもご動
かした。

「……だよ」
「えっ?」

 よく聞こえなかった。思わず聞き返す。
 
「だから、……だよ」
「聞こえないわよ」

 愛理にそういわれると、播磨は怒鳴るように言った。

「だから、失敗したんだよ。 俺は誰とも付き合っていねぇよっ」
「…え?」

 予想外の返事に愛理は慌てた。

73 :明日はきっと晴れ:04/01/16 08:15 ID:???
「ちょっと待ちなさいよ。 何でそうなるのよ」

 頭の中が真っ白になる。何故。どうして。意味がわからない。

「ラブレターと退学届を入れ間違えたんだよ」

 播磨の顔は真っ赤だった。
 呆然と、その顔を見つめる。

「入れ間違えた」
「そうだよ、悪かったなっ!」

 つまり、それは…

「…っぷ」

 気がつけばふきだしていた。
 
「あはは、あははは…」
「笑うなよっ」

 播磨が怒鳴ってくるが笑いは止まらなかった。喉と頭が痛んだが気にならない。


74 :明日はきっと晴れ:04/01/16 08:15 ID:???
 播磨拳児はいまだ片思いなのだ。
 それだったら、まだチャンスはある。

「おい、お前泣いてるのか?」

 気がつけば涙が流れていた。心を凍てつかせるようなさっきまでのものとは違う、暖かいものだった。
 泣くほど痛いんだったら笑ってんじゃねぇよと勘違いのセリフを吐く播磨が可笑しくてまた笑った。
 清々しいほどの開放感が愛理を包む。相変わらず身体は痛くて寒気は収まらなかったが、心はハネの
様に軽くなっていた。



 それから数日の間、愛理は学校を休んでいた。もらった風邪は相当にたちの悪いものだったらしく、
熱がなかなか下がらなかったのだ。自業自得とは言えど恨めしいことには違いなかった。

 緊張して教室の扉の前に立つ。
 愛理は久方ぶりの登校を機にある決意を固めていた。緊張し、鼓動がいやが応にも高まる。

 この作戦は勢いが肝心だ。少しでもためらったりしたら失敗してしまう。絶対に退くな。むしろ、打っ
て出るんだ。気合一発、扉を開ける。声をかけてくるクラスメートを適当にやり過ごしながらそこに向かう。
 窓際から二列目の後ろから二番目の席にいつものようにその姿はあった。一瞬躊躇しそうになるが息を吸い、
自らを鼓舞してずかずかと近づく。そして、極自然を装って声をかける。


75 :マロン名無しさん:04/01/16 08:21 ID:???
引っかかったかな?
がんばれ

76 :明日はきっと晴れ:04/01/16 08:21 ID:???
「おはよ、ケンジ」
「おう、おはよう…っておい」
「何?」

 そらとぼけたように聞いてみる。

「『何?』じゃねぇだろうが。 今お前なんていった」
「おはよって言ったんじゃない」
「その後だよっ」

 わかっててやってるのだ。予想通りの反応に愛理は勝利を確信する。

「ケンジって呼んだこと?」
「そうだよ」
「それがどうかしたの?」

 不思議そうに首を傾げて見せてみせる。

「どうしたの、じゃなくてだな。 お前今までそう呼んでいなかっただろうが」 

 戸惑ったように播磨が言う。
 そう言われるのは予想していた。だからあらかじめ用意していた答えを出した。

77 :明日はきっと晴れ:04/01/16 08:22 ID:???
「うん。 でも、これからはこう呼ぶから」
「なんでだよ」
「考えてみればアンタとは旅行に行ったりしていてるのよね」
「ああ、そうだな」
「それってかなり親しい間柄だと思うの」
「そうか?」
「そうなのよ」

 抗議しそうな播磨を視線で黙らせる。

「もう私たち友達だと思うわけよ。 私、友達は名前で呼ぶようにしているわけね。 ほら、よく
ドラマとかでも名前で呼んでるじゃない。 あれと一緒よ、別にこう呼んでも構わないでしょ」
「なんか違う気が」
「しない」
「そうか」
「そうよ」

 首をかしげている播磨を残し席につく。
 これでいい。成功だ。後はなし崩し的に認めていくだろう。自分が友達を名前で呼んでいるわけで
はないことに気づいても後の祭りだ。
 
 まずは、友達からだ。あせってはいけない。一歩一歩確実につめていけば良い。これからの季節は
体育祭がある。学園祭がある。クリスマスがある。お正月がある。イベントは目白押しだ。チャンス
はいっぱいある。時間もいっぱいある。

 気分良く鼻歌を口ずさみながら窓の外を眺めてみる。
 そこには愛理の心を表すような雲ひとつない青い空がどこまでも広がっていた。

78 :明日はきっと晴れの中の人:04/01/16 08:23 ID:???
ようやく終わりました。
長すぎですね、本当にご迷惑をおかけしました。

書くのは楽しかったですけど、やっぱり難しいですね。

79 :マロン名無しさん:04/01/16 08:25 ID:???
GJ!

しいて問題点といえば改行が多すぎるのと、台詞での行動主体と文章での行動主体の時とあること
あと「お姉さん」と呼ばれてるが「恵さんか」になっているところ

沢近が播磨に対して意地張ってないところは熱が出ていることと精神面でのショックの大きさが尾を引いている事を
表していてGOOD!

とりあえず(1行)改行の問題をクリアすれば表現力に関してはとりわけ問題ないので初投稿としては全然悪くはないかと
続編・次回作に期待

まぁ 俺は何も書いてないんですけどね

80 :マロン名無しさん:04/01/16 09:18 ID:???
>>78
お疲れさまでした。

初っぱなは、あまりに沢近が「恋する乙女モード」だったので少々違和感を感じましたが
彼女の行動力や考え方は実に沢近らしくて話が進むたびにしっくり来ました。

初めての作品でこの文章力、嫌がおうにも次回作への期待が高まりますです。

81 :マロン名無しさん:04/01/16 09:41 ID:???
お姉さんとちかたんの会話がちょっと違和感がある。
あと播磨も聞かれたってそんな簡単には喋らないのではとおもったりもするけど
次回2期待

82 :Winding Road:04/01/16 12:48 ID:???
 みーんみんみんみんみんみん、みーんみんみんみんみんみんみん……
 夏の終わりを生き急ぐかのように、蝉時雨が降り注ぐ。その声を耳にしながら、
ヒゲにグラサンの高校生――播磨拳児は溜息をついていた。
(天満ちゃん……)
 悩みの種はもちろん彼女のこと。告白の機会をことごとく逃し、あまつさえに
あらぬ誤解までされ、なんとかその誤解は解いたものの、状況は依然と一向に
変わっていない。
 最近では、自分はこのまま高校生活を終えてしまうのではないか、いっそのこと
本当にマンガ家になってしまうか、とまで考えている。天満に次ぐポジティブ
シンキングの播磨であるが、さすがにいささか参っているらしい。
(天満ちゃん、俺は……)
 廊下をとぼとぼと歩きながら、幾度目かの溜息をつく。
 そのとき。
「あ、いたいた!播磨君」
「って、てん……塚本」
 唐突に背後からかけられた声に動揺する播磨。以前なら喜びもしたところだろう
が、今はまた俺何かしたっけか、とそちらの思考が優先される。
「あのね、この間のキャンプの写真が出来たから渡そうと思って」
「お、おう。そうか」
 そんな播磨の様子にはまったく気がつかず、ごそごそと写真を取り出す天満。
それを見てほっと胸をなで下ろした播磨だったが。
「えーと、播磨君のは、これでしょ、あとこれと……」
(天満ちゃんと二人っきり)
 こっそり周囲を見回してみれば、幸か不幸か他の生徒の姿は見当たらない。
「あと、これこれ!おかしいよね、愛理ちゃんったらさ……」
(これはチャンス、なのか……?)

83 :Winding Road:04/01/16 12:49 ID:???
 数多の機会を棒に振ってきた播磨、今度こそは、と心を引き締める。
「……播磨君?どうかしたの?」
 ここに至ってようやくその妙な雰囲気に気がついた天満が尋ねるが、播磨には
聞こえていない。
「いいか塚本、聞いてくれ」
「う、うん。いいけど……」
 いつになく真剣な播磨にどこか気圧される天満。
「俺は君のこ……」
 とが好き、という言葉はまたしても飲み込まれて消えていく。何故なら。
(あんのクソアマ……)
 天満の向こう、角を曲がって現れたのは、よりにもよって沢近だった。今の俺なら
誰がいても言い切れるぜ、などと思っていた播磨だったが、さすがに分が悪い。
「何?播磨君」
「いや、あのよ……」
 これ以上ない、という位に宙ぶらりの状態になってしまう播磨。
「……なにやってるの?あなたたち」
 にじみ出る播磨のやるせなさを察したのか、怪訝な表情の沢近。
「あ、愛理ちゃん。播磨君にこの間の写真渡そうと思って……」
 ふうん、と言いつつ播磨の方を見る。それはどう見てもただ写真をもらうだけの
雰囲気ではない。

84 :Winding Road:04/01/16 12:49 ID:???
「……な、なんだよ」
「あのね、ちょっと前から思ってたんだけど。アンタって……」
「あーあーあーあー。チョットイイデスカサワチカサン?」
 そのままずりずりと沢近を引きずって、天満から少し離れる播磨。
「……お前、今何言おうとした」
「別に?なんでもないわよ」
 ツン、とした態度で答えてから、それとも、と続ける。
「言われて困るようなことがあるのかしら?ヒゲの分際で」
「なっ……お、お前にゃ関係ねェだろうが」
「へえ……?」
 ぐ、と言葉につまる播磨。相手が天王寺辺りなら問答無用でぶっ飛ばせば済むことだが、
いくらなんでも女の子相手にそれは出来ない。
「……」
「……」
 静かに睨み合う二人。さすがに天満もおかしいと思ったのか、とてとてと駆け寄ってくる。
「どうしたの?二人とも……」
「ううん、なんでもないわよ。ねえ、播磨君?」
「……おう、別に」
 それじゃ、とさっと身体を反転させて去っていく沢近。

85 :Winding Road:04/01/16 12:50 ID:???
「……なんなんだよ。ったく」
「愛理ちゃん、泣いてた……?」
 播磨と天満。それぞれの呟きは小さすぎて相手の耳には届かない。
「っと、写真、だったよな、確か」
 気を取り直して言う播磨。
「うん。でもその前に」
 私訊きたいことあるんだ、と真剣な顔で天満。
「おう、なんでも訊いてくれよ」
 その表情に内心動揺しつつ、虚勢を張る播磨。
「……播磨君って、好きな人、いるの?」
「なっ……!?」
 問いかけはストレートだった。
 小細工も何も一切為し、文字通りのど真ん中に投げ込まれたボール。
「俺は……」
 バットを振りさえすればいい、そうすれば確実にボールには当たるだろう。それがどこに
飛んでいくのかはわからないが、少なくともひたすら空振りに終わってきた今までとは違う。
「俺はっ!」
 キーンコーンカーンコーン。
 けれど、世の中というのは無情なものである。授業の始まりを告げる鐘の音。
「ごめん播磨君、続きは後でねっ」
 走り出す天満。俺は今ここでも、と言いかけた播磨だったが、天満の背中はもう遙か先。
「ほら、播磨君も早くしないと!」
「お、おう!」
(なんでいっつもこうなるんだよ……)
 やるせない思いを押し込めて、心で泣きつつ播磨も教室へと走り出した。

86 :Winding Road:04/01/16 12:51 ID:???
 放課後。
「播磨君、さっきの……」
「すまねえ、ちょっと用事があってな……」
 そう言い残して教室を出て行く播磨。その背中に、じゃあ私待ってるから、という天満の声。
「……」
 すたすたすた、と教室を出てからしばらく歩いた後で。
「……何逃げてんだよ俺」
 頭を抱える。
(天満ちゃんの方からだぞ、どう考えたって最高じゃねェか!)
 ごすごすと壁に頭をぶつける。周りの生徒たちがざざざと音を立てて引いていくような気が
したが、そんなことは播磨にとって些細なこと。
(一言……たった一言で済むのによ)
 とぼとぼと歩きながら考える。
(手紙も、海んときも、キャンプも……)
 そこで気がつく。
(なんだよ、結局いつも言えねえ俺が悪いんじゃねェか)
 後一歩、それが踏み出せないのは自分のせい。今日もまたその手前で逃げ出そうとしている。
(……イケネェ。いつまでもこんなことやってられっかよ)
「俺は天満ちゃんが好きだ」
 口に出す。
「……よし、行ける。今の俺に怖いものなんてねぇ」
 その一言で自信を――あっさりと――取り戻し走り出す。
(天満ちゃん、今日こそ……!)
 そして、目指す教室のドアをガン、と叩きつけるようにして開ける。
「あ、遅いよ播磨君。もう待ちくたびれちゃった」
 塚本天満はそこにいた。
「悪ぃ。どう答えたらいいか考えてたんだ」
(さあ、行くぜ俺。聞いてくれよ天満チャン!)
「そうなんだ……じゃあ大丈夫だね」
 俺は、と言いかけた播磨。あっさりと天満に出鼻をくじかれる。

87 :Winding Road:04/01/16 12:52 ID:???
「それだけ真剣に考えてるんだもん、きっと伝わるよ、播磨君の気持ち」
「そ、そうか……じゃなくてだな、俺は」
「だからちゃんとその人に伝えないとダメだよ」
 そう言って、もう話は終わった、というように立ち上がる天満。
「ちょ、待、俺の返事は聞かなくて……」
「聞かなくてもちゃんとわかったよ、播磨君に好きな人がいるっていうこと」
「あーいやだからそれは……」
「でもそういうのってやっぱり本人以外には言えないよね、恥ずかしくて」
 だからいいよ、と笑う天満。
「そ、そうか」
 その笑顔に和む播磨。
(……じゃねえっ!ここで言わないでいつ言うんだよっ!)
「頑張ってね、播磨君」
「つ、塚本!」
 ドアに手をかけていた天満が、なに?、という顔で振り向く。
(ここだ!ここしかねぇっ!)
「……播磨君?」
「……アリガトウ」
「ううん、こちらこそどういたしまして。それじゃ、また明日ねっ」
 がらがらがら、ぴしゃ。
 ドアが閉まる。
「……………………」
 がくり、と膝をつく播磨。
「またかよ……」
 どうしても言えないその一言、加えてまた誤解されてしまった気もする。
「俺は、俺は……」
 たっぷり五分ほど落ち込む。
(でもきっと伝わるって言ってくれたよな、天満ちゃん)
 そしてきっちり立ち直る。
「まだ……まだ終わったわけじゃねぇ」
 ぐっと拳を握りしめたりしつつ、窓の外を見る。
「夕陽が目に染みるぜ……」

88 :Winding Road:04/01/16 12:53 ID:???
 翌日。
「おはよう播磨君」
 オハヨウ、と天満に挨拶を返す播磨。決意も新たに、久々に一時間目から登校である。
「ずいぶん機嫌がいいじゃない。何かあったのかしら?」
 その播磨を見もせずにいう沢近。
「……お前にゃ関係ないだろうが」
「そうね。アンタみたいなヒゲのことなんか、私にはまったく関係ないわね」
「……」
「……何よ」
 朝から火花を散らす二人。
 その様子を見ながら、
(やっぱり播磨君の好きな人って……)
 そんなことを思う天満。
「……ッ!」
「……っ!」
 新たな勘違いが生まれているとは知らず、舌戦を繰り広げる二人。
 播磨拳児、高校二年生。
 その恋路は果てしなく険しい――――

89 :Winding Road:04/01/16 12:55 ID:???
初心に戻れたら、とそんな感じで。
沢近サイドは書くとまたヌルくなりそうなので、あるかも、ないかも。

90 :マロン名無しさん:04/01/16 14:01 ID:???
GJ!実際本編の状況ってこんなもんだよな

91 :マロン名無しさん:04/01/16 15:33 ID:???
心に余裕の無い作者は前スレ覗かない方がいいぞ

92 :マロン名無しさん:04/01/16 15:48 ID:???
850 名前:名無しさんの次レスにご期待下さい[sage] 投稿日:04/01/16 11:17 ID:T2m1364S
播磨のキャラはここのありきたりなSSしか書けない奴らには再現不可だな

851 名前:名無しさんの次レスにご期待下さい[sage] 投稿日:04/01/16 11:33 ID:KI40w/zO
>>850
ありきたりじゃないSSってどういうの?とても興味があるのだが…

852 名前:名無しさんの次レスにご期待下さい[sage] 投稿日:04/01/16 11:50 ID:EFOoIPUk
ここのSSの播磨は確かにちょっと格好良いこといいすぎ。
まー、多少なりとも美化しないと話作れないのはわかるんだけど。

ってことか? >>850

853 名前:名無しさんの次レスにご期待下さい[sage] 投稿日:04/01/16 11:52 ID:T2m1364S
>>851
原作のキャラクターをもっとしっかりと生かしたSS

ここにあるのはそれこそキャラクター名を変えても違和感のないようなSSが多いだろ。
原作のキャラクターが全然生かせてないというか、
表面の人間関係だけを利用しているだけな気がするんだな。
最近はそれすら無視してるのもあるし。

854 名前:名無しさんの次レスにご期待下さい[sage] 投稿日:04/01/16 11:55 ID:T2m1364S
>>852
ってこと

855 名前:名無しさんの次レスにご期待下さい[sage] 投稿日:04/01/16 12:24 ID:4PC0C1sg
一言言わなきゃ気が済まないお年頃か・・・。

856 名前:名無しさんの次レスにご期待下さい[sage] 投稿日:04/01/16 12:56 ID:7UMnAkdf
厳しい、けれど真実なんだよね、実際のところ。
しばらくその路線目指してみます。

93 :マロン名無しさん:04/01/16 15:49 ID:???
良いも悪いも忌避のない意見が飛び交ってるな。
個人的にはSSスレっぽくていいと思う。

94 :マロン名無しさん:04/01/16 15:50 ID:???
857 名前:名無しさんの次レスにご期待下さい[sage] 投稿日:04/01/16 13:39 ID:KI40w/zO
>>852
>>853
なるほどそうだなぁ。
漏れは晶エージェントの話読むと('A`)になるよ

858 名前:名無しさんの次レスにご期待下さい[sage] 投稿日:04/01/16 14:30 ID:1Y/8kFuz
>>853
そうなると俄然難しくなりそう。
言っていることは間違っていないし、賛同するけど
まだまだ原作もキャラの掘り下げが足りないから妄想が含まれるのは
ある程度仕方ないような…
だからといって、口調まで無視したSSは論外。自分で一度読み直せと。

あと晶のエージェント設定は一体どう解釈すれば良いんだろう…
>>857も言っているように晶だけはスクランで異色の存在。
エージェントの話を好まない人が現れるのも頷ける。

859 名前:名無しさんの次レスにご期待下さい[sage] 投稿日:04/01/16 14:42 ID:uz4faQcK
もともと原作でも一種のボケとして展開された話だから
そこをメインに持ってこられてマジメにやられてもちょっと困るってのはある

860 名前:名無しさんの次レスにご期待下さい[sage] 投稿日:04/01/16 14:58 ID:YDpemNDY
俺はサラが好きだけど播磨や花井とくっついて欲しくない。
恋愛絡めずに出番が増えるのは無理なのか?

861 名前:名無しさんの次レスにご期待下さい[sage] 投稿日:04/01/16 15:28 ID:REnTI5XS
>>860
本編では多分絡まないと思うが、
SSは自分の萌えキャラの恋愛を書きたい奴が多いのだから
仕方がないと諦めてる。
諦めてるくらいなら読むな、と突っ込みは無しの方向でよろしく

95 :マロン名無しさん:04/01/16 15:57 ID:???
593 名前:名無しさんの次レスにご期待下さい[sage] 投稿日:04/01/16 08:06 ID:Mi/ZK7qv
誰もいないから言える。
サラ×播磨はやめてくれ
晶×播磨もやめてくれ

594 名前:名無しさんの次レスにご期待下さい[sage] 投稿日:04/01/16 08:11 ID:x68yCmon
同意

595 名前:名無しさんの次レスにご期待下さい[sage] 投稿日:04/01/16 08:17 ID:GVk2qSsg
>>593
SSでの妄想にすぎないし、小林タンはハーレム漫画は描かないと思う。

596 名前:名無しさんの次レスにご期待下さい[sage] 投稿日:04/01/16 08:32 ID:Mi/ZK7qv
>>595 確かに妄想だからで片付けられるかもしれないが、播磨×誰か前提でかかれると違和感が・・・
特に、八雲が播磨にゾッコンの点で問題を感じる。天満がらみも無しに播磨とのシーンがあると、こいつは本当に播磨か?と思うことも多々あり。

597 名前:名無しさんの次レスにご期待下さい[sage] 投稿日:04/01/16 08:51 ID:T2m1364S
本スレで八雲→播磨が規定路線のように扱うのもやめてくれ

598 名前:名無しさんの次レスにご期待下さい[sage] 投稿日:04/01/16 08:53 ID:64xoxiuL
八雲→播磨は別にいいけど、
八雲がやたら積極的だったりよく喋ったりすると違和感があるね。
現状では播磨が気になってるが恋とは思ってない、って程度なんで
そんな風に描いて貰えると嬉しい。

599 名前:名無しさんの次レスにご期待下さい[sage] 投稿日:04/01/16 09:45 ID:UqTKPJAP
初めて普通にお話やらが出来そうな男の人、ってところだろうか?

96 :マロン名無しさん:04/01/16 16:00 ID:???
600 名前:名無しさんの次レスにご期待下さい[sage] 投稿日:04/01/16 10:56 ID:g9kPkdQS
個人的には八雲が普通に播磨→天満だって知ってる設定で書かれるのもアレだな

確かに「姉さんじゃなくて私を見て」シチュは萌えるんだが
八雲と播磨との絡みを書く上で播磨の想い人は天満だと知るイベントは
その後の展開を大きく左右する重要な分岐点になるはずだから
普通に知ってること前提で流されるのはなんだかなあ、って感じがする

601 名前:名無しさんの次レスにご期待下さい[sage] 投稿日:04/01/16 11:07 ID:1OC6MT6l
SSでの多少の設定の変更とか性格の齟齬とかは
致し方ないことかと。
がふ。本編を忠実になぞると、かえってつまらないし。


602 名前:名無しさんの次レスにご期待下さい[sage] 投稿日:04/01/16 11:08 ID:upv1dg3A
>>600
それはキャンプの回で
「この人のことは全然わからない…
だけど…
一生懸命姉さんのコト思ってくれてる…
それだけはわかる…
きっと…
いい人だ…」
というモノローグがあるから公式設定でいいんじゃないの?


603 名前:名無しさんの次レスにご期待下さい[sage] 投稿日:04/01/16 11:12 ID:Mi/ZK7qv
むしろ 八雲は播磨の事を兄のように感じているんじゃないか?
天満と播磨、似てるし。

97 :マロン名無しさん:04/01/16 16:00 ID:???
鬱陶しいからコピペやめて。

98 :マロン名無しさん:04/01/16 16:05 ID:???
何必死に貼り付けてんだ

99 :マロン名無しさん:04/01/16 16:06 ID:???
これで、またこのスレ寂れるな
今度も立ち直れるのだろうか?

100 :マロン名無しさん:04/01/16 16:08 ID:???
>>97
スマソ まぁこういう意見の人もいるということで…

というか、実際どうなんだろうな。
SS書いてくれる人は確かにありがたいけど、感想は常にヨイショしてなきゃいけないワケじゃないと思うが。
元々本編はラブコメのなかの、コメディーに重点が置かれている一方で、
投下されているSSの大半は、ラブの方に重点がおかれてるよねえ…

そのあたりのズレが大きいし、不平不満もでるんでしょう。

SS書きの人にとっては、厳しい意見のほうがいいのか?
それとも、ヨイショの意見のほうがいんだろうか?

101 :マロン名無しさん:04/01/16 16:09 ID:???
結局そんなこと言われてたら、SSなんて書けなくなっちゃうからな。
「こういうの書いて欲しい」じゃなくて「こういうのは書くな」なんだから。

102 :マロン名無しさん:04/01/16 16:11 ID:???
>100
……コメじゃ、本家のマンガに勝てる訳ないわな。


103 :マロン名無しさん:04/01/16 16:12 ID:???
まいったね。

104 :マロン名無しさん:04/01/16 16:13 ID:???
>>101
胴衣。
書き手側からすれば、こういうシチュエーションのSSを書いて欲しい、と言ってもらえるほうが、
書きやすいのは事実。

SSスレに、ラブの部分を強調したのが多いのは、初期の頃に、
その手のSSが投下され、ヨイショされてたことに起因する部分も多いのかもしれないねえ。

ただ、スクランSSスレのレベルは、本編に添っているかどうかは別としても、
全般的な文章力のレベル、SSの量としては、かなりのレベルだと思うので、
作者さん達にはガンガッテもらいたいのです。

105 :マロン名無しさん:04/01/16 16:19 ID:???
ギャグは難しいだろう。

106 :マロン名無しさん:04/01/16 16:22 ID:???
1.サラ×播磨は禁止
2.晶×播磨も禁止
3.八雲×播磨も過度なラブは禁止
4.沢近も3に属するものとする
5.晶のスパイ物は禁止
6.播磨はもっとカッコ悪く書くこと

何故なら


本 編 で は そ う な っ て な い  か ら

意見を纏めるとこんな感じ?

107 :マロン名無しさん:04/01/16 16:24 ID:???
>>106
30点
一番強調されてるのはそこじゃないだろ

108 :マロン名無しさん:04/01/16 16:26 ID:???
>>106
> 3.八雲×播磨も過度なラブは禁止
正確に言うと、ラブはダメかもしれない。
あくまで本編では、八雲にとって播磨とは、「異性として、自分から話してみようと思った初めての人」
ぐらいの意識しかないかもしれないから。

本編に添うと大体こんなもん?

109 :マロン名無しさん:04/01/16 16:29 ID:???
SSなのになぜ本編に従う必要があるんだ?

妄想じゃねぇか
好きにすりゃ良いんじゃないの

110 :マロン名無しさん:04/01/16 16:31 ID:???
>>106
>5.晶のスパイ物は禁止

一応マガスペでは一度扱われている内容。
よって「本編ではそうなっていない」とは言い切れない。

111 :マロン名無しさん:04/01/16 16:32 ID:???
>>109
SS=side story と認識してる人もいるので、そういう人にとっては
あまりに本編からかけ離れた設定は、我慢ならないのでしょう。

112 :マロン名無しさん:04/01/16 16:32 ID:???
>>109
やりすぎでオナニーになって醜悪と感じてる人もいるってことだろ

113 :マロン名無しさん:04/01/16 16:33 ID:???
>>110
スパイ物禁止…は、本編ではギャグとして書かれているような内容なので、
それをシリアスにもってくるな、ということなのでは?

本編に準じているといえはそうなんでしょうが

114 :マロン名無しさん:04/01/16 16:37 ID:???
ともかく禁止。禁止禁止禁止。

115 :マロン名無しさん:04/01/16 16:45 ID:???
何で本編に無理にあわせる必要があるんだよ?
作家さんたちの書きたいものを書けば良いだろ

116 :マロン名無しさん:04/01/16 16:47 ID:???
>>106
意味不明。そもそも規制する理由がない
趣味に合わなけりゃ読まなければいいだけ

117 :マロン名無しさん:04/01/16 16:48 ID:???
>>112
オナニーでないSSってなに?

118 :マロン名無しさん:04/01/16 16:56 ID:???
>>115
SSなんだし、好きなものを書けばいいとは思うけど、
あまりに本編からかけ離れたものだと、「こんなのスクランじゃねえ!」って感じる人が、
多いってことじゃないの?

趣味に合わなければ読まなければいいっていうのは、何書いてもいいってことになるのでは…

なんかループしてるな

119 :マロン名無しさん:04/01/16 16:59 ID:???
>>118
いや、だって何かいてもいいし。
本編準拠のだってぜんぜんOKだしもちろんラブもいい

120 :マロン名無しさん:04/01/16 17:04 ID:???
何を書いてもいいけど何を言われても仕方がない

121 :マロン名無しさん:04/01/16 17:06 ID:???
>>119
漏れも何を書いてもいいとはは思うけど、
その分何言われても、しょうがないと思う。
書くのも自由だし、批判するのも自由。
だから、上にあるような批判がでてきたんじゃないのかな?

>>120
激しく胴衣

122 :マロン名無しさん:04/01/16 17:08 ID:???
批判はいいが「こういうのは嫌だ」ってのはどうしたらいいのよさ。


123 :マロン名無しさん:04/01/16 17:13 ID:???
まあ、なんにしろルールなんて作らない方が良いってことだな

124 :マロン名無しさん:04/01/16 17:13 ID:???
>>122
難しいな…作者さん達が、最初に「これは〜というSSです」
みたいなことを書いてくれたら、楽なんだけど、そこまでやってくれとはいえんし。

そのシチュエーションが好みでないならスルーするか、
もしくは専用ブラウザ使ってる人なら、ローカルであぼーんすればいいんだが…

125 :マロン名無しさん:04/01/16 17:14 ID:???
>>122
批判でないと思うなら無視すればいい

126 :マロン名無しさん:04/01/16 17:16 ID:???
○○は禁止とか、なに言ってるのか分かりません。
ここに投下されるside storyは原作者が書くわけじゃないから、
WebSSにはいろんな広がりができるのだと思うのですけど。
マガスペに掲載されてる、原作者の書くSSとは違うのですよ。
本編に沿うようなのもよければ、また別のもいい。
書く側は好きなように書く、読む側は感想や品評はまだしも
広がりを妨げるような行為(○○禁止とか)はすべきでない。
スクランを扱うホムペが少ない上に、ここが総合サイトみたいになってるから、
こんな意味のない問題が起こるのだろうか

127 :マロン名無しさん:04/01/16 17:21 ID:???
>>126
その通りだな。何を書くのも自由、批評も自由(常識内で)。

じゃあ以後マターリ進行で


128 :マロン名無しさん:04/01/16 17:22 ID:???
>広がりを妨げるような行為(○○禁止とか)はすべきでない。

こういうのを書くのも自由だと思うんだが
書かれたのを見ていらないと思えば無視すればいい

129 :マロン名無しさん:04/01/16 17:24 ID:???
最近旗派が元気なので、おにぎり派のSSキボン(;´Д`)

130 :マロン名無しさん:04/01/16 17:27 ID:???
禁止禁止言ってる奴って典型的キモオタだよな
自分の世界しか認めない矮小な生物
作者様が気分を悪くしないか心配だわ

131 :マロン名無しさん:04/01/16 17:28 ID:???
どうなってるんだいったい。

132 :マロン名無しさん:04/01/16 17:28 ID:???
>>130
もうその話はやめとけって

俺はサラSSが見たい!

133 :マロン名無しさん:04/01/16 17:30 ID:???
>>130
その書き方も、なかなか矮小な生物っぽいぞ

134 :マロン名無しさん:04/01/16 17:40 ID:???
蒸し返して悪いがコピペされてるのは普通の批判な気がする

135 :マロン名無しさん:04/01/16 17:42 ID:???
蒸し返して悪いが>>130が典型的なキモオタな気がする

136 :マロン名無しさん:04/01/16 17:52 ID:???
>>135
そんな事書くなよ
典型的なキモオタに悪いじゃないか

137 :マロン名無しさん:04/01/16 18:06 ID:???
アンチ必死だな・・・

138 :マロン名無しさん:04/01/16 18:20 ID:???
脳内設定を他人に強要するのは
激しくウザい。

139 :マロン名無しさん:04/01/16 18:25 ID:???
>138
強要? SS書いたら強要になるのか?

140 :マロン名無しさん:04/01/16 18:26 ID:???
ちょっと変な雰囲気ですが作家さんたち、気にせず今までどおり投下してくださいね。
SS作家さんたちFightだ !

141 :マロン名無しさん:04/01/16 18:43 ID:???
SSスレの通過儀礼みたいなもんだ。

142 :マロン名無しさん:04/01/16 18:59 ID:???
好きなように書かせてやれよ。
あまりにかけ離れたのが嫌いなヤシはあとで批判すればいーじゃねーか。
好きなSS書きたいヤシは叩かれても文句言わないこと。

143 :マロン名無しさん:04/01/16 19:23 ID:???
SSなんて金は取ってないんだし作者が書いてて楽しめることが一番。
読み手を意識することは必要だとは思うけどね。

144 :マロン名無しさん:04/01/16 19:52 ID:???
まぁ、感想を書く方も、ただただ「GJ!萌えますた!!」だけじゃなくて、
こんなところが良かった。ここはまずかった、とか言えばいいんじゃないかな?

前スレの作品だと、個人的にはBlack_or_whiteの作品が好きかな。
沢近と播磨のカップリングSSだけど、各キャラの特徴を良く捉えていたと思う。

このカップリングのSSは他にも色々あったけれど、個人的には一番気に入ったかも。

145 :マロン名無しさん:04/01/16 20:00 ID:???
俺は、
播磨風邪引く→八雲看病
が禿藁だたよ。
内容はともかく文章は良かった。

146 :マロン名無しさん:04/01/16 20:11 ID:???
ただ一つ言える事はこのふいんき(←なぜかへn)SS書こうとしてる人にはとてもうpしづらい状況と言う事ですな

147 :マロン名無しさん:04/01/16 20:14 ID:???
この流れの中に投稿するのは辛いだろうな
などとさらに追いつめてみる

148 :マロン名無しさん:04/01/16 20:18 ID:???
この雰囲気では、よっぽど自分の作品に自信がなきゃ投稿できないな
投稿しただけで俺は神と称えよう

149 :マロン名無しさん:04/01/16 20:45 ID:???
コピペした奴が悪い。前スレの埋めついでに本音ぶちまけてただけなのに

150 :マロン名無しさん:04/01/16 20:48 ID:???
現行スレではぶちまけてないって時点で結論は出てると思うがな

151 :マロン名無しさん:04/01/16 20:51 ID:???
なんでスレタイあーなの?

152 :マロン名無しさん:04/01/16 20:52 ID:???
>>149
つか、見られて困るんだったら書かなきゃいいんじゃねえの?

153 :マロン名無しさん:04/01/16 20:53 ID:6lWgZreV
規制したいやつもそれに反応してるやつも同類。

相変わらず、「屑」だらけ

154 :マロン名無しさん:04/01/16 20:58 ID:???
>>153
だったらスルーしろよ ( ´,_ゝ`)プッ

155 :マロン名無しさん:04/01/16 20:59 ID:???
>>154
つまんねぇー
理解できないクズだな

156 :マロン名無しさん:04/01/16 21:00 ID:???
>>150>>152
今まで現行スレに書かなかったのは雰囲気が悪くなると思ってのことなんだろ?
だったらわざわざこっちにコピペすることない。
書いた本人もそんなこと望んでないだろ。

157 :マロン名無しさん:04/01/16 21:02 ID:???
SSも来てないのに無駄にスレ伸ばすなよ…
マターリ行こうぜ

158 :マロン名無しさん:04/01/16 21:05 ID:???
>>156
外部板ならともかく、前スレに書いた以上、多少なりともSS作者達の目に触れることぐらい、
誰でも予想できるんじゃない?

少なくとも現状のSSに対する不満をぶちまけたかったから、書いたんじゃないの?
不満を誰にも言いたくないのなら、何もカキコしなくてもいいんだし。

ちなみに一部の不満は本スレでもでてる。

159 :マロン名無しさん:04/01/16 21:07 ID:???
分かった。
だからもう、その話はやめような

160 :マロン名無しさん:04/01/16 21:10 ID:???
>>158
梅ついでに同じ事思ってる香具師探そう、みたいな軽いのりだと思う
現行スレに書かないのはそれはここで言うことではないと理解しているからだろ

161 :マロン名無しさん:04/01/16 21:14 ID:???
>>160
少なくとも、上のコピペを読む以上、軽いノリでかけるようなものじゃないと思うんだが。
ちょっと考えたら、SS書き手の人たちのやる気をそぐ可能性があるかもしれい、ぐらいは
想像できるような内容じゃない?

前スレの最後、何を考えて、あのような不満をぶちまけたのかは、本人にしかわからないけど・

162 :マロン名無しさん:04/01/16 21:17 ID:???
なんで煽りや荒らしを放置できないんだ
コピペ厨をスルーすればいいだけじゃねぇの?

163 :マロン名無しさん:04/01/16 21:18 ID:???
結論は前スレ最後辺りからどさくさ紛れて煽ってる香具師が一人いるから気をつけろって事だな

164 :マロン名無しさん:04/01/16 21:20 ID:???
SSなんて描けないから妄想でも垂れ流して……(ヵェι

例えば播磨が留年したままで2-Cじゃなくて1-Dに入るとかいうのは、どうだろうか?
……それだと播磨って学校に登校しそうにないな(==

や、八雲ぉーハァハァ(滅
お猿さんガムバッテマス

165 :マロン名無しさん:04/01/16 21:21 ID:???
何を書いてもいいけど何を言われても仕方がない

ま これが結論だわな

166 :マロン名無しさん:04/01/16 21:21 ID:???
どうせ気に入らないSSばっかならスレ崩壊してもいいやって感じじゃないか?
スレが壊れて困るという感じには見えん

167 :マロン名無しさん:04/01/16 21:23 ID:???
じゃ200辺りから心機一転でFA?

168 :マロン名無しさん:04/01/16 21:23 ID:???
なんてこったい、このクズ共がー

169 :マロン名無しさん:04/01/16 21:24 ID:???
閑話休題って事だね

170 :マロン名無しさん:04/01/16 21:25 ID:???
>>166
まぁそんなところだろうねえ。

ここらで一発、この雰囲気をふっとばすようなSSをキボン

171 :マロン名無しさん:04/01/16 21:25 ID:???
前スレのはただ批判しているだけでべつに禁止とか言ってないじゃん。
こっちも>>138以外は同意見じゃ?

172 :マロン名無しさん:04/01/16 21:25 ID:???
SS書き上がったけど、今は晒さない方がいいのかな・・・。
ちなみに、花井が主役です。

173 :マロン名無しさん:04/01/16 21:26 ID:???
マターリ八雲を待つ
(*^_^*)

174 :173:04/01/16 21:29 ID:???
いや、花井も大歓迎です。投下して下さいm(_ _)m

175 :マロン名無しさん:04/01/16 21:29 ID:???
>>172
花井SSはいつも素晴らしい!!!m(__)m土下座するのでお願いします!

176 :マロン名無しさん:04/01/16 21:30 ID:???
こうして>>172のSSにこのスレの将来がかかったわけか

177 :Beloved:04/01/16 21:31 ID:???
「あーあ・・・ったく、何で俺がこんなこと・・・」
「チッ・・・今日こそは天満ちゃんと一緒に帰ろうと思ってたのに・・・」
「そこの二人、口を動かす前に手を動かさんか!」
三日後に迫った文化祭に向けて、生徒の誰もが準備へと追われる放課後。
そんな慌ただしい雰囲気の中、自分たちには縁もゆかりもないはずの美術室で、なぜか
作業へと励む三人の男子生徒の姿があった。

話は数時間ほど前へと遡る。
文化祭の準備も一段落し、午後のティータイムを楽しんでいた茶道部の面々。そんな中、部室にちょっと珍しい来客があった。
「こんにちは。刑部先生はいらっしゃるかしら?」
美術教師の笹倉である。
「ああ、笹倉先生。何かご用でしょうか?」
「ええ、実は・・・」
笹倉によると、彼女が顧問を務める美術部も文化祭に向けて準備に取りかかっているのだが、
いかんせん男手が足らず、作業がはかどらない。そこで、誰か適当な人材はいないかと
尋ねにきたのだという。
「しかし、茶道部に男子生徒はいませんしね・・・。悪いですが、他を当たってもらえますか?」
絃子の返事を聞くと、笹倉は残念そうにその場を離れようとした。
「そうですか・・・。どうもすみませんでした」
「待ってください。笹倉先生」
笹倉を一人の女子生徒が呼び止めた。茶道部部長、高野晶である。
「せっかくですので、紅茶でも一杯いかがですか?」
「ありがとう、高野さん。でも、私も準備に戻らないといけないから」
「大丈夫です」
晶は、テーブルの上にあった空のティーカップに温かいアップルティーを注ぐと、こう続けた。
「もうすぐ、ちょうどいいのが来ると思いますので」
晶の言葉に首をかしげる面々。しかしその数秒語、晶の言葉の真意が明らかとなった。
勢いよくドアが開け放たれ、一人の男子生徒が部室へと飛び込んでくる。
「諸君、遅れてすまない!さあ八雲君、一緒に午後の紅茶を楽しもうではないか!」

言うまでもなく、花井春樹その人であった。


178 :Beloved:04/01/16 21:33 ID:???
「あーかったりー、大体何で俺たちまで手伝わされなきゃならねーんだよ。なーヒゲ?」
「まったくだ。おいメガネ!このオトシマエ、どうつけてくれんだコラ!」
無理矢理花井に連れてこられた今鳥と播磨が、花井に集中砲火を浴びせる。
「やかましい!お前らも男ならグチグチ言わんで働け!」
花井も反撃の言葉を返す。文句を言い合いつつも、三人の働きでそれなりに美術室は
片づきつつあった。
「助かったわ。もう大丈夫だから、三人とも自分のクラスに戻っていいわよ」
笹倉の言葉に、安堵の表情を浮かべる今鳥と播磨。しかし、ここで彼らは花井の花井たる
所以を思い知らされることとなる。
「いえ、最後まで手伝わさせていただきます」

結局、三人は夕暮れ近くまで肉体労働に従事することとなった。

「本当にありがとう。感謝してるわ」
「いえ、これくらい男として当然のことです」
疲れ切って床に倒れ込んだ今鳥と播磨を尻目に、平然と答える花井。ちょうどその時、
話を遮るかのように校舎内に校内放送のチャイムが響いた。
「あら?私みたいね。ちょっと行ってくるわ」
「はい」
笹倉が美術室から出て行くのを見届けると、花井は床の二人へと向き直った。
「・・・じゃあ俺たちはもう帰るからな・・・」
「うむ、二人ともご苦労だった」
フラフラと美術室を出て行く二人を見送ると、花井は手近にあった椅子へと腰掛けた。
美術部員達は、すでに下校したか自分のクラスの手伝いに行ったかで一人も残っていない。
一時の静寂が、美術室を満たした。
「さて、と」
花井が口を開く。

「この僕に、いったい何の用かな?」


179 :Beloved:04/01/16 21:36 ID:???
「・・・どうして、私がいることに気づいたの?」
完全に閉め切られたはずの美術室のカーテンが、一瞬ふわりと揺らめく。
先程までは、確かに何もなかったはずの空間。そこに、いつの間にか、儚げな雰囲気を
たたえた、長い髪の少女が姿を現していた。
「これでも、僕は武道家の端くれでね」
美術室に入った時からずっと誰かに見られているような気がしていたんだ、と花井は続けた。
「質問があるなら、できるだけ簡潔なものにしてくれたまえ。そろそろ八雲君のところに
 戻らないといけないからね」
「・・・ヤクモのことが、好きなのね」
「ああ、僕は八雲君のことを世界で一番愛している」
胸を張って答える花井。少女は、短い沈黙の後、静かに口を開いた。
「なぜ、ヤクモのことが好きなの?」
表情を変えずに、少女は言葉を続ける。
「私は、長い間世界をさまよい続けてきたわ。でも、子供のままで私の時間は
止まってしまっているから、人を好きになるということがどんなことなのか
私にはわからない」
無表情な少女の瞳が、どこか悲しみの光を帯びているように、花井には見えた。
「答えて。あなたはヤクモのどこが好きなの?」


180 :Beloved:04/01/16 21:39 ID:???
「全部だ」
花井はきっぱりと答えた。少女の表情が、一瞬こわばる。
「初めて八雲君を見たとき、僕は体の中に稲妻が走ったかのように感じた。
 彼女の表情や何気ない仕草、そのすべてがいとおしく思えた。今まで生きてきて、
初めて味わう感情だったよ。そして、こうも思えた。これこそが本当の恋なのだと。
 人を好きになることに理由はいらないんだ。僕は、そう思う」
「・・・ヤクモが、決してあなたに振り向いてはくれないとしても?
 それでもあなたはヤクモのことを好きでいられるの?」
「ああ、もちろんだ」

「・・・そう」
少女は、ふわりと空中へ舞い上がると、花井のすぐそばへと着地した。
「また、来るわ」
「ん?ああ。それならば、ちょっと待っていてくれたまえ」
「・・・?」
花井は、学生服のポケットをまさぐると、丁寧にラッピングされた小さな箱を
取り出した。
「これを君にあげよう。本来は、今日八雲君に渡すつもりだったのだがね」
「これを、私に・・・?」
「開けてみるといい」
少女は、戸惑った表情で小箱を受け取ると、慣れない手つきで包装紙をはがした。
「これは・・・?」


181 :Beloved:04/01/16 21:41 ID:???
箱の中から出てきたのは、銀でできたペンダントだった。
「貸してごらん。付けてあげよう」
花井はペンダントを受け取ると、少女の首に手を回した。
「ふむ、よく似合っているよ」
少女の首元で、ペンダントがかすかに揺れる。
「・・・ハルキ」
「?」
「ありがとう」
少女はにっこり笑うと、再び空中へと舞い上がった。
そして、花井の肩に手を回すと、ゆっくりと彼の頬へと口づけをした。
瞬く間に、花井の全身が真っ赤に染まる。
「なっ・・・何を!」
「お礼よ。ペンダントの」
少女は、慌てる花井を見てクスリと笑った。その瞬間、少女の身体が眩いばかりの
光へと包まれる。
「ありがとう。そして、さようなら」
光の中に、少女の姿は消えていった。

美術室のドアが開き、笹倉がようやく姿を見せた。
「花井君、遅くなっちゃってごめんね。・・・花井君?どうしたの?
 顔が真っ赤だけど・・・熱でもあるのかしら」
「いっ、いえ!何でもありません!用事があるので自分はこれで失礼します!」
脱兎の如く美術室から駆けだしていく花井を、不思議そうに笹倉が見つめる。
「いったいどうしたのかしら?それに何か落としていっちゃったし。・・・あれ?
どうして彼がこんなものを?」
笹倉は、彼のものと思われる落とし物を見つめ、さらに首をかしげた。
しばらく考えた後、彼女はそれをポケットにしまうと、戸締まりを確認し、
美術室のドアに鍵をかけた。

「それにしても変ねぇ。なんで彼がヘアゴムなんか持ってるのかしら」


182 :Beloved:04/01/16 21:45 ID:???
終わりです。締めをもっとうまく書きたかったな・・・。
ともあれ、正直な感想を言ってもらえるとうれしいです。

183 :マロン名無しさん:04/01/16 21:47 ID:???
花井カコイイ!


184 :マロン名無しさん:04/01/16 21:48 ID:???
久しぶりのSS職人様に感謝!花井・・いいですね!

185 :マロン名無しさん:04/01/16 21:49 ID:???
SS職人様降臨!
印刷しました保存しました携帯に画面メモしました。花井SSは素晴らしすぎます!
GOD JOB(神の仕事)

186 :マロン名無しさん:04/01/16 21:50 ID:???
>>182
いい話だと思うけど、ちょい花井が優等生っぽく感じた。
奴は(八雲に関しては)もっとバカだと自分は思ってたので。

> 「・・・ヤクモが、決してあなたに振り向いてはくれないとしても?
こう聞かれたら、ものすごい勢いで否定しそうだw


187 :マロン名無しさん:04/01/16 21:52 ID:???
>>182
それじゃ正直な感想を。
花井X謎の少女との組み合わせは多分初? そう言う意味では良かったと思います。

後、これは単に自分の読み方が足りないだけと思うんですけど、
最後のヘアバンドは、どういう流れでもってたんでしょうか?
少女の物になるんでしょうけれど……作中にそれらしい伏線があったのかな?

それと、今鳥は、何かをしろ、と言われるのにあまり抵抗がないと思います。
(キャンプの回参照)

お疲れ様でした

188 :マロン名無しさん:04/01/16 21:52 ID:???
播磨は幽霊に気がつかないのかよw
GJ!良かったですよ〜
シリアスな花井はかっこいいな、やっぱり

189 :マロン名無しさん:04/01/16 21:58 ID:???
>>182
だけど花井と少女の絡みが些か長すぎて、不可視の存在(だよね?)
であるはずの少女の概念に違和感を覚えました。
最初は三バカの話かと思ってウキウキしていたがこれはこれでGJ。

190 :マロン名無しさん:04/01/16 21:59 ID:???
>>182
GOOD JOB!!

>>186
花井は英国紳士型なのだから、幼女には優しいはず。
それに、仮定で相手は話しているのだから、無意味に反発はしないと思われる。


191 :Beloved書いた人:04/01/16 22:01 ID:???
みなさんどうもありがとうございます。
>>187で言われてましたが、ヘアゴムは一巻p146で女の子が
指でくるくる回してたやつです。
皆さんの意見は次に書くときの参考にさせていただきたいと思います。

192 :マロン名無しさん:04/01/16 22:04 ID:???
>>191
GJ! これなかなか面白いシチュエーションだよね。
個人的に後半部分をちょっといじってみたくなったんだが……
リスペクトするっていう意味も兼ねて、完成したら書いてもいいですかね?

193 :Beloved書いた人:04/01/16 22:07 ID:???
>>192
ええもう全然構いません。
自分は書くことも読むことも大好きなので。

194 :talk.:04/01/16 22:26 ID:???
「……ふう」
 飲み干したティーカップをソーサーの上に戻すサラ。かちゃり、という音が誰も
いない部室に小さく響く。
 昼下がりの部室。これといった活動内容も束縛時間もないこの部活、そのせいで
常に誰かが何かをしていることが多いのだが、今ここにいるのは彼女一人。
「……」
 頬杖をついて外を眺めるその視線は、彼女にしては珍しくどこか憂鬱な気配を
含んでいる。
 と、その視界の中にすっと飛び込んでくる黒い影。
「あ、伊織」
 八雲の飼い猫たるその黒猫は、挨拶も遠慮も一切なしに開いた窓から入ってきて
その窓際で丸くなる。
「ふふ、お前はいいね。素敵なご主人さまがいて」
 その言葉に、初めて伊織がサラの方を向く。にゃおう、というその声はどこか
疑問詞を含んでいるように彼女には聞こえた。
「……私?そうだね、もちろん八雲は私の大切な友達だよ。でもね」
 でも。
「いつか八雲が私のそばからいなくなっちゃうんじゃないかな、なんて」
 そう思ったりするんだ、と寂しげな笑みをするサラ。
「最初はね、私と同じ独りぼっちみたいに見えたから、この人なら友達になって
くれるんじゃないかな、なんて思ってたんだ」
 ちょっとズルイよね、と言うサラに、伊織はいつも通りに無反応。ただ、その顔は
ちゃんとサラの方を向いている。

195 :talk.:04/01/16 22:26 ID:???
「話してみたら、やっぱり八雲はとってもいい子で、すごく素敵でね。ちょっとずれてる
ところもあるから、なかなかみんな気がつかなかったんだけど」
 にゃー、と伊織が肯定の鳴き声を出す。
「でも最近はいろんな人がそれに気がついてきたみたい……あ、花井先輩は前から、かな。
ちょっとやり方は大袈裟だけど、ちゃんと八雲を大切にしたい、って思ってくれてるみたい
だし、播磨先輩は八雲のいいお兄さん代わりになれそうだし」
 そこでまた寂しげな笑み。
「それは嬉しいんだ、とっても。だけどなんだか……」
 八雲を取られちゃうみたいな気がして、と伊織を見つめるサラ。
「……ワガママだよね、私」
 答えず黒猫は少女の瞳をじっと見つめる。
「あ……」
 そして入ってきたときと同じように、すっと起き上がって窓の外へと出て行く。
「……また嫌われちゃった、かな」
「考えすぎ、だよ」
 ぽつりと呟いたサラの背にそんな言葉がかけられる。
「あれ、部長いつのまに」
 ついさっき、とサラの向かいに腰掛ける晶。
「もしかして聞かれちゃいました?今の」
「そんなつもりはなかったんだけどね」
 ごめん、と言う晶に、八雲には内緒ですよ、と苦笑いするサラ。
「でも部長、考えすぎ、って……」
「あなたたち二人、よく似てると思う」
 ちょっと唐突なその言葉にきょとんとするサラ。

196 :talk.:04/01/16 22:27 ID:???
「塚本さんもね、あなたみたいになりたい、って言ってたことがあるんだよ」
「……八雲が?」
 そう、と頷いて晶は続ける。
「私と違ってちゃんとみんなと話せるし、羨ましいって」
「……それで、部長はなんて言ったんですか?」
「『塚本さんは塚本さんらしく、自分のやり方でいいと思う。きっと彼女も、無理なんて
していないあなたのことが好きだと思うから』、そう言ったよ」
 どうかな、とサラを見つめる。
「……さすが部長、大正解ですよ」
 答えて微笑むサラ。その笑みに、暗い影はもうない。
「私はあなたたちならずっと上手くやっていけると思ってる。それとも」
 塚本さんはそんなに信用できないかな、と問う。
「そんなことありません。八雲は私の大切な、大事な……友達ですから」
 それなら安心、とお茶を入れに立つ晶。
「塚本さんもね、同じようなこと言ってたよ」
「そうですか……」
「それに」
「それに?」
「あなたたちは独りぼっちなんかじゃないよ。少なくとも、私はちゃんと友達だと思ってる」
「……ありがとうございます」
 お礼を言われるようなことじゃないよ、と晶。いつもの淡々としたその声が、サラには
とても温かく聞こえた。
「でも部長、珍しいですね。普段はこういうことあまり言いませんよね」
 自分で考えなさい、みたいな感じで、と尋ねるサラに、晶は一言。
「特別大サービス」
 やっぱり淡々としたその声がなんだかとてもおかしくて。
 サラは、笑った――

197 :talk.:04/01/16 22:28 ID:???
現在方向性模索中で迷走中。
こういうテイストは受け入れられるんかいな、と思いつつ。

198 :マロン名無しさん:04/01/16 22:30 ID:???
いいよーGJ。
「特別大サービス」が晶ぽくてよかった。

199 :マロン名無しさん:04/01/16 22:33 ID:???
好きですよーこういうほのぼのシリアス?な展開

200 :マロン名無しさん:04/01/16 22:33 ID:???
>>194-197
読みやすく感じました。

「特別大サービス」という晶の顔が浮かんできちゃいましたよ

201 :マロン名無しさん:04/01/16 22:36 ID:???
GJ!今までの暗雲がウソのようw
SSは、♭篇だとしっくりくる気がする。そう思いました。
保存完了

202 :Beloved?:04/01/16 23:50 ID:???
>>182氏のSSを、自分なりにアレンジしてみたものです。
SSをアレンジすることを承諾して下さった、182氏に感謝。

一応>>179の続きからということで…

それではどうぞ。

203 :Beloved?:04/01/16 23:51 ID:???
「答えて。あなたはヤクモのどこが好きなの?」

 少女の悲しげな問いかけ。二人の間に、何とも言えない空気が流れる。
 花井は、しばらく少女をじっと見つめていた。
「フ……どこが好きなのかって?僕に対して、そんな問いかけは愚問ではないかな?」
 花井は、フッと不敵な笑みを浮かべる。光が届いてないにもかかわらず、
花井のメガネが、なぜかキラーンと不気味に光る。そんな花井を見て、一瞬たじろぐ少女。
「ど、どういう意味かしら?」
「僕が八雲君を好きな理由。それは──」
「それは──?」
 ぐっと固く拳を握り、ためを作る花井。そしてそれに釣られるように、先を促す少女。
「それは……全てだ!!!」
 どっぱーん!という、どこかの映画の出だしにあるような、押し寄せる荒波をバックに、キッパリと言い切る花井。
「す、全て?」
「そう、全てだ!──あの八雲君のつぶらな瞳、あの均整のとたプロポーション、そしてあのはかなげな表情!
 八雲君の全てが僕を虜に……狂わせてしまうのだ!──あぁ、や、八雲くーん!!」
 途中から、アッチの世界にいってしまったのか、不気味にクネクネと体をくねらせる花井。
 そんな花井を見て、その整った顔に、ちょっぴり縦線が三本ほど入ってしまう少女。

204 :Beloved?:04/01/16 23:54 ID:???
 二人の間に、なんとも形容しがたい空気が流れる。
 やがて気を取り直したのか、少女は、その生暖かい空気を切り払うかのように、口を開いた。
「そ、そう……でもね、あなたは、まだ八雲の秘密を知らないわ」
「む……どういうことかね?」
 はっ、と我に返った花井は、少女に先を促した。
「あの子には──八雲には大きな秘密があるわ。あなたは、この事実を知っても、
 まだ八雲を好きでいられるかしら……?」
 少女は、フフッと小さく笑う。その目は、まるで花井の反応を楽しむかのように、花井の目をじっくりと見つめていた。
「どんな秘密があるのか知らないが、僕は、例えどんなことがあろうとも、八雲君を好きでいる自信があるぞ」
 花井が、そんな少女の視線に気付いたのかどうかは、分からない。
だが、花井は、少女のほうをしっかりと見つめ返すと、はっきりと言った。
 一方、少女は、そんな花井の答えを聞くと、その反応を楽しむかのように、氷のような笑みを浮かべる。
そして、ゆっくりと口を開いた。
「八雲はね──

 ──自分を好きになった人の心が読めるの──



205 :Beloved?:04/01/16 23:55 ID:???
 少女の口から告げられる、一つの真実。
 まだ9月の終わりだというのに、肌寒い空気が二人の間に流れる。
 花井は少女を、少女は花井を見つめる。お互いを見つめ合い、二人の表情は、まるで凍り付いたかのように変わらなかった


 やがて花井は、ふぅっと大きなため息をつくと、少女の方に向き直った。
「それが、一体どうしたっていうんだい──?」
 思いもよらない花井の答えに、驚きの表情を浮かべる少女。
「ど、どうしたって……あなた、人の心が読める人間を、好きに──普通に愛せるの!?」
 少女は、自分でも想像できなかったほどの、大きな声で言い放った。
「それこそ愚問ではないかな?僕は、八雲君の全てが好きだと、先ほど言ったハズだが」
「……」
 口を真一文字に結んだまま、微動だにしない少女。表情は先ほどから全く変わらなかったが、
その瞳は、わずかに揺れ動いていた。
 そんな少女の様子に気付いたのか。花井は、ゆっくりと眼鏡をはずし、
その素顔を少女の方に向けると、ゆっくりと口を開いた。
「それに僕は──今まで、自分の心を偽ったことがないのでね」
 ニッと笑いながら言う花井。
 一方、少女は、固く手を握りしめ、花井のほうを、じっと見つめていた。

206 :Beloved?:04/01/16 23:58 ID:???
 二人の間に、再び、沈黙が訪れる。先ほどまでとは違う、重い、文字通り重い空気が二人の間に流れる。
 だが、やがて、その沈黙を破るかのように、花井が口を開いた。
「おっと。そろそろ八雲君のところに行かなければ!──君、一人で帰れるかい?
 なんなら僕が送っていくが……」
 スチャッとメガネをかけながら、花井は少女に尋ねた。
「──遠慮しておくわ。私、みかけほど子供じゃないから」
「そうか。では、僕はこの辺で失礼する。機会があれば、また会おう!では──はっはっは、ヤクモーン!すぐ行くぞ!!」
 そう言い残すと、花井は、まさしく風のように、教室から飛び出していった。
 奇声をあげながら飛び出していった花井を見送ると、少女は、花井がいた場所を、固い表情で見つめた。
 だが、やがてクスッと小さく笑うと、ゆっくりと窓の方へと歩いていった。
そして、その窓から、雲一つ無い秋空を見上げる。
 きれいに晴れ渡った青空。そんな青空を見つめながら、少女は、以前八雲に尋ねたときの、八雲の答えを思い出した。

 ──今はわからない……だけど、私も、きっと誰かを好きになる──

「──そうね。あんな人がまだいるのなら、きっとあなたが好きになる人も、出てくるかもしれないわね」
 そう少女はつぶやくと、まるで光の中に包まれるようにして、スウッと消えていった。

 誰もいない教室。そこに流れる空気は、まるで春風のように暖かかった。
 
(了)


207 :Beloved?:04/01/17 00:00 ID:???
以上です。
ギャグにしようと思ったんですけど…・・やっぱり難しいですね(;´Д`)

このSSに関する感想は、罵詈雑言なんでもかまわないので遠慮無くどうぞ。
「こんなのかくんじゃねー」でも、私は感動しますので( ´∀`)

それでは。

208 :マロン名無しさん:04/01/17 00:07 ID:???
乙です。自分はどちらかといえば、ほんわか前者の方がしっくりきましたが、こういうオチもありかと思いました。
(花井のテンションゲージMAXオチ)

209 :マロン名無しさん:04/01/17 00:10 ID:???
正直秘密ばらしますたの展開はアウト
前の物の続きにしてはシリアス間や表現が180度かわっている

すまないが批判しかうかばん

210 :マロン名無しさん:04/01/17 00:11 ID:???
漏れは好きだな、こういう話。

やはり花井は八雲に関してはとことんバカのほうがしっくりくる。

211 :マロン名無しさん:04/01/17 00:17 ID:???
バカとマトモの行ったり来たりが花井のキャラ。八雲相手にバカになるもマトモになるも状況次第だと、言ってみる。

212 :Beloved?:04/01/17 01:16 ID:???
感想ありがとうございますヽ(´ー`)ノ

個人的に、花井は基本的には(良い意味で)バカ、というイメージがあったので、
こんな感じなりました。

後は、182氏の作品が、シリアス路線だったので、ギャグにチャレンジしてみました。
でも、スクラン本編の、あの面白さを文字で表現するのは、やはり難しいですね(;´Д`)

213 :マロン名無しさん:04/01/17 03:13 ID:???
2巻裏折り返しの沢近の着てるジャージが播磨の物だってことに今更気付いた・・・
一体どういうシチュでこうなったんだろ・・・非常に気になる。作者の心積もりも。

214 :マロン名無しさん:04/01/17 03:20 ID:???

 


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        /,  -‐===≡==‐-`つ/ ,.イ  ̄ ̄// ))  /   ;∵|:・.
     _,,,...//〃ー,_/(.      / /ミノ__  /´('´   /   .∴・|∵’
  ,,イ';;^;;;;;;;:::::""""'''''''' ::"〃,,__∠_/ ,∠∠_/゙〈ミ、、
/;;::◎'''::; );_____       @巛 く{ヾミヲ' ゙Y} ゙
≧_ノ  __ノ))三=    _..、'、"^^^     \ !  }'
  ~''''ー< ___、-~\(          ,'  /
      \(                 ,'.. /

                気付くのが遅いわぁ!

215 :スク狼:04/01/17 04:09 ID:???
 『最強』とは?

 人という種が持つ、本能に根ざした最も美しい感情。
 すなわち、愛。
 歴史を真の意味で紡いできたのは、万民の、ごくありふれた
物語にすらならないような、だが真摯な愛だ。
 愛する心こそが子を誕生させ育み、人の時の繋がりを創り上
げてきたのだ。
 それは、暴力でも、権威でも、金力でも、決してできぬ事。
 だからこそだ。
 だからこそ再び問う。
 『最強』とは?
 最強の道とは?
 すなわち、愛。
 愛を貫き、愛を実らせ、愛に生きること。
 それこそが人の世の最強。


216 :スク狼:04/01/17 04:10 ID:???
「だからこそ、塚本天満は誰よりもおいしいカレーをつくらなきゃいけないのよ」
 今や彼女にとって、カレーを極めることと愛を実らせる事は同じ意味である。
 彼女にとってカレーこそが最強への道であった。
 今までは八雲につくってもらっているカレー入りのお弁当。
 それでいいと思っていた。
 それで烏丸君そばにいることができれば、一緒にいる時間を増やせられれば
誰よりも烏丸君と一緒にいれば、想いは伝わる、伝えられる。
 そう、思っていた。
 甘かったのだ。
 烏丸大路のカレー好きは、並みのレベルではなかったのだ。
 カレー狂、といってもいいかもしれない。
 少なくとも、女の子の中では一緒にいる時間が一番長いと思われる天満すら、
レトルトと同レベルだというのだ。
 だが、裏を返せば、すなわちカレー。
 将を射るには、まずカレー。
 カレーさえ、最強のカレーさえ手に入れれば、烏丸君の愛は勝ち取ったも同然と
言うことではないか。


217 :スク狼:04/01/17 04:11 ID:???
 そういう事で、毎日カレー屋を巡る塚本天満なのである。
 どういう事かと言うと、
「まずは敵(カレー)を知らないとね」
 だが、所詮は女の子。
 ましてや彼女の胃袋は体にふさわしい程度の容積しかない。
 せいぜい放課後に一店、それとて、高校生のお小遣いという経済的束縛から逃れ
られぬ身ゆえ、毎日とはいかぬ。
 バイトをすればどうにでもなりそうなものだが、カレー修行中の身に、そんな時
間はない……らしい。
 そもそも、カレー修行を始めるキッカケの占い事件から一月、彼女は未だ一食た
りともカレーを作っていない。
 おいしいカレーに出会っては、帰ってから妹の八雲に、
「すっごいすっごいおいしいの、なんかもうドーンってすっごいの!
 明日のお弁当(カレー)はそういう感じがいいなぁ」
 などと、もはや人間の会話ですらない暗号をパタパタと手を振り回しながら力説
する。
 普通、これで理解できたら自分の正気を疑うのだろうが、たまたま姉の心が読め
てしまう八雲に、『すっごい味』と『烏丸君に喜んで食べて貰いたい』という無駄
に真摯な気持ちがダイレクトに伝わるおかげで、姉の希望に沿いたい一心で作られ
るカレーはその期待にこたえる物であった。
 むろん、料理の腕がメキメキ上がるのは、当たり前のことではあるが妹の八雲の
みである。
 八雲の方も日曜日にお弁当を作って動物園に行くたびに
「食う度旨くなるなー……あ、いや、もともと旨いんだけど尚更つーか」
 などと言ってくれる人がいたりして結構嬉しかったりする。
 もちろん、自分の修行にはなっていない事に、全く全然これっぽっちも見事な程
に気づかない天満は、その日の放課後もカレー修行に街へ繰り出していた。

218 :スク狼:04/01/17 04:11 ID:???
「うーん、もう目ぼしい店は行き尽くしちゃったなぁ」
 雑誌やTVに出るような店は真っ先に食べに行った。
 そういう店より、口コミで知りえた味のほうが美味しい事が多い事もわかった。
 誰も知らないような店を自分の足で発見したときの喜びは語り難いものであった。
 カレー修行というより、ただのカレーグルメになっている事には、もちろん気が
付いていなかった。
 そんなこんなで、まだ見ぬカレー屋を探してるうちに日も落ち、ずいぶんと遅い
時間になってしまった。
 制服姿が少々居心地悪くなり、今日はもう帰ろうかな、そう思った時である。
 それは運命のように天満の横で止まった。
 あまり綺麗とはいえない1BOXの車であった。
 ドアが開き、降りてきたのは小柄な中年男性であった。
 天満の足が止まる。
 何故か?
 スパイスだ。
 ドアが開いた瞬間、一気に噴出したそれはカレーの、それも未だ彼女が体験した
ことがないほど芳醇で刺激的な香であった。
 気が付くと人だかりが出来ていた。
 自分だけではない、誰もが足を止めている。
 だが、自分のように偶然この香に出会ったようには見えない。
 明らかにこの1BOXを目的に集まってくる人たち。

219 :スク狼:04/01/17 04:12 ID:???
 なにか、身に覚えのある熱気。
 これからおこることに対する期待感。
 まるで夏休みやクリスマス前のような落ち着かない心地よさ。
「そうか……」
 そうだ、これはたぶんイベントなんだ。
 この1BOXは未だ自分の知らない、でも、恐らくここでは初めてではないイベント
を乗せてきたのではないか。
 人ごみが割れた。
 現れたのはやはり人であった。
 人の集団だ。
 行列である。
 1BOXの親父がハッチバックを空ける。
 テーブルがあった。鍋があった。コンロがあった。冷蔵庫があった。
そこに一店の屋台が登場していた。
 行列が1BOXへ向かう。
 異様な行列であった。
 例えば、コックがいる。
 コック帽に白衣、厨房のユニフォームそのままのコックだ。
 かと思えばスーツ姿の紳士がいる。
 ホームレスのようなみすぼらしい身なりの者もいる。
 それだけではない。
 グルメブックによく登場する一言ある美食家の姿もある。
 かつて、アイアン人と呼ばれた料理人すらいる。

220 :スク狼:04/01/17 04:14 ID:???
「な、なにごと……?」
 食の世界に詳しくなってしまった天満だけに、思わず呟いてしまう。
「カレーさ」
 その呟きに、天満の後ろにいた少年が答えた。
「え? 」
 思わず聞き返す。
「すごいよね、もう10年……毎週ここに来るんだってさ、あのおじさん」
 1BOXの前に異様な行列が並ぶ。
「カレーをね食べさせるんだ」
 1BOXの親父が椅子を置く。
 1脚のみ。
「一食3万……全部当てたら10倍返し」
 行列の先頭……コックが座る。
 やがて、親父がカレーを差し出して、「22」 と言った。
 普段は鈍い天満だが、少年の言葉もあって閃く。
「スパイスっ!? 」
 そうだよ、と少年が答える。
「でも、当たらないんだ……10年間、誰も当てれた人がいないんだってさ」
 コックが皿を受け取り、ルーを舐める。
「最初は一食数千円だったらしいんだけどね……」
 コックがカレーを食う。
「それだとスパイス当てなんて関係なしに食べようとする人が多すぎて勝負
にならないらしくて」
 コックが食らう。ひたすら食らう。無心に食らう。
「それで結局今や一皿3万円……これでも月単位で値あがり続けてるんだよ」

221 :スク狼:04/01/17 04:20 ID:???
 コックの口が、勢いよく10程のスパイスの名を並べ、そこで首を捻る。
 ちょうど15個目の名を口にしたとき、親父が空鍋を打っ叩く音が響いた。
 コックが満足そうに微笑んで右手を親父に差し出し左手でコック帽を脱ぐ。
 完敗だという事か。
 握手をし、コックが下がる。
 スーツ姿の紳士が椅子に座る。
 やはりカレーが渡されて、親父の口が、先ほどとは別の数字を言う。
 紳士がカレーを食らう。
 空鍋が鳴る。
 人が入れ替わりカレーが渡される。
 空鍋が鳴る。
 コックも、紳士も、美食家も、アイアン人も、誰もが一心に食らい、空鍋の
音色を聞いた。
 同じカレーは一度もでなかった。
 だれも、勝てなかった。
 誰にも負けぬまま1BOXは夜の街に消えていった。

「……すごい」
 あの少年の言った通りだ。
「すごすぎるよ」
 天満は食べていない。
 財布をひっくり返しても、3万円などでてこない。
 だが、それでもわかった。
 あのカレーは、一番美味い。
 彼女はこの時確信したのだ。
 あれこそ、自分の最強への道だ。

222 :スク狼:04/01/17 04:21 ID:???
 驚くほど簡単だった。
 住所は1BOXのナンバープレートから調べた。
 陸運局で理由を聞かれるだろうと色々考えていたのだが、
「駐車場のトラブルです」の一言であっさりと教えてくれた。
 こんな簡単でいいのかな、と思ったくらいだ。
 アパートの階段をのぼる。
 駆け出さない程度の早足で。
 部屋番号を確かめる。
(さあ、いよいよだよ)
 呼び鈴に指を伸ばす。
 1cm手前で止まる。
「カレーだよ、愛の為にがんばるよ私! 」
 些かおかしな日本語を呟き逆の手でグーを作り上から下に振り下ろす。
 エイヤッ
 と気合を入れる。
「さあ、押すよ、押しちゃうよ、もう駄目だからねー! 」
 もはや不信人物一歩手前だ。
「せーの……せーの、せーの、っせっ! 」
 ガチャッ
 今まさに呼び鈴に指が触れようとした瞬間、ドアが開いた。
 そこに、1BOXの親父がいた。
 目が合った。
 沈黙。
 混乱。
 汗、汗、汗。
 天満が大きく息を吸い込み……
「で、弟子入りしたくござそうろーっ! 」
 何故か土下座して叫んでいた。

223 :スク狼:04/01/17 04:22 ID:???
「お嬢ちゃん、すまんねぇ」
 長い沈黙の後、それが親父の返事であった。
 バッっと顔を上げる天満。
 開いたドアから部屋の中が見える。
 1ルームの部屋だ。
 パッと見でも、すごい部屋だった。
 スパイスだ。
 部屋の、その全てが香辛料で埋まっていた。
 親父が天満の目線に気付く。
「10年……やったからなぁ」
 しみじみと呟く。
 1BOXの親父に覇気がない。
 始めて見た夜に感じた職人的な自信が、完全に消え去っていた。
 ただの初老のおじさんにしか見えない。
「……引退だよ」
 え!? 思わず叫んでしまう。
 しかし親父は、やはり覇気ない表情で苦笑いするだけだ。
「スパイスを当てられちまってねぇ……高校生にだよ。
 私の人生すべてをつぎこんだルーのスパイスがだよ、ものの見事に高校生に当て
られちゃってね」
 今にも泣き出しそうな顔だ。
「しかも、足しよった」
 泣き出しそうな顔の眉間に、やはり泣き出しそうな皺が寄る。
「私の人生の全てと言って良いルーに、スパイスを足しやがったんだよっ」
 怒り。なんに対する怒りであるか。
 顔をメチャクチャに歪め搾り出すように呟いた。
「……旨かった」

224 :スク狼:04/01/17 04:23 ID:???
 泣いている。
 涙は流していない。
 しかし、泣いている、天満はそう思った。
「畜生、旨かったんだよ、メチャクチャ旨かったんだ」
 親父の目には、もはや天満は映っていない。
「糞、糞、糞、なんで私の舌は辿り着けなかった?
 たかだか16・7年しか生きてない高校生の舌に何故届かなかったんだろうなぁ」
 ここにいない誰か、天満と変わらない年の誰かを睨み、泣いている。
「3色当てたら全てのレシピを教える? はは、何を傲慢な事を考えてたんだろうな
 ……高校生に覆されるようなレシピをか?
 カレーを……全てと言わないまでも、一面において極めた気になってたよ
 私のチンケな舌がね」
 そんなことはない。
 そう口に出したかった。
 だが、言えない。
 自分はカレーを知らなすぎる。
 自分が口をはさむには、あまりにも世界が遠い。
「すまんなぁ、お嬢ちゃん、もう無理だ
 私にはカレーがわからなくなってしまった」
 何も、教えることが出来ない。
 そう言い残し、親父は去っていった。

225 :スク狼:04/01/17 04:25 ID:???
 しばし呆然と立ち尽くす天満。
 最強の道だったはずだ。
 一番だと確信していた。
 この先に、愛があるはずだった。
 だが、最強は最強ではなかった。
 指先に引っ掛けた筈の愛への道は、瞬く間に千切れ飛んだ。
 それも高校生……自分と変わらない年齢の人によってだ。
「あ、はは……もし女の子だったら烏丸君取られちゃうよぉ」
 30分ほどもそうしていただろうか。
 リズムよく階段を駆け上がる、軽やかな音が響いた。
 この階だ。
 なんとなく、そちらに目を向ける。
 高校生だ。
 なんで分かるかと言うと、制服を着ていたからだ。
 それも、自分と同じ格好……色々サイズは違うが。
 同じ学校の生徒なのだからわかって当然だ。
 目が合った。
 一瞬不思議そうな表情になる。
 だが、天満の最近の趣味(?)を知っていた彼女は軽く頷いて言った。
「おじさん、いたかな? 」
 風になびく金色のツインテール。
「え……愛理ちゃんっ!? 」
 沢近愛理、その人であった。

226 :スク狼:04/01/17 04:26 ID:???
デキゴコロデシタ
イタガキネタ100年ハヤカタデス
モウシマセン
ゴメンナサイ

227 :マロン名無しさん:04/01/17 04:49 ID:???
あ、やっぱ板垣ネタだったか。
一行目からそんな感じはしてたw
こんな時間にご苦労さん。

228 :マロン名無しさん:04/01/17 04:59 ID:???
今週から新連載の某漫画に似てるからやめれ

229 :マロン名無しさん:04/01/17 06:51 ID:???
似てるどころかそのままじゃんw
偶にこういうネタが混じるのも俺はいいと思うがねえ。

230 :マロン名無しさん:04/01/17 08:31 ID:???
途中まで烏丸だと思ったんだが。
沢近が出てくるのは少し違和感。

だが、面白い。

231 :マロン名無しさん:04/01/17 08:51 ID:???
>230
同意見

もしくは八雲
ありえるとしてもハリマでライバルオチくらいかと
ネタ物はオチが意味わからんと萎える

232 :マロン名無しさん:04/01/17 10:49 ID:???
>>230-231
いやおそらく当てたのは烏丸だろ
沢近は天満と一緒で美味しいカレーを教わりたくて住所を調べてやって来たんじゃないか
そう解釈したが作者さん、どないでしょうか?
板垣読んでないから素直に楽しめました、萌えなしのSSはよいね


233 :マロン名無しさん:04/01/17 10:56 ID:???
>>228
ネタに(ry

234 :マロン名無しさん:04/01/17 11:07 ID:???
板垣ネタって何?

235 :マロン名無しさん:04/01/17 11:12 ID:???
>>234
立ち読みじゃないなら、スクラン以外も読んでやってくれ


236 :マロン名無しさん:04/01/17 11:25 ID:???
一歩の板垣?
それでもわからん。

237 :マロン名無しさん:04/01/17 11:32 ID:???
>>230-231
沢近もまたお父さん(もしくは播磨)の為に最強への道を究めんとしていた。
そして、今まさに沢近が天満を出し抜いた!

みたいなのもありかな?
ま、ギャグSSのオチは色々妄想膨らませて楽しめばいいと思いますよ。

>>236
今週号マガジン巻頭カラー

238 :マロン名無しさん:04/01/17 14:47 ID:???
あとついでに最初の愛=最強は刃牙の天内だな。

239 :マロン名無しさん:04/01/17 18:46 ID:???
ウザがられるかもしれないので一言。

これから投下するSSは、沢近Onlyとなっております。

彼女がアルバイトをやったらこんな感じかナーと妄想の翼が広がりました。

至らぬ所は容赦のないツッコミをお願いします( ´ー`)

240 :Spice Girls_act2:04/01/17 18:47 ID:???

 【看板娘】(かんばん―むすめ)
 その店に客を引きつける、美人の娘。

大辞林 第二版より


 中華料理店「青雲幇」はアルバイトで女の子を雇うとき、独特の制度をとる。
 それが【看板娘】制度。
 この制度、中身は至ってシンプル。
 「お客ウケがよければ全て良し」
 持ち前の器量で惹くも良し、お客とのコミュニケーションで惹くも良し、一芸を披露して
惹くも良し。(ただし、過度な誘惑、色香等による不純行為は厳禁)
 逆をいえば、どんな器量良しでも客受けの悪い女の子は注意勧告を喰らうという
厳しい側面もある制度だ。
 マニュアル通りの対応よりも個性あふれる彼女たちの対応こそが持ち味、とはマネージャー談。
 柔軟な接客とエンターテイメント、そして一線を画する味を持つ料理。
 近隣の中華料理店で最も栄えた理由が「青雲幇」にはあるのだ。


241 :Spice Girls_act2:04/01/17 18:48 ID:???

 そんな事情はつゆ知らず、夏休みを利用して、社会勉強の一つにアルバイトをやってみる気になった
沢近愛理は友人の高野晶に口を利いてもらい、この中華料理店を紹介してもらった。
 利用したことはないが見たことだけはある、その店で彼女の目を引きつけたものは――仕事着――。
それは彼女の趣向に沿うもので、それを着用し働くことを夢想しながら緊張した面もちで
面接を受けに行った。
「無問題」
「えっ?」
 しかし、予想に反して面接は僅か五分で終了したことに愛理は驚きを隠せなかった。
 アルバイトの面接など当然初めての彼女、後日友人の晶に問い質してみると
「あなたならきっとそうなると思った」
と、素っ気なく答えられる。
 腑には落ちないが、悪い気もしなかったのでそれ以上の言及を止めた彼女に
親しい者ですら分からない程度の微笑を浮かべ、晶は接客業のイロハを説明していった。



242 :Spice Girls_act2:04/01/17 18:49 ID:???

 愛理が勤め初めて数日が経った。
 仕事に慣れ始めた彼女は早速頭角を現し始める。
 彼女のチャイナ姿を一目見ようと、主に男性客の入店が増加したのだ。
 ツインテールをシニヨンとし、配給されたチャイナドレスを艶やかに着こなしている
その姿は、例え彼女目当てで入店したわけでもない者でも目を留めてしまう威光があった。
 彼女もそんな視線にまんざらでもなく、給仕に大忙しで店内を駆けめぐっている。
 そんな。
 そんな、彼女のような出る杭は必ずしも何らかのアクシデントに見舞われるものだ。


 最盛期を乗り切り、店内の動きが穏やかになりつつある時。
 時間帯としてはさして珍しくもない――中年太りで、毛髪に乏しいその頭部を
必死の抵抗で覆い隠そうとしている男と、その部下であろうか、今時珍しい完璧なまでの
七三分けでハンカチでやたらと汗をぬぐう腰の低い男の――スーツ姿の二人組が来店してきた。
 すぐさま人数、喫煙の有無を確かめ、空いている席へ誘導しようとする一人のウェイトレス。
 だが対応するその娘の尻を中年太りの男はいきなりなで回し始めた。
 席に誘導されるまで触り続け、満足したのか、途端に水はまだかと騒ぎ始める。
 すぐに別のウェイトレスが持ってきたお冷やをわざと零し、ふき取る様をローアングルから盗撮する
七三男。当然素知らぬ顔で、水を持ってきたウェイトレスを怒っている。
 この様子を見たウェイトレス全員が、大なり小なり表情を変えた。
 見慣れたとまではいかないが、何度見ても気持ちのいいものではない。
 俗に言う”困った”客の来店だ。
 

243 :Spice Girls_act2:04/01/17 18:50 ID:???

「ふぅ」
 その様子をモニターしていた「青雲幇」の店長は椅子から腰を上げた。
 店長室で見ていた彼からも、男達が嫌がるウェイトレスにちょっかいをかけている
ことがわかる。
「やれやれ、やはりウェイターも雇うべきだな」
 一人ごちて、鏡で身なりを確認すると彼は部屋を出た。
 「青雲幇」の【看板娘】制度の弊害の一つがこれだった。
 規制に捕らわれない接客が、どうしてもこのような客の出現を許してしまう。
 フロアはウェイトレス、という経営方針をとっているのは実は彼の妹のマネージャーだ。
 このような「いざこざ」が起こるたびにウェイター雇用の打診をしているのだが
 「兄様がいれば問題ありません」
 の一点張りで相手にしてもらえない。
 幸い、このようなことは自分が店に入っているときにしか起こっていないからいいものを
居ないときに何かあってからでは遅い。
 店長室を出てフロアへ向かいながら、マネージャーの承諾をどう取るか思案しているところに
彼の耳にも聞こえる張りのある啖呵が流れてきた。


244 :Spice Girls_act2:04/01/17 18:51 ID:???

「お客様、当店ではそのようなサービスは行っておりません。該当する店舗へ行かれて
存分にお楽しみください」
 嫌悪感を押し殺し、丁寧な言い回しでお客に注意を促すのは
尻を触られながらも微笑みを絶やさない「青雲幇」のニューフェイス、沢近愛理だ。
 それまで対応していた半泣き状態の女の子と交代した彼女は、見ているだけで思考が沸騰しかけて
いたというのに何とか冷静に対応しようとしている。
 彼女の友人達がこの姿を見れば、驚くどころか不審に思うかもしれない。
 それほど彼女は表面的にはマニュアル通りの接客を行っているのだ。
「がははははっ、ほれ、そんなことをいわずにもうちっと近うよれ」
「………」
「君、可愛いねー。ガッコウはどこ?ここから近いの?シフトはどうなっているの?今度おじさん達
とどっか遊びに行かない?もちろん奢るよ。ほら、君たちって今夏休みでしょ?おじさん達の休日も
いつも週末というわけじゃないんだよ。まさに打って付け。そうと決まれば明後日なんかどう?空い
てる?」
「………」
 漂う匂いから、既に男達が酔っていることはすぐに分かった。
 彼らの様子から、彼らの日常を想像し、哀れに思わないこともなかった。
 だが。
 それでも。
 いっこうに尻を触るのを止めず、むしろ大胆にも揉みしだこうとしている中年太りと
矢継ぎ早の会話(と本人は思っているのだろう)で意識を下に向けさせず、スリットからの布地を
狙っている七三男に…

 愛理は、切れた。


245 :Spice Girls_act2:04/01/17 18:52 ID:???
 
 持っていた盆を男達の宙に投げる。
 突然の不可解な行動に思わず盆を見上げる男達。

 一拍子。
 愛理は両手を交差させ目の前のテーブルにつき、そこを支点に軽やかに跳躍。
 ベクトルは中年太りへ。
 狙いすましたかのように、彼女の伝家の宝刀、右膝が中年男のあごに吸い込まれる。

 ゴッ!

 二拍子。
 跳躍と回転の勢いを止めることなく、今度はカモシカのような左足が七三男の鼻へと伸びきる。

 グギッ!

 三拍子。
 見事着地を決めた愛理の背後で、投げ捨てた盆が大きな音を立てて落下した。

 ガラガラーン!


246 :Spice Girls_act2:04/01/17 18:54 ID:???

 一瞬にして静まる店内。
 緩やかにかかる店内のBGMも、その音量を小さくしたかのように遠くから聞こえる。
(…やっちゃった。)
 一瞬の爽快感と共に染み渡ってくる後悔の念。
 採用の朗報を伝えると同時に色々と接客について教えてくれた友人の晶から
再三言われたことがある。
 「何があってもお客には手を挙げてはダメ」
 この場合は足だから、まぁいっか。などと冗談を考えている場合ではない。
 事の成り行きから見ても、自分に非がないことは明白だ。
 だが社会はそのように見ない。
 「店員が客を蹴り倒した」
 これが社会的な事実であり、真実となるだろう。
 最低でもクビ。
 もしかすると裁判沙汰になりかねないかもしれない。
(でも…、でも私は「正しい」と思うことをした。それだけは胸を張れる)


247 :Spice Girls_act2:04/01/17 18:55 ID:???

 これから訪れるであろう出来事を考えながら、でも心は晴れやかに、昏倒している男と
蹲ってなにやら声を出している男を愛理は見ていた。
 そのとき横から声をかけられる。
「大丈夫だったかい?」
 細身だが引き締まった体を白のチャイナ服に包ませている美丈夫。「青雲幇」の店長だ。
「あ、店長…」
 さて、この状況。なんと説明したものか。
 愛理が思案に暮れていると店長から思いも寄らないことを聞かれる。
「沢近さんは何か格闘技とかやっているのかな?」
「え?」
「いやね、ほら。凄い蹴りだったから。さっきの」
「………どのあたりから見ていました?」
 んー、と少し考える仕草をして店長は言った。
「盆を投げるあたりかな」
「なっ!? なんでもう少し早く出てきてくれないんですか!」
 息巻く愛理をどうどう、と落ち着けようとする店長。
「まぁちょっと考え事をしていたというのもあるけど、実はそれほど心配していなかったからかな」
「ウェイトレスに!私達に何かあっ――」「晶君がね」
 もはや掴みかからんばかりの勢いで店長に詰め寄る愛理に、涼しげな表情で話し始める店長。
「晶君が君を僕に紹介してきたとき。彼女、なんていったと思う?」
「……?」
 勢いを折られ、さらに突然意味の分からない質問をしてくる店長に
愛理は首を傾げずには居られなかった。
「『彼女なら問題ないです、良いウェイトレスになります』ってね。断言するんだ」
 愛理もそう断言する晶を想像してみる。
「その一言で僕は君を信頼したんだよ。面接や今回のこれについてもね」


248 :Spice Girls_act2:04/01/17 18:56 ID:???

(なるほど……)
 何となく店長の言わんとすることがわかった気がする。
 あの高野晶のお墨付きだ。
 きっと独力で事態を収拾させるだけの何かを持っていると踏んでくれたのであろう。
 それはある意味正解で、”困った”お客様は確実に沈黙している。
 だけど、これは明らかに過剰防衛で、傷害だ。
 その様子を横で見ていた店長が分からないはずがない。


249 :Spice Girls_act2:04/01/17 18:57 ID:???

 気が付けば張りつめていたような空気が和らいでいた。
 が、今度は店内に動揺の波紋が広がっている。
 男二人を黙らせたウェイトレスが、自分のやったことを忘れたかのように店長と談話しているのだ。
 当然と言えば当然だろう。
「でも、店長…。”これ”……どうしましょう…?」
 愛理は男達に視線を送る。
 まさか、このまま放置するわけにもいかないだろう。
 かといって、この場を取り繕うのも至難の業。どうするべきか全く思いつかない。
「そうだね…」
 ごほん、と一つ咳払いを済ませ、店長は事もあろうかフロアに向けて声を響かせた。
「当店のデモンストレーション。お楽しみいただけましたでしょうか?」
 ざわついていた店内がまた静まりかえる。
「このように、店の看板娘達にお痛がすぎますと強烈なイッパツがやってきます。
そして支払いを済ませていただき即刻退去、後入店禁止となりますので、ご注意くださいませ」
 そこまで一息に言って一呼吸。
「それでは今宵も「青雲幇」をお楽しみください」
 小さく礼をしながらそう店長が締めくくると店内のBGMが少し大きくなった。
 停滞しようとしていた空気に、また元の騒がしさが戻りつつある。


250 :Spice Girls_act2:04/01/17 18:58 ID:???

「ふぅ」
 一つ息を吐き、愛理に向き直る店長。
「………」
 開いた口がふさがらないとはこのこと。愛理は事態の収拾をまさかこのような形で行うとは思って
いなかった。惚けた顔で思わず店長を見つめてしまう。
 その視線に微笑みを返す店長。
「お客様達への説明はこれで良し、と。後はこちらのお客様だね」
 未だ動かない男ともぞもぞと動いていた男の襟首を遠慮なくつかむ。
「事後処理は任せてもらって構わないよ、沢近君はそのままフロアで接客を続けてて」
 そういうと、店長は男達をずるずると引きずって店の奥に入ろうとする。
「あ、それと」
 振り返り店長は続ける。
「お客様を”これ”扱いしてはいけません。店長命令ですよ」
 そう言い残すと、店長は男達と一緒にさっさと奥へ引っ込んでいった。


251 :Spice Girls_act2:04/01/17 18:59 ID:???

 店の裏口に最も近いボックス席(通称:隔離席)での騒動はこれで幕を下ろそうとしていた。
 それは同時に仕事着を着ることがなくなるということだ、と愛理は思っていた。
 可愛い服に身を包み、忙しく走り回ることはもうないだろうと。

 だが、彼女のアルバイト履歴はここでは終わらなかった。
 騒動以降もフロアに残っていた彼女に非難の声は一つも挙がらず、むしろ他のウェイトレスや
何故かお客までもが感謝の声と拍手喝采、中には「自分も蹴ってくれ」と言い出す客も現れる始末。
 まるで予想の範囲外で事が動くので、愛理は愛想笑いを浮かべながらお客らと応対しつつ
疑問符との格闘に入っていった。


 漸く。
 同僚からの奮闘賞賛、お客からの絢爛賛美の波が収まり。
 漸く。
 営業時間が終了し、自分のシフトが終わりを告げて。
 漸く、愛理は理解した。
 この店の求める『接客』と一般的な「接客」の違いを。
 それは、
 自分の怒りの一連撃がエンターテイメントとして受け止められたことや、
 常々疑問に思っていた、他の娘の接客方法(酌をしたり、話し相手になったり)が
この店では認められ、求められているということや、
 半ば規則と思っていた、この髪型を実は一部のウェイトレスがやっていなかったことに理由が
あったことだ。


252 :Spice Girls_act2:04/01/17 19:00 ID:???

 そして、
 完膚無きまでに理解した。

 何故晶がまず最初にこの店を紹介してくれたのかを。



TO BE CONTINUED ?

253 :マロン名無しさん:04/01/17 19:50 ID:???
>>252
GJ
晶がいい仕事したな

254 :Bad Communication:04/01/17 21:40 ID:???
「……もう、なんで私が」
 屋上への階段を登りながらぼやく沢近。だいたい天満が悪いのよ、と思ってみたものの、
貧乏くじを引いてしまったのは自分であり、事態はまったく好転しない。
「あれよ、結局あのヒゲが悪いのよ」
 いつも通りと言えばいつも通りの結論に落ち着いて、憤懣やるかたなし、という様子である。
 さて、ことの起こりはと言えば。
 遡ること数分前――

「あれ?ずいぶん早かったな、塚本」
「うん。今そこでカレリンに会ってね……」
「……カレリン?」
 誰だそれは、という反応の一同の中で、晶がぽつりと言う。
「……一条さんのこと?」
「もちろん……って何?みんな変な顔して」
「いや、別に僕は何も……」
「……」
「カレリン、ねぇ……」
「天満、あなたってほんっとに……」
「えー、可愛くないかな、カレリンって……」
 まあそれはいいけどさ、と本題に戻す美琴。
「播磨のヤツは?」
「……あ」
 そのリアクションにやっぱり、と思う一同。
「あなたに行ってもらったのがそもそも間違いだったかしら……」
「そ、そんなことないよ!私だってそれくらい、」
「出来てないじゃない。……そうだ、あなたたち二人、どっちか行ってきたら?友達でしょう?」
 花井と今鳥に話を振る沢近。

255 :Bad Communication:04/01/17 21:40 ID:???
「んー、オレ別に友達じゃないし」
 実はそれより一条のことが気になって――喰われるか否か、それが問題――仕方ない今鳥である。
「……お前にゃ期待してないよ、花井は?」
 問う美琴に、行くわけないだろう、と胸を張って答える花井。
「この僕を差し置いて八雲君と行動するような男だぞ!何故わざわざ僕が……」
「あー、わかったわかった。じゃあ高野……は行くわけないよな」
 黙って頷く晶。
「んじゃ沢近だな」
「冗談。行かないわよ、私は」
「……ったく、わかったよ、それじゃ私が」
「待って美琴ちゃん!」
 びしっと人差し指を立てて言う天満。
「ここはやっぱりじゃんけんだよ!」
 ふびょーどーだもん、と続ける。
「いや、別に私はいいんだけど……」
「よくないの!ほらみんなも!」
 こういうときだけ妙に強い天満、もちろん私は参加するからね、と息巻いていたりして、結局
自分には出来ない、というレッテルを貼られたのが嫌なだけだったりもする。
「それじゃいくよ。せーのっ、じゃーんけーん……」

 ――とまあ、そんなわけで。
 ぶつくさと文句を言いながら、屋上へと向かう沢近がここにいる。
「そもそも、最初の一回で一人負けっていうのが納得できないわ……」
 グチはとどまるところを知らないが、進んでいる以上はいつかは目的地にたどり着く、いつのまにか
屋上への扉はもう目の前。
 その前で少しだけ躊躇して、今度はそんな自分に馬鹿じゃないの、と思いつつ扉を開ける。
「……」
 ごう、と風が吹いて髪を揺らす。まず目に入ったのは空の青、そして金網のフェンス。別段何と言う
こともない光景……だったのだが。

256 :Bad Communication:04/01/17 21:42 ID:???
(何かしら、この感じ)
 一瞬、いつもと違う雰囲気――例えばそれは、空が近くに見えるような――を感じ取る沢近。しかし、
次の瞬間にはそんなことはいいのよ、と本来の目的を思い出す。
(昼休みなんだから余計なところで時間を食ってる場合じゃ……)
 ぐるり、と辺りを見回して、その目的――播磨を見つける。何やら隅の方でごそごそと何かをして
いて、こちらには気がついていない様子である。
(もう、さっさと気がつきなさいよね)
 さすがにそれは理不尽ではなかろうか、ということを考えながら、つかつかと歩み寄る沢近。対する
播磨はまだ気付いていない。余程何かに集中しているようである。
「ちょっと、ヒゲ――」
「うおおっ!?」
 声をかけられて初めて気がついた、という様子で、文字通り飛び上がるようにして驚く播磨。沢近は
沢近で、思いもかけないそのリアクションに驚いている。
「っ、何よっ!そんなに驚かなくてもいいでしょ!?」
「わ、わわわわわりぃ」
 不自然なまでに動揺しながら、何かを後ろに隠しつつ答える播磨。
「何やってんのよ、アンタ……まあいいわ。ほら、この間の写真」
「お、おう。た、たた助かったぜ!じゃあなっ!」
 差し出された写真をひったくるようにして受け取り、そのまま脱兎のごとく駆け出して屋上を飛び
出していく播磨に、沢近はあっけにとられるばかり。
「何なのよ……あら?」
 その播磨がいたところに、一枚の紙切れのようなものを見つける。
「何かしら……」
 どうやら何かが書いてあるらしいそれを手に取って、その内容を――――
「……ふふ、ははは、あはははははははっ!」
 読んで思わず吹き出した。

257 :Bad Communication:04/01/17 21:43 ID:???
「な、何よコレ」
 そこに書かれていたのは、それこそ小学生でも書きそうな内容の。
(ラブレター、よね。たぶん)
 笑いをこらえながらも何度か読み返してみたが、そうとしか取れない。
 そうとしか取れないほどに拙くて――そしてストレートだった。
(あのヒゲが、ね……)
 ふん、と思いながら、一度はそのまま捨ててしまおうとしたそれをポケットにねじ込んで屋上の
出口に向かう。
「……」
 そしてその出口の前で一度だけ振り向いて。
(まあ、悪くない景色ではあるわよね)
 そんなことを思った。

「あ、愛理ちゃん。ちゃんと渡せた?」
 戻ってきた教室で天満に声をかけられ、ちゃんと渡したわよ、と答える沢近。
「なんだかもの凄いスピードで逃げられちゃったけどね……」
 呆れるようにそう言ってから、辺りを見て気がつく。
「あら?戻ってきてないの?」
「うん、だから愛理ちゃんもちゃんと会えたのかな、って」
 少し心配そうな天満に、そのうち戻ってくるでしょ、と素っ気なく沢近。
「どうせ放課後には出てくるわよ、それより次の授業始まるわよ?」
「うん……」
 もう一度心配そうに隣の席を見る天満。その思いとは裏腹に、結局放課後までその席は無人だった。

258 :Bad Communication:04/01/17 21:44 ID:???
 そしてその放課後。
 授業が終わるのとほぼ同時に――それに対して何かを言うようなクラスメイトはもういない――教室に
入ってくる播磨。そのままずんずんずん、と沢近の前までやってくる。
「……ちょっと話がある」
「何かしら?別に私は話なんてないけど」
「っ……お願いします沢近サン」
「急いでるから手短にね」
 下手に出た播磨の態度をあっさり無視して、鞄を持って廊下に出る。
「で?何かしら」
「……お前、屋上で何か」
 ああこれのこと、と播磨が言い終わる前に件の紙切れを取り出す。
「……返せ」
 そう言ってすっと伸ばした播磨の腕をさっと避ける沢近。
「……」
「……」
 すっ。
 さっ。
「……」
「……」
 すっ。
 さっ。
「前にもこんなことあった気がするわね」
「するわね、じゃねぇっ!とっとと返しやが……」
 ぎろり。
「……返して下さいお願いします」
 あっさり土下座。

259 :Bad Communication:04/01/17 21:45 ID:???
「軽いジョークよ、ジョーク。ほら」
 その言葉に歯を食いしばりながら手を差し出す播磨に紙切れを手渡しながら、馬鹿じゃない、と
言おうと沢近は口を開いて――
「――ま、がんばりなさい」
 出てきたのはまったく違う言葉。
「……は?」
(――え?)
 凍りつく二人。
 それはまるでいつかのときのようで――
「……っ」
 先に我を取り戻した沢近が逃げるように歩き出し、残された播磨はまだ呆然としている。
「…………?」
 と、その背後に立つ影。
「……俺は」
「うおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉををっっっ!?」
 後ろから覗き込むような恰好で紙切れを音読し始めた晶に、またしても飛び上がるようにして驚き、
そのまま走り出す播磨。
 そして。
「きゃっ!」
「ぬおっ!」
 お約束のように、沢近と激突する。
「……なあ、あの二人ってさ」
 こちらも教室を出てきた美琴が晶に問いかける。
「ケンカするほど、っていうやつかな」
「どうなんだろうね……」
「さあ」
 そんな二人の視線の見つめる先。
 廊下の真ん中でいつも通りに言い争う二人の姿があった。

260 :Bad Communication:04/01/17 21:46 ID:???
一応♯61の裏、ということで。
なんだかいろいろやりすぎなのは……ゴメンナサイ。

261 :マロン名無しさん:04/01/17 22:04 ID:???
わほう!いいすね。旗派なんで・・・ごちそうさま!

262 :マロン名無しさん:04/01/17 22:13 ID:???
程よい旗展開でGJ!
俺もSS書きたくなってきた!
そして自分の文才の無さに悲しくなってきた(T_T)

263 :マロン名無しさん:04/01/17 23:38 ID:???
>>260
GJ!…B'z?


264 :260:04/01/17 23:52 ID:???
先日のやりとりじゃないですが、物は試しで抑えめ路線模索中、気に入っていただけたなら幸いです。
>>263
タイトルは毎回適当に英単語見繕ってるんですが、今回は語感がピンと来たので拝借してみました。
きっちり洋楽から持ってきてる方を見ると自分も、と思うんですが、なかなか……

265 :マロン名無しさん:04/01/18 00:16 ID:???
>>264
結構合ってると思いますよ!Bad Communication

266 :マロン名無しさん:04/01/18 08:49 ID:???
沢近いい

267 :マロン名無しさん:04/01/18 09:06 ID:???
>>262
文才なんてどうとでもなるものだ。
まず書きたいと思うシチュエーションをごりごり妄想する。

そして、その想いをテキストに叩き付ける!迸らせる!殴り書く!

そうこうして気が付けば立派な職人になっているだろう。
新たな職人の参加をこのスレは歓迎する。

268 :マロン名無しさん:04/01/18 09:35 ID:???
Spice Girls_act2を見てたら宇宙英雄物語を思い出した・・・

269 :マロン名無しさん:04/01/18 09:45 ID:???
>>268
伊東岳彦氏の漫画かな?
読んでいないから分からない。詳細キボン

270 :マロン名無しさん:04/01/18 11:52 ID:???
>>268
言われてみれば、沢近と椎原は似ている気がした。
なつかしや、すたーらーく。

271 :マロン名無しさん:04/01/18 12:39 ID:???
板の使い方に詳しい人にひとつ質問があるんだが
>>25 >>37 >>38 >>39 と繋げて1リンクに貼る方法ってあるんか?
://comic.2ch.net/…/25-39だと26-36が間に入ってしまうんだ

272 :マロン名無しさん:04/01/18 13:04 ID:???
一回、文章を別な場所にコピーして、またこのスレッドに新たに投稿し直してみたらいかがでしょうか。


273 :1/3:04/01/18 14:19 ID:???
『今にも落ちてしまいそうなスレの下で』

--
カチャカチャカチャ

読み手「長時間PCに向かって…何してんだい?」

書き手「ああ…、すまないね。今、SS書き中でね…
     でもなかなか書き進まない、特にこう『キモ』になりそうな部分がね…
     それを考えているんだ」

読み手「書けるまで続ける気かい?」

書き手「趣味だからな…」

読み手「ああ…その、なんだ…」

書き手「なにか?」

読み手「ちょっとした個人的好奇心なんだが…別に意味のない質問なんだが…
     もし書ききれなかったらどうするつもりだい?
     面白いものなんて書けないかも…楽しんでもらえないかも。」

     「いや…それよりも、書けたとして、あんたのSSが引き金になって
     バカな厨房がスレを荒らしてクソスレ化しちまったら…
     あんたはどう思って、そんな苦労をしょいこんでいるんだい?」

274 :2/3:04/01/18 14:21 ID:???
書き手「そうだな…私は『結果』だけを…『感想』『GJ』『ワロタ』だけを求めてはいない。
     『結果』だけ求めると、人は近道をしたがるものだ…
     近道をしたとき、真実を見失うかもしれない。
     やる気も次第に失せていく。

     「大切なのは『真実に向かおうとする意思』だと思っている」

     「『向かおうとする意思』さえあれば、
     今はたとえ書けなかったとしても
     いつかきっと書けるはずだろう?
     向かっているわけだからな…違うかい?」

読み手「…
     うらやましいな…
     以前おれも…SS書きになりたいと思っていた…
     ずっとなりたかったんだ…」

     「かつてあんたのような『意志』をいだいていた事もあった…
     でも だめにしちまった…オレって人間はな…
     くだらない男さなんだって途中で終わっちまう
     いつだって途中でだめになっちまう…」

275 :3/3:04/01/18 14:22 ID:???
書き手「そんなことはないよ…名無し君」
     君は立派にやっているじゃあないか。
     『意思』は同じだ。君がかつて持っていたその『意思は』
     今、君のその心の中に再び戻っているのだよ…名無し君」

読み手「なんで…オレのことを…
     そういや…あんたの文章、前にどこかで読んだことが…ある
     思い出してきた…そうだ…オレは、オレは行かなくては…
     SSスレに帰らなくては…!」

書き手「そうだ、君は立派にやっているのだよ
     たとえ無味乾燥なGJワロタ感動したコールに見えても
     君の『意思』は…名も知らぬSS作家たちが感じ取ってくれているさ
     大切なのは…そこなんだからな…」

                            → To Be to be continued...

276 :マロン名無しさん:04/01/18 14:24 ID:???
まぁ、別にこのスレでなくてもいい話なんですがね。
SSスレ毎度の展開になるたびに思ってることをアバッキオに託してみました。

277 :マロン名無しさん:04/01/18 14:36 ID:???
>>276
ジョジョで来るとはな。確かに最近のSSスレはループしすぎだしな。
感想を考える様にしなくてはな。

278 :マロン名無しさん:04/01/18 15:33 ID:???
>>252
「完膚無きまでに理解した。」
て使い方はなーんか歯に引っかかる。どうだ?

279 :275:04/01/18 15:35 ID:???
やっべやっべ「To Be to be continued...」てなんだよ(;´Д`)ダッセェ

280 :マロン名無しさん:04/01/18 15:37 ID:???
>>278
チャイナ>頭のお団子>キックが大うけ
から、「ストUのチュンリーコスプレ」を思っていたわけだが違うのかな。
あのキャラに「還付なきまでに叩きつぶしてあげるわ」みたいな
キメゼリフがあるのかと思ってた。

281 :マロン名無しさん:04/01/18 17:55 ID:???
まあ、結局何を言われても、そして何も言われなくても書いてしまう、というのが悲しい性だったりもするのだが。
今日もとりあえずメモ帳を立ち上げる自分がいる。

282 :マロン名無しさん:04/01/18 18:25 ID:???
SS職人さん達にはハンドルネームが無いから誰が書いたものかわかんないや。

283 :マロン名無しさん:04/01/18 18:32 ID:???
タイトルや文章の書き方、内容で推測は可能だ。
職人さんのコテハン化はスレが荒れそうな予感。
読みたいものだけを読めるようになるからアル意味いいとは思うけど…

284 :マロン名無しさん:04/01/18 18:43 ID:???
じゃあ、呼び方はSS職人さんでいい?

285 :マロン名無しさん:04/01/18 18:44 ID:???
前スレ埋まったね

286 :マロン名無しさん:04/01/18 19:06 ID:???
なぜか携帯で見たら(イモナ)幽>>0が幽>>1になってた

287 :マロン名無しさん:04/01/18 19:19 ID:???
janeで見たら>>0は0と表示されました

288 :マロン名無しさん:04/01/18 22:29 ID:???
自作SSはまだかな?

289 :マロン名無しさん:04/01/18 22:31 ID:???
書いて、読み直して鬱になってるから無理!

290 :マロン名無しさん:04/01/18 22:34 ID:???
>>289
書けるだけ凄いって。
誰か職人さんが載せてくれないと。・・・・ここだけ止まっているよ

291 :マロン名無しさん:04/01/18 22:36 ID:???
書いて時間あけず読み直すとハイになれるぞ
おぉ、俺面白ぇっ! とかw



一日置くとスゲェ鬱になるけど

292 :マロン名無しさん:04/01/18 22:55 ID:???
>>291
同意だ。俺もよく書くが・・朝になるとはずいな。
確かそんなネタがぴゅ〜と吹くジャガーにあった

293 :マロン名無しさん:04/01/18 23:40 ID:???
『小説家を見つけたら』の漏れが好きな場面に、
「作家になって一番よかったと思えるときは
 新しく書いたものを、まだ誰も目を通していない新しい小説を、
 自分で最初に読むときだ」
というのがある。漏れもそう思う。

294 :Relations with us:04/01/19 00:42 ID:???
「まったく、どうして僕がお前の勉強に付き合わなきゃならんのだ」
「だから悪かったって言ってるだろ……」
 花井と美琴、図書館からの帰り道である。
「しかし、どういう風の吹き回しだ?一時期勉強なんて放り出してたじゃないか」
「……それは。まあ、いろいろあったんだよ」
 少しだけばつが悪そうに下を向く美琴。その様子に追求するのをやめる花井。
「そうか。何にせよ、やる気があるのはいいことだ」
 なに、周防ならコツさえつかめば出来ないことなどそうそうない、と笑う。
「その根拠のない自信、分けてほしいよ」
 そう言いながらも笑顔の戻る美琴。
 と。
「おお!そこを行くのは塚本君じゃないか!」
「あ……」
 見れば、たまたま通りがかった様子の買物かごを下げた八雲。当然花井はいつものように速攻で声をかける。
「これからお茶でも……と言うにはいささか遅い時間か。では夕食でもど」
 うかね、と言い終わる前に、その後頭部に拳が突き刺さる。
「相変わらず限度ってもんを考えないよな、お前って……」
 容赦のない、と言えば容赦のない仕打ちなのだが、そもそも美琴と一緒に帰っていた花井、瞬時にそれを
忘れて声をかけるのも問題であり、この時間帯に買物かごを下げている、という時点で一緒に夕食も何もない。
 その辺りの状況を一足飛びに追い越してしまう、という辺りが彼らしいのだが。
「あの、大丈夫なんですか……?」
 前のめりに倒れたままで動かない花井を見て、心配そうな様子の八雲。
「あー、平気平気。コイツこう見えても頑丈だからさ。それよりごめんね、このアホがさ」
 と言いながら、足で花井をつつく。

295 :Relations with us:04/01/19 00:43 ID:???
「いえ、そんな……」
 確かに自分はまったく何もしていないわけで、どう考えても悪いのは花井なのだが、この状況だけ見ると
どうにも後味が悪い感じがして返答に困る八雲。結局、
「……すみませんでした」
 花井と美琴、双方に対する言葉を口にする。
「そんなに気にしなくっても平気なんだけど……ま、ありがと」
 それじゃ気をつけて帰りなよ、と軽く手を上げる。
「はい、先輩も……」
 そう言って、律儀に頭を下げてからその場を立ち去る八雲。いいコだね、などと思いながらしばらくその
後ろ姿を見ていた美琴だったが、そろそろ、と思ってまだ倒れている花井に向き直る。
「ちょっと、鈍ってんじゃない?これくらいで……」
 言いながらその身体を起こそうとして――
(……熱い?)
 その手に触れた違和感に、嫌な予感を覚えて花井を抱き起こす美琴。そして、そっとその額に触れる。
「っ!これ……」
「……ん?ああいやいや、ちょっと昨晩から調子が悪くてね……」
 ようやく気がついたらしい花井、しかしその笑顔には先ほどまでの力はない。
「ちょっとってどこがだよ!ひどい熱だろこれ!」
「そうは言ってもな、学校を休んでは塚本君に会えないじゃないか」
「お前……」
「明日は休みだし、家に帰るまでは保つと思ったんだが……塚本君に会えて気が抜けたか」
 これじゃ本末転倒だな、と力なく笑う。
「何馬鹿なこと言ってるのさ、もうっ……!」
(あれだけ一緒にいて気がつかない私も馬鹿だ……)
 苦い思いが胸で渦巻く。
「……っしょ、と。ほら、行くよ!」
 ぐったりした花井の身体を抱きかかえ、美琴は走り出した。

296 :Relations with us:04/01/19 00:44 ID:???
 夜。
「結局ただの風邪、ね……」
「だから大丈夫だと言っただろう」
 花井の部屋、ベッドに横たわる部屋の主と仏頂面で椅子に座る美琴。
「『ただし相当無理をしていたようなのでしばらくは安静にしていること』、じゃなかったっけ?」
「そうだったかな?いや、僕としたことがまったく聞いていなかったよ」
 はっはっは、と今度はだいぶ調子を取り戻した笑い。
「あのね」
 言いかけた美琴を遮って、どうだ、と言わんばかりの表情で言い放つ花井。
「しかし今日は素晴らしい一日だった。塚本君に会えたからな」
「……馬鹿だね、ほんっとにさ」
 呆れを通り越して、苦笑とともにそう口にする美琴。
「馬鹿で結構。少なくとも僕はこの生き方が間違っているとは思っていない」
 その得意げな顔に、言ってろ、と席を立つ。
「どうしようと勝手だけどさ、せめて明日くらいはちゃんと寝てなよ」
 部屋を出る間際に釘を刺し、わかってるさ、という声を聞き届けて廊下に出る。
「……ったく」
 昔っからこうだよな、と思いながら自宅へ戻る美琴。
(それにしたって今回はおかしいよな、やっぱり)
「それだけ本気、ってことか……」
 ぽつりと呟いてから携帯電話を取り出し、電話をかける。
「……あ、塚本?悪いんだけど、ちょっとさ……」

297 :Relations with us:04/01/19 00:47 ID:???
 翌日。
「……」
 朦朧とした意識のまま目を覚ます花井、どうやら本人が思っている以上に身体の方には堪えていたようである。
(やれやれ、これでは言われるまでもなく、だな)
 夢うつつのような状態でしばらくまどろみの中に浸る。
――とんとん。
(……ん?)
――とんとん。
 どれくらいそうしていたのか、今度は扉をノックする音で意識を取り戻す。誰だろう、と訝しみながらも、
どうぞ、と声をかける。
「失礼します……」
 そう言って入ってきたのは。
「なっ!塚本君!?」
 病人とは思えない大声にびくっと身をすくませたのは、塚本八雲その人だった。
「あ、いや、すまない……」
 非礼を詫びると同時に、思わず起こしてしまった上体の反動でくらりとする頭にベッドに潜り込む花井。
「あの、大丈夫ですか……?」
「君が来てくれたんだ、何の問題もない。……ところで何故わざわざここに?」
 これが愛の成せる技か、という台詞がいつもなら続くところだが、さすがに今日は身体がついてこない。
ただし、八雲の方には筒抜けである。
「……花井先輩が病気だって聞いて」
「周防、か」
 誰に、とは聞かずにその名を口にする。

298 :Relations with us:04/01/19 00:48 ID:???
「はい……それで、お見舞いに行ったら絶対喜ぶから、って」
「そうか……」
 思案顔になった花井に、急な話だったので何も持って来られなくてすみません、と頭を下げる八雲。
「何を言っているのかな、先ほども言ったが君が来てくれるというだけで十分過ぎるほどだ」
 そう言って笑みを作る。
「さて、あまり長居をすると君にもうつってしまうからね。そろそろかな」
 君の気持ちはしっかり受け取ったよ、ありがとう、と八雲を促す花井。
 けれど。
「あの、先輩……」
「ん?何かな?」
 告白か、といういつも通りの心の声に少し安堵――そんなに悪い状態ではないらしい――を覚えながらも、
本題を口にする八雲。
「周防先輩、すごく心配してました。昨日も私に、こんなこと頼める義理じゃないんだけど、って一生懸命……」
 だからお礼を言うなら私じゃなくて、と彼女にしては珍しく訴える。
「……わかったよ」
 もう一度微笑む花井。
「ただし、だ。僕が君に感謝していることに変わりはないよ」
 だから言わせてくれ、と。
「ありがとう、塚本君」
「……どういたしまして」
 答えて八雲も微笑んだ。

299 :Relations with us:04/01/19 00:49 ID:???
 夕方。
――こんこん。
 八雲が帰った後、薬のせいもあって眠りに落ちていた花井は、再びノックの音で目を覚ました。今度は
あいつだろうな、と思いつつ、どうぞ、と声をかける。
「よ。少しはマシになったか?」
 果たして、入ってきたのは美琴だった。おかげさまでな、と言う花井に、びっくりした?、と尋ねる。
「当然だろう。夢でも見てるのかと思ったぞ、正直な話」
「はは、そりゃいいや。最高の夢だっただろ?」
 そうだな、と言ってから、美琴の目をきちんと見据える。
 そして。
「――ありがとう」
「な、なんだよそんな改まってさ……」
「塚本君から聞いたよ。なんでもずいぶん心配してくれていたそうじゃないか」
「……当然だろ。友達――なんだから、さ」
 そうか、と言う花井に、そうだよ、と答える美琴。
 そのやりとりがどこかおかしくて、どちらともなく笑い出す。
「ま、ともかくよかったよ、元気そうでさ。あとはもう一晩ゆっくり寝て、ちゃっちゃと治しちまいな」
「そのつもりだ。なにせ明日はちゃんと学校に行かなくてはな」
 にやり、と笑う花井に、言ってろ、と昨日と同じように席を立つ。
「それじゃ、明日な」
「ああ」


 その晩、花井は夢を見た。
 それはずいぶんと久しぶりに見た夢で。
 まだ彼が彼女のことをミコちゃんと呼んでいた、そんな遠い日の色褪せない記憶だった。

300 :Relations with us:04/01/19 00:53 ID:???
>>291
そこですかさず投下してしまうんだ、こんな風に。
……いや、当然後悔はします、するのですが、書いたものを封印すると
それはそれで悲しくなるので。

そして結局何が書きたかったのかよくわからないお話でした。合掌。

301 :マロン名無しさん:04/01/19 01:01 ID:???
待っていてヨカッタ…
すごくマガスペらしくて、それでいてキャラが確立されていたため、大変読みやすかったです。
あの、あと質問していいですか?投稿数二十以上の方ですか?別に深い意味とかでは無いんですが。

302 :マロン名無しさん:04/01/19 01:06 ID:???
>>300
 花井、美琴、八雲の三人の関係が上手く表現できててよかったと思う。GJ!




303 :マロン名無しさん:04/01/19 01:46 ID:???
上手いなー。構成が凄い上手い

304 :マロン名無しさん:04/01/19 02:44 ID:???
>>300
この時間まで起きていた甲斐があったというものだ。(←賛辞の言葉

最近のSSは完全萌え路線以外にもキャラの日常を描いたものや
ほのぼのとした1エピソードなど多様化を見せていますなー
氏の話も読んで納得のいく構成でした。
そしてなによりもレスから伺える筆の速さが素晴らしい。
次回も期待しております。

そして、読み手達へ一言。
読むのは一瞬だが、書くのはその一瞬の何十、何百倍もの時間を要するはずだ。
ならば読み手は、その要した時間の差分を批評という形で返すべきだと思う。
そんなことを考えてしまう一読み手。ガンガレ職人さん達。

305 :マロン名無しさん:04/01/19 03:02 ID:???
>>300
うわー、男前やな君
しかもめっちゃ綺麗な話作るし……

いや、投稿はしますよ
後から名乗らないヘタレですけどさw
つーことで題名さがして投下しまー

306 :FALLING INTO YOU:04/01/19 03:05 ID:???
 その日沢近愛理は凍えていた。
 雪が降ったのだ。
 さほど降らない地域だと言っても、冬なのだから雪が降っても悪いことはない。
「悪くないけど……恨みたくはなるわね」
 路面のあちらこちらが凍りついた矢神坂を登りながらボヤく沢近である。
 ストッキングに防寒力は見込めない。
「もちろん、ババシャツなんて着ないわよ」
 誰に言っているのか。
 だが、言葉の通り、沢近はババシャツを着ない。絶対着ない。着たくても着れない。
「えー、そんなもの一生着ないわよ、ダサいじゃない」
 と、友人に断言してしまった以上着ることが出来ない。
 言わなきゃ良かった、と思わないこともないではないが、もはやプライドにかけ
て着れないのだ。
 とすれば後は上着しかないわけだが
「うーん、コートの選択間違えたような気がするわ……」
 着飾る事に努力を惜しまない沢近が選んだコートはピンクのハーフコート。
 胸元が開くデザイン。足を覆わない。シルエット重視で生地薄い。
と、実に冬を舐めてる一品である。
 それで、冷たい風が吹き付けるたびに、ひゃうっ、とか、きゃうっ、などと小さ
く悲鳴をあげながらも登校してるわけだ。
 結果論だが、もし彼女が後ほんの少しでも、見た目より防寒効果を優先させてい
れば事故は起きなかったかも知れない。

307 :FALLING INTO YOU:04/01/19 03:06 ID:???
 その日、塚本八雲は一人で登校していた。
 姉が風邪を引いて寝込んだのだ。
 風呂上りに暑いからと言って窓を開けたまま寝てしまったらしい。
 学校など休んで看てたいところだったが、天満が決してそれを許してくれなかっ
た。
 心が読めると、本気の否定も伝わってくる事があり強く出られなくなってしまう。
 そういうわけで、姉の事で心中の大半を占めながら、心あらずにトボトボ登校し
ていた。
 これも結果論だが、八雲の心中がそんな状態でなければその事件は起きなかった
かも知れない。
 それに気付いていれば、八雲の運動能力なら……というよりマトモな身体能力な
ら、これから迫る脅威をどうにかする事が出来ただろう。
 ともあれ、だ。
 八雲が矢神坂に差し掛かった瞬間、彼女の視界は金一色になった。


308 :FALLING INTO YOU:04/01/19 03:09 ID:???
 沢近愛理はピンチだった。
 大ピンチだ。
 長い長い、矢神坂。
 敬意を込めて『失神坂』とすら呼ばれる矢神坂。
 その登頂間近、坂の先の景色が見えた瞬間、物凄く冷たい吹き降ろしの風が容赦
なく顔を叩いてきたのだ。
「きゃうっ」
 思わず悲鳴をあげて、ギュッっと目をつぶる。
 その時だ。
 ツルッ
 右足が凍りついた路面を滑った。
「うひゃぁ」
 情けない声をあげながらも、左足で転ばないように踏ん張る。
 ドビュー
「わわわ……」
 絶妙の、謀ったようなタイミングで吹き付ける強風。
 バランスを崩し、片足のまま一歩跳ねてしまう。
 この時点で、結構面白い格好かつ光景なのだが、本人は必死である。
 しかして天の配剤か。
 ツルッ
 一歩跳んで着地した先は、凍りついた路面であった。
「あ……あわわわわ」
 勢いもついた。体勢も崩れた。素直に転べばいいものを、そんな冷静な判断は出
来ず、持ち前の運動神経をフル発揮して立て直そうとした。
 結果、凄い勢いで矢神坂をクルクル回りながら駆け落ちるアメリカンコメディも
かくやという沢近愛理一世一代の見世物になってしまう。
(わ、私、こーゆー体張ったギャグキャラじゃないのに〜! )
 などと結構余裕のあることを考えてるが、もはやこの勢いでコケると危ないとい
う事は分かっていた。大怪我になってもおかしくない。


309 :FALLING INTO YOU:04/01/19 03:12 ID:???
 朝の矢神坂。
 落ちる沢近。
 登る八雲。
 周りを見る余裕などない沢近。
 心ココに非ずに下を向いて坂を登る八雲。
 縮まる距離。
 迫る金髪。
 充分過ぎる助走。
 ついに、目前。
 ドンッ!
「ぎゃー」
「あうっ」
 正に星が飛ぶ威力。
 八雲が気がついた次の瞬間、体重がのってスピンの効いた強烈なパチキが炸裂し
ていた。

310 :FALLING INTO YOU:04/01/19 03:14 ID:???
 幸い、といって良いかは微妙なのだが、八雲は持ち前の運動能力ゆえか、あるい
は運がいいだけか、転倒しながらもどうにか頭を地面に打たないように受身を取り
沢近は八雲に被さるように倒れたおかげで大事を免れた。
 もちろん、パチキの威力は絶大で、お互いデコを抑えてのたうっているが。
 しばし。
 復活。
 顔を見合わせる二人。
「……」
 最初に声を発したのは沢近のほうだ。
「ねぇ、コブ、目立たないかな? 」
 第一声がそれであった。
「え、あ、はい。たぶん大丈夫だと思います」
 思わず、素で受け答えてしまう。
 ふぅー、と軽く息を吐いて安堵する沢近。
「良かったー、セーフね
 あなたも大丈夫よ、見た目じゃわからないわ」
「え、はい、どうも」
 思わず礼を言ってしまう。
「あ、うん、あはは、謝るのが先だわ、ゴメンね」
「あ、いえ、こちらこそ……」
 ボウッとしてた自分も悪い。
 そう言おうとしたのだが、
「それと、ありがとう。おかげで助かったわ」
 言って立ち上がりニッコリ笑って手を差し出す。
「いえ、沢近さんに怪我がなくて良かったです」
 手を取り立ち上がる。寒いせいかもしれないが暖かい手だった。

311 :FALLING INTO YOU:04/01/19 03:15 ID:???
「えっと、天満の妹の……八雲、だったわよね」
「はい」
「ホント助かったわ、お礼を兼ねて一息、と言いたいところなんだけど……」
 沢近が時計を見る。軽くため息。
 つられて八雲も時計を見る。ちょっとビックリ。
「いっそ、絶望的な時間だったら開き直れて良かったのにね」
 いいのか悪いのか微妙なことを口走る沢近。
 本心から言ってるような表情に、思わず笑みがこぼれてしまう。
「ふーん……やっぱ姉妹ね」
「え? 」
「笑うととっても無邪気に見えるわよ」
 どういう意味だろう? 考え顔になる八雲に、呆れ顔をした沢近が指を突きつける。
「鈍いわねー、とっても可愛いって言ってんのよ」
「え、あ、その、ありがとうございます」
 赤くなってしどろもどろにお礼など言ってくる。
 自分なら「そう? ありがと」で済ましてしまうところだ。
 本人に自覚は全くないだろうが
「……結構、キラーよね」
 ボソっとつぶやく。
「え? 」
「なんでもない、ほらっ、走るわよっ! 」
 走り出す沢近。
「はいっ」
 八雲が白い息を吐き、パタパタとついてくる。

312 :FALLING INTO YOU:04/01/19 03:17 ID:???
 足の速い沢近に、ちゃんとついてくる八雲を見て
(ホントに姉妹かしらね)
 などと少々失礼な事を考えて微笑む。
 そんなことは、わかっている。
 これ以上にないほど似たもの姉妹だ。
 ちょっとだけ悔しいから本人には絶対言ってあげたりしないが、あの、見ただけ
で心を許してしまう無邪気な笑顔がそうそう転がっているものか。
(あんな風に笑って見たい、なーんてちょっとでも思ったのはホントのホンとに秘
密だよ)
「なーんてね」
「え? 」
「なんでもないわよっ! ほらペースあげるわよっ! 走る走る! 」
 前を走る沢近には見えなかった。
 八雲の、本当に驚いた顔も。
 その後の、それこそ天使ののような優しい微笑みも。
(最高の友達だね……姉さん)
 寒くても、コブが出来ても、遅刻しても、この日の出会いを感謝したい気分の八
雲だった。

313 :FALLING INTO YOU:04/01/19 03:19 ID:???
というわけで291です
こーゆー内容がないもの書くのすら、このくらい書くのが遅いわけですよ


冬って時点でもうパラレルなんだよな、スクランって
八雲ってちょっと出すだけでも凄い喋らせずらいですよ……

314 :マロン名無しさん:04/01/19 03:21 ID:???
ちょっと沢近の喋り方がおかしいと感じる所があった。

315 :291:04/01/19 03:35 ID:???
>>314
すまん、なんか色々脳内で混じってるかも……精進しま

316 :マロン名無しさん:04/01/19 04:09 ID:???
言い回しが面白いと感じました。
それだけに防寒云々の伏線が生かされていないのが残念。
結局、風にあおられて沢近は坂を転がり落ちたんですよね?

317 :マロン名無しさん:04/01/19 05:16 ID:UlYiZMy9
寒い所に強風、身を縮こまらせて足元の注意が疎かになる。
よって、いつもでは大丈夫な事も大丈夫ではなくなった。

言いたいことは分からなくもないけど、ちょっとこじつけ気味かもしれないね。
もうちょい説得力のある描写があればよかったのかも。
でもキャラが上手くまとまっていて個人的には読んでいて安心できました(逆?)

318 :マロン名無しさん:04/01/19 05:39 ID:???
sage進行だったんだ。
スマソ

319 :マロン名無しさん:04/01/19 07:33 ID:???
ちきしょう試験前なのに投下しやがって(つД`)

320 :300:04/01/19 08:09 ID:???
>>301
お察し下さい……って答ですかこの返答。
>>304
筆の速さ……と言うより、ある種習慣づけてしまったような。
完全萌え路線はシチュエーション的にバレンタインまでお預けかな、と思っていたのですが、
313氏の作から、冬を生かす手もあるんだよな、と考えはじめていたりいなかったり。
>>313
お疲れさまです。
各キャラの絡み・喋りなんかは数を重ねると自然に動いてくれるようになる、というのが個人的見解。
そのうち自分たちで勝手に話進めてまとめてくれます。
>>319
すまなんだ、だが自分も卒論(ry

321 :マロン名無しさん:04/01/19 08:32 ID:???
あの、ここのSS(beloved)を原作に漫画を描いてみてもいいですか?
営利目的ではありません。ただ、ちょっと試してみたいだけなので。
不評だったら辞めますから。どうか返答を。

322 :マロン名無しさん:04/01/19 09:03 ID:???
じゃんじゃん描いちゃえ
ただ完成したらお披露目ヨロ

323 :マロン名無しさん:04/01/19 09:31 ID:???
どうもですm(__)m

324 :322:04/01/19 09:38 ID:???
( ´-`).。oO(まぁ俺は作者じゃにけど文句をいうような作者はいないだろう・・・・)

325 :マロン名無しさん:04/01/19 10:16 ID:???
>>313
おでこがゴッチンをみて一瞬TSモノかと思った…

326 :マロン名無しさん:04/01/19 10:55 ID:???
>>325
TSモノって当たり外れ大きいんだよね。
オチを考えるのが一番難しい分野らしい。
そうとう巧い人じゃないと、高確立で失敗する。(18禁なら話は別)


327 :マロン名無しさん:04/01/19 11:15 ID:???
TSって?

328 :マロン名無しさん:04/01/19 11:21 ID:???
精神入れ替わりモノ。昔の漫画に多いよ。


329 :マロン名無しさん:04/01/19 18:34 ID:???
精神入れ替わりものがなんでTS…?
TenkouSeiだからか?

330 :マロン名無しさん:04/01/19 18:45 ID:???
トランス・セクシャルでTSだったような…
つまり性別入れ替わり物。

331 :マロン名無しさん:04/01/19 19:27 ID:???
なんにしても、オチが難しいのは確かだ。

332 :マロン名無しさん:04/01/19 21:06 ID:???
神社の階段から男女で一緒に転がると精神が交換されて、その間にハァハァできるというあの感じですな。

333 :マロン名無しさん:04/01/19 21:26 ID:???
だめだ、挫折しそう;;
神様Help!!

今度は鬱になるどころか小説ですらありません!!

どうしようコレ……

小説ってなんだ_| ̄|○

334 :マロン名無しさん:04/01/19 21:38 ID:???
小説 小説ってなんだ
振り向かないことさ
SSってなんだ
ためらわないことさ

335 :マロン名無しさん:04/01/19 22:29 ID:???
美琴が幽霊の女の子に体をのっとられ
それに普通に気づく花井
「・・・お前誰だ?」みたいなエピソードきぼんぬ
八雲もからむともっとイイ

昔極楽でこんなのあったなあ・・・

336 :friendship:04/01/19 23:50 ID:???




 こんな夢を見ました。






 播磨さん。播磨天狗さん。
 新撰組がやってきます。






337 :friendship:04/01/19 23:51 ID:???
 むくっ
 身体を起こすともう朝でした。ベッド脇の窓から朝日が差し込んできます。
 目覚め前の、ゆめかうつつかの境目で、私は良いんだか悪いんだか
よく判らない夢を見ました。多分、昨日八雲から借りて見たアラカンの
ビデオのせいでしょう。

 あ、すいません。自己紹介しますね。
 私はサラ・アディエマスと言います。英国の生まれで、今は日本に
留学しています。高校生です。
 八雲というのは、日本でできた最初の友達です。静かで、優しくて、
素敵な娘です。
 夢に出ていた播磨先輩は私達の一年先輩で、サングラスとヒゲの人で、
八雲の特別な人です。でも天狗ではないです。
 最初の頃は怖い人かなと思いましたが、ひたむきで優しい、素敵な人です。
 二人が並ぶと、さながら美女と野獣です。けなしてるんじゃないですよ?
野獣は、とても心優しい人なのですから。
 私はいまだ恋というものをした事がありませんが、播磨先輩の隣で幸せそう
にしている八雲を見ると、それはとても素晴らしい物なのだろうと思えます。
 とは言え、二人を見ていると同時に不満も感じます。
 播磨先輩は八雲に想われていることにまるで気づいていないのです。
 休日ごとに動物園で会っているのに。八雲は毎週三人分のお弁当を用意して
いるのに。まるっきり気づいていないのです。呆れます。
 播磨先輩のような人のことをニブチンと言うんだそうです。やれやれです。

338 :friendship:04/01/19 23:52 ID:???
 八雲も八雲です。自分の想いをはっきり自覚しているのに、それを言葉に
しようとしません。やきもきします。潤んだ目で見上げても。ためらいがちに
シャツの裾をつまんでも。播磨先輩は気づいてくれないのだから、面と向かって
伝えなければ前に進めないというのに。どうかと思います。
 八雲のような人の事をオクテと言うんだそうです。困ったものです。

 ちゃーちゃっちゃ・ちゃちゃちゃちゃ・ちゃーちゃっちゃー・ちゃちゃ
 ちん
 私よりもねぼすけな目覚ましを止めてベッドから起き上がります。
 今日は日曜日。着替えて、髪をまとめて、八雲と一緒に動物園にでかけます。
 播磨先輩と動物達に会いに行くのです。
 断っておきますけど、邪魔しに行くんじゃないですよ? ほら、なにしろ、
ニブチンとオクテですから。誰かが背中を押さないと、ね?


   ・  ・  ・


「風邪ですか?」
「ああ。ま、ひき初めで気づけたのはいいんだけどよ。これがどうにもなあ」
 隔離用の特別房の中で、三人は鼻をすするピョートルを見上げていた。
「何か、問題があるんですか?」
「問題っつうかよ、薬飲まねんだ。苦いからやだって」
 息を吐いて首を振る播磨。八雲は恐る恐る播磨が手に持っている『薬』
を指差して言った。
「でも、それはさすがに無理なんじゃ」

339 :friendship:04/01/19 23:53 ID:???
「確かにやばそうな感じだけどよ、これがベストだって獣医さんが言うんだよ」
 『薬』は一掴みほどの草団子になっていた。どす黒い茶色で、しかも怪しげ
な匂いまでする。正直、苦いの一言で済むような生易しい味ではなかろう。
 播磨はピョートルに歩み寄り、噛んで含めるように話し掛ける。
「なあピョートル。いやなのは判るが我慢して食ってくれよ。獣医さんに
聞いたら普段の飯もロクに食ってねぇらしいじゃねえか。
それでなくてもオマエは日本の生まれじゃねぇんだから、
この寒さに慣れてねえだろ? たかが風邪なんて甘く考えてたら
偉いことになるぞ。だからさ、な?」
 播磨と八雲から一歩引いていたサラが播磨の台詞を聞いておや? と
首をかしげる。右手をあげて、
「播磨先輩。ピョートルってあんまりごはん食べてないんですか?」
「ん? ああ。そうらしいんだよ。他のキリンは普通に食ってるてのにさ」
「・・・先輩。一緒にいた頃はどんな物を食べさせてました?」
「どうって、別に変なもんは食わせてねぇよ。俺とおんなじモン食ってたんだから」
 はあ。ため息をつく。播磨は驚いたような顔で、
「なんか、まずかったのか?」
「先輩。動物が人間のための食事に慣れちゃったら、動物のための食事が苦手に
なっちゃうんですよ」
「・・・・・・・・・マジ?」
「マジです」
 ・・・
 ぶわっし。ピョートルのくしゃみが静まった部屋に響いた。

 結局、普通に食事を作ってそれに薬を混ぜることになった。

340 :friendship:04/01/19 23:54 ID:???
「根本的な解決になってませんけどね」
「うん。でも風邪を治すのが先だし」
「すまねえ。頼む」
 割烹着を着て調理室であれこれと材料を検分する八雲に片手で拝む播磨。
 サラはエプロンの紐を後手に結びながら、
「それで、何作ろっか」
「そうだな。やっぱカレーを」
「だめです」
「いや。野菜カレーをだな」
「そういう問題じゃないです。病気なんだからカレーなんて刺激の強い
料理なんてもっての他です。播磨先輩だって風邪引いたらお腹に優しいもの
食べるでしょう?」
「それもそうか。じゃ粥なんかか?」
「そうですね。それなら」

 ・・・食べなかった。
 首をかしげながら作戦会議を開く三人。
「どーして食わねえかなぁ」
「まるっきり人用のごはんというのも駄目なんでしょうか」
「じゃあ、野草のおひたしを作ってみます」

 ・・・駄目だった。
「・・・困っちゃったね」
「・・・うん」

341 :friendship:04/01/19 23:55 ID:???
「・・・草もちの餡に混ぜるってのはどうだ」

 ・・・見向きもしなかった。
「・・・」
「・・・」
「・・・いっそカレーを」

 ・・・食うわけなかった。
「・・・結局、薬の味が強くなりすぎちゃうんですよね」
「でも、薬の量を減らしたら効き目が出ないし・・・」
「くそっ。どうすりゃいーんだよ!」
 がんっ
 特別房の壁を殴って叫ぶ播磨。ぎりぎりと食いしばった歯の隙間から
考えろ、考えろ。と呟く。
 それを気遣わしげに見ていた八雲は、少し考え込み、強く頷いてから
隅によけていた草団子を手に取りピョートルに歩み寄った。
「八雲? 何か思いついたの?」
 問い掛けるサラに頷いてピョートルの前で立ち止まる。草団子を顔の
前に持ち上げ、薬におびえてさえいるピョートルに語りかける。
「ピョートル、よく見ててね」
 かりっ しゃく
「妹さんっ!?」
「八雲!? それ動物用なのよ!」

342 :friendship:04/01/19 23:56 ID:???
 慌てて止めようと駆け寄る播磨に首を振って目で語りかける。

 大丈夫、です。

「なっ。んな事言ってもよ。なんでいきなりそんな」
 狼狽する播磨を安心させようと無理やりに笑い、ピョートルに
わかるように大きく咀嚼する。
 じゃり じゃり じゃり
 こくん
 草の塊を飲み下し、不味さのあまり目尻に浮かんだ涙をぬぐって、
「見てた? これは大丈夫。貴方の為の薬なの」
 草団子を両手で差し出す。
「貴方に元気になって欲しいの。播磨さんも、サラも、私も、動物園の
職員さんも。みんな貴方を心配しているの。だからお願い。この薬を
飲んで。大丈夫。美味しくないけど、食べられるから。」
「妹さん・・・」
 ピョートルは、差し出された草団子を長いことためしつがめしていたが、
覚悟を決めたように一気にかぶりついた。
 ばり ぼり ばり

343 :friendship:04/01/19 23:57 ID:???
 ごぐん


   ・  ・  ・


「播磨さん。そんな、頭を上げてください。私、お礼を言われるようなこと
してませんから」
 動物園の正門前。八雲は深々と頭を下げる播磨に困っていた。播磨は
頭を下げたまま、
「いいや、そんなことねえよ。妹さんのおかげでピョートルが薬を飲んで
くれた。妹さんがピョートルを助けてくれたんだ。感謝してる。本当に、
本当に。有難う」
「・・・」
 恥ずかしさと嬉しさでうつむいて黙り込んでしまう八雲。播磨はサラにも
頭を下げて、
「お嬢さんも、ありがとうな。手伝ってくれて、助かった」
 しかしサラは腕組みをして難しそうな顔で
「うー、むぅん」
「・・・サラ?」
「いけません。播磨先輩。それじゃ駄目です」
 言ってむぅん、と唸る。播磨も八雲も訳がわからない。播磨が恐る恐る
「駄目・・・って、何が?」
 サラは腕組みをといて自分を示すように胸に手のひらを当て、

344 :friendship:04/01/19 23:58 ID:???
「サラ・アディエマス、です。知らない仲じゃないから、ファーストネームで
構いません」
「え、いや、しかし、それは」
 狼狽する播磨を無視して八雲の腕を両手で掴み
「この娘は塚本八雲。親しみをこめて八雲ちゃんと呼んであげてください」
「いぃっ!?」
「えっ!? サラ!?」
「他人行儀が過ぎます。妹さんだなんて。いけません」
「ちょっと待って、サラ。私別に」
「ファミリーネームは駄目です。お姉さんと区別がつきません。八雲ちゃんです」
「いや、そんな。一端の不良がちゃん付けなんてよ」
「八雲さんも八雲君も駄目です。八雲ちゃんです」
「あ、あのさ。聞いてる?」
「さあ、播磨先輩。どうぞ」
「いやどうぞってそんなあなた」
「どうぞ!」
「・・・・・・・・・マジ?」
「マジです」
 ・・・
 播磨は長いこと唸ったりぶつぶつ呟いたり頭をかきむしったりしていたが、
とうとう観念して、
「・・・えー、では、その」

345 :friendship:04/01/19 23:58 ID:???
「・・・」
「や、くも、ちゃん」
「はい」
「八雲、ちゃん」
「・・・はい」
「・・・このような感じで宜しいでしょうか?」
「ええ、それはもう」
「・・・ありがとう、ございます」

   良かったね、八雲。



      おわりー


346 :friendshipの中の人:04/01/20 00:02 ID:???
ども、前スレ412です。
なんか今回異様に苦労しました。普通に書いても
上手くいかないんでサラ主観でやっと、という感じでした。疲れた。
結局まとめきれなくて無駄に長くなってるし。

では、お目汚し失礼しました。
次はがんばります。

347 :マロン名無しさん:04/01/20 00:09 ID:???
>>343
お疲れさまっす。
冒頭の感じから横恋慕サラかと思いきや、サラ視点のおにぎりストーリーでしたか。
ご自身で仰るとおり確かにまとめ切れていない感じが伺えますね。
でもBlack_or_whiteを書き上げた氏ならば例え今回が(自己評価で)ダメでも
次回作を期待してしまいます。
あと、蛇足かもしれませんが大型の動物への薬物投与は注射が一般的かと。
今回のように嫌がることもありませんからねw

それにしても饒舌な八雲に違和感を感じるのは何故だろう…

348 :マロン名無しさん:04/01/20 00:21 ID:???
>>334

宇宙刑事かよw

349 :マロン名無しさん:04/01/20 00:25 ID:???
>>343
リアルタイムで読みました。GJ!!
タイトルから何となく話の内容は予想できたものの、満足
しました。欲を言えばセリフの掛け合いの最中にもう少し
地の文で表情の描写をやってくれればな、と思います。
次回作も期待してます。

しかし、こうなると八雲とサラのケンカ話が見たい。
勿論播磨抜きで、ってのは贅沢ですかね。


350 :マロン名無しさん:04/01/20 00:27 ID:???
>潤んだ目で見上げても。ためらいがちに シャツの裾をつまんでも。

激しくイイ!

351 :snowball fight:04/01/20 01:29 ID:???
 その晩は、近年まれに見る大雪だった。とは言っても、さすがに都市部ということもあり、
雪国から見ればお話にもならない、という程度の積雪。
 けれど、そうは思わない人もいるわけで。
「ねーねー八雲!すごいすごい、積もってるよ!」
「……姉さん、そんなにはしゃがなくても」
 だって雪だよ、と庭を駆け回る天満。風邪引くよ、という八雲の声もどこ吹く風、どこぞの
歌の犬さながらである。
「せっかく積もったんだから、楽しまないと損だよ。……あ、そうだ!」
 特技の一つとも言える突発的思いつき、今日もそれを如何なく発揮して電話をかけ始める。
 そして。
「第一回、男女対抗雪合戦ー!」
 ということになるのだった。
「……塚本、それは別にいいんだけどよ」
「この戦力差はどうかと思うぞ、僕も」
 集まった面々。
 天満、美琴、晶、沢近、八雲、サラ、播磨、花井。
 平たく言えばいつものメンバーである。
「大丈夫ですよ、先輩。私と八雲は見てるだけですから」
「いや、そういう問題では……しかもそれでは八雲君と同じチームになれ……いや敵同士になる
よりはマシなのか……?」
 例によって例のごとく、余計なことで悩み始め、
「うむ、ならばいっそこの方がいいな!」
 決断を下す花井。
(何!?んなコト言ったら俺だって天満ちゃんと……)
 動揺する播磨。
「平気平気。それともオンナノコに勝つ自信がないのかな?」
 朝のテンションそのままに、無駄にノリノリの天満。ちなみにこの台詞に対して、お前が言うなよ、
と当然ながら全員が思ったというのを記しておく。

352 :snowball fight:04/01/20 01:30 ID:???
「当然、真剣勝負だよな?」
「ふん、当たり前だ。それに八雲君の見ている前で無様な姿は見せられん」
 そんな天満を余所に、妙に盛り上がる美琴と花井。
「ちっ……仕方ねぇ……」
 でも天満ちゃんは絶対狙わないぜ、と思う播磨だったが、もう一つ大きな懸念がある。
(……敵にも味方にもしたくねぇヤツがいるんだよ)
「ま、なんでもいいから早く始めない?」
 手頃な的もあることだし、と播磨を睨む沢近。本気の目。
 ちなみに晶は既に雪玉の準備を終えていたりして、なかなかやる気十分である。
 かくして。
「うん!それじゃ始めるよ、せーのっ、スタート!」
 戦いの火蓋は切られた。
「覚悟しなさい!」
「っと、やっぱりかよ!」
「それじゃいくよ!」
「お前には負けん!」
 開始早々、沢近・播磨、美琴・花井と二分される戦況。晶はどちらに付くかを様子見、天満はその間を
右往左往、という図式になる。
「もう!ちょろちょろしないで大人しく突っ立ってなさいよ!」
「アホかお前!ンなこと出来るかっ!」
 最初の勢いそのままに、ひたすら追い回される播磨。その耳元をかすめる雪玉の音は、どう考えても
当たればただではすまない、というもの。
(冗談じゃねぇ……せっかく天満ちゃんがいるってのによ……)
 その天満はと言えば、時折視界には入るものの、当然敵なので雪玉が飛んでくるばかり。彼女らしく
とんでもない方向に飛んでいくことが多いのだが、警戒は怠れない。
(あれはホンモノだったぜ、天満ちゃん)
 直球顔面デッドボール、その脅威を播磨は忘れていない。
「待ちなさいよこのヒゲ!」
「るせぇっ!黙れこの金髪が!」
 もはや雪合戦なのかなんなのか、よくわからない二人のチェイスは続く。

353 :snowball fight:04/01/20 01:31 ID:???
 一方。
「……」
「……」
 こちらもこちらで雪合戦らしくない二人である。先の先を取るか、後の先で切り返すか、読み合いは
果てしなく続く。
「どうした、僕が怖いのか?」
「冗談。そっちこそ仕掛けてこないの?」
 到底遊びとは思えない緊張感が高まっていく。

 さて、外野はと言えば。
「八雲はやっぱりお姉さんのことが心配?」
 ぎゅっと手を握って戦況を見つめている八雲にサラが尋ねる。
「うん……」
 不安そうに頷く八雲に、でも大丈夫じゃないかな、とサラ。
「だって……なんだか塚本先輩に構ってる人いないみたいだし……」
「そうなんだけど、姉さんたまに……あ、ほら」
 指さしたその先で、転んで雪に突っ込んでいる天満の姿。
「ほんとだ。でもあれって……」
「うん、一人で転んだだけだと思う……」
 自分のことのように恥ずかしそうに言う八雲。その姿が微笑ましくて、笑みのこぼれるサラ。
「でも楽しそうだよ、すごく」
 確かに、起き上がった天満の表情は満面の笑顔。とにかく雪で遊ぶのが楽しくて仕方がない、という
様子である。
「姉さん……」
 それを見て、八雲の表情も少し和らぐ。
 そして。
「ほら八雲、花井先輩の方は決着つきそうだよ」
「……あ」

354 :snowball fight:04/01/20 01:33 ID:???
「……っ!」
 膠着状態を動かしたのは。
「いっくよー!」
 ――天満だった。
 幾度となく見当違いの方向に飛んだ雪玉が、初めて花井に向かって飛ぶ。しかも豪速球。
「ちぃっ!」
 体制の崩れる花井。
「もらったっ!」
「――甘い」
 すかさず放たれた美琴の攻撃をすんでのところで避け、
「これで」
 終わりだ、と言って雪玉を放とうとする――が。
「はい、お疲れさん」
 にやりと笑う美琴。
 どういう意味、と訝しんだ花井の耳元で。
「――チェックメイト」
 晶がささやいて、至近距離からの一撃を叩き込んだ。

355 :snowball fight:04/01/20 01:33 ID:???
「あっちはケリがついたみたいね……」
「そうみてェだな……」
 睨み合うは沢近と播磨。延々と続くかと思われた鬼ごっこも、さすがに男女の体力差はあるわけで、
沢近の方がへばってきている。
「悪いが手加減はなしだぜっ!」
 飲まされてきた苦渋は数知れず、それなりに本気で――それなりに、という辺りが結局苦汁を飲まされる
原因だったりもする――仕掛ける播磨。
「っ!」
 普段なら軽口の一つも叩くところだが、今回は余裕のない沢近。初撃はなんとか避けたものの、すぐさま
投げ込まれた二撃目に足がついてこない。
「きゃ――」
 もつれた足が絡まるようにして倒れ込む。
「けっ、ざまあみろってんだ」
 宿敵を倒した瞬間である、その光景はスローモーションのように播磨には見えた。
 金色の髪が宙に舞い。
 身体が倒れていく――後ろに向かって。
 結果として、そのスカートも風に舞い。
 そして必然のように見えたのは――

356 :snowball fight:04/01/20 01:34 ID:???
「………………………………」
 播磨は石化した。
「つ……手加減しなさいよ!」
 このバカ、と言おうとして自分の体勢に気がつく沢近。
「………………………………」
 時が、凍った。
「……わね」
 ぴしり、と空間にヒビが入った――後に播磨はそう語っている。
「……見た、わね」
 ふるふるふるふるふるふる。
 壊れた人形のように首を横に振り続ける播磨。
「見たわね――?」
 ふるふるふるふるふるふる。
「……そう、わかったわ」
 こくこくこくこくこくこく。
 今度は頷く播磨。
「言い残すことはない?」
「何もわかってねぇっ!?」
「それでいいの?じゃ、しっかり覚えててあげる」
 そう言って、沢近は嗤った。
「さよなら、播磨君」
 そして、地獄が現出した。

「先輩、大丈夫ですか?」
 大丈夫じゃねぇ、と覗き込んできたサラに答える播磨。
「死ぬかと思ったぜ……」
「ご愁傷様です。でも先輩だって悪いと思いますよ」
 そう言ってから、八雲と一緒に作ってきたお弁当です、とサンドイッチを手渡す。

357 :snowball fight:04/01/20 01:36 ID:???
「……不可抗力ってやつだろ、あれは」
 顔を赤くしてそっぽを向きつつ言う播磨に、そうじゃありません、と重ねて言うサラ。
「女の子って――な人には見られたくないんですよ、みっともないところ」
「?」
 聞き取れずに訝しげな顔の播磨。
「ふふ、気にしないで下さい。それより食べ終わったら次は雪だるまだそうですよ」
「……肉体労働はもう勘弁してくれ」
「塚本先輩の発案みたいですけど」
「よしやるか」
 すっくと立ち上がり、すぐさま雪を集め始めるその態度に、思わず吹き出すサラ。
「ん?どうかしたか?」
「いえ、なんでも」
 はぐらかして、せっかくだからたくさん作りましょうね、と自分も作業を開始する。
 その後も、いつも通りに花井が八雲に迫って晶や美琴に撃沈されたり、ことあるごとに沢近からの
強力無比なプレッシャーを受ける播磨がいたり、と毎度の光景が繰り広げられたりして。
「――完成!」
 ずらっと並ぶ一列の雪だるま。それを見ながら天満がうんうん、と頷いている。
「いいよね、こういう何かやった、っていう形に残るの」
「……明日には溶けちゃうけどね」
 ぽつりと晶。
「うん、だから今日だけ。今日の私たちがやったこと」
 でしょ?、と笑う天満に、晶もわずかに微笑んで、そうだね、と答える。
「んじゃ写真でも撮っとくか。頼むぜ、花井」
「なっ!それでは八雲君と……」
「うるさい、私に負けただろ、文句言わない」
 ぐ、と言葉につまりながらも、しぶしぶと位置につく花井。
「いいか、それじゃいくぞ――」
 ――カシャ。
 そんな集合写真――ちなみに花井は後で美琴と代わってもらった――で、その一日は終わりを告げた。

358 :snowball fight:04/01/20 01:38 ID:???
後日談。
「ねーねー八雲」
「何?姉さん」
「この一番端の雪だるまさ、ヒゲみたいなのが書いてない?」
「……小さすぎてよく見えない」
「そっか……気のせいかな」

とかなんとか。
いや、冬と言えばスキー雪山遭難山小屋なわけですが、本当は。

359 :マロン名無しさん:04/01/20 02:39 ID:???
読ませて頂きました。お疲れでしたー。
snowball fightの人、初投稿ではないですよね?
とても読みやすくキャラ設定も見事、秀逸でした。
俺はアナタのSSのファンになりました。

360 :マロン名無しさん:04/01/20 05:31 ID:???
>>351-358
いいなあ。非常にスクランらしい。
コマ割りや効果音まで頭の中に浮かんだよ。

361 :マロン名無しさん:04/01/20 06:12 ID:???
冬だったら雪合戦、上手いトコをついてくるね。
スキー雪山遭難山小屋も捨てがたいけど・・・
うーん、自分の頭の中では展開がありきたりな物しか浮かばん。
しかも林間学校のやつと被る。

362 :マロン名無しさん:04/01/20 10:38 ID:???
なんとなくMy DearとかSometimeの人ではないかと思ってしまった。
間違っていたらスンマソン。
とにもかくにもお疲れさまです。
正直やられたーという感想っす。
スクランのメンツの関係性を生かしたGoodなSSでした。

あと沢近は雪玉に石を入れているとみたw

363 :358:04/01/20 20:20 ID:???
あれこれ考えつつ書いてる最中も楽しいんですが、こうやって温かい言葉をいただけるのは
幸せだなあ、と思います、やっぱり。
>>362
ご推察の通りです……と言うか何故ばれるんだ……
どちらを書いた際も特に記名はしてないのに。
馬鹿の一つ覚えみたいに同じような話書いてるから、と思ったりするものの、その馬鹿の一つ覚え
こそ自分の唯一無二の手法なので、これからもきっとそんな感じです。
と言うわけで、初投稿ではありません、>>359

364 :マロン名無しさん:04/01/20 21:24 ID:???
>>351-358
グッジョブ!
沢近と播磨の絡みが良い

365 :マロン名無しさん:04/01/20 21:30 ID:???
>>358
いやぁ、とてもおもしろいですな!本編を読んでる時みたいに
にやにやつっこみながら読ませて頂きますた。
空間にヒビと聞いてなんだか勇次郎タンが思い浮かんだ。

366 :friendshipの中の人:04/01/20 22:21 ID:???
みなさんご意見ご指摘ありがとうございました。今後の励みにさせていただきます。
特に347氏の
>あと、蛇足かもしれませんが大型の動物への薬物投与は注射が一般的かと。
>今回のように嫌がることもありませんからねw
には飼ってた猫と同一視してた間抜けぶりに気づけてありがたいやら吊りたいやら。

投稿から一日経って、自分の読み直してみたんですけど、
どうも肩に力が入ってたみたいで。貰ったお題に固執しすぎだこりゃ。
頂いた前スレ417氏には申し訳ないばかりです。

>>363
お疲れ様です。相変わらずお見事。
ばれるのは多分、キャラの性格をきちんと把握していたり、整合性がきちんと取られて
いたり、といった良い意味でフラットな文体のせいだと思います。


367 :347=362:04/01/21 00:23 ID:???
ところで投稿するSSの長さ、何か規定とかあるんですかね?
長文病が発病しそうで今ちょっと悩んでいます。
または規定がなくても、読みやすい長さとか、これ以上は永杉とか
そう言った意見が聞きたいです。

SS=ショートショートと考えると、文章が長くなった時点でSSではなくなるわけですが…

368 :マロン名無しさん:04/01/21 00:41 ID:???
面白ければなんでもいいよ

369 :マロン名無しさん:04/01/21 02:00 ID:???
SS(サイドストーリー)って読み方もあるし。

370 :マロン名無しさん:04/01/21 02:06 ID:???
じゃあFFでどうよ?
ファンフィクション

371 :マロン名無しさん:04/01/21 02:10 ID:???
出たトコ勝負でいいんじゃない?
面白くなければ読者も読まない訳だし。
そこら辺は割り切っていこうYO!!

372 :マロン名無しさん:04/01/21 12:44 ID:sXXlHUmj
「スクールランブル」はホントに面白い漫画ですよネ…

沢近はいい奥さんになりますよ。エロい。

俺勉強しないで「スクールランブル」のSS書く。徹夜で。

オイオイそりゃあオメー無理だよ
考えてみりゃあわかるだろ?お前は入試でゾッコンHELL。

それでも〜〜俺は〜〜徹夜で〜〜SS書くの〜〜ッ
徹夜でーッ SSをーッ 書きてえーーッ 書きてえーーーッ!!
徹夜で徹夜で徹夜でSS執筆SS執筆SS執筆武装SS
SSッSSッSSッSSが書きてぇーーッ!!

一ツだけ方法があるぞ弟よ

マジで!?

お前は入試でゾッコンヘル…
しかし大学さえ入れば…ホレ?ん?

××大学の野郎ーーー!!絶対受かってやるーー!!

ヤッヂマイナーー!!

さっそく参考書開いて勉強してきまス

行ってらっしゃい

その後やっぱり誘惑に負けてSS執筆4時間

いやそれダメ人間だから

373 :マロン名無しさん:04/01/21 19:52 ID:???
ageるわ、長いわ、ウザいわでもうなにがなんだか

374 :マロン名無しさん:04/01/21 20:05 ID:???
ヒラコーかよ?←うろ覚え

375 :trick or treat:04/01/22 01:04 ID:???
 今日も今日とて沢近に教室から追い出された播磨、ぶらりと茶道部を訪れたのだが。
「……げ」
 ドアを開けたそこにいたのは、椅子に腰掛けて本に目を落とす顧問の先生――刑部絃子ただ一人。
「相変わらず失礼だな、キミは。いくらなんでも開口一番それはないだろう」
 まったく親の顔が見てみたいよ、と絃子の小言はなおも続く。
「シツレイシマシタ」
 そのままビデオの巻き戻しのように逃げ出そうとする播磨。
 が。
「せっかく来たのにそれはないだろう?紅茶の一杯くらい出すさ」
 いつのまにやら詰め寄ってきていた絃子にがっしと腕をつかまれる。引きずってでも、という場面
なのだが、そんなことをやらかした日には校内にあらぬ噂が立ちかねない。
(ちっ、仕方ねぇ……)
 渋々と室内に入る。それを見て、そうそう、人間素直が一番だよ、とお茶を入れに立つ絃子。
「……んじゃイトコは最低ランクだな」
 ぼそりと呟く播磨。
「拳児君、何故かこんなところに塩があるよ。ああ、なんだか砂糖と間違えてしまいそうだ」
「いやあ、絃子サンって素敵だなあ!」
 素直でよろしい、と二枚も三枚も上手の絃子。
(だから嫌だったんだよ……)
 思ってみても後の祭り、逆立ちしたところで勝てない相手にただただ流される播磨。
「さて、せっかく二人きりなのだからお喋りでもしようか」
 ティーカップを播磨の前に置き、思わせぶりに言う。
(二人っきりなんていつものことだろうが)
 言ったところでどうしようもなく、思うだけにとどめて仏頂面で紅茶に手をつける。

376 :trick or treat:04/01/22 01:05 ID:???
「……っ!!」
「おや、どうしたのかな?」
 にやにやと意地の悪い笑顔で絃子が尋ねる。
「てめぇ……」
 しょっぱかった。
 とても。
「……なんでも、ねぇよ」
「そうか、それはよかった」
 ちゃんと全部飲んでくれよ、この私がわざわざ入れたんだから、とまたしても笑顔。
「わかったよわかりましたよ飲めばいいんだろ飲めば!」
 一気に飲み干す播磨、もう金輪際コイツの入れた茶は飲まねえ、と心に誓う。
「どうだ……これで文句ねぇだろ……」
「うん、なかなかの飲みっぷりだったね。……ところで」
「……なんだよ」
「おかわりはどうかな?」
「俺が何をしたっ!?」
 思わず立ち上がる播磨に、冗談だよ冗談、と絃子。ああ言えばこう言う、の見本のような会話である。
「それでは本題に入ろうか」
「俺は話すことなんて」
 ねぇよ、と言い終わる前に。
「最近塚本さんとはどうなのかな?」
「……話すことなんてねぇって言ってるだろ」
 なけなしの自制心をフル活用する播磨。

377 :trick or treat:04/01/22 01:06 ID:???
「そうかな?何やら海だキャンプだとお盛んだった、と聞いているが?」
「何で知ってんだよ!」
「壁に耳あり障子に目あり、とはよく言ったものだね……」
 などと言いつつ遠い目をする絃子。
(聞いちゃいねえ……)
 しかし、ここで突っ込んでしまえば相手の思うつぼ、と必死で堪え――
「……別に何もねぇよ」
「ほう、二度も旅行に行ったのに何もないと。いやいや、先が思いやられるね……」
「うるせぇっ!」
 ――無理だった。
「何なんだよ!だいたいイトコにゃ関係ねぇだろうがっ!」
「関係?大有りだよ。キミは私の従姉弟なんだ、その将来に関わるコトじゃないか」
「くっ……」
 あっさりやり込められる。もともとあまりに分の悪すぎる勝負、当然と言えば当然なのだが。
「きちんとハッピーエンドで収まればそれでいいさ。もちろん私も祝福しよう」
 だがね、とここで初めて瞳に真剣な色を宿らせる。
「もし――仮に、だよ。気を悪くしないでくれ――そうならなかったら。キミはどうするのかな?」
「ンなこと……あるわけねぇだろ」
 少しうつむいて、吐き捨てるように言う播磨。
「おいおい、怒らないでくれよ。もし、と言っているだろう?」
「……そんときは」
「そのときは?」
「俺にはこれがある――」
 どこからともなく原稿を取り出す。

378 :trick or treat:04/01/22 01:07 ID:???
「マンガ、か……やれやれ、本気なのかな?」
「甘く見るなよ。これには……こいつらには俺のすべてが込められてんだよ」
 ちょっと茶化した風の絃子にきっぱりと言い放つ。
「……そうか」
 なら安心だ、とその気迫に納得したように頷く。
「……安心?」
 何を、と訊く播磨に、
「いや――ほら、ね」
 窓の外を指す絃子。
 そこには。
「――――――――」
 烏丸と楽しそうに話しながら歩く天満がいた。
「まあ、これだけではなんとも――拳児君?」
「……………………」
 そこにいた――いや、あったのは、かつて播磨拳児と呼ばれた人間の燃えカスだった。
 真っ白に燃え尽きていた。
「……マンガ、描かなきゃ」
 ぽつりと呟いてから、それこそ幽霊のようにゆらりと立ち上がって部屋を出て行く。その姿に、
さすがの絃子もしばらく呆然としてしまう。
「やれやれ、ここまでとは……」
 重症だね、と気を取り直して呟く。
「これでも応援はしているんだが……ちょっと刺激が強すぎたかな」
 あそこで奮起して飛び出していく、という展開を予想していた絃子にとっては、少々計算外。
けれど、彼女からしてみればかわいい従姉弟のことなど大抵お見通し、この程度で潰れてしまう
ことなどない、というのもわかっているので、余計な心配などしない。
(さて、今度は何日かかるかな……?)
 そんなことを考えつつ、絃子は再び読みかけの本に目を落とした。

379 :trick or treat:04/01/22 01:08 ID:???
たまにはこんなのも、ということで。
ああ、中身がないって素晴らしい。

380 :マロン名無しさん:04/01/22 01:15 ID:???
>>379
偶然にもリアルタイムで読みました。
まずはお疲れさまです。
初見の感想としては肩すかしを食らったの一言です。
これから話が転がりそうだというのに終わってしまうのは残念でなりません。
できれば続きが読みたいものです( ´ー`)

後、細かなことかもしれませんが絃子先生は従姉ですから播磨の親の顔を知っているのでは?

381 :379:04/01/22 01:23 ID:???
>>380
すぱっと終わってしまった方がいいかなー、と思ったのでこんな感じになりました。
決して続きが思いつ(ry
絃子のアレは彼女流の皮肉と思ってやって下さい。
最初は同居人の顔が見てみたい、くらいは言わせようかと思っていたんですが……

382 :マロン名無しさん:04/01/22 02:27 ID:???
今までのSSの中で、やっと本編の播磨に会えた!
と、思いましたよ(←偏見)。

383 :マロン名無しさん:04/01/22 20:22 ID:???
今頃今週号みたんだが・・・・・・
やっぱSSネタにするまえに本編で出たか

384 :マロン名無しさん:04/01/22 20:49 ID:???
あの展開が収まるまで下手にSSが投下できないな

385 :マロン名無しさん:04/01/22 21:15 ID:???
いや、むしろ今しかない!設定決められる前なら何だって平気だ。
つまりは…オニギリ・国際やるなら今しかない。

386 :マロン名無しさん:04/01/22 21:30 ID:???
むしろサラ→麻生ですよ旦那!!

押しの強いサラに……

387 :マロン名無しさん:04/01/22 22:14 ID:???
マガスペ喜多ーーーーーーーーーーー!!!!!
あれは陳派?

388 :マロン名無しさん:04/01/22 23:02 ID:???
>>386
あれは本編のための壮大な伏線だよ
(代役花井とか烏龍茶とか)

389 :マロン名無しさん:04/01/22 23:40 ID:???
今週号を読んで、
麻生→サラ→花井で、
麻生VS花井というのもありかなと思った。


390 :マロン名無しさん:04/01/22 23:49 ID:???
花井×美琴が好きな俺は、麻生×サラがツボにハマった。
つきあったら、いいカップルになれると思うんだが。

391 :マロン名無しさん:04/01/23 00:12 ID:4QahHr5o
播磨が八雲を連れ去る→花井が追いかける→取り残されたサラの元になんとなく様子を見に来た麻生が
→代役同士で麻生×サラキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

というような展開を予想


392 :マロン名無しさん:04/01/23 00:14 ID:???
誤ageスマソ (´・ω・`)

393 :マロン名無しさん:04/01/23 01:25 ID:???
みんなそんなに麻生が好きなのか・・・
俺はあんまああいう何でも出来るキャラは好かん・・・

394 :マロン名無しさん:04/01/23 01:30 ID:???
>>393
でも恋は出来ないんですよ・・・・

395 :393:04/01/23 02:00 ID:???
そんなの、そんなの分からんじゃないか!
サラたんが麻生とくっ付くような事になったら俺は・・俺は・・・・。゜(゚´Д`゚)゜。

396 :マロン名無しさん:04/01/23 02:15 ID:???
>>393
そうでもないだろ
麻生は影に徹しろって奴の方が多い気がする

397 :マロン名無しさん:04/01/23 05:13 ID:???
うむ。麻生はサラにちょっかい出さずに影に徹して欲しい。
サラだけは・・サラだけには・・・・。・゚・(ノД`)・゚・。

398 : ◆Sala/9O/Og :04/01/23 07:28 ID:???
麻生なんぞにサラはやらん

399 :マロン名無しさん:04/01/23 07:45 ID:???
>>398
なりきり池

400 :マロン名無しさん:04/01/23 08:14 ID:???
つーか雑談池

401 :マロン名無しさん:04/01/23 11:18 ID:???
サラは麻生とか八雲とか播磨とかに積極的に接していく?姿勢で
恋とか関係なさそうなんだけどな?

そういう何気ない一日を誰かSSにしてくれんかのぅ(他力本願

402 : ◆Sala/9O/Og :04/01/23 12:17 ID:???
>>401
下手れな俺だけど書いていいか?

403 :マロン名無しさん:04/01/23 12:37 ID:???
でも、何気ないのを面白く書き上げるのは難しそうだねぇ。
頑張ってなぁ。
(゚ω゚)ノシ

ただ麻生を変に貶めたりするとおかしくなるから偏見いれるなよー。

404 : ◆Sala/9O/Og :04/01/23 14:18 ID:???
ごめん

ちょっと脚本したけどラブコメ抜きでギャグからませるの厳しい
サラ以外だと割りとそうでもないんだが・・・・ やっぱ下手れすぎ俺

405 :マロン名無しさん:04/01/23 14:39 ID:???
>>404
たしかに、サラ絡ませるのは難しい。
応援しているのでガンバレ〜o(^-^)o

406 :マロン名無しさん:04/01/23 17:35 ID:???
やはり何気ない日常にギャグ混ぜるのはキツイかぁ。

まぁ気長に待ちますから、頑張って^−^

……頑張ったのよりインスピレーションで作った作品のが面白かったりな==

407 :マロン名無しさん:04/01/23 22:30 ID:???
※注意
伊織SS完成。タイトルの元ネタは怪談ですが全然そういう話じゃないです。
「じゃりん子チエ」に影響されたので伊織が麻雀できそうなくらい賢くなってたり。
伊織視点=1.3.4.7.8.11なのでそれ以外だけ読むのもありです(無茶)

《投下》

408 :鍋姉妹猫騒動 1/11:04/01/23 22:31 ID:???
秋の夜長というが、晩秋の夜は意外に短い。
近くの神社で不定期に開かれる夜の集会に出席すると、翌日は確実に寝不足だ。
縄張りなんてご主人様の家のすぐそばと近くの高校の一区画だけで満足なはずなのに、
なんで俺は他の猫どもと領土の折衝なんてやってるんだろう? 本能だからなんだろうけど。

 あまりに暇なので少しずつ楕円形に戻りつつある月を眺める。妙に美味そう。
が、月を眺めて趣を感じるなんて風流な事をしているとどうしても邪魔が入るものだ。
「よう、伊織。最近随分と性格が丸くなってるじゃないか。飼い主に似たか?」
 ああもう。ここいらの猫はたいていが野良なせいか不躾な奴ばかりだ。
まあ俺も元は野良だった訳だから人…… じゃなくて猫の事は言えたことじゃないか。
 奴の皮肉交じりの口調に対し、俺はわざと笑顔で返事することにした。
「ああ。いい飼い主に恵まれたもんでね」
 それを聞いた奴は苦虫を噛み潰したような表情を浮かべたのち、
チッと舌打ちして離れていった。猫なのに舌打ちできるとは意外に器用な奴だ。

 結局この夜の集会も、これといった決定事項は無いまま終わった。
猫同士が数時間何の統制もないまま集会で話し合ったくらいであらゆる問題が
即時解決するとは俺も最初から思ってはいなかったので、別にイライラしたりはしない。
ただ、明日の朝遅くまで睡魔に負けて眠ってしまいそうで、その時間が惜しいと思った。

409 :鍋姉妹猫騒動 2/11:04/01/23 22:32 ID:???
「姉さん。はい、お弁当」
「さんきゅ、八雲。玄関以外の鍵はもう閉めておいたからここだけお願いね。
あと、前みたいに玄関前に座り込んで寝ちゃったりしちゃダメだぞ? 
今年の風邪は長引くって言うし。肺炎なんかになったらすっごく苦しいんだから」

 塚本家のいつもの朝。
珍しく遅刻の心配がない天満が冬服にコートまで着込んで登校の準備を整えている。
逆に数分前まで家事をしていた八雲はまだ制服の上にエプロンという格好だ。

「大丈夫。たぶん……」
 姉を安心させるような事が言いたいのに、どうしても嘘がつけなくて一言付け足す八雲。
「んー。ちょっと心配だけど、八雲が大丈夫って言うなら先に行くね。
この時間なら自転車で登校中の烏丸君にも会えそうな気がするし!」
 
 そう言うやいなや、完璧なクラウチングフォームからロケットスタートをかます天満。
あれだけの素地があって体育の成績が平凡というのはどれだけ運動神経が悪いのやら。
八雲はもう一度火の元と全ての戸締まりを確かめたのち、通学鞄を手にした。
姉を信頼してはいても「鍵はもう閉めた」という言葉を信用してはいなかったらしい。
一応今日はちゃんと閉まっていたが、とにかくあらゆる意味で侮れない姉なのだ。

410 :鍋姉妹猫騒動 3/11:04/01/23 22:33 ID:???
目を覚ましたときには、日差しが部屋の中にいる俺の尻尾に届く角度になっていた。
自分用の寝床(古びた座布団)の上で軽く伸びをし、ご主人様(八雲)の姿を探す。
廊下に出た時点で人気がない事には気付いていたが、一応居間と台所も見て回る。
 台所に俺のための朝食は置いてあったが、やはりここには誰もいないようだ。
もうご主人様も天満姐さんも学校へ行ってしまったということなんだろう。
(あー、やっぱり寝過ごしちまったか。急いで俺も矢神高校行かなきゃ……)
 俺は腹ごしらえだけさっさと済ませると、朝の毛づくろいもせぬまま外へ飛び出した。
出入り口は全部閉まっていたので、内側からならどうにか開けられる小窓からの脱出だ。

 さて、俺が最近ご主人様の学校に足しげく通っているのには理由がある。
どうも毎月数日間、ご主人様の調子が極端に悪くなる期間があるようなのだ。
そんな時のご主人様は、意識みたいな見えないものの奔流に呑み込まれて
そのまま消えてしまうんじゃないかと思うほど儚げに見える。心配で雀も狩れやしない。
クラスの奴等はご主人様の授業放棄の理由にすらまだ気付いていない鈍感ばかりなのだから。
まあ親友のサラにさえ数ヶ月間気付かれずにすんだほど上手く隠してはいたので、
あれを重度の体調不良と悟るのはそこいらの一般生徒には少々きついのかもしれないが。

411 :鍋姉妹猫騒動 4/11:04/01/23 22:34 ID:???
だから俺は今日も教室を遠くから眺められる中庭でうろちょろしている。
何かあったらすぐに駆けつけて …皆に助けを請うために。いないよりゃマシだろ?
 犬みたいな行動だなと笑われるかもしれないが、犬なんかとは一緒にしてほしくない。
「犬は忠実で、猫は自分勝手。だから犬は賢い」なんて言われてたりもするけど、
犬は目上の者に従っていないと不安でしょうがなくなる性分だからそうしているだけで、
自分の意志を常に最優先した上でこういった行動も取れる猫のほうがよっぽど立派だね。
人語を解し話すまでになる賢い猫の話は化け猫伝説としていくつも残っているけれど、
犬の話は八房とかいうスケベ野郎が主役の伝奇くらいしか聞いた事がないし。

 そんな考え事をしていると、いつのまにか時間はだいぶ過ぎていたらしい。
昼のチャイムが鳴りだした。空を見れば確かに太陽も真上だ。
 中庭にも各教室からフライングで出てきたであろう生徒たちがぽつぽつと現れだす。
 ご主人様も一度も頭痛を感じている様子は見えなかったし、
どうやら今日はもう平気のようだ。知った顔に出会う前に去るとするか。
播磨の兄さんに見つかったりしたら心配性な性格をからかわれそうだし。
 ちなみに播磨の兄さんというのは動物語を解するヒゲの男で、一応俺の命の恩人。
一緒にいて気の安らぐいい人なんだけど、なーんか最近避けちゃってるんだよな……。

412 :鍋姉妹猫騒動 5/11:04/01/23 22:35 ID:???
そしてその日の夜。
 塚本家の今晩のメニューは鍋。より正確に言うならば水炊き。
豪華なように見えて、鍋に色々と具を放り込んで煮ればいいだけのお手軽料理である。
「は〜、やっぱり寒い季節は鍋だよね。身体の芯からあったまるよ」
 実生のゆずポン酢を惜しげもなく注いで白菜を味わう天満。実に幸せそうだ。
八雲が申し訳なさそうな表情なのは手抜き料理であることを恥じているからなのか。
友達付き合いも増えてきた上に茶道部にも入っていれば時間がないのは当然であり、
まだ高校一年生の妹が夕食のメニューをいつも工夫しているほうが一般ズレしている訳だが。

 その傍で伊織は小皿に取ってもらった水炊きの中身が適温になるのをじっと待っている。
「猫が猫舌なのって勿体ないよねー。お鍋はあつあつのを食べるのが美味しいのに。
伊織はこの前私が作ったカレーも食べようとしてくれなかったし」
「姉さん、猫にカレーは香辛料の刺激が強すぎて大変なことになるんだから
そもそも食べさせようとしちゃダメ……」
 我関せずといった表情で鱈の切り身を見つめている伊織だが、耳だけは動いていたり。
そしてしばらくしてぬるくなったとわかると、おもむろにガツガツと食べ始める伊織。
が、椎茸は一口噛んで残した。なんでも食べる良い子というわけではないらしい。

413 :鍋姉妹猫騒動 6/11:04/01/23 22:35 ID:???
それから一時間後、姉妹がビスケットをつまみながら時代劇を見ている頃。
テレビを見ていた八雲が何かに気付いたように、しゃがみこんで伊織に話し掛けた。
「伊織、だいぶ砂埃が付いてる。今日はお風呂入る?」
 するとまるで言葉を理解したかのように、コクリとうなずく伊織。
「よし、じゃあ今日は私と入ろう! しっかり洗ったげるね!」と天満が応える。
 
 その一言の直後、伊織は光の速さで逃げ出した。

「……姉さん、この前伊織に何かしたの? あの逃げ出し方、ただごとじゃなかった」
 色々とやっているが、自覚のない天満には返事のしようがない。
ようやくひとつ思い出して語ってみる。
「毛皮だから縮まないように柔軟材を使おうとはしたけど…… いや、途中でやめたよ?」
 頭を抱える八雲。猫に柔軟材を使うなどという発想がどうして姉にはできるのだろうか。 
「まだ家からは出ていないはずだから、探してくる」
 
 で、その5分後には八雲に抱かれて浴室へ向かう伊織の姿があったりするわけで。
「なんでー!? 伊織までムネがおっきい子と一緒のほうが嬉しいわけ?」
 猫にまで文句を言ってしまうあたり、天満のコンプレックスも相当なものらしい。

414 :鍋姉妹猫騒動 7/11:04/01/23 22:36 ID:???
ご主人様の腕の中で俺はほっとため息をついた。
集会で色々な猫に会ったのでノミ取りシャンプーはしてもらわなきゃと思っていたのだが、
さすがにもう二度と天満姐さんと一緒の風呂だけは勘弁願いたい。
お湯は水と違って嫌いじゃないが、天満姐さんは生き物を洗うには少々不器用すぎるのだ。
 なのに必死の訴えも向こうには「ギニャー!」としか聞こえないわけで、
「ふふーん♪ はしゃいじゃって」などと致命的な解釈をされる始末。
 野良生活も含めて、本気で死を覚悟したのはあの日だけだ。

 その点ご主人様とは以心伝心というか、ある程度こちらの伝えたい事をわかってくれる。
もちろん「そこがかゆかったんだよー」なんて会話ができたりはしないものの、
「!」「?」「♪」といった感情(表情かも)の変化に敏感に対応してくれるのだ。
これほど相性のいいひとに巡り逢える猫もそうはいないだろう。猫同士なら求婚してる所だ。

「伊織、もう逃げないよね? 服脱ぐからいったん降ろすよ」
 そう言ってご主人様は俺を洗濯機の上に降ろし、ブラウスのボタンを外し始めた。
逃げるもんか、とご主人様を見つめる。と、スカートを下ろそうとしていた手が止まった。
 見られているのを意識してしまうと相手が猫でも恥ずかしいらしい。
どうせお風呂だから全部脱ぐのに。これが人間の言う「趣向」というやつだろうか。

415 :鍋姉妹猫騒動 8/11:04/01/23 22:37 ID:???
そして俺にとっては数日ぶりのお風呂。
一番好きなのは温もった湯船の蓋の上で丸まる事だけれど、外されていてはしょうがない。
伊織専用と書かれた洗面器に四肢を浸からせ、全身に染み渡る暖かさに酔うことにする。
「お湯は平気なのに、いつもはお出かけしてるんだよね。外で何をしてるの?」
 頭にタオルを巻いただけのご主人様が、心地よさげに問いかけてきた。
返事を求めているわけではなさそうなので、俺は湯船に入る前のご主人様を眺める。
ご主人様の肌はぽかぽかと熱に染まった今でも透き通るようになめらかできめ細かく、
ところどころに残る水滴が照明の光を浴びてまるで本人が輝いているかのようだ。
華奢なようでいて肉感的な太もも、均整が取れているが故に目立つ双丘。
人間という生き物はこれほどまでに美しくなるものなのかといつも感心する。

「まだちょっとぬるかったかな。ん……」
 軽く身体を洗ったあと追炊き状態にして湯船につかり、リラックスした様子のご主人様。
そりゃあ学業に精を出し家事全般でも手を抜かない生活をしてれば疲れるってもんさ。
シャンプーをお願いするのは待つ事にして、しばらくはその寝息を……

……寝 息 ? 

追炊きしてるのにそのまま寝ちゃうのはヤバイって! すぐには絶対起きねぇ人がさ!
俺は急いで天満姐さんを呼びに駆け出した。びしょ濡れな事なんて気にするかよ!

416 :鍋姉妹猫騒動 9/11:04/01/23 22:37 ID:???
「はぁ……」
 天満はベッドの上で幸せそうに眠る八雲を前にしてため息をついた。
お風呂から逃げ出してきたらしい伊織をもう一度送り返そうとしたら、
風呂を沸かした状態のまま、八雲のいつもの癖が炸裂していたのだ。驚かないはずがない。
あのまま天満が発見しなければ目の前の妹が鍋のように煮えてしまっていたところだ。
火傷ひとつないうちに発見できたのは奇跡とでもいうしかない。

 そこまで回想したところで、天満は急に気が付いた。
「伊織、ひょっとしてこのことを知らせにきてくれたの?
よく考えれば私がお風呂に追い立てたっていうより、私がお風呂に誘導されてたよね」
 ベッドの下で座り込んでいる伊織は振り向いたものの、返事はしない。
「……ごめんね。水滴を飛ばして走り回ってたからつい『どうきつね』で
追いかけたりしちゃって。八雲を助けてようとしてくれてたのに。…ありがと」
 ちなみに『どうきつね』というのは数ヶ月前にエアコンを斬ったあのホウキである。
刀のように振り回さないよう八雲が柄の部分にかわいい尻尾飾り(狐?)を付けたのだが、
天満はそこから万石の愛刀『胴稀常』を連想したらしく、より愛用するようになった。
エアコンすら仕留めるのだから一撃でも伊織に当たったら大変な事になるはずなのだが。

417 :鍋姉妹猫騒動 10/11:04/01/23 22:38 ID:???
「…八雲がこんな風に突然寝ちゃうのってさ、やっぱり無理しすぎなんだからだと思うの。
身体を動かしてるとか頭脳を使ってるとかそういうのじゃなくて、もっと精神的な。
だって私、この子が家族以外の誰かに甘えたりする姿ってほとんど見た事ないんだよ?
子供の頃から友達がいても頼られることばっかりで、頼ったりしてなかったし」
 突然始まった天満の独白を、伊織は黙って聞いている。
「私がこんなだからしっかりしなくちゃって思ってる部分もあるんだろうけど、
それで自覚もないまま突然熟睡しちゃうほど負担がかかってるんだとしたら心配なの。
この子はまだ高一なんだから、もっと自由奔放な生き方だって出来ると思うんだ。
もちろんその分私がしっかりできるように頑張るからさ。 ……頑張れる範囲で」

 すると伊織がぴょんと八雲のベッドに飛び乗り、天満の手の甲を舐めだす。
「あは。ざらざらしてちょっと痛いよ、伊織。これって慰めてくれてるの?
八雲に頼りになる彼氏でもできたらちょっとは変わるかもしれないけど、
それまでの間は私と伊織で八雲のこと、しっかり守ってあげようね」
「ニャー」
「じゃあまだしばらくは起きないと思うから、私もお風呂入ってくるよ。
ヒーターかけたままにしとくから、伊織はあったまりながらここで留守番しててね」
 そう言って、天満は部屋から出て行った。静かに夜は更けてゆく。

418 :鍋姉妹猫騒動 11/11:04/01/23 22:39 ID:???
が、天満姐さんがガチャンとドアを閉めた音が少々大きすぎたからだろうか。
しばらくしてご主人様が「ん…」と短く声をあげた。もう意識が戻ったのだろうか。
いつもなら熟睡状態から目覚めるのに最低2時間はかかるのに、今日は随分と早い。
そのまま見ているといつもの朝のように半身を起こして、時計を確認。
――――午後10時ちょっと前。
「……?」
 しばらくは現状認識ができていないようだったが、濡れた髪で新しいパジャマを着ており、
その上記憶が風呂で途切れている事にも気付いてだいたいの経緯は理解できたらしい。
「姉さんに、また迷惑かけちゃった……」
 だというのに最初の一言がこれである。
そんなことよりまず自分の心配をしろと小一時間猫語で説教かましたいところだが、
「ニャー!(なんとなく怒っている)」くらいにしかわかってもらえないだろうし、
最後の切り札である通訳も夜中に女性宅に来てもらうには少々難のあるグラサンヒゲだ。
兄さんは人がいいから呼びに行けば来てくれるだろうけど、確実にご主人様が慌てるわな。

「……伊織もごめんね。もう一度お風呂、入る?」
ベッドの傍で控えていた俺にようやく気付いて、ご主人様は手を差し伸べてきた。
しかし、いくら寝ていただけとはいえ先程まで失神状態同然だった人に、
もう一度風呂に入って自分をシャンプー付きで洗うなんて労働をさせるわけにはいかない。
とはいえ、もしもノミがいるならば今日のうちにどうにかしておかないとまずい。

 となると、選択肢はひとつ。
俺はご主人様の手を顔で振り払い、まだ天満姐さんがいるはずの風呂場へと向かった。
生きて戻れるといいな……。

419 :407:04/01/23 22:40 ID:???
風呂沸かしながら寝ると火傷より先に酸欠になります。経験者談。

折角の「天下御免の向こう傷」なのに時代劇ネタを絡める事ができませんでした。
そうでなくても伊織視点のSSは鬼門っぽいのに何してるんでしょう私は。
まあ書いているうちに自分が実は天満萌えだと気付けたのでそれだけで満足です。
播磨なんて八雲とくっついて、何故か天満と付き合いだした修治に困惑するがいい!!  

420 :マロン名無しさん:04/01/23 22:46 ID:???
>>419GJ
小一時間でワロタ

オチは?

421 :マロン名無しさん:04/01/24 00:16 ID:???
>>419
いい作品なんだけど、ちょっと見せ場が弱いかな?。
伊織視点だからか、シチュが弱いのか。
いずれにしても薄味で、濃い目の萌えを所望する人には物足りないかも。
でも、個人的には結構楽しんで読めましたです。ええ。GJ。

422 :マロン名無しさん:04/01/24 02:53 ID:???
「鍋姉妹猫」という題名で某D.C.を思い出した罠。

423 :マロン名無しさん:04/01/24 02:59 ID:???
>>407
GJ。天満達らしくていいですね。
そういうほのぼのした話、好きです。

424 :Nocturne:04/01/24 11:14 ID:???
 ――夢を、見ていた。
「サラって呼んで下さいね」
 そう言って、彼女は笑った。
(また、あのときの……)
 まどろみの中で、サラと友人になったあの日の光景を眺めていた。
 嬉しそうに話しかけてくるサラと、まだ戸惑いの方が大きくてそこから抜け出せない自分。
(……でも、私も嬉しかった)
 どこか自分のことを特別視するような周囲の目とは違って、サラは対等の立場で接して
くれた初めての人だった、と思い返す。
「……あ、ごめんなさい」
「え……?」
 なんだか私ばっかり話してて、と申し訳なさそうに――本当に、心から――謝ってくるサラ。
「塚本さんのことも知りたいな、私」
「あの!八雲、でいいです、私も……」
(すんなり言えた……)
 考えるより先に言葉が出てくる、それは自分にしてはとても珍しいことで。そしてその言葉に、
そうだね、とサラも頷いて。
「それじゃ八雲のことも教えてくれないかな。せっかく」
(友達になれたんだから――)
 記憶の中のサラがそう微笑んで――――

425 :Nocturne:04/01/24 11:14 ID:???
「……ん」
 ――そして私は目を覚ました。まだうっすらとぼやける視界に映るそこは、夕陽の射し込む学校の音楽室。
耳には柔らかなピアノの音色が響いてくる。
(また……)
 いつもながらの自分のクセに、小さく溜息をつく。
 と。
「起きた?八雲」
「サラ……」
 ピアノの音色が止まり、今までそれを弾いていたらしいサラがいつもの笑顔で声をかけてくる。
「音楽鑑賞で寝ちゃう、っていうのが八雲らしいよ」
「……」
 思わず赤くなってしまう私に、冗談だよ、と言いながら一枚の紙を渡してくる。
「感想……」
「うん、後でもいいから出してほしい、って先生が」
 そこでくすっと笑ってから続ける。
「『退屈で居眠りしているような連中とは違って、塚本はちゃんと曲を聴いた上でそれに引き込まれる
タイプだからな。その素直な感想が聞いてみたいよ』だって」
「そんな……」
 またしても赤くなってしまう。
「恥ずかしがるようなことじゃないと思うけど……それに、八雲のそういうところ好きだな、私」
 その笑顔は記憶の中のあのときと同じで。
「ありがとう……」
 私はサラと友達になれて本当によかったと思う。

426 :Nocturne:04/01/24 11:15 ID:???
 そのサラは、どういたしまして、と冗談めかして答えてから尋ねてくる。
「それで感想なんだけど……書ける?」
「大丈夫……だと思う」
 どこまで聴いていて、どこで眠ってしまったのかあまりよく覚えていなかったけれど、私はそう答えた。
「そっか。それじゃ私はお役御免、だね」
 ちょっとがっかりした風に言うサラ。私がきょとんとした顔をしていると。
「もし八雲が無理、って言ったらね、生演奏でも披露しようかと思ったんだけど」
 大丈夫ならいいよね、そう言って、うんうん、と頷いている。
「あの、サラ……」
 何?、と聞き返してくるサラに、思い切って言ってみた。
「……もしかして、弾きたい?」
 ちょっとだけ驚いた顔をしてから。
「……わかる?」
 そう言って、ちょっと恥ずかしそうに笑った。
「うん……それに、私も聴きたい。サラの演奏」
 つられるようにして微笑んでしまった私は、一つお願いをしてみた。
「――ありがと、八雲。それじゃがんばっちゃおうかな」
 腕まくりでもするみたいな仕草をしてから、ピアノに向き直るサラ。
「ショパン『夜想曲Op.9-2』――いくよ」
 鍵盤の上に指が下ろされて、二人だけの演奏会が始まって。
 夕陽に染まる音楽室に、柔らかいピアノの音色が流れた――

427 :Nocturne:04/01/24 11:18 ID:???
……また需要がなさそうなものを書いてるなあ、とかなんとか。
展開上の便利屋さん、ではないちゃんとしたサラが書きたい、と思いつつ。

428 :マロン名無しさん:04/01/24 12:08 ID:???
何だか、読んでいるうちに幸せな気分になれる作品でした(・∀・)b
………( ̄□ ̄;)!!八雲の選択芸術科目、美術じゃないか!?!
…でも、サラの演奏が聴けたので無問題です。

429 :マロン名無しさん:04/01/24 14:19 ID:???
>>428
一年から既に選択が出来るのか。
俺は二年からだった

430 :マロン名無しさん:04/01/24 14:39 ID:???

異議あり!(バンッ

戸締まりがきちんとしてある家はともかく、戸が閉まった浴室から
猫の伊織が出られるわけがない(ビシッ >>419

話そのものはなかなか面白かったっす。八房が出てきたのはワラタ。
以前の(他の作者の)伊織SSと比べるとかなり擬人化されてる感じを受けました。

やっぱ伊織SSって鬼門なんですかねー、個人的には好きなんですが。



431 :マロン名無しさん:04/01/24 14:54 ID:???
>>429
八雲の成績票には、しっかりと美術の成績が書かれていた!
そして、うちの高校では一年の時から芸術科目は選択制だ!
…まぁ、SS内容は良かったので問題無し。

432 :427:04/01/24 17:42 ID:???
うーあー……自分が音楽受けてたもので、何の疑問も持たずに書いてたんですが、
よく考えれば美術を受けた記憶がないんだからそこで気がつけよ、という話。
もう歳か……

433 :マロン名無しさん:04/01/24 17:45 ID:???
待った!(バンッ

「戸締まりがきちんとしてある家はともかく、戸が閉まった浴室から
猫の伊織が出られるわけがない」そういいましたね>>430!(ビシッ 

よく証人(伊織)の体型を思い出して頂きたいものだ、彼は猫であり
その体躯は非常に小さい。浴室のドアを開けられないというのは当然。
しかし、出て行ったのがドアではなかったと考えればどうか?
いかに季節が晩秋とは言え、浴室の窓が閉じていたとはとは限らない。
仮に格子がついていたとしても、猫ならば通り抜けることも可能(ビシッ

434 :マロン名無しさん:04/01/24 17:59 ID:???
判決を言い渡す!
スクランSSは面白い!

435 :マロン名無しさん:04/01/24 18:07 ID:TqD8ixZe
>>433
レバーハンドルのドアなら無問題。
ていうか、風呂に入るのに窓を開ける奴っている?

436 :マロン名無しさん:04/01/24 18:07 ID:???
いかん、上げてもうた。

437 :433:04/01/24 18:18 ID:???
>>435
いや、ネタレスに極普通にレスされては困るのだが…

結論から言えば、普通女性は空けないだろうな。
漏れ(男)は実家の風呂ではよく窓開けてた。なにしろ、薪で焚いてたから。
近くで風呂焚いてる家族と湯加減の話をしながら風呂に入ってたもんだ。

438 :マロン名無しさん:04/01/24 18:54 ID:???
>>435
じゃ、ごく普通にレス。
うちでは、風呂でカビるのを防ぐために窓あけてる。
姉貴が入るときも別にしめたりはしている形跡はない

439 :マロン名無しさん:04/01/24 21:30 ID:???
>>438
1・あなたの家はどこですか?
2・今、あなたの姉は風呂に入ってますか?
3・もしそうなら今からあなたの家に行って、風呂をのぞうわなにをするy

440 :Black eyes:04/01/24 23:03 ID:???
「播磨君こっちに来たら…くすっ」
「て、天満ちゃん…」
彼女に一緒に付いて来てほしいといわれ、即答で付いてきた彼女の家
部屋に入ったとたん彼女は服を脱ぎだし黒の下着一枚になる
いつもの彼女とは対極にあるような強烈な色気に播磨は沸騰寸前だ
「お、お、俺、オレ」
「ふふ、きて私の横に」
ベットに腰掛け上目づかいに見つめる、すでに肩ヒモはずれていて胸の谷間があらわになっている
「ねぇ、いつまで突っ立ったままなの?…さっ来て……」
もはや男なら誰も止めることはできない
「いっただっきまーーーーす」
あっという間に服を脱ぎルパンダイブ、
「あん…せっかちね…」
「もう我慢できねえ…脱がすぜ天満ちゃん」
柔らかな身体を抱きしめその黒い下着に手をかけたとき

441 :Black eyes:04/01/24 23:04 ID:???

がぶり

(がぶり…?)
ありえない擬音とともに首筋に熱い衝撃が走る
天満は播磨の血を吸い出していた
「ナ…なにを…天満ちゃ…」
「…ふう…生きが良くておいしいね播磨君の」
口の血をぬぐおうともせず本当に嬉しそうな顔をして答える
「はじめて会ったときから思ってたんだーこの人の血とってもおいしいだろうなーって」
「私に好意を持ってたんでしょ。播磨君は一番のしもべにしてあげるね」
「ア…アァ…」
「じゃ!いっきにいくね!」
「アアアアアアァァァァーーーー」

暗転



442 :Black eyes:04/01/24 23:05 ID:???
「ふふ…こっちにいらっしゃい」
暗闇に浮かぶ半裸の天魔
「ウ…ウゴァー…」
その足元には忠実なしもべになった播磨の姿があった
「さて、あの子もそろそろ…」







「いやぁ家に呼んでくれるとは八雲君!!感無量だよ!」

 END

443 :Black eyes:04/01/24 23:07 ID:???
分校のトップを見て書きました。まぁこんなのもいいかなと
夢オチにしようかなとも思いましたが、このほうがいいかなと
………
ごめんなさいおこんないでね
天満=天魔  八雲=厄喪

444 :407:04/01/24 23:25 ID:???
>430氏
言われてみれば。でもうちの風呂の扉は猫ジャンプでノブが回る。
……どうも普通の家とは違うらしい(自爆)

445 :マロン名無しさん:04/01/24 23:25 ID:???
>>443
ガクガク((((;゜Д゜))))ブルブル・・・。
吸われたい・・・。

446 :マロン名無しさん:04/01/24 23:25 ID:???
モリガンとリリス姿の天魔と厄喪を想像…いかんいかん!鼻血が…
GJでした。播磨と花井、血を吸われなくても、素でシモベになりそうですねw。

447 :430:04/01/24 23:39 ID:???

異議あり!(渋い声で

>>433
確かに窓から伊織が出ることは可能かもしれない。
だがその逆はどうかな?
晩秋、しかも夜半。
家屋の戸締まりはしっかりしているだろう。
外に助けを呼ぶために出た伊織は、再度屋内に入り
天満と遭遇できただろうか?(腕を伸ばして人差し指をフリフリ

これだけじゃ何なので
>>427
氏の作品は既に氏が書いたということで需要があります。
コンスタントに投下できる氏がうらやましい( ´ー`)
この際、設定ミスなど捨ててしまえw


448 :マロン名無しさん:04/01/25 00:03 ID:???
いい加減逆裁口調ウザイです

449 :マロン名無しさん:04/01/25 00:08 ID:???
>>448
じゃあレスすんなよ。スルーしな

450 :マロン名無しさん:04/01/25 00:10 ID:???
日曜日だぁー(゚∀゚

451 :マロン名無しさん:04/01/25 00:20 ID:???
>448-449
落ちつけよマターリしようや、な。

452 :UNKNOWN to no so good:04/01/25 01:18 ID:???

「…ホ、ホントに行くのか?」
「なによ美琴、怖いの?」
「なわけないだろ!」
「じゃあ行きましょ、ホラ、早く早く!」
「わわ、オイっ! 押すな!」
「先行くわ…」
「はいはい、ホラ、美琴」
「わーったよ!」

 ここは某県立高校校舎前、時は深夜。
 なにゆえこんな時刻、こんな場所に三人娘がいるかというと
 俗なことではあるのだが、七不思議の検証である。
 若者なら一度はする肝試し。それの学校バージョンといったものだ。

 しかし、それではなぜこの3人がこんなことをすることになったのか?
 それは、罰ゲームだった。

 さる女子グループと勝負して負けたほうが調べる、という賭けをして
 そのとき、ここにはいないもう一人の的確なミスによって敗北したのだ。
 ちなみにもう一人は風邪を引いてこれないとのこと。

453 :UNKNOWN to no so good:04/01/25 01:19 ID:???

 話を戻して、三人は校舎の中へと侵入していく。
 昼間に空けておいた窓から忍び込む。
 きちんとうわばきを持ってきているところは流石といったところか。


「で、まず最初はなんなわけ?」

 晶が『七不思議特集!』
 という 学校新聞を見る。

「…まずは、美術室の壁に浮かぶ人の顔ね」
「うっし、さっさと行こうぜ」

454 :UNKNOWN to no so good:04/01/25 01:20 ID:???

 …七不思議その壱『美術室の壁に浮かぶ人面』

 てってこてってこ進む三人
 美術室前の扉から、そーっと覗き込む。

「…どこだ?」
「知らないわよ、晶?」
「そこまでは書いてないわ…」

 三人はきょろきょろと中を見たが、人面もなにもない。
 まあ、人物画の顔はあるが。
 その後、数分間覗いてみるが、なにも起きない。

「…これは嘘みたいね」
「そうだな…」
「じゃあ、次に行く?」

 やれやれ、と言いながら三人が扉から離れる。
 最後に、扉を閉めるとき、沢近がふと教室内を見た。
 そこには

「っ!?」

455 :UNKNOWN to no so good:04/01/25 01:21 ID:???

 ガラガラガラッ!
 すごい勢いで沢近がドアを閉める。
 その音に、すでに歩き出していた二人が振り返った。

「おい、大きい音出すなよ!」
「ご、ごめんなさい…」
「…どうかしたの?」
「べ、別に? なんでもないわよ…」

 二人は不思議に思ったが、特に気にせずに廊下を進んでいった。
 しかし、沢近は一人でそこから動けない。

(い、いま、人の顔が…)

 頭を振って、気をしっかりさせる。

(き、気のせいよね)

 そうは思っても、もう一度教室内を確かめる気にはなれなかった。

456 :UNKNOWN to no so good:04/01/25 01:22 ID:???

 …七不思議その弐『体育館の足音』

「…なんにも聞こえねえな」
「そうね」
「…」

 所変わって体育館。
 ウワサでは足音らしきものが聞こえるはずなのだか。

「静か過ぎて怖いぐらいだな…」
「ここもウソみたいね…」
「…そ、そうね」

 はあ、とため息をつきながら三人は体育館から離れる。
 次の目的地へと進もうと渡り廊下に着いた時、美琴が声を上げた。

「げ、携帯落としたみてえだ、ちょっと取ってくるわ」
「はやくしなさいよ」
「ここで待ってるから…」

 美琴はダッシュで体育館まで戻った。
 さっき時計代わりに使ったのを覚えているので、落としたとしたらここである。
 運良く、入り口付近に落ちているのをすぐに見つけた。

「ラッキー、あったあった…」

457 :UNKNOWN to no so good:04/01/25 01:24 ID:???

 ……カッカッカッ……

 僅かに開いた扉から、ナニかが走っているような音がした。
 だれかいんのか?
 そう思い、扉からのぞく。しかし誰も見えない。

(……気のせい…か?)

 首をかしげながら、扉に背を向ける。
 しかし

 ……カッカッカッカッカ……

 さっきよりもはっきりと聞こえる。
 あわてて振り向き、体育館内を凝視する。

 しかし 間違いなく 誰もいない

 カカッカカッカカッ………!

 そして その音は確実に 近づいてきていて―――

458 :UNKNOWN to no so good:04/01/25 01:25 ID:???

「遅いわね〜美琴ってば」
「…来たわ」

 ダダダダダダダと音が出るほどに美琴がダッシュで近づいてきた。
 そのあまりの慌て様に、二人は顔を見合わせる。
 美琴は、二人の前で急停止すると、息を弾ませて何も言わない。
 そしてその顔は真っ青だった。

「ハアハアハアハアハア……」
「どうしたの、美琴? 幽霊でも見たの?」
「み、見てない…なにも見てない…」
「? じゃあなにをそんなに怖がってるのよ」
「だから! 何も見えなかったんだって!」

 この発言には二人を困惑させるだけだった。

459 :UNKNOWN to no so good:04/01/25 01:26 ID:???

 …七不思議その参『動くガイコツ』

「…なあ、やめねえか」
「そ、そうはいかないでしょ、ホラ、もうついたわ」

 そこは理科実験室。
 学校の怪談としてはポピュラーな場所である。
 ご多分漏れず、この学校にも怪談があるらしい。

「あそこのガイコツの標本が動くらしいんだけど…」
「動いてないわよ」
「…んなこと言って、動いたらどうすんだよ…」

 周防美琴の心配もよそに、うんともすんとも動かないガイコツの標本。

「これもウソみたいね…行きましょ」

460 :UNKNOWN to no so good:04/01/25 01:27 ID:???

 晶はさっさと理科実験室を後にする。 
 二人はもう一度、じっくりガイコツを見る。
 ……やはり動かない。
 ほっ、とため息をついて、教室を後にしようとする。
 すでに晶は外に出ているようだ。

 カタカタ…

 扉に手をかけた沢近と、その後ろの美琴の動きが止まる。

 カタカタ…

 振り向きたくなかった、このまま教室を出たかった。
 しかし、二人はゆっくりと、振り向いてしまった。

 そこには、カタカタと歯を鳴らすガイコツが
 なにもな真っ暗な両目で二人を見ていた。

「うわぁー!!」
「キャァァー!!」

 二人は転がる勢いで教室をあとにした。

461 :UNKNOWN to no so good:04/01/25 01:28 ID:???

 …七不思議その肆『音楽室の叫び声』

「大丈夫、二人とも?」
「な、なんとかな…」
「ギ、ギリギリね…」

 息も絶え絶え、二人は次の場所へとやってきた。
 そこは音楽室、理科室に続く学校怪談のスポットと言っていいだろう。

 記事によると、夜中に音楽室で誰かの叫び声が響くらしい。
 そして現在の状況は

「静かね…」
「「………」」

 晶の言葉に何も言えない二人。
 今までのことを考えると油断はできない。

462 :UNKNOWN to no so good:04/01/25 01:29 ID:???

 ォォォ…

 奇妙な声が聞こえてきた。

「ちょ、ちょっと美琴、変な声出さないでよ」
「…わ、私じゃ…ない…」
「じゃ、じゃあ…晶よね?」

 フルフルと首を振る晶

 ォォォ…オォオォ…!
 それは確かに聞こえた。誰かの叫ぶのような声

「イ、イヤー!!!!」
「わわわ、わー!!!!」

 沢近、美琴が全速力で音楽室から脱出する。
 続いて怖がっているのかいないのか、晶が音楽室を出る。

 二人は廊下を突っ切って、音楽室から大分離れた所でへたりこんだ。

463 :UNKNOWN to no so good:04/01/25 01:30 ID:???

「な、なんだったのよ、アレ」
「し、知るか!」

 息を弾ませながら、先ほどのコトを思い出す。
 気のせいでは絶対にない。事実、全員が聞こえたのだ。

「ともかく、も、もう帰らない?」
「さ、賛成」
「いいの?」
「キャッ」
「おわ!」

 いつの間にやら二人の後ろに晶がいた。
 その突然の登場と発言に二人が驚く。

「ハァー、ビックリさせないでよ晶」
「し、心臓に悪い…」

 二人の非難も気にもせず、淡々と言葉を紡ぐ晶。

「ちなみに、ここが次の場所…」
「「へ?」」

464 :UNKNOWN to no so good:04/01/25 01:31 ID:???

 …七不思議その伍『鏡に映る男』

 目の前には大鏡があった。
 日ごろは見慣れているはずなのに、夜では不気味に見える。
 美琴はブルリと体が震え、沢近じゃつばを飲み込む。
 二人の心境を知ってか知らずか、晶は新聞を読み上げた。

「ゾロ目の時間、鏡をのぞくといるはずのない男が映る…」
「ち、ちなみに今の時間は?」
「1時10分よ……今、11分」

 バッと二人は鏡に視線を送る。
 そこにいるのは金髪のツインテール、ショートカット、ミドルの女の子
 …それだけである。

「…なにも映って…ない?」

 沢近はホ、と息をついた。
 横目で美琴を見ると、彼女も安心しているようだ。

「帰りましょ、もう十分よ」
「そう? 私は別にどちらでも…」

 晶が言葉を止めた。そして、鏡の一点をじっと見つめる。
 どうしたのよ、沢近がたずねると、ス…と指を刺した。
 そこには自分たちの後ろの長い廊下が映っている。
 廊下の奥には、なにかが動いている…なにが?
 それは、帽子をかぶった男性のようで―――

「きゃーっ!!!」
「うわぁぁぁぁ!!」

465 :UNKNOWN to no so good:04/01/25 01:31 ID:???

「…ハァ、ハァ、ハァ」
「…はあ、はあ、はあ…」

 そこは階段の踊り場だった。
 必死で駆け回ったあげく、こんなところにたどり着いたらしい。

「なんなの、いったい…!」
「知るか!」

 一通り息を整える。
 それでも、心臓は早鐘のように鳴り響いていた。
 頭がガンガンする、気分も悪い。

「晶、もう帰りましょ…晶?」

 高野晶はそこにいなかった。
 影も形もない。

「ちょ、晶がいないわよ!」
「えっ!?」

 二人はあたりを見渡しても、誰もいない。
 静かな空間がたたずんでいるだけだ。

466 :UNKNOWN to no so good:04/01/25 01:33 ID:???

「もしかして…はぐれた…?」

 最悪の予想であり、またもっともあり得ることだ。

「どうする…?」
「どうするもなにも…」

 探すしかなかった。

「…それなら次の怪談の場所に行くのが一番いいな…」
「……晶もそこに向かってる?」
「多分…」

 それなら行こう、…とはいかなかった。
 確かにそれが一番確実な案なのだが、体が動かない。

「そ、そもそも。その場所って分かってるの?」
「あー…えーと…、北東階段の4階と屋上の間の踊り場…だったかな」

467 :UNKNOWN to no so good:04/01/25 01:33 ID:???

 ここで美琴が知らなかったらいっそ幸せだっただろう。
 それに美琴自身も気づいたのか、しまったという顔をしている。
 しかし、いまさら飛び出た言葉は戻らない。
 仕方がなしにそこへ向かうことにする。
 ふと、沢近があることに気づいた。

「……………美琴、次の場所はどこって?」
「だから、北東階段の4階から屋上の間の踊り場…」
「それって…ここじゃない…?」

 ピタリと口の動きが止まった。


 …七不思議その睦『十三階段』

468 :UNKNOWN to no so good:04/01/25 01:34 ID:???
「な、なんだ、そそれなら、ここにいればいいじゃねえか」
「そ、そうよね」

 アハハハハと二人で乾いた笑いをする。
 少しづつ笑い声が細くなり、静かに消えた。


 目前の階段。
 いわゆる夜に数えると段数が十三段になっているという怪談である。
 十三段目を確認すると、死んでしまうとか、どこか異次元に入るとか…
 尾ひれ背びれがついてはいるが、大本は同じである。

「…階段なだけに怪談ってな」
「つまらない冗談ね、笑えないわ…」

 普段の軽口をたたこうとするが、二人とも歯切れが悪い。
 言葉がうまく出ずに、つっかえる。

「…それで…どうする? 確かめてみる?」
「どうするってお前…」

 お互いの顔を見合わせる。

「…やる?」
「…やるか」

 なにかに引きつられるように、二人は階段の前に並んだ。

「いくぞ…」

 こくり、と沢近はうなずいた。

469 :UNKNOWN to no so good:04/01/25 01:35 ID:???

 …一

 …二

 …三

 …四

 …五

 …六

 …七

 …八

 …九

470 :UNKNOWN to no so good:04/01/25 01:36 ID:???

 …十

 …十一

 …十二

 二人の息が止まる。そして――

 ……十…三!?

「ねえ」

「キャァァァアァァ!!!!!」
「のわぁぁあぁぁあっぁぁ!!!」

 二人の絶叫は校舎内に響き渡った。

471 :UNKNOWN to no so good:04/01/25 01:37 ID:???

「ビックリしたわ…」
「「こっちのセリフ!!」」

 一息落ち着いて、三人は再びそろった。
 先ほどの声の正体は晶だったようだ。
 タイミング悪いというかなんというか…

「まったく、本気で寿命が3年は縮んだわ…」
「こっちは間違いなく、数秒は心臓が止まったぞ…」

 三人は現在用務員室にいる。
 布団にくるまっている二人が情けないやらかわいいやら。

「大丈夫かい、お二人さん」
「ええ……ありがとう、おじさん」

 そこには3人のほかにもう一人いた。
 帽子をかぶり、作業服に身を包んだ初老の老人が。
 階段にて晶と合流したときに、一緒にいた人物で晶が紹介してくれた。

「こちらは用務員のオジサン、物音がするから見回りに来たそうよ」
「「あ、どうも」」

 ペコリと頭を下げる二人。
 その後、彼に連れられてこの用務員室にいるというわけだ。

472 :UNKNOWN to no so good:04/01/25 01:37 ID:???

 お茶を配って、二人が十分落ち着くと、用務員のおじさんは三人を見詰め
 厳しい口調で言った。

「いい歳して肝試しとは関心せんな、不法侵入じゃぞ」
「はあ、スンマセン…」
「…でも、私たちいろんな変なの見たわ」

 静かに沢近はつぶやいた。
 そうそう、と美琴もうなずく。

「あれは気のせいなんかじゃ絶対ない」
「私もそう思う」

 真剣な二人の眼差しを受け止めて

「ほー…じゃあ、ワシも行ってみようかの」

 用務員のおじさんはニヤリと笑った。

473 :UNKNOWN to no so good:04/01/25 01:38 ID:???

 七不思議その睦『十三階段』

「まずここよ、この階段が十三段に…」
「ここはもともと十三段じゃ」
「…え」
「ホントだよ、図面を見るかい?」


 七不思議その伍『鏡に映る男』

「ここで私たち以外の誰かが映って…」
「それはワシだ」
「…は」
「向こうでお前さんたちを見つけたんだ、時間は1時10分ごろかの」


 七不思議その肆『音楽室の絶叫』

「ここで変な声が」
「これか?」

 …ォォオオォォオ…

「これは単にスピーカーが壊れてて、勝手にスイッチが入るだけ」

474 :UNKNOWN to no so good:04/01/25 01:39 ID:???

 七不思議その参『動くガイコツ』

「これが確かに動いて…」
「持ってみなさい、ずいぶん軽い」

 カタカタカタカタ

「こんな感じで、ちょっとの風で動く。とめ具が外れているだけだ」


 七不思議その弐『体育館の足音』

「誰もいないのに足音が近づいてきて…」
「ミケやーい」

 カッカッカッカッカ

「にゃ〜お」
「体育館の天井に穴があっての。この猫がよく忍び込むんだ
 人なっつこくて、すぐに近づいてくる」


 七不思議その壱『美術室の壁に浮かぶ人面』

「人の顔が浮かんで…」
「この壁をよく見なさい、蛍光塗料が塗ってある。誰かのイタズラだな」

475 :UNKNOWN to no so good:04/01/25 01:44 ID:???

「…えーと」
「…つまり?」
「幽霊の 正体見たり 枯れ尾花…ってとこかのう」

 笑い顔を貼り付けて、用務員のおかしそうにオジサンは宣言した。
 沢近と美琴はマヌケ面でお互いを見た。
 どれもこれも不思議現象などではなく、偶然やイタズラの類だったワケだ。

「…なんか、気が抜けたわ」
「…そだな」

 ガックリと肩を落とす。
 この数十分に及ぶ恐怖感はなんだったのか…
 本気でビビっていた自分が情けなくてしょうがない。

「二人のビビリっぷり…見事だったわ」
「「あ、晶」」

 二人の横で、キランと光る晶の瞳、その手にはなぜかカメラが。

「ちょっと、アンタまさか私たちを撮ってないでしょうね…」

 晶は右斜め上の星空を見ると

「帰りましょ」

 と言ってズンタカ校門へと歩いていった。

476 :マロン名無しさん:04/01/25 01:44 ID:???
連投支援sage

477 :UNKNOWN to no so good:04/01/25 01:45 ID:???

 一瞬の間をおいて

「待ちなさい!! そのネガはなにがなんでも現像させないわよ!!」
「よこせ! そのカメラをよこせ!」

 幽霊から逃げるときよりも早いスピードで駆け出す二人。
 しかし、なぜか普通に歩いているはずの晶に追いつけない不思議。

「ワッハッハッハ、気をつけて帰るんだぞー!」

 優しいオジサンの言葉に気づかずに、三人はやかましく帰っていった。

478 :UNKNOWN to no so good:04/01/25 01:45 ID:???

 帰り道、なんとかカメラの現像は阻止に成功した二人。
 現在カメラは沢近の手の中にある。
 3人はおしゃべりしながら道を進んでいた。

「にしても、明日の朝がツラいわね…もうこんな時間」
「そうだな、朝練はできそうにないな…」
「…」
「? どうしたの晶」
「さっきから一言も話してねえな」
「七つ目の不思議、なんだったのかしら…」
「そーいやー…」

 ひとつ、ふたつと指折り数える美琴。
 小指が立ったところで動きが止まった。

「六つよね…でもいいんじゃない? どうせそれもウワサだけなんだろうし」
「そうだな、きっとそうだろ」
「そう…それでも、あともう一つ」
「まだあんのかよ」
「あんな用務員のオジサン、うちの学校にはいないわ…」

「「…………え゛」」

479 :UNKNOWN to no so good:04/01/25 01:47 ID:???

 学校内

「やっと静かになったか…」

 わずかに笑う男。それには深い安堵の表情が見れた。
 男の足が霞んでいき、そして消えた。
 それは足からひざ、腰、胸と続き、ついには頭のみなった。

「やれやれ、若者には困ったものだな…これで『皆』も落ち着くわい」

 その声が聞こえなくなると同時に、男の頭も消えていた。
 校内に、ひゅう、と静かな風だけが吹いていた。

 …七不思議その七『いないはずの用務員』

480 :UNKNOWN 〜の中の人:04/01/25 01:50 ID:???
…コワイ作品を作ろうとしても、文章力がないと無理だと実感しました。
次回にリベンジを誓ったり誓わなかったり。
ちなみに、このオチは某有名怪談物語集にあったりする。
「本当は実は晶がやっていた」でも良かったんですが、今回は自分が好きなほうで。

追伸・題名の意味を分かる人がいたら幸せ

481 :マロン名無しさん:04/01/25 01:58 ID:???
乙です。
二人の脅えっぷりがいいですね。

482 :マロン名無しさん:04/01/25 02:52 ID:???
>「本当は実は晶がやっていた」
途中まではこれだと思ってましたw
ベタだけど実際にありそうな話でGood!!

483 :マロン名無しさん:04/01/25 02:55 ID:???
GJ!乙です。
あと、ただマンセーするだけは芸がないと言われたので、なんか書いてみます。

よかったとこ
 ・熟練の怪談話の人ならもしかしたら有名なオチなのかもしれないですが、よかったです。
 ・13階段の晶や、階段だけに怪談とかよかったです

わるかった(?)とこ
 ・播磨や天満とか出して、
   1.強がる沢近>でも怖くて思わず播磨に抱きつく>「な、なによ!抱きついてこないでよ」とか強がる
   2.(天満ちゃん・・・俺が君をまもってやるぜ!)「キャ!」(天満ちゃん!)ガシ!
     「・・・あれ?」「ヒゲ・・・」
  とか見たかったです。というか、これは作品のよしあしではなく、
  たんに趣味の問題ですね・・・
  それと、作者さんも趣味でどっちのオチにしようかと思ったとのことですが、
  晶が翌日「え?私昨日はバイトだったわよ?」ってのバージョンも見てみたかったです。
 
ところで、
>>464
>美琴はブルリと体が震え、沢近じゃつばを飲み込む。
の「沢近じゃ」は誤字?それとも「じゃつば」という言い回しがあるのですか?
変な事聞いてすみません。ちょっと気になったもので

484 :マロン名無しさん:04/01/25 10:54 ID:???
乙です。

天満が風邪ひいてこれないとこがスクランっぽいかもw
それに怖い体験するのが美琴と沢近だけなとこも^^

気になった点は。
第一段落で三人と表現されてるが、彼女たちの名前が出てこないので、
美琴、沢近と晶というのが明確に判らない点です。

文章の流れで、ぼかす必要も感じないので、三人の名前をしっかり出して
おいたほうがいいと思うんですが、どうでしょう?^^

それとも三人の名前がでないせいで誰かわからないのって『愛』が足りないのかなw

485 :マロン名無しさん:04/01/25 11:59 ID:???
世にも奇妙であったね
同じ話が

486 :マロン名無しさん:04/01/25 15:37 ID:???
2行目に悪意を感じる今日この頃

487 :マロン名無しさん:04/01/25 18:36 ID:???
タモリ役は播磨で!

488 :マロン名無しさん:04/01/25 19:30 ID:???
試し描き氏のアレは、やはり書けというお告げなのだろうか。

489 :マロン名無しさん:04/01/25 19:35 ID:???
お告げです!ってかおながいしますm(__)m

490 :マロン名無しさん:04/01/25 21:14 ID:???
書いてます。が期待はせぬように。
とりあえずあの場まで持っていくのが大変だ……

491 :マロン名無しさん:04/01/25 22:15 ID:???
ていうか、あの絵沢近のキャラ違うし

492 :マロン名無しさん:04/01/25 22:44 ID:???
確かに現時点での沢近のキャラとは違う。
だが愛を感じる。
SS書く理由はそれだけでいいじゃないか。

493 :マロン名無しさん:04/01/25 23:09 ID:???
あそこまで萌えシチュのお題が出ていて、ただそれにのっかかるだけなのは安易的かも。
ここは作者の技量が問われるトコロ。
がんばれ。

494 :Happening:04/01/25 23:17 ID:???
「ここまで来たら――わかってるわよね?」
 どこか剣呑な光を瞳に宿らせる沢近。
 時は体育祭、場面は佳境――残すはクラス対抗のリレーを残すのみとなっている。2−Cの順位はと言えば、
意外になのか順当になのか、現在二位。
「私は別にどっちに転んでもいいと思うけどね、楽しけりゃさ」
「――美琴」
 その射抜くような視線に、冗談だよ冗談、と答える。
「もちろんやる以上勝ちにいくよ。でもさ、入れ込みすぎると出来ることも出来なくなるって」
 誰かさんもそういうタイプじゃなかったっけ、そう言いながら笑う美琴に言い返せない沢近。
「……とにかく!これに勝てば文句なしに一位なんだから!」
「そうだよね!がんばろう、みんな!」
 いつも通り、考えているのかいないのか、あっさりそう言う天満。
「ほどほどにね……」
 言いながらも、どこからか取り出したハチマキをぎゅっと締める晶。
「アナタたち……」
「ま、なんだかんだ言ってもさ、そういうことなんだよ」
 さて、それじゃ行こうか、そう集合場所に向けて歩き出した美琴が振り返って言う。
「さくっと勝ってばっちり優勝……でいいんだろ?」
「……当然じゃない」
 いつも通りの気負うことのない笑顔で答える沢近。
「さあ、行くわよ!」
「うん!」

495 :Happening:04/01/25 23:18 ID:???
 数分後、場面はスタート地点へと向かう。
「ベストを尽くせばいい――確かにそうね。でもベストを尽くせば結果は付いてくるの」
 クラスメイトを前に演説を打っている沢近を見ながら、意外とお祭り好きなんだよな、と微笑む美琴。
「なんだかアイツがまとめ役みたいだけど」
 いいの?学級委員サン、と茶化して花井に尋ねる。
「こういうのは僕より彼女の方が適任だろう?それになかなか上手いじゃないか」
 確かに見回してみれば、クラスの士気は上がっている。
「これで負けたら目も当てられないね」
 呟くようなその言葉に、珍しい、という顔をする花井。
「驚いたな、負ける気でもあるのか?周防」
「ばーか、そんなつもりないよ。この順位にいるのも半分まぐれみたいなもんだしさ、狙えるんだから
当然勝つつもり」
 たださ、と言いかけて、そこでやめる。
「どうかしたのか?」
「……いや、なんでもない」
 その表情に、そうか、と花井も追求はしない。
 そうこうしている間にも演説は続いていて。
「特にそう!そこのヒゲ!」
「あン?」
 突然指さされて驚く播磨。
「あなたがアンカーなんだからね、ちゃんと一位でゴールしなさいよ!」
「るせぇっ!てめぇこそ俺にバトン渡す前にすっころんだりするんじゃねぇぞ!」
 普段ならその圧力にあっさりと屈するところだが、やはり見せ場――当然天満に対する――ということも
あって、気合いが入っている。
「そんな心配する必要ないわよ。きっちり一番に渡してあげる」
 見てなさい、と播磨を睨みつける。
「けっ、言ってろ……」
 お前になんて興味はない、という風にその視線を受け流す播磨。
(見ててくれよ、天満ちゃん――)
 熱い視線の向かう先は当然天満。しかし、その天満はと言えば。
(烏丸君にバトン、烏丸君にバトン、烏丸君に……)
 ――世の中とは所詮無情なもので。

496 :Happening:04/01/25 23:18 ID:???
 そして、まもなくスタート、という時間である。
 先行して貯金を稼ぐ、という作戦から一番手に指名された花井、やる気は妙に満々である。理由はまあ、
言わずもがなで。
「見ていてくれたまえ、八雲君!」
 一年生の席に向けて叫ぶ。視線の先には恥ずかしかったのかうつむいてしまっている八雲と、嬉しそうに
手を振っているサラ。
「ここで笑顔で手を振ってくれるなら、一周と言わずに僕が完走してみせるのだが……」
 本気で悔しそうに呟く。
「馬鹿なこと言ってないで、さっさと行ってきな」
 で、一番先に戻ってくること、と言う周防に、当然、と答えてスタート地点に向かう。
(勝負事で熱くなるのは好きではないが――)
 たまには悪くない、と小さく笑い、位置につく。隣のレーンに並んでいた走者に、あんな花井は見たこと
ねぇよ、と言わしめる表情だった、とは後にまことしやかに流れた噂である。
「位置について」
 ――ともあれ。
「用意」
 そんな各人各様の想いを胸に。
「スタート!」
 順位を決定するクラス対抗リレーは始まった。

「いけるんじゃない?これ」
「何事もなければね……」
 尋ねる美琴に言葉を濁す晶。
 残すは現在走っている走者を除けばあと二人、そして順位は僅差ながら一位をキープしている。
「大丈夫だろ。それにさ、塚本があれだけがんばったんだ、勝たなきゃ、な」
「そうだね……」
 二人の視線の先には、またどこからか持ち出した応援団の恰好をしている天満、応援には余念がない様子である。
 彼女が走者の時に何があったか、それはここでは語らないこととする。ただ――あの塚本天満が誰にも抜かれる
ことなくバトンを渡し終えた、それだけは記しておく。
 それだけで十分である、という確信とともに。

497 :Happening:04/01/25 23:19 ID:???
 さて、そうこうしているうちに、リレーは最終局面へと移行していく。
「……さっきの、覚えてるでしょうね」
「ん?ああ……」
 見てなさいよ、と播磨に向かって言い放つ沢近。しかし、その表情にはあまり余裕がない。
(ったく、見栄っ張りが……)
 何故なら、二位のクラスの走者――彼女は沢近よりもタイムが速い。
 それは練習の時点でもわかっていたことであるし、むしろここまでリードしていたならたとえ抜かれても次の
播磨で取り返す、そういうオーダーが組まれていた。
(……でも悔しいじゃない、そんなの)
 大見得を切ってしまった以上、そのプライドから負けるわけにはいかない沢近。
(……らしくねぇ)
 そのどこか不安げな表情に、いつも自分を罵倒しているあの強さがない、と思う播磨。何か言ってやるべきなのか、
少し――ほんの少しだけ迷う。
「出来なかったら……わかってんだろうな?」
 結局出てきたのはいつもと同じ、売り言葉に買い言葉。
「……何よ。アンタの方こそ」
 同じく売られたケンカは、という沢近に、来るぜ、とコースを顎で示す播磨。見れば、走者は最後のコーナーを
回ったところ、もう直線に入ってきている。
「見てなさいよ」
 もう一度そう言って、スタート位置に向かう沢近。その背中が、やはりどこかいつもより小さく見えて――
(知るかよ、ンなこと……)
 黙って見送る播磨。
 そんな風にして。
 最後の舞台が幕を開けた。

498 :Happening:04/01/25 23:21 ID:???
 沢近は走っていた。
 全力で。
 練習どころか今までの人生でこれほどまでに集中したことはない、というほどに集中して。
 しかし。
 そのわずか前方には他人の背中。
(わかってたわよ、そんなの……!)
 半周は順位をキープした。けれどそこまでだった。
 現実はやはり現実であり、視界には前を行く走者の背中がある。
(離されてるわけじゃない)
 三つ目のコーナーを回ったところ、その差は抜かれたときからほとんど変化していない。このまま行けば、確実に
最後の播磨で逆転は可能、という場面。
(……)
『きっちり一番に渡してあげる』
(……でも)
『見てなさいよ』
(……でもっ!)
『出来なかったら……わかってんだろうな?』
(悔しいに決まってるでしょう!?)
 プライドが、軋みをあげる。
(次のコーナー……あそこが最後のチャンス)
 直線でいくら勝負したところで勝ち目はない、ならばわずかにスピードの落ちるそこしかない。第三コーナーから
第四コーナーへの短い曲線上で、沢近はそう決意する。
 そして。
(今――!)
 その最後のコーナーで勝負を賭けるように内側へ潜り込もうとして。
「あ――――」
 ――転んだ。

499 :Happening:04/01/25 23:23 ID:???
 瞬間、世界から音が消えたような感覚。
 目の前を転がっていくバトン。
 遙か先を行く走者。
 すべてがスローモーションのように見えて。
(……馬鹿だ、私)
 起き上がろうとした力がどこかに消えていく。もうこのまま全部終わってしまえばいい、そう思ったとき。
「――何やってやがんだコラ!とっとと戻って来やがれ!」
 遠くで声がした。
「そうしねぇと俺が一位になれねぇじゃねェか!」
 それはひどく馬鹿なことを言っている気がして――
「うるさいわね!今行くから黙ってそこで待ってなさい!」
 負けないように叫び返した。
(馬鹿じゃないの――?)
 まだひっくり返すつもりのあるらしい播磨に呆れながらも、立ち上がってもう一度走り出す沢近。
(だいたい一位どころか……ほら)
 痛む足は思うように動いてくれず、もう一人に抜かれて三位になる。
 けれど。
(……信じてあげるわよ)
 ただし一回きり、と今抜かれた背中に置いていかれないように必死で追いすがり、バトンを渡すゾーンまでは
食らいついた形を崩さない。
(ほら、なんとかしてみなさいよ)
 上出来だ、という顔をして待っていた播磨になんとかバトンを渡して。
「っ……」
 そのまま倒れるようにして座り込む。

500 :Happening:04/01/25 23:23 ID:???
「愛理ちゃん!」
 駆け寄ってきた天満たちに大丈夫、という仕草を見せてから。
「それより……」
 視線が追うのはまさしく鬼神のような形相で走る播磨。それはもう冗談のようなスピードで、あっさりと二番手に
上がり、先頭を行く走者との距離も縮めていく。
「何よ、アレ……」
 呆然と呟く。確かにそれは、自分が余計なことさえしなければ文句なしにぶっちぎりで一位になれた、という
圧倒的な速さだった。
(……やっぱり馬鹿だ、私)
 そんな沢近の見つめる視線の先、ぐんぐんとその差が縮まっていく二人の走者と、ゴールテープが――

「ちっ、天満ちゃんにいいトコ見せ損なったぜ……」
 コーンを片付けながらぼやく播磨。
 結局あの猛追も及ばず、2−Cはリレーで二着に終わり、結果として総合順位も二位のままだった。
「だいたいアイツが……よっと」
 両手に抱えたそれを適当に倉庫に放り込みながら、ふと走者として出ていく前の沢近の姿を思い出す。
(……けっ)
 そしてその沢近はと言えば、体育祭が終わってから行方をくらましている。
「ま、しょうがねぇ……」
 いつまでも考えていてもしょうがねぇ、と校舎に戻ろうと体育館の角を曲がろうとして。
「あ……」
「……」
 そこに沢近がいた。

501 :Happening:04/01/25 23:24 ID:???
「……」
「……」
 気まずい沈黙。
(んだよ、俺にどうしろって……)
 心でグチをこぼしつつも、一応、あのよ、と声をかけようとする。
 が。
「笑っちゃうわよね、優勝意外意味無いって言ってた本人が最後のリレーでこけちゃって、みんなの足引っ張って……」
 遮るようにして、独り言のように呟く沢近。
「ヒゲ、アンタにも格好のネタ与えちゃったわね……」
 私の負けよ、と力なく笑う。
 それを聞いて。
「で、プライドの高いおじょーさまはこんなとこで一人メソメソ泣いてるってわけか」
「なっ……!」
(イライラするぜ、ったく)
 こんなこと何で俺が、と思いつつ続ける。
「あのな、他の奴は知らないが、俺はお前や天……塚本達のがんばりがなかったら、二位にもなってないと思うがな」
(えっ……?)
 誰も文句なんて言いやしねぇよ、明後日の方を向きながら言う播磨を驚いて見上げる沢近。
「んなくだらねぇことで悩んでるヒマがあるならとっとと帰れ。風邪でもひいたら天……塚本達が心配するからな」
 ほれ、とその肩にジャージをかける播磨。
「ちょっ……!待ちなさいよ、これ!」
 その声にも、うーさみー、と言うだけでまったく取り合わず、立ち去ろうとする。
「べ……別にアンタに励ましてもらったって嬉しくも何とも、ないんだから……」
「あーはいはい。じゃあな」
 それを最後に、さみーなおい、とぶつぶつ言いながら去っていく播磨。
「……何よ」
 ぽつりとそう呟いてから、襟をよせる。

502 :Happening:04/01/25 23:25 ID:???
 そこに。
「あ!いたいた!愛理ちゃーん!」
「天満……」
 どうやらずっと探していたらしく、見つけるや否や一目散に駆けてくる天満。その後に美琴と晶も続いている。
「もう、心配したんだよ」
「ちょっと、ね……」
 裏表のない天満の瞳に見つめられ、思わず目をそらしてしまう。
「ま、何事もなかったんだからいいだろ?」
「そうね……」
「え……?」
 何も言わない二人に戸惑う沢近。
「待って、私――」
「私は楽しかったよ」
 今度は美琴が沢近を遮る形で言葉を口にする。
「最後の最後であんなことになってさ。どうなるかわからなくて目が離せなかった、ってみんな言ってたよ」
「愛理が一生懸命だったのは、ちゃんとわかってる」
「美琴、晶……」
「だからさ、もう帰ろうよ」
 笑顔で言う天満。
 三人の言葉が何よりも嬉しく感じられて。
「……ええ、帰りましょう」
 その表情によしよし、と頷いた美琴だったが。
「ところでさ、それ何?」
 沢近の羽織っているジャージを指して訊く。

503 :Happening:04/01/25 23:26 ID:???
「っ!こ、これは……」
「はり……」
「あ、ああああ晶っ!」
 ずいっと首を伸ばして名札を読み取ろうとした晶に、思わずそれを脱いで抱え込む。
「何でもないわよ、こんなの――!」
 言って、思わず地面に叩きつけようとして。
「――――」
 思いとどまった。
「……?何やってんだよ」
「……だから、何でもないわよ」
 そう言って、掲げたそれを脇に抱えなおす。
「塚本さんが待ってるよ……」
「ねーねー、早くー!」
 見れば、もう先に歩き出している天満。悪い、今行くよ、と答えて美琴も歩き出す。
「……」
「……な、何よ」
「……別に」
 意味深な視線を投げかけてから晶も続く。
「……」
 一人残った沢近は、もう一度そのジャージに目を落として。
「……もう、ホントに嬉しくも何とも、ないんだから」
 そう、呟いた――

504 :Happening:04/01/25 23:27 ID:???
一部台詞に無断で変更を加えてしまったことを、元絵を描かれた試し描き氏には
深くお詫び申し上げます。

……というわけで。
疲れました。こんな感じでいかがなものでしょうか……?

505 :マロン名無しさん:04/01/25 23:28 ID:???
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
おおよそ期待通りでしたが、やっぱ実際に文章で読むと違いますなー(;´Д`)
お疲れさん

506 :マロン名無しさん:04/01/25 23:29 ID:???
なるほど・・。素晴らしいです!
僭越ながら意見を・・・
播磨が「だいたいアイツが……よっと」言う場面があります。
個人的に播磨にはそう考えて欲しくなかったですね・・。
なぜなら後で沢近に言う言葉が嘘になってしますから・・。
すいません!怒らないでくださいね!

507 :マロン名無しさん:04/01/25 23:47 ID:???
あんさん、ええ仕事し過ぎでっせ……
播磨の愚痴も、あの時点では本音だったでしょう。
しかし、落ち込む沢近姿を見て、かけた播磨の励ましの言葉もまた、彼の本音だと思いました。

508 :マロン名無しさん:04/01/25 23:48 ID:???
GJです。
ただ元絵通りじゃなくて、他のキャラもみんな生き生きと動かしてますね。


509 :マロン名無しさん:04/01/25 23:54 ID:???
>>507
ああ、そうだったんですか・・・。
すいません、自分の読解力が無いゆえ・・・

510 :マロン名無しさん:04/01/26 00:24 ID:???
>>504
うわっ、早っ!!
さすが職人さん、他のキャラも絡ませて良い感じに仕上がってますね。
これでは『元絵にのっかかっているだけ』とはとても言えません。
できるなら、あの元絵の部分の播磨と沢近の内面描写を掘り下げて欲しかった、
というのも有りますけど、播磨は朴念仁ゆえ(沢近に対して)あまり突き詰めると
雰囲気を壊してしまうので、やはりこのぐらいが丁度いいのかも知れません。
ともあれお疲れ様でした。GJ。

511 :マロン名無しさん:04/01/26 01:11 ID:???
( ゚Д゚)ポカーン

同じ職人として…なんというか敗北感が_| ̄|○

お絵かき板をネタに書く自分としては、即興且つタイムリーなこの作品に圧倒される
ばかりです。
文章力も高く、流れもきわめてナチュラル。

嗚呼、羨望と尊敬を込めてお疲れさまッス。

512 :マロン名無しさん:04/01/26 02:05 ID:???
ネ申認定。漏れの中で。


513 :マロン名無しさん:04/01/26 03:16 ID:???
>七不思議
管理人さんの謎解きの場面が爽快でした。
今まで見た中で、良い意味で一番原作っぽかったです。
ただ、前にも言っていた人がいましたが、最初登場人物がわかりませんでした。
漫画だったら絵で解るんですけどね・・・(小林尽様降臨きぼん
最後の写真なんか、凄く面白そうなんですけど・・・

次の日に、何気なく階段の数を数えながら歩くと、「あれ?12段しかなかったような・・・」
というオチもいいかも

514 :マロン名無しさん:04/01/26 10:27 ID:???
暗いのok?

515 :マロン名無しさん:04/01/26 11:51 ID:???
>体育祭

改稿をきちっとしてないのが気になってしまいました。
終わりを、25〜30文字でピシっと合わせると文がカッコよくなると思われます。

内容は文句はナシです、GJ

516 :マロン名無しさん:04/01/26 13:07 ID:???
>>514
俺は大丈夫だけど、嫌いな人はけっこう居そう。
とりあえず、前書きにしつこいくらいの注意書きを入れたほうがよさげ。
あとNGワードしやすいようにハンドルネームを固定するとか、タイトルを固定するとか…

517 :マロン名無しさん:04/01/26 16:01 ID:???
小ネタを一発投下します。


518 :マロン名無しさん:04/01/26 16:02 ID:???
「…ふむ。やはり面白い…」

昼休みが始まり、いつものようにざわめきだす教室。一際注目を浴びる播磨と花井の言い争い
を眺めていた高野晶は一人呟く。
そしてナニやらメモ帳を取り出し、書き込み始める。
そのメモ帳はかなり使い込まれており、端のほうはかなり痛んでいるようだ。
観察しては書き、また観察しては書く。それを何度か繰り返していると、美琴と天満に
見付かったらしく、彼女たちが寄ってくる。

「晶ちゃん、ナニ書いてんの?」
「おっ高野、昼休みから勉強か?あんたには似合わないって」
興味津々といった表情で話し掛ける二人に、晶は生返事を返すがメモをとる手は休めない。
「ちょっと見ていい?」
天満はそう言うと、晶のメモ帳を覗き込み、その内容を目で追って行く。
晶は天満の方に視線をちらりと向ける。…が、とがめる様子は無い。
それを確認して、美琴も「じゃあ、あたしもみるね」と内容を読み始める。

しばらく無言で読み続ける二人。
同じく無言でペンを走らせる晶。

均衡を破ったのは天満だった。

「晶ちゃん、これって!?」

519 :マロン名無しさん:04/01/26 16:03 ID:???
晶が書いているメモ―――それは801のネタ帳だったのだ。

現実で播磨と花井が激しく言い合っていると、メモの中では優しく愛を語り合う二人に
変換され、拳を交える場面では、身体を寄せ合う二人に変わっている。
「…興味ある?」
顔を赤くする二人に晶は平然と言い放つ。
頭を激しく上下に振り同意する二人。
手を休めることなく、晶は追い討ちを掛ける。
「作品が完成したら…読みたい?」
二人の返事は省略しておく。

―――それから数日間、晶はバイトの合間を縫って作品を仕上げる。
花井「播磨…貴様のことを考えると夜も眠れん!そろそろ決着をつけるぞ!」
播磨「ふっ…望む所だ。いいかげんお前との関係に白黒つけたいと思ってたからな…」
花井は胴着の帯を緩めながら播磨に近づく。
播磨も上着を脱ぎ捨て花井に駆け寄る。
播磨の突進を避けると、花井は播磨の背後を取りそのまま彼を固めてしまう。
花井「播磨、実は俺…お前のことが…」
播磨「言うな!言うんじゃねぇ!言ってしまえば後もど(略)
花井は騒ぐ播磨の口を、みずk(ry
h(r

―――そして作品が完成した。

520 :マロン名無しさん:04/01/26 16:05 ID:???
天満と美琴を呼び出した晶はそれぞれに一冊の本を手渡す。
晶から本を受け取った二人は期待に満ちた表情で本を読み始める。

―――数分後

「晶ちゃん、コレ…」
「高野…」

「「小説じゃなくて……漫画だったんだ…」」

二人の口から同じ台詞がこぼれる。
「なに?続きが読みたいの?」
かばんの中から更に数冊の本を出そうとする晶。
怯えた表情で首を左右に振りながら後ずさりする二人。
本を探し終え、晶が顔をあげると二人の姿はもう無い。

「可笑しな人たちね。…こんなにおもしろいのに」
晶の呟きが無人の空間に消えていく。


Fin

521 :マロン名無しさん:04/01/26 16:07 ID:???
以上、小ネタでした。


522 :マロン名無しさん:04/01/26 16:28 ID:???
>>521凄い…晶にこんな特技?があったとはw…天満と周防の反応が笑えました。
   晶の描いた続きは………ノーコメントで。GJでした。

【今回の被害者二人】⇒(▼Д▼)(□Д□)

523 :小ネタ・昔話:04/01/26 16:41 ID:???

むかしむかしある所に、おじいさんとおばあさんがいました。
おばあさんは川へ洗濯に
おじいさんは山に向かって叫びます。

「…天満ちゃ〜ん! 今からでも遅くグオハァ!」
「いつまで言ってんのよ! いい加減あきらめなさい!!」

 ベキ! バキ! ドゴゴゴ! ウィリィィィィ!!(?) ロードローラーだッ!(!?)

 …おじいさんは、山でシバかれました。

 面白くもなく終わり。

524 :マロン名無しさん:04/01/26 16:55 ID:???
本当に面白くないね

525 :マロン名無しさん:04/01/26 17:06 ID:bqwCiKch
ネタにもならん

526 :GAME:04/01/26 17:16 ID:Q5LjLPEj
 今年はやけに校舎の木々が色づくのが遅かった十月。
 いちょうがようやく淡く色づく頃、そのイベントはどこの学校でもあるもので。
 運動会。
 そう、ある者は率先して参加し、またある者にとってはズドンとくる風物詩。
 例外なく、天満たちの高校にも、そのイベントは催される。
「それにしてもよ。明日が運動会なのにまだ、プログラム振り分けてないってどういうことだよ」
 廻ってきた、種目別プログラムが印刷されている紙に、出たい種目に丸印と名前を書きながら、美琴は言った。
「しょうがないよ。最後まで、委員を誰がするかってもめてたんだから」
 後ろの席の天満は紙を受け取り、ついでにそれを覗いて見た。
「あー!いいの、もう残ってない!」
「あたり前でしょ。丸つけてない人は、もうアンタと烏丸君しか居ないんだから」と愛理。
「そうだけどさー」
 紙とにらめっこしても、残り物は変わらない。そう思いながらも、天満は残っている
二種類のどちらがいいかと少し迷ってしまった。
 だが、どちらもダメだと諦め、勢いで丸と名前をつけると―上にあるという
単純なもの―後ろにいるであろう烏丸に渡そうとした。
「あれ?美コちゃん。400メートルリレーにでるんだ」
 ふいに目に入った美琴の文字。
「そうだよ。たいしていいの残ってなかったし。まぁ、楽かなって思ったからな」
「ふーん・・・あ!愛理ちゃん。借り物競争ってズルイ!」
「そ、そうよ。悪い?」
「悪いよー!私の走り高跳びと交換してよ」
「それは遠慮しておくわ・・・そんな事より、早く紙を烏丸君に渡しなさいよ。待ってるでしょ」
 あっそうだ、と天満は最後に残った棒高跳びを選ばせる為に、紙を後ろの烏丸に渡した。


527 :GAME:04/01/26 17:24 ID:Q5LjLPEj
高野 晶、実行委員。

 日曜日も天気は良好で、雲ひとつ無く、グラウンドはほがらかな陽気に包まれていた。プログラムも既に午前の部を消化。午後の部が始まるまでの小一時間、
皆それぞれの昼食をとりに休憩へと移っていた。その間は、各々のクラスメートの話題に集中している。
 2−Cでは播磨拳児と花井春樹に話題は集った。彼らは、学年男子対抗の綱引きに参加し、見事2−Cに優勝をもたらす原動力となったのだった。
理由は単純なもので、好きな娘にカッコいいところを見せようとしたからだった。
 まぁ、そのおかげで今は息も絶え絶えに、彼らは机に突っ伏しているのだが。
「でも、ヒゲもやるじゃない」
「るせぇ・・・ヒゲって・・・呼ぶんじゃねえ」
 楽しそうに、話し掛けた愛理に、言葉がブツ切りになる。
 言葉を放つ暇さえ、惜しい。そう思った播磨は、それ以上話す事は無かった。あいつに余計な事を言って、へたなダメージを負う必要は無い、と防衛本能が働いたのだった。
「でも、凄かったよねー。私もドキドキしちゃった」
「・・・」(全ては、天満ちゃんの為だぜ)
「まぁ、さすがに何連戦もすると、体力バカ二人も何も答える気力がおこらないのね」
「・・・」(・・・るせぇ)
 などと、昼食そっちのけで心地よい談笑が教室に広がってゆく。
「それより1位はどこのクラスよ?」と愛理。
「1−D・・・私たちとはポイントはそんなに離れてない」
「それじゃあ、残りの午後で充分逆転できるな」
 俄然やる気を出す美琴。その時だった。
『2−C、高野晶さん。至急、大会本部までお越しください』
「何か呼んでるぞ、高野」
「多分、午後のプログラムのことだと思う。私、行くね…」
「あっ、待ってよ。私も行くわ」
「それじゃあ、私も」と、愛理と美琴がそろって席を立ち上がった。
「えー、なんで?もう少しゆっくりしようよ」
「私と愛理は、午後の部に出るんだよ。だから昼ごはんも、軽めにしとかないとな」
「そう言うこと」
 引き留める天満にふふっと微笑みを浮かべて、三人は教室を後にした。
「まってよー」
 

528 :GAME:04/01/26 17:27 ID:Q5LjLPEj
 午後の部、開始。

 後半最初のプログラムは、学年対抗の借り物競争。一学年ごとに代表者五名を選び、トラックの真ん中をそれぞれ往復する競技である。
グラウンドの中間地点には、お題が記された封筒が置かれ、それを借りなければならない。
ただし、3チームだけでは盛り上がりに欠けるので、この競技のみ先生方も参加することとなった。
「やっぱり、やめとけばよかったかも・・・」
 参加している人物の中に、今更ながら少し後悔している人物がいた。
 沢近愛理。彼女は――眠い。きっと、この気候のせいね。しゅんみんとか言うし――などと思いつつ、途中結果を注視した。
 現在、二年生チームがダントツのリードを保ちながら、第四ランナーが借り物を探しているところで、他のチームは未だに第三ランナーで手間取っている。
「ぶっちぎりじゃない」
 半ば楽しげ、半ば退屈にそのレースを見ていた。
そこかしこに、笑いがドッと起きていた。どうやら、三年生チームがとんでもない物を借りたようだった。
彼女自身も、堪えることが出来ずに、思わず少し笑ってしまう。
(どうしよう・・・私も、ああいう風な物を借りることになったら。まぁ、いいか。ほんの百メートルちょっとの我慢よ。それに、ゆっくりと選べる時間もあるみたいだし)
 いまだ込み上げる笑いとの格闘に何とか勝ち、愛理はいつの間にか目の前にまで来ていた第四ランナーをじっと見据えた。
 彼女が真下の線を通過すれば、それは私のスタート――手をふるふると震わせて、彼女の表情は凛と美しくなった。
「沢近さん、お願い!」
「まかせて!」
 第四ランナーのゴールと同時に彼女はスタートした。


529 :GAME:04/01/26 17:29 ID:Q5LjLPEj
 とんでもない、借り物・・・

 軽めに昼食を済ませたとはいえ、食後すぐに運動をするのはやっぱりきつい・・・
 そんなことは、普段の五時間目の体育でも分かりきっているはず。
 でも、この何ともいえない感覚が辛いのよね・・・
 後ろへと流れていく、他のランナーを横目に、彼女はそんな事を考えていた。でもでも、そんなことより、負けるのは嫌なのよね・・・それこそ、他の皆に悪いじゃない?
 だから、私は急いで走るのだ!と、愛理はスピードを緩めることなどなく、あらかじめ用意されている封筒の前に、あっという間に辿りついた。
 ほんの少し乱れた呼吸を整えながら、彼女はその封を切り、書かれている内容を見た。

 ・・・
 ・・・・・・
 どこか、自分の時間が止まった―彼女の日記に後に書かれることとなった―感覚がした。
 何よ?・・・この『ヒゲ』って・・・
 ペンティアム4並みに優れた脳のフリーズを解くことにかかった時間、およそ五秒。
 その間、彼女の頭の中は―どうしよう?―で埋め尽くされていた。
 見渡せば、他に居るかもしれない。しかし、時間のロスは極力さけたいし・・・
 となると該当者はもはや一人しかいない。なぜか、顔が少し紅くなる。
 仕方がないわね・・・まぁ仕方がないわ。これもチームが勝つ為のことなのよ・・・そうよ、それだけのことなのよ。
 ふうと一呼吸すると、彼女はその方向へと走り出した。
 でも、皆・・・ちょっと、ゆっくり走ってもいい?


530 :GAME:04/01/26 17:31 ID:Q5LjLPEj
 播磨 拳児 人よりモノへ・・・

 やっと、体力が戻ってきたぜ。あの後、どうやら不覚にも寝てしまったようだな。
 チッ・・・せっかく天満ちゃんとの会話を弾ませようと色々計画も練ってきてたのによ・・・
 いかんいかん。ここはポジティブだ。チャンスはまだある・・・はずだ!
 空を見上げていていた播磨はガバッと起きあがると、誰のものとも知らない運動会のパンフレットを開いた。
 今、やっているのは――借り物競走か――ん?今走っているのは沢近か?頑張れ・・・っと。
 再び、パンフレットに目をやる播磨。
 俺が出るのは、残りは400メートルリレー決勝か。何か、俺だけ出場種目が多くないか?まぁ、時間が暫くあるからいいんだけどよ。
 いまは、ここしか無いな・・・天満ちゃんに良いところを見せることが出来るのは。くそ、何でオクラホマミキサーとか無いんだよ・・・せっかくの愛しの天満ちゃん
との会話を奪いやがって・・・!今度は俺が実行委員になってやるからな!
 などと理不尽なことを思いつつ、ページを強く握りしめている。
 今度は、ハズさねえぞ・・・きっちり、一位をもぎ取って、さりげなく天満ちゃんに話しかける。
 ここまではいいな?後は・・・
『ちょっと』
 そうそう・・・ちょっとって・・・ん?
 見上げると、そこには綺麗な沢近サンが居た。


531 :GAME:04/01/26 17:34 ID:Q5LjLPEj
 沢近愛理。ちょっとそっぽ向く。

「なんだよ・・・」
 応援席の最前列とグラウンドとの狭間で、彼と彼女は対峙した。
 サングラス越しに投げかけるきつい視線。しかし、彼女の少しつり上がった目と自分の目が交じりあうと、とたんに播磨の眉毛は垂れ下がる。
「なんでございましょう?沢近サン」
 まだ わからないのかしら?
「何か言えよ・・・つーか、レース中だろ?俺に用があるのか」
「そうよ・・・」
「え?」
 聞き返そうとした播磨だったが・・・愛理は言葉を紡ぎ続けた。
「今、私のやっている競技は何かしら?」
「何って借り物競走だろ?」
「そこまで来たら、もう分かるでしょ?」
「オイ、まさか俺って言うんじゃないだろうな?」
「そのまさかよ」
「今は少しでも体力を残したいから、勘弁してくれ」
「わ、私だってアンタとなんて、い、嫌なんだから!でも、これに書かれてあるモノを借りて来なきゃ、私たちのチームがゴール出来ないのよ!協力しなさい!」
 にじり寄る愛理。それからまるで磁石の同極のように後ろへとさがる播磨。彼は、女性に強く迫られることに弱かった。
「借りるモノってなんだよ?」
 その威力に圧倒され、仕方がなく協力することにした彼はこれよと二つ折りにした紙を手渡された。
 あ、俺だ・・・
 見た瞬間、知りうる限りの顔を頭に浮かべたが、黒字で太く書かれているその内容にヒットした顔は自分しかいないことに気がついた。
「これで分かったでしょう?アナタしか居ないって」
「ああ」
「じゃぁ、一緒にゴールまで来てくれるわね?」
「・・・しょうがねえな」
 重い腰を上げ、播磨は立ち上がった。
 その光景を見て、愛理は妙に嬉しくなった・・・なに、嬉しそうにしているのよ。勝つために決まってるじゃない。それだけの理由よ。
 などと自分に説明しながら、愛理は播磨の左腕を抱えて走り出そうとした。
 その時だった。


532 :GAME:04/01/26 17:36 ID:Q5LjLPEj
 塚本 八雲 遅れてきた参戦者。

(・・・随分、遅れてる。もう二年生チームは最終ランナーの沢近先輩が先に行ったのに)
 今、一年生チームの最終ランナーである塚本八雲は走り出した。後ろに居るのは、三年生チームと先生方。ということは、一年生は現在二番手に位置していた。
(早く、行かなきゃ・・・)
 はっはっと、その端正な顔を歪めることなく一生懸命走り出す八雲。その速さは、姉の塚本天満とは比べようもないほど速かった。
 程なくして、グラウンドの中間地点に置かれている白い封筒の前にまでやってきた。
 残りは三つ。
(何だろう、この雰囲気)
 どれにしようか少し悩んでいると、不意に一番右端の紙が何故か、妙に気になりだした。
 とりあえず考えることを止めた八雲は、その封筒を取り、封を切った。

・・・
 ・・・・・・
(どうしよう・・・)
 ドキドキしている。一生懸命走っただけで、鼓動はこんなに速くならない。
 その内容に当てはまる人物を捜そうと、あたりをキョロキョロ見回す八雲。
(いた・・・何か沢近先輩とお話してる)
 その様子を見た八雲は少し心の中で不機嫌になった。しかし、なぜ不機嫌になったのであろうと後から自分に問いかけてみても、それは八雲自身分からないことだった。 
 ただ、その光景を後ろから見ていると、胸が軋み、鼓動が速くなる。
 あの人との、一緒の記憶が不意に駆けめぐる。思わず胸に手を当てて心を落ち着かせている自分がいる。
 いつの間にか、八雲はその場所へと一生懸命に走り出していた。
 そして――
「あの・・・」


533 :GAME:04/01/26 17:46 ID:Q5LjLPEj
 播磨 拳児 両手に花。

「ん?」と声のした方向に、振り向く播磨と愛理の二人。
 そこには、うつむいて地面を見ている、一人の女子生徒が居た。
「あなた確か、天満の妹の八雲ちゃん?」
「んー?おお、妹さんじゃないか」
 こくこくと頷く八雲。その顔は少し赤い。 
「どうしたの?」と愛理。
 言い出すきっかけがつかめない。時間は当然、経過していく。間をあけることを嫌い、もう一度、愛理はどうしたのと問いなおした、その時。恥ずかしそうに、しかし、思い切って八雲は言った。
「は…りまさん。私と……その、一緒にゴールまで来てくれませんか?」
「な!?」
 思わずして、播磨と愛理は口を揃えてしまった。
突然の出来事に、播磨は少し石化してしまった。
「ね、ねぇ。『一緒に』ってどういう意味?」
「・・・」
 再び聞き返した愛理に八雲からの返答はなかった。
「アナタの借りなきゃいけないモノって何かしら?悪いけど『ヒゲ』ならダメよ。このヒゲは私が先に見つけたモノだから、私のモノなのよ」
 そう答えると、八雲は悲しそうな表情を浮かべ、首をふるふると横にふった。
(まさか・・・本当に、『ヒゲ』なのかしら・・・借り物がブッキングすることなんてあるのかしら?)
「あの・・・」
「な・・・なに?」と、不意に言葉をかけられて、愛理はふと我に返った。
「私の・・・借りなきゃいけないのは・・・その、サングラス・・・」
 消え入りそうな声で、八雲はそこまで言葉に出した。
 サングラス・・・それを聞くと、愛理は緊張した心が少し穏やかになるのを感じ、訳も分からずホッとした。
確かに、それは学校広しと言えども、そうお目にすることは滅多にない。現在石化している、普段からサングラスをかけているこの男を除いては。


534 :GAME:04/01/26 17:47 ID:Q5LjLPEj
播磨と沢近と八雲、それぞれの想いは・・・

「ちょっと・・・ねぇ!何ぼうっとしているのよ!」
「あ、ああ・・・スマン」
 今まで何も言わずに黙っていた播磨は、愛理に肘で横腹をつつかれて、ようやく時が止まっているあちらさんの世界から呼び戻された。
「八雲ちゃん。サングラス貸して欲しいんだって。そんな物アンタしかしている人いないでしょ?貸してあげなさいよ」
「なんだと?!」
(まずい、それはまずい。このサングラスは言わば、俺の防護品。もし迂闊に貸して、俺の素顔が天満ちゃんに再び見られて、そして記憶が戻ったりしたら・・・うあああ!
 イカン!イカン!それだけはイカン!)
 一瞬にして、そんなことを考えた播磨はキョロキョロと辺りを見渡した。
「ほ、他の奴はかけてないのか?」
「普通、かけている方がおかしいとおもうわよ?」
 下手な企みは、あっさり却下され、その言葉に何も言えない。
 ただ、時間だけが更に過ぎていく・・・
「もう!さっさと貸したげなさいよ!私たちもゴールしなきゃならないのよ」
「わかってるって・・・」
「あの・・・」
 無駄な企みを諦めて、サングラスに手をかけ、それを外そうとしている播磨に、
彼たちのやりとりを黙って見ていた八雲は、そっと恐る恐る声を出した。
「あの・・・私の借りなきゃいけないモノは・・・それじゃないんです・・・」
 え?どういうこと・・・?
 愛理は、ふと嫌な感覚を覚え、心が少し軋むのを感じていた。
「ちょっといいかしら?」
「あ・・・っ」
 返答を聞くまでもなく、八雲が手にしていた、二つ折りにされている紙を取り上げると、
播磨も覗き見るように、それに顔を近づけた。
 そこには――サングラスをかけた人――と書かれていた。
 内容を知った二人は共に完全石化した。


535 :GAME:04/01/26 17:49 ID:Q5LjLPEj
播磨と沢近と八雲。 一瞬の三角関係。

 またしても、どうしようという考えが頭を支配する。
 もう一人の石化している男は、完全に思考が止まっている
(ここは冷静にならなきゃダメよ愛理・・・この子は八雲ちゃん。天満の妹さんよ。
そんな子がここに頼みに来ているのよ・・・しかも、顔を真っ赤にして。
何か、可愛いわね・・・そうじゃないでしょ。困ったわ・・・私もこの男に用があるし
こいつとゴールしなきゃいけないのよ。でも、この子もこいつに用があるって言うし・・・
断るわけにはいかないわね・・・だったら一緒にゴールってどうかしら?それなら
二人とも条件満たすし実行委員も認めるハズよね。そうよ、そもそも委員会がいけない
のよ。こんな該当者が少ない条件を紙にいれておくなんて、何を考えているのかしら?
どうせなら、『サングラスにヒゲ』って書いておきなさいよ。そうすれば、混乱もなく
 スムーズに進行したかもしれないのに・・・そうそう、そうすれば私だけでこいつと
 ゴール出来たかもしれないのに・・・ってそうじゃないでしょ)


536 :GAME:04/01/26 17:50 ID:Q5LjLPEj
プログラム「借り物競走」終了。

 その後、一緒に走る?と提案した愛理にこくこくと頷く八雲の姿が確認できた。
 そして、固まっている播磨の両腕をそれぞれ抱えながら、彼女たちは走り出した。
 引っ張られるような形で走っている播磨はどうしていいか分からず、ただ為すがままに
 二人のほのかな匂いを楽しんでいた。
 その旅路は、まもなく終わる・・・10メートル・・・5メートル・・・ゴール。 
 どこかで、パチリとカメラのシャッターを鳴らす音が聞こえた。
 その瞬間の彼女たちの表情はとても豊かでとても楽しそうに、微笑みを播磨に向けてゴールテープを切った。
 だけど、ちょっぴり複雑な想いを、愛理と八雲は無意識に感じていた。

               −了−


537 :GAME:04/01/26 17:54 ID:Q5LjLPEj
以上です・・・未熟者ですみませんでした。
投稿制限に引っかかるほどの長さを書いてしまい、申し訳ありませんでした。
如何に初心者といえど、もう少し、短くすべきでした。

批判など、ございましたらお願いします。
次回からは私もロム専門でいきたいと思います。

538 :マロン名無しさん:04/01/26 18:02 ID:???
職人達よ! 堂々と書きたまへ!
みんなしてそんな卑屈にならんで!

ガンバレ。超ガンバレ。

539 :GAME:04/01/26 18:25 ID:Q5LjLPEj
上の「ゲーム」を書いたものですが、、、ありがとうございます!

この投稿の元絵をお描きになった、「1/1008の俺」氏に深い感謝の意を申し上げます。
ありがとうございました。

540 :訂正します。:04/01/26 18:44 ID:Q5LjLPEj
参考とさせていただいた元絵でした。
すみません。

541 :マロン名無しさん:04/01/26 18:50 ID:???
漏れ、なんかヤクモンに萌えてるのに今気づいた・・・

542 :504:04/01/26 20:50 ID:???
一夜明けて見返すと――>>291じゃないですが、逃げ出したくなる部分も多々あったり。
>>515の指摘もさることながら、「優勝意外」とか大ボケかましていたりもして、なんともはや。
とは言え書いたら投下しちゃえ、とは既に口走った言葉なので。
お約束にお約束を重ねた話、あまりスクランっぽくありませんが平にご容赦を。
そして、温かい言葉にはひたすら感謝です、ありがとうございました。

543 :マロン名無しさん:04/01/26 21:15 ID:???
>>542
これからも期待してますよ!
(俺もSSを元に二月から頑張らなくては!)

544 :マロン名無しさん:04/01/26 21:21 ID:???
>>523 昔話
個人的にちょっとツボでした。

あえて言わせてもらえば
>ベキ! バキ! ドゴゴゴ! ウィリィィィィ!! ロードローラーだッ!
のほうがテンポ良かったなと思います。


545 :花井春樹(小学生):04/01/26 21:29 ID:???
今日のことわざは、『枕を高くして眠る』
枕は健康に重要なファクター。
単に高くすれば良いわけではない。
自分に合った一品を探すことが大切だ。
そうと知らず、ただひたすらに枕を高くしていると、日々健康が害されていく。
これは無知により、自分の健康を削ることがないよう戒めることわざなのだ。
ちなみにわたしは、ミコちゃんの胸枕を愛用している。
ムチムチ具合が低反発枕のようで、大変寝心地が良いのだ。

546 :マロン名無しさん:04/01/26 21:31 ID:???
>>537
SSを投稿する時はsageたほうがいいですよ。

まあとりあえず、お前の罪は俺が背負うから、安心して次回作を練ってくれ。
;y=ー( ゚д゚)・∵.

547 :マロン名無しさん:04/01/26 21:51 ID:???
>>546 あんたいい奴だなぁ。

548 :マロン名無しさん:04/01/26 22:53 ID:???
>537
沢近さんの内面描写がちょっとツボでした。
それにしても、播磨羨ましすぎ

549 :マロン名無しさん:04/01/26 23:17 ID:???
>>545
アーメンガードかよ…

550 :マロン名無しさん:04/01/27 00:16 ID:???
>>537
とりあえず高校生で「運動会」はないのでは?
あと最後の「二人のほのかな匂いを楽しんでいた」播磨には物凄い違和感を感じる。
そういうキャラじゃないような。

>>544
(・∀・)ジサクジエーンダロ

551 :マロン名無しさん:04/01/27 00:43 ID:???
八雲の借り物はサングラスのほうが面白いと思う

552 :544:04/01/27 01:10 ID:???
>>550
544なのですが、すみません。なんか自作自演っぽかったでしょうか。
別にベタボメしたつもりもないし、作者さんも「面白くもなく終わり」って締めてる
あとに自演で「面白かった」などと盛り上げようなどとしないと思うのですが。
なんて、いくらかいたところで「必死だなw」で一蹴されてしまうでしょうが、
とりえあず、違いますよとだけ言っておきます。

ちなみに、僕は以前「沢近と美琴のケンカ話inマガジン」というSS投稿して、
いまいちと言われてからは、SS投稿してないっす。

553 :マロン名無しさん:04/01/27 02:10 ID:???
>>537
場面ごとの状況の描写がちょっとくどいかな?
ある程度は読者の想像に任せるようにして、肝心なトコだけ押さえていけば作品
の流れはもっと良くなったと思うよ。
あと、最初の天満や美琴達の部分は作品として削除しても良かったかも。
どうも、個人的には必要な部分だとは感じなかったので。
沢近と八雲が播磨を取り合うシーンは作者の筆が乗っている感じがして、読んで
いるこっちも萌えたよ。GJ
また、書きたくなったらSS書いてくれ。
その時にはメール欄に「sage」と入れるのを忘れずにな。

554 :マロン名無しさん:04/01/27 02:33 ID:???
>>553
最初の部分は、
>播磨はカッコいいとこ見せようとして疲れていた
という前フリなんだなと思わせておいて、実は
>晶が実行委員に行った>午後の部の用意>借り物競争の用意をした
という伏線であったという点で、必要なのかと。

確かに萌えポイントは午後の部ですが

555 :マロン名無しさん:04/01/27 02:59 ID:???
G.J

556 :マロン名無しさん:04/01/27 05:17 ID:???
>>522
亀レスで悪いけど、本当の被害者は天満と美琴です。


557 :マロン名無しさん:04/01/27 06:27 ID:???
なんか最近SSが一日一本は当たり前になってきたね
俺はそれが嬉しくてしょうがない

558 :537:04/01/27 09:48 ID:???
>>550
自分で書いていて、違和感はあったのですが、
ええい!このままいってしまえ!という風に書き込みました。

皆さん、優しい人だ。感謝です。ありがとうございました。

559 :マロン名無しさん:04/01/27 15:56 ID:???
>>537
お疲れさまです。
荒い文章の中にも光るものを感じました。
やはりAllageと文章のくどさが引っかかりますね。
それと、各章の題名は
もう少し文章との乖離をしっかりとさせた方が読みやすいです。
次回作に期待ッス。

ところで>>514はどうなったのだろう。
何げに期待しているのだが…

560 :マロン名無しさん:04/01/27 16:13 ID:???
>>559
俺は、前スレのお姉さんSSの続きが気になる。


561 :マロン名無しさん:04/01/27 21:08 ID:???
>>560
漏れも気になってた一人だ。本編のあのエピソードはちょっと泣けたからなあ・・・

562 :マロン名無しさん:04/01/27 21:43 ID:???
>560
俺も気になる。
あと猫のシリーズ?も微妙に、内容云々よりも急に投下されなくなったし

563 :マロン名無しさん:04/01/27 21:46 ID:???
とりあえず、保管前に本スレが流れたりしないよう、
こっちに張っておきます。ちなみに自分はこの話書いた人じゃないです。


【ヒゲか】スクールランブル#31【メガネか】
ttp://comic3.2ch.net/test/read.cgi/wcomic/1074769614/48

564 :マロン名無しさん:04/01/27 21:47 ID:???
花井「待て、貴様などに八雲君は渡さん!」
播磨「ふ、笑止。ヒゲのない貴様などに………八雲?」
抱きかかえている人を見る。塚本八雲。
目を擦る。落ちそうになって慌てて首にしがみ付く八雲。
もう一度見る。やっぱり塚本八雲。
何ごともなかったかのように降ろす。
播磨「それじゃそういうことで」
花井「待てコラ」ガシッ

播磨「ごめんなさい」土下座。
花井くどくど説教。播磨青筋立てるが自分が悪いから言い返せない。
八雲とサラの取り成しで一旦説教を止めるが、
花井「とりあえず、誠意を見せてもらおうか」
播磨の目の前にヒゲソリを落とす。

断腸の思いで断ヒゲ式。サラ、ぽんと手を打つと、
サラ「こんなスーツを着てもらうというのはどうですか」
播磨「ゲッ」でも断れずに着る羽目に。
花井「似合うじゃないか、ははははは!」
播磨(殺す……)

サングラスとカチューシャも外す事になる。
花井大爆笑。播磨切れる一歩手前。サラ記念とばかりに写真をとる。
八雲「あの……」
播磨「……気にすんな。悪いのは俺なんだからよ」

翌日、ヒゲ無し播磨登校。天満ちゃんに合わせる顔がねぇ、と落ち込むが、
天満「ヒゲ剃ったんだ!さっぱりしててイイね!」
バカ復活。

一方、一年の教室では心配そうな八雲に、
サラ「写真?大丈夫、ちゃんと取れたから」

565 :マロン名無しさん:04/01/27 21:51 ID:???
ネタばれ???
だとしたら嬉しすぎる展開なんですが。

566 :マロン名無しさん:04/01/27 21:52 ID:???
>>565
過去ログに載ってた予想だよ

567 :マロン名無しさん:04/01/27 21:56 ID:???
花井が嫌な奴に見える描写だから却下…って、却下する必要ないか。
あと約二時間だし。

568 :マロン名無しさん:04/01/27 22:25 ID:???
>>567
それって、本スレでも言われて炊けど、
似合うじゃないかわはははっは!の所?
でも同じセリフでも、周防あたりがいうと嫌味もなくシックリきそう

569 :マロン名無しさん:04/01/27 22:35 ID:???
保管庫の更新がおs(ry

570 :マロン名無しさん:04/01/27 22:44 ID:???
>>569
作って送ってやれ 忙しい人なんだから

571 :Star dust:04/01/27 23:27 ID:???
「むう、今日も八雲君はいないのかね」
「いつもタイミング悪いですね、花井先輩」
 せっかくですから紅茶でもいかがですか、というサラの申し出を、いや、あまり長居をしすぎるのも
悪いからね、と断る花井。部室を出て行こうとするその背中は、サラには心なしか小さく見えた。
「……あの、そんなに気を落とさないで下さいね」
「ん、ああいや、別にそんなわけでは……」
「ほら、言うじゃないですか、押してもダメなら、って」
「そうか……そうだな、少し距離を置いても僕の気持ちは変わらないしな」
 うむ、といつもの調子を取り戻す。
「ではまた近いうちにお邪魔するとしよう。八雲君によろしく伝えておいてくれたまえ!」
「わかりました。それじゃ、また」
 ああ、と頷いてその場を後にする花井。
 その足音が聞こえなくなってから。
「……先輩、気がついてたんじゃないかな」
 ずいぶんあっさりしてたし、と奥に向かって言うサラの声に八雲が姿を現す。ここのところ、こうやって
やり過ごすことも少なくない。
「悪い人じゃないんだけどね」
「うん……」
 悪い人ではない、ということはわかる。むしろいい人の部類に入るのではないか、という気さえする。
 けれど。

572 :Star dust:04/01/27 23:27 ID:???
「やっぱり、ちょっと……」
 困ったような表情の八雲に、それもわかるけど、とちょっと苦笑いのサラ。
「そのうちちゃんとお話してみないと、ね」
 少し不安げに頷く八雲に、頑張れ、と言おうとして、やはり思いとどまる。
(頑張るとか、そういうことじゃないよね)
 好きかどうか――それはまた別の問題として、まずは友人として二人の仲が上手くいけば、と考えるサラ。
「ところでさ、八雲」
 どこか湿り気を帯びたようになる雰囲気に、話題を変える。実際のところ、こちらこそ本題であり、花井が
やってきたために切り出せていなかった、という話なのだが。
「今日泊まりに来ない?」
「え……?」
「急な話なんだけど……ダメかな」
「大丈夫だと思うけど……」
 迷惑じゃないかな、と言う八雲に、大丈夫、とぽんと胸を叩いてみせるサラ。
「今日はウチに私一人なの。だからむしろ大歓迎。それにね」
 思わせぶりな表情で続ける。
「見てもらいたいものがあるんだ、八雲に」
 どうかな、と、下から窺うような上目遣いで尋ねる。
「うん、わかった」
 元より断るつもりもなかった八雲である、笑顔で肯定の返事。
 かくして、その晩八雲はサラのところに泊まることとなった。

573 :Star dust:04/01/27 23:28 ID:???
「ごちそうさま。おいしかったよ」
 その言葉ににこっと笑みを浮かべて、いえいえどういたしまして、と答えるサラ。
「それじゃ洗い物しちゃうからちょっと待っててね」
「あ、私も……」
 そう席を立ちかけた八雲に今度はちょっと苦笑しながら、
「いいからいいから。今日は八雲はお客さんなんだからね」
 そう言って流しに立つ。八雲もちょっと考えてから、ここは素直に申し出を受けた方が、と座り直す。一方
サラは、水道の蛇口を捻ってから、ふと思いついた、というように口を開く。
「でも来るのが早かったからちょっとびっくりしちゃった」
「うん、姉さんが……」

『お泊まりに行くの?今日?』
『うん……ダメ、かな……』
『もう、そんなわけないでしょ。八雲もたまにはちゃーんと遊ばないと』
『姉さん……』
『そうと決まったら早く行った方がいいよ!ほら、えーと、なんだっけ……』
『……善は急げ?』
『うん!それそれ』
『ちょっと違うと思う……』

「なんだか相変わらずだね、塚本先輩って」
「うん……」
 そう言いながらも、二人の表情は明るい。どこか抜けているようで、でも決して憎めない、そんな
天満の性格故に、ということだろう。

574 :Star dust:04/01/27 23:29 ID:???
「子供たちもみんなもうすっかり八雲に懐いちゃってたしね」
「……」
 天満の言葉に従って、夕方にはまだ早い、という時間に教会を訪れた八雲。さっそくいつも通りに
子供たちの間で引っ張りだこになったのであった。
 なかでも。

『なーなー、もうおヨメさんやらないのか?』
『今度はあのヒゲのお兄ちゃんと一緒がいいー!』

 いつぞやのあの騒動、なにやらずいぶんと気に入られたようで。
「そうだね、播磨先輩でもよかったんだよね」
「サラ……」
「ゴメン、冗談だよ。それに今の先輩、あんまり新郎、っていう雰囲気じゃないもんね」
 んー、でもなー、とどこか楽しげに言うサラに、もう、と少し赤くなる八雲。『キリンの人』の
立ち位置は、彼女の中でまだまだ微妙な様子。
 そんな、食器を洗う水音をBGMにした他愛のないお喋り、それがその後も場所を移してしばらく続いて。
「それじゃちょっと早いんだけど」
 そう言って、八雲を寝室へと案内するサラ。
「まだ八時だよ……?それに見せたいものって……」
 それはね、とまた昼間と同じ思わせぶりな表情。
「今でも見れないことはないんだけど、もうちょっと夜遅い方がいいの。だから今のうちに、ね」
「……うん」
 一体何を見せてくれるのか、それはわからない八雲だったが、素直にその言葉に従って、ベッドに横になる。
 そして。

575 :Star dust:04/01/27 23:31 ID:???
「……サラ?」
 その隣で一緒に横になるサラ。
「ん?何?」
「え……何、じゃなくって……」
「いい?八雲」
 少し混乱している風の八雲に向かって説明を始める。
「ここ、私の部屋なんだ」
「うん……」
「ベッド、一つしかないんだよね」
「……うん」
「はい、説明おしまい」
「え……?」
 なんだか納得がいかない、という様子の八雲に、さらに畳み掛けるサラ。
「……ダメ?そっか、じゃあ私は床の上で……」
「!そんな……」
 もちろん別の部屋に行けば何の問題もない、という話なのだが、こういうときに頭が回らなくなるのが
八雲らしさで。

576 :Star dust:04/01/27 23:31 ID:???
「……いいよ、サラ」
 少し恥ずかしそうに、自分は壁の方へと寄ってスペースを作る。そんな様子に、八雲らしいなあ、と微笑を
浮かべつつ、空いたスペースに横になるサラ。
「……」
「……」
 二人並んで天井を見上げる。
 しばらくして。
「私ね」
 ぽつりとサラが言った。
「一人ぼっちなんじゃないか、っていう気がするんだ、ときどき」
 どこまでいっても、やっぱりこの国の人じゃないから、と。
「サラ……」
「……ゴメン、変なこと言っちゃったね」
 オヤスミ、と八雲に背を向けようと――
「……手、繋いでもいい?」
 八雲はそう口にした。
「え……?」
 問い返され、だからその、としどろもどろになる彼女に。
「――ありがとう」
 そう言って、サラは差し伸べられた手をそっと握った。

577 :Star dust:04/01/27 23:33 ID:???
「そろそろ寒くなってきたね……」
「そうだね……」
 カレンダーはもう12月、加えて深夜ということもあり、辺りの空気はもう冬さながら。
「日本の四季って面白いね。なんだかすごくキレイな感じがする」
 サラの言葉に頷いてから、ちょっと訊いてみる八雲。
「向こうにもあるんだよね、四季」
「うん。でもやっぱり少し違う感じ……かな。私はこの国の方が好きかも」
 日本に来れてよかった、そう言った後で。
「八雲とも友達になれたし、ね」
 ウインクしつつ付け加える。
「サラ……」
 ちょっと赤くなった八雲に微笑んでから、話題を変えるサラ。
「でもこの辺まで来ると綺麗に見えるでしょ?星」
「うん……」
 街を少し離れた高台に向かう道すがら、わずかずつ、けれど確かに見える星の数は増えていく。
「これが見せたかったものの一つ目」
「一つ目……?」
 そう、一つ目、と言ってから足を止める。
「はい、到着」
「……綺麗」
 場所は街を見下ろす高台。眼下には深夜でも明かりの消えない街並、頭上には満天とは言えなくとも、
街中よりは遥かに美しい星空。
 その星空を。
「あ……」
 星が、流れた。

578 :Star dust:04/01/27 23:34 ID:???
「八雲は流れ星って見たことある?」
「ううん、あんまり……」
 そっか、ならよかった、というサラの言葉が終わらないうちに。
「また……」
 尾を引いて消えていく星。それを見ながら、今日は運がいいかも、とサラ。
「これが見せたかったものの二つ目」
「……流星群?」
 八雲の問いに正解、と答える。
「この前別のがキレイに見えてね、今度見られるときは八雲と一緒に、って思ってたんだ」
 気に入ってもらえたかな、と言うサラに、ありがとう、と八雲。
「どういたしまして。……あ、ちゃんと願い事考えてる?」
「?」
「普段見られないんだから、こういうときにしっかりお願いしとかないと」
 どこか冗談めいた口調でそう言う。
「そうだね……」
 対する八雲も微笑んで、願い事を指折り始める。
(まず姉さんと、サラと……伊織も。それから……)
「八雲」
 その様子を見て声をかけるサラ。
「たまには自分のことお願いしてもバチはあたらないと思うよ」
「え……?」
 違ってたらごめんね、と前置きしてから。
「八雲って、なんだか誰かのための願い事ばっかりしそうだから」
「……」
 図星を指され、またしても赤くなる八雲。
 その様子にサラが微笑んで、八雲も照れ隠しのように少し笑って。
 そんな二人の頭上を。
 星がまた一つ、流れた。

579 :Star dust:04/01/27 23:37 ID:???
流れ星は一つっきりだけど(そうでないこともありますが)流星群はそうじゃない、とかなんとか。
あと「meteor shower」で「流星群」なのは語感がなあ……
……えと、そろそろスクランっぽい話に戻ります、たぶん。

580 :マロン名無しさん:04/01/27 23:51 ID:???
>>579
お疲れ様です。
個人的な意見なんですが
>>576-577
この間にもう一つイベントを入れたほうが良いと思います。

勝手な意見スマン

581 :マロン名無しさん:04/01/28 01:05 ID:???
>>580
あ、俺もそう思った。
どこで外に出たのかわかんなかったし。

582 :マロン名無しさん:04/01/28 01:26 ID:???
>>579
お疲れさまッス。
今回は割とあっさり風味でしたね。
キャラの動きや、口調は相変わらずですな。

実は八雲メインと見せかけて、サラの話と見た!
二人が同じベッドで寝るのというのは…(*´Д`)

583 :マロン名無しさん:04/01/28 01:40 ID:???
>二人が同じベッドで寝るのというのは…(*´Д`)

俺は最初レズ物かと思ってちょっとドキッとしたw

584 :579:04/01/28 08:22 ID:???
ベッドに関してはあからさまに狙ってみました。
狙いすぎて滑ってますけど……
>>580-581
最初は一行地の文はさんだり、出ていくところのやりとりもあったんですが、今一つピンと
来なかったので削ってしまいました。
これで行くなら同じ段落内に入れて一行開ける、などした方がよかったですね、はい。
>>582
当然サラが主役ですよー。
そして「今回は」という辺りに、もはやなんかもうあれこれバレバレの気が。
あっさりと言うか、ときどき確変かかるだけで、こういうのが本来の形です。


585 ::04/01/28 21:06 ID:???
>>569
せめて、栞でも作っておけば、作業が楽かも

>>571-578 (>>579)Star dust (八雲×サラ)
みたく でも、これ、やってみようと思ったけど、スレ遡って
全部の話ひろって、タイトルつけて後ろのコメント(○○×○○)
みたいなの、それやろうとしただけでも大変だわ


586 :試し描き ◆PcK7ZgfJVw :04/01/28 23:11 ID:???
>>Happeningさん
自分を悶え死にさせる気ですか・・・完璧版マッスルスパークどうもありがとうございます。
完璧版というか運動会、自分の想像を超えた世界が広がってやっぱSS神の創造力スゴーって感じです。
そして読みながらまた悶えて床をゴロゴロ・・・

絵だとメイン部分しか描けず説明不足になっちゃうのでこういうのはやはりSSにはかないませんね。

587 :Happeningとかの人:04/01/28 23:43 ID:???
>>586
……ぅぉーぃ。
いやもう、元絵あってのあの話、なので感謝しなければならないのはこちらの方です。
単純にあの場面だけ書いても勝負にならない、とごてごて付け加えた装飾部分の方が
結果的に多くなってしまい、よかったんだろうか、と思っていたのですが……
そして、絵ではメインしか、ということですが、それこそが見る側の想像力を刺激する
わけで、絵の強みでもあると思います。
ともあれ、あの絵がなければ絶対になかった話、本当にありがとうございました。
これからも期待していますので、お暇が出来たらまたイラスト投下、お待ちしています。

588 :マロン名無しさん:04/01/29 00:09 ID:???
今日初めてSS書いたよ。
良かったら呼んでね。
ちなみに、おにぎり派の人だから、ひいきしてます。
あんまり叩かないでね。
#63と#64を題材にしてます。
なにぶん、国語が苦手な人ですから、多少変な所。と、おにぎり派の妄想とか入ってます。
あと、キャラが本人に見えないところがあるかも・・・。

では、少しずつ載せるね

589 :a marriage partner:04/01/29 00:11 ID:???
ある日の出来事。塚本八雲とその友人、サラ=アディエマスは教会で子供達の相手をしていた。
子供達はわいわいと遊んでおり、とても楽しそうに見えた。

不意に、オルガンを弾きながらサラが私に話しかけてきた。
「バーチャル結婚式・・・?」
「ウン。宣伝のためのね。お芝居で式をあげてその写真をパンフレットにするの」
「それで・・・私を新婦役に・・・?」
「イメージピッタリでしょ?八雲なら誰も文句言わないわ」
子供たちは「スゲー!!」とか「見た〜い!お姉ちゃんのドレス姿〜〜!」と言い出してきた。
「ホラね」とサラが言う。
私は急に照れくさくなった。それでサラや子供たちが喜んでくれるなら引き受けてもいいかも。でも、私が新婦役って事は新郎役がいるんだよね・・・。私はそれが気になった。私は男性が苦手だと自覚している。それはサラも承知だと思う。
「え・・・、で・・でも・・・、あの・・・」
「わかってる。新郎役は誰?っでしょ?」
「・・・・・・・・・・・」
サラに図星を言われ、また照れてしまった。なぜサラは私の言いたい事がわかってしまうのだろう・・・?
「だーい丈夫!!バイトの先輩でピッタリの人がいるの。その人に頼むツモリだから安心して」
サラはとても楽しそうに私に言ってきた。そんなの私のドレス姿が見たいのか。相手が誰であれ、私はサラのお願いは聞くつもりだったので、新婦役を引き受けた。
「ありがとう。八雲」っと、サラは笑顔で言った。


590 :a marriage partner:04/01/29 00:12 ID:???
時間が過ぎ私は帰らないといけないくなった。
「じゃね〜。八雲〜〜」
「お姉ちゃ〜〜ん!バイバ〜イ!!」
「あっ八雲。明日、10時ぐらいにこの教会に来てね」
私はコクンの頷いて、別れの挨拶をして帰路に発った。

帰り道の間、私の頭は明日の事でいっぱいだった。
(新婦役か・・・。相手は誰なんだろう・・・?サラはバイトの先輩って言っていたし・・・。)
先輩という言葉で、不意にあの人の顔が浮かんだ。動物に好かれ、髭とサングラスをしているあの人の事を・・・。
八雲はボッっと音が聞こえそうなほど、顔が赤くなってしまった。
(な・・・何考えてるんだろ・・・私・・・)
八雲は深呼吸して、落ちつこうとした。でも、一度考えたら、思考は止まらなかった。
何度も何度も彼の事を考えては、落ちつこうと深呼吸し・・・
いつの間にか家に到着していた。

「八雲〜!おかえり〜!!」
「姉さん・・・ただいま」
「八雲どうしたの?顔赤いよ?」
そんなに私の顔は赤いのか・・・姉さんは風邪でも引いたと心配していた。
「姉さん・・・大丈夫だよ」
それでも姉さんは心配してる顔をしていた。
(本当になんでもないのに・・・)
「わかった・・・でも、無理はだめだよ」
普段油断ならない姉さんのそんな心遣いが私は好きだった。
そして、一通り家事をし、寝床に着く。
寝床に着くと・・・やはり明日の事を考えてしまう。彼の事を考えてしまう。心のどこかで彼であったらいいのに・・・と、どうしてそう考えてしまう分からない自分に
私は自分でないように感じた。

591 :a marriage partner:04/01/29 00:14 ID:???
八雲は目が覚めた。布団の上には伊織が丸まっている。カーテンの外ではスズメのチュンチュンという鳴き声が聞こえる。私は伊織を起こしてカーテンを開くと空は青く澄み渡った快晴だった。朝の青い空を見ると一日のやる気がでてくる。
私は着替え、朝食を作る。姉さんを起こし一緒に朝食を食べる。
「八雲は今日何するの?私は愛理ちゃん達と出かけてくるの」
毎日する何気ない会話であった。
「えと・・・私はサラと用事がある」
本当に何気ない会話であったが、何故か姉さんに今日する事が言えなかった。それがどうしてか、私にも分からなかった。
それから、朝食の間、姉さんと色々話していた。
朝食を終えた。食器を洗い、お昼を作ってから出かけようとしたけど、姉さんはお昼はみんな食べると言っていたので、私は作らず出かける準備をした。
「じゃあ、行ってきます」
姉さんの行ってらっしゃいという言葉を聞き、私は家を出る。

(今日はいつもより時間かかってしまった。)
準備中を思い出す。それは、普段はあまり気にしない髪や肌や服装を気にしてしまったからだ。
(なんだか、自分じゃないみたい・・・)
八雲は相手役が誰かわからないのに、あの人かもしれないという想いがとても恥ずかしく心地良くもあり、そして苦しかった。それがどういった感情であるのかは自分ではわからなかった。


592 :a marriage partner:04/01/29 00:15 ID:???
教会に到着した。何故かここに来て悪寒がした。
(・・・?)
ちょっと薄着だったかな?っと思いながら扉に手を掛けた。
『好きだ』文字が唐突に見えた。私は相手役が誰か分かってしまった。
扉を開けると・・・
「八雲君!!」
そこにはタキシードを着た花井先輩がいた。
(あぁ・・・やっぱり・・・)
相手が誰か考えてた自分の姿が・・・あの人かもしれないと考えていた姿が・・・


・・・酷く滑稽に見えた。


勝手ににあの人かもと考えていた私に罰が当たったのかも・・・と思った。別に花井先輩は嫌いではないけど、好きでもない。それに、悪い人でもない。でも、男子の中でも苦手な部類に入る。
「・・・えっと、ゴ・・ゴメン八雲・・・バイトの先輩の都合がつかなくて・・・。それで・・・花井先輩に・・・」
修道服を着たサラが申し訳なさそうに言った。
「・・・・・・・・やっぱり・・・・やめとく?」
「え・・・・・?」
そんなに私は嫌そうに見えたのか、サラは急にそんな事を言い出した。
「八雲の花嫁姿も見たかったけど・・・」
「う・・・ううん・・・いいよ・・・・・・そんな・・・」
(別にあの人かもと考えていたのは私の勝手な妄想だ。悪いのは私。サラは悪くない。)
「ありがとう!!・・・ゴメンネ」
サラが笑ってくれた。やっぱりサラは笑顔が似合う。


593 :a marriage partner:04/01/29 00:16 ID:???
サラは花井先輩にマジメな顔をしてくださいよ、と申し出た。
「マジメな顔? こ・・・こうかな?」
花井先輩は顔をキリッっとさせた。
「ああ!!すっごーくいいカンジですよ! 黙ってればもっといいカンジ!」
「誉めてないぞサラ君!ハッハッハ!!」
花井先輩はいつもより上機嫌だった。
私は二人のやりとりを見ていたが、なんとも形容詞し難い感情があった。
(そう・・・私はあの人の事をなんとも思っていない・・・)
そう心の中で言うと胸が痛んだ気がした。

ウェディングドレスを着るのは初めてだった。
(当たり前だ。私・・・高校生なんだから・・・)
着替えはサラに手伝ってもらいドレスを纏った。鏡で自分の姿を見てみると、とても恥ずかしかった。
「八雲・・・キレイだよ」
サラは微笑みながら言ってくれた。

サラがオルガンを弾く。良く聴く結婚式のテーマだった。
ウェディングドレスを纏い、ヴェールをかぶりブーケを持ち現れた私に「わぁぁぁ・・・!!」と、みんな(子供たち)は歓声をあげた。
「キレー!!」
「お姉ちゃんカワイーぞー!!」
「ヒューヒュー!!」
「コラァ!ちゃんと歌わないとダメでしょ!」
そんな声が聞こえた。とても、恥ずかしいと感じた。
そして私は歩いて花井先輩の前へ行く。
「・・・・・・・・・・・キ・・・キレイだ・・・」
そう口ずさんだ。『キレイだ』という文字も見えた。
「・・・八雲君・・・・・・・まるで夢のようだ・・・・・」
他の女性なら嬉しがる言葉かもしれない。けど、私には普通の言葉であった。
「君は僕の気持ちなど気づいていなかっただろう・・・・・だが!今こそ言おう!!」
私は花井先輩の気持ちを知ってはいるが・・・それは他の男子同様で気持ちには答えられなかった。
「じ 実は僕は・・・・・!!」


594 :腐れファン:04/01/29 00:20 ID:???
俺の名は、拳児・ジョースター・播磨。

小さい頃にグラサン掛けた不良の兄ちゃんに命を救われ、掛け始めたグラサンも今では体の一部のようにフィットしている。
ヒゲ?
ヒゲを生やしているのは顎にある、星型のアザを隠す為だ。
小さい頃は顎のアザでさんざんちょっかいを出された、それでヒゲが生え始めてから伸ばす事にしたんだが今度はヒゲにちょっかいを出してくる奴が現れた。
難儀な話だ。

595 :a marriage partner:04/01/29 00:22 ID:???
唐突にバンッ!っと扉が開き・・・
「その結婚待った!!!」
そして、その人から『好きだ』っという思念が見えた。
「え・・・・・・・・?」
っと、この場にいる誰もがそう言ってしまった。
「だ・・・・・誰だ!?」
と、花井先輩は突然の乱入者に放った。
その瞬間・・・花井先輩は顔を蹴られ、吹っ飛んだ。
はるか後ろの方で、机の倒れる音と「ぐわっ」っという叫び声が聞こえる。
唐突すぎて起こった出来事に私の思考は止まった。
そして、その乱入者は私の目の前に立っていた事に今気づいた。
次にその人は私を抱きかかえる。
「行くぞ」
「は?」
私は抱きかかえられて数秒経つまで、その人が誰かわからなかった。
思考が動き出し・・・そして理解する。
(この人を私は知っている。この人はとても動物に好かれて。この人はとても純粋で。この人は・・・。この人は・・・。この人は・・・。この人は・・・。この人は・・・)
私の思い出の中のこの人が決壊の如く出てきた。

(この人は播磨さん!!)

そう理解した時・・・私の中の黒い物が消え失せてしまった。そして・・・播磨さんに抱きかかえられている・・・という状態を理解し、とても恥ずかしかった。私の顔が赤くなるのが自分でも分かる。
そして、私は異変に気づく。今まで見えなかった播磨さんの心が見える事に・・・。

『好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ
好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好
きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好き
だ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ』


596 :腐れファン:04/01/29 00:30 ID:???
失神坂を登る沢近を後ろに”載せ”た俺にあの馬鹿は次の日カレーの詰まった
弁当を持ってきやがった。

いつもは烏丸とかいう奴と水で飢えを誤魔化すのが恒例行事だったが、これで俺は飢餓から救われた。
カレー弁当の蓋をゆっくり開けると

 空 だ っ た。

「どういう魂胆ですか?沢近サン?」


597 :腐れファン:04/01/29 00:34 ID:???
ごごごごごごごっご

胸の中をハリネズミが駆け巡ってリングを取り巻くっているようなヤナ空気

沢近は白を切って逆切れしてきやがった。
「食べ物の恨みは恐ろしいぜ、その身を持って知れ!」
「本当にあんたの為にカレーを作ってきたのよ、このヒゲ!」


598 :腐れファン:04/01/29 00:37 ID:???
播磨は烏丸に同意を求めようと彼を探し、話しかけて動作が停止する。

烏丸の口のはじから、カレーと思しき跡が付いている。

「二人とも、カレーで喧嘩するなんて悲しい事だよ?」

風が啼き 播磨の拳が不可視の速さで 烏丸の 頬を 

599 :腐れファン:04/01/29 00:43 ID:???
殴った感触はあったのに、烏丸の顔は無表情なまま傷一つ付いてない。

そして、奴の口からカレーが盾の形を取りガードしていた。

「この焼け付くようなプレッシャーは!!!」
驚愕する播磨の後ろから偉そうに登場した眼鏡。
眼鏡をきらりと光らせ、うれしそうに解説し始める。
「やぁ、播磨クン↑!そうだよ、烏丸は矢に射抜かれ!能力を手に入れた!」
過剰なボディーランゲージを付けながら、花井が叫ぶ。豆をついばんでいた鳩が驚き、近沢は呆れて
「の、能力・・・。只のHENTAIだわ・・・」
近沢 戦線離脱

600 :マロン名無しさん:04/01/29 00:55 ID:???
腐れファン氏ね

601 :腐れファン:04/01/29 00:56 ID:???
最早非日常の世界・・・

「彼の能力は”Curry of Gold”黄金のカレー!!!射程五メートル!!!カレーを自在に操る彼はまさにカレーの支配者!!!あははははははははh」
何故お前がそんな事知ってるんだ?とは思ったが花井の狂喜に油を注ぐので黙って聞いている。
怪奇カレー魔人はカレー臭の息で
「それじゃあ、僕は残りのカレーを食べさせて貰うョ」
信じられないスピードでその場から立ち去る。

花井「どうする?」
播磨「このまま黙って帰らす訳にはいかねー」

播磨から立ち上るオーラが揺らめき、ある形を取る。
日本人離れした身長二メートルのインテリ風の男・・・
「”ドクタードリトル”!」
「俺はこいつを”守護霊”と呼んでいる。」
 『ぽっぽっぽー、はとぽっぽー、豆が欲しいかそれやんぞー』
守護霊ドリトルは先ほどの鳩に下手な歌を歌いながら近づく。

602 :マロン名無しさん:04/01/29 01:01 ID:???
a marriage partnerの方続きをお願いしてもよろしいでしょうか?

603 :腐れファン:04/01/29 01:02 ID:???
花井「何をやっているんだ?」

播磨がにやりと笑う。

「奴の臭いを鳩に追わせる」


604 :マロン名無しさん:04/01/29 01:10 ID:???
実はもう寝ようとしてたりして・・・
一応腐れファンの方が途中なので、起きたら続き載せます。
重なってスマン

605 :マロン名無しさん:04/01/29 01:20 ID:???
先に投稿した人が続けるもんだと思うけどな
腐れファン氏に罵倒の意見がでてるみたいが、リアルタイムで書いているのだったら今すぐやめてほしい。

これで続けてたら荒らしと変わらん。いや、荒らしか?

606 :マロン名無しさん:04/01/29 01:36 ID:???
SS投稿する時は、先に投稿している話が終ったのを確認してから
投稿するのがマナーだと思うのだが…。
腐れファンは横入りしてるのと一緒、しかもツマンネ。

607 :マロン名無しさん:04/01/29 01:40 ID:???
状況が把握できません

608 :マロン名無しさん:04/01/29 01:47 ID:???
腐れファンが帰ったので嵐確定という事で続きお願いしまつ

609 :マロン名無しさん:04/01/29 02:00 ID:???
性根まで腐ってやがるな

610 :マロン名無しさん:04/01/29 02:12 ID:???
腐れファン…ひょっとしてエロパロにも何か書いてた香具師か?
ま、違ってたらスマン

611 :マロン名無しさん:04/01/29 08:20 ID:???
腐れファンのほうがおもしろい。教会の八雲、性格別人だもん。ネタとして腐れファンの勝ち。

612 :マロン名無しさん:04/01/29 09:04 ID:???
SSスレで初めて笑えた。真の乱入者・腐れファン。
いいぞー!もっとやれ〜!

613 :マロン名無しさん:04/01/29 09:25 ID:???
( ´,_ゝ`)プッ
自演バレバレ やっぱ嵐かよ

614 :マロン名無しさん:04/01/29 09:36 ID:???
なんだかエライことになってますなw
腐れファン氏のSS、なんだかイメージが先行して勢いで書かれたようですが、
もう少し第三者にも分かり易い的確な描写を伝える努力をすれば、
化ける可能性はあると思いますよ。

投下前に一晩寝かせて、それからもう一度推敲してみるのも一つの手です。

615 :a marriage partner:04/01/29 10:02 ID:???
前回の続き -a marriage partner-

今まで心が読めない特別な男性だった人の心が、普通の男性の様に見えて、私は・・・・・・・・・・・・・・落胆しなかった。
とても、嬉しかった。彼の心の声が聞こえる。彼の感情が私に流れ込んでくる。
他の男性とは比べれないほど強い想い。その言葉に安心できるなんて私は初めて感じた。
そして、私は自分の都合のいい考えしか浮かばなかった。
(播磨さんから見た私はどう映ってるのだろう?私をキレイと言ってくれるのかな?それから・・・)
私の思考は花井先輩が声を発した事により中断された。

「ま・・・・・・待て」
花井先輩が胸を抑えながら弱ヶしく立ち上がろうとしていた。蹴られたのは顔のハズなのに・・・。
そして立ち上がり、カメラの柄を持ち、器用に回した。
ヒュンヒュンヒュン・・・と音が聞こえてくる。
「塚本君を返してもらおうか!!」
「配役交代だ!悪ぃが他の女をあたりな!」
その言葉と一緒に・・・


『天満ちゃんに相応しいのは俺だ!』


私の中で何かが壊れた。わかっていたはずなのに・・・。わかっていたはずなのに・・・。
自分に都合の良い事しか考えていなかった。
なぜ、彼の声が聞こえないか夏のキャンプの時に気づいていた。
彼は他の女性に好意を寄せないほど塚本天満が好きなのだ。ただ、純粋に私の姉を想っている。
(私、バカだ)
そんな自分が嫌になった。自分の事しか考えていなかった自分が・・・。

616 :a marriage partner:04/01/29 10:03 ID:???
自分の心が醒めてくると、なぜ彼の心が見えるのか、なんとなくわかってきた。
彼はウェディングドレスを着た目の前の女性を好きと言っている。
私の顔はヴェールがあり、光の反射で彼からは顔がわからない。
だから、彼は未だにウェディングドレスを着た女性を塚本天満と勘違いしている。
しかし、私は塚本八雲だ。私に好意を寄せる男性の心が見えてしまう塚本八雲だ。
こんな事初めてだった。『私を好きでない人』が勘違いで私に心を見せてしまうなんて・・・。
胸がズキズキと痛くなった。
(播磨さんに私は八雲って言わないと・・・)
「・・・・・・・・・・・・えっと・・・」
(播磨さんを傷つけてしまうかもしれない。でも、言わないと・・・)
また胸が痛くなった。
言おうとして別の声で静止された。
「できない相談だな!なぜなら彼女は最高の女性だからだ!!」
花井先輩が先に叫んでいた。
遠くでサラが「あらら」と言っているのが聞こえる。
遠くで子供たちが騒いでいるのがわかる。一人の女の子が彼の事を「昔の男よ」って言ってるのが聞こえた。
(昔の男って・・・播磨さんはそんな人じゃ・・・)
子供の何気ない言葉に私は反応してしまった。私の決意なんてそんなモノで鈍ってしまうようなモノだった・・・。
こんな自分が嫌だと再確認される。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わかってんじゃねーか・・・メガネのくせに」
「!」
(そんなの聴きたくない!)
「その通りだ・・・」
『天満ちゃんは最高の女性だ!!!』
そして、彼は私を下ろした。
胸が苦しくなる。そして、「少しの間待ってな」と言い、彼は行ってしまった。


そして・・・壮絶な戦いが開始された。


617 :a marriage partner:04/01/29 10:05 ID:???
サラが私のところに近寄ってくるのがわかる。
「八雲・・・うれしい?播磨先輩が来てくれて・・・」
微笑みながら言うサラに悪気がないのは私には分かった。
それに、彼は私の為に来てくれたのではないのは明らかだった。サラには分からないかもしれないけど、私には分かった。
いつもなら、彼の話に反応していたのに、私は何も答えられなかった。
「う〜ん・・・・写真どうしよっか?花井先輩・・・夢中だし・・・」
私がいつもと違うのを感じたのか、サラは話題を変えた。サラの優しさを感じた。
「・・・花井君と播磨君が戦ってるようね」
今、後ろで誰か喋ったよね?
後ろを向くと・・・
「部長!いつ来たんですか?気づかなかったですよ」
茶道部の部長である、高野晶さんがいた。
「さっき。 それより・・・つつがなく進行してるように見えないね」
「そうなんですよ。途中で播磨先輩が来て中断しちゃったんですよ・・・。そうだ!」
何を思ったのかサラは部長に新郎役をして欲しいと頼んだ。
部長はすぐにいいよと答えた。
「どこに置いてある?」
「あそこです。手伝いますよ」
「場所だけでいい。八雲と待ってて・・・」
と言い着替えに行った。
その後、サラは私に色々話しかけていたが、私は聞いてはいたけど頭には入ってなかった。
(ごめん・・・サラ)
すぐに部長は戻ってきた。女性なのにタキシードを着こなしていた。失礼だけど、男性に見えるかもしれない。
「似合ってますね。新郎役にピッタリ」
それは誉め言葉なのだろうか?と疑問に思う。
でも、部長はピースしていた。
なんだが微笑ましいく、少し笑ってしまった。

618 :a marriage partner:04/01/29 10:09 ID:???
部長と一緒に撮るのはすぐに終わった。部長がリードしてくれたおかげだった。

その間、後ろでまだ戦っていた。それほど夢中なのか、私たちが終わらしてもそれに気づいてないらしい。
しかし、彼が花井先輩に圧されはじめ、そして倒れた。かなりの強さで叩かれたと思う。
(播磨さん!)
思わず走ってしまおうとしたが、走れなかった。彼から強烈な姉への思いが私に流れたからだ。
とても胸が痛くなった。
そして、彼は立ち上がり花井先輩に痛恨の一撃を当てた。花井先輩も倒れ、私への思いが流れてきた・・・・
『ハナイッチ〜』
(・・・・・・・)
そして、花井先輩も立ち上がり・・・そして、二人とも最後の大技に出たようだ。
「撮影終わったよ〜!」
「まだやってたの・・・?」
部長とサラの言葉に、彼と花井先輩はまともに当たってしまったようだった。

619 :a marriage partner:04/01/29 10:18 ID:???
私は彼の前まで行った。
「えっと・・・・・・・・・・・・・・?」
彼は訳がわからないという顔をしていた。
少し遠くで花井先輩と部長が話していた。
(ちゃんと言おう)
「えっと・・・・・・」
(播磨さんの為に・・・)
「塚本八雲です・・・」
私は今まで流れてきた彼の感情が急に見えなくなったことに安堵した。
そして、それ以上に悲しくなった。
やはり、彼は私の事をなんとも思っていなかった。
私は泣きそうになった。わかっていたとはいえ、とても辛すぎた。
彼の姉への想いが私に流れてくるのは辛かったが、何も見えないのも、また辛い。
急に部長が私の手を引っ張っていく。
(え?)
「それじゃ〜ね〜。八雲は私はデートね」
「え・・・?」
「いーなーっ!じゃあ次は私ね♪」
二人は私をここから連れていってくれた。おちゃらけてはいるが二人とも私の為にしてくれるのがわかった。
(今は播磨さんの前にいたくない。泣いてしまいそうだから・・・)
二人の優しさに私は今日だけ甘えてしまおうと思った。今の私はとても人恋しかった。

620 :a marriage partner:04/01/29 10:21 ID:???
その後、私達は着替えて、町を歩いたり話したりして色々した。
夕方になって部長がバイトがあると言い、部長と別れのあいさつをして、私に「いつでも力になるよ」と最後に言い、帰っていった。
サラと少し歩いていると、不意にサラが言い出した。
「今日・・・播磨先輩の事嫌いになった?」
唐突の質問で理解するのに数秒かかった。
(私が・・・播磨さんを嫌いに・・・?)
そんな訳がないと、フルフルと横に首を振った。それは、建て前ではなく、私の本心。
「よかった」
微笑むサラは私の事を見透かしているかのように話す。
「あの時・・・苦しそうな顔してたから、もしかしてって思ったんだけど・・・そうじゃなかったみたいだね」
「あれは・・・その・・・」
私が言いよどんでいると
「八雲がね・・・播磨先輩に抱えられてるところ・・・ 私 こっそり写真撮ってたんだ」
「え?」
「今日の中で一番キレイに撮れてると思うよ」
また、サラは私に向けて微笑んでくれる。
「嬉しい?」
「えっと・・・」
なんでこんなに恥ずかしくなるのだろう?
「少し・・・羨ましかったな・・・」
「え?・・・サラ?」
「あはは・・・。八雲はカワイーね」
もっと恥ずかしくなった。
「できたらあげるね」
「あ・・・・ありがとう・・・」
それから普段通り、播磨さんの話になった。話しているといつの間にか時間が過ぎていってしまった。

621 :マロン名無しさん:04/01/29 10:29 ID:???
がんばれ

622 :a marriage partner:04/01/29 10:36 ID:???
「今日は・・・ありがとう」
「ううん、こっちこそありがとう。楽しかったよ。また明日ね」
「うん・・・また明日・・・」
私は帰ろうとしたけど
「あ・・・八雲・・・」
急にサラが私を呼び止めた。
「ん?」
「私も・・・負けないよ・・・」
私は目をパチクリさせた。ただ、コクンと頷いた。
笑顔のサラと別れ、いつもの帰路に着く。

今日は色々な事が分かった。播磨さんの事。サラの事。部長の事。そして・・・自分の事を・・・。
今さら自分の知らない感情がこんなにあるなんて驚きだった。
たぶん・・・私は彼の事を・・・。
そんな思いを胸に抱きながら私は家に向かって歩いた。
敵は多い。
私は決心する。
私は胸を張りあの言葉を言える女性になろう。あの不思議な言葉を言える女性に・・・。

623 :a marriage partner:04/01/29 10:38 ID:???


数日後・・・
「八雲〜!できたよ!」
そう言って、私がウェディングドレスを着て、播磨さんにお姫様だっこされている写真を渡された。
本当に自分なのか?と思うぐらい日常離れの私と彼の一枚の写真。
その写真の私はとても眩しくて羨ましく見える。そして・・・私でも綺麗な女性と思ってしまう。
彼は逞しさと強い意思を感じさせる。それは・・・この人なら安心できる思ってしまう。
「やっぱり・・・羨ましいな・・・こんなに綺麗に映ってる・・・」
サラは惚れ惚れとして言った。
「そんな・・・事・・・」ないと言おうとして・・・
「私も播磨先輩に頼んで撮ってもらおうかな?」
「ダ・・・ダメ!」
思わず言ってしまった。
サラは・・・じっと私の顔を見て・・・
「あはは・・・八雲カワイー」
微笑んでいた。それにつられ私もまた微笑んだ。
私の手には私と播磨さんの写真がしっかりと握られていた。

624 :マロン名無しさん:04/01/29 10:41 ID:???
「a marriage partner」終わりました

本編の八雲と似てなくてスマソ
かな〜り妄想入ってるので・・・こんな八雲がいてもいいかな〜って思って書きました
修行しなおしてきます。


625 :マロン名無しさん:04/01/29 14:05 ID:???
GJ!
久々のおにぎり派SS最高でした。
八雲の心理描写がすごく上手いですね


本編もこんな感じなら良かったのに…(無理)

626 :マロン名無しさん:04/01/29 14:53 ID:???
・最初は第3者の視点から始まったのに、4行目からいきなり
 八雲視点になった。

・説明ではなく描写を期待したい。報告書のようになっちゃってる。
 説明は想像しにくいからね。


以上、気になったところでした。ごめんね
でもGJ


627 :マロン名無しさん:04/01/29 15:17 ID:???
書くの忘れてたんですが。

>>589-595 >>615-620 >>622
↑が「a marriage partner」で一応622で終わりなのです。

>>623は「a marriage partner」のおまけです。
622と繋げて読むとなんか変とわかると思います。


628 :マロン名無しさん:04/01/29 17:41 ID:???
>>623 GJです

次期作期待してますよ 個人的にはさんざガイシュツな意見ですが『1人称』か『3人称』かを固定にすればもっとすらっと読みやすかったかも
現場の再現は週マガにかなり近くてよかったと思います

629 :マロン名無しさん:04/01/29 18:16 ID:???
ある日、二人の男たちは互いに語り合った。己の中の思いを全てぶつけた。
 「塚本君は…」
まず初めに口を開いたのは、花井の方だった。
 「八雲君は、きっと僕のことなんか眼中にないんだ…。全然相手にもしてくれないんだ。
  散々アプローチもかけていったんだ。でも、なぜだかうまくいかないんだ。
  …それでもめげずに声をかけ続けて、いつか彼女が振り向いて笑ってくれたら、僕はそれだけで幸せさ。」
 「………」
それから花井は一息ついてこう続けた。
 「ついついつまらない話をしてしまったな。今の話は軽く聞き流してくれ。」

 「…わかる。お前の気持ちは痛いほどわかるぜ…」

播磨拳児は涙を流していた。目の前にいるこの男は、自分と同じような境遇にあったからだ。
 「俺の話も聞いてくれ…。俺は塚本が…、天満ちゃんのことが、誰より一番好きなんだ。
  お前と同じように何十回、何百回とアプローチもした。『好き』とは直接言わないまでも、
  明らかに好意があるように接してきたんだ。
  でも、ニブイ彼女はそんな事には気がつきもせず、まだ気持ちを伝えられずにいる…。
   …彼女には好きな奴がいるんだ。そいつは俺ではないという事はわかっている。
  だが、俺は絶対に諦めたりはしない。いつか彼女を振り向かせてやるぜ!」

630 :マロン名無しさん:04/01/29 18:18 ID:???
次の日…

 八雲「じゃあ姉さん、またあとでね。」
 天満「うん、またね。またどっかで眠っちゃダメだよ?」
天満と八雲は姉妹である。いつものように一緒に登校をし、下駄箱の前で別れるところであった。

ドドドドドド……

ゾクッ。八雲の体が異常な反応を見せる。
 「どうしたの?八雲?」

ドドドドドド……

この感覚は、八雲にとっては日常茶飯事なものであった。だからといって慣れるものでもない。

ドドドドドド……

しかし、今日はいつもと何かが違っていた。それが何であるかは、振り向くまでは気がつかなかった。
 「ん?あれは…」

 花井「八雲く〜ん!!!!」
 播磨「天満ちゃ〜ん!!!!」

男たちはわかり合ったのだった。


〜終〜

631 :マロン名無しさん:04/01/29 18:21 ID:???
元ネタは、言うに及ばず某バスケ漫画です。今週の話見たらなぜか思い浮かんだので
書いてしまいました。SSを書くのは初めてです。短くてすいません。

632 :マロン名無しさん:04/01/29 18:33 ID:???
GJ!二人の性格が反映されていて良いですね(*▼ヮ▼)b
今は播磨が、天満は自分のことを好きだと勘違いしていますが…w
キャラクター達の性格が生きています。
(やはりフラグ関係無しのSSのほうが違和感なく読めるのだろうか?)

633 :マロン名無しさん:04/01/29 18:55 ID:???
あ、そうなんですか?3巻までの知識しかないんで…すいません。

634 :ちょっと前半修正:04/01/29 19:07 ID:???
ある日、二人の男たちは互いに語り合った。己の中の思いを全てぶつけた。
 「塚本君は…」
まず初めに口を開いたのは、花井の方だった。
 「八雲君は、きっと僕のことなんか眼中にないんだ…。全然相手にもしてくれないんだ。
  散々アプローチもかけていったんだ。でも、なぜだかうまくいかないんだ。
  …それでもめげずに声をかけ続けて、いつか彼女が振り向いて笑ってくれたら、僕はそれだけで幸せさ。」
 「………」
それから花井は一息ついてこう続けた。
 「ついついつまらない話をしてしまったな。今の話は軽く聞き流してくれ。」

 「…わかる。お前の気持ちは痛いほどわかるぜ…」

播磨拳児は涙を流していた。目の前にいるこの男は、以前の自分と同じような境遇にあったからだ。
 「俺の話も聞いてくれ…。俺は塚本が…、天満ちゃんのことが、誰より一番好きなんだ。
  『好き』とは直接言わないまでも、明らかに好意があるように接してきたんだが、
  ニブイ彼女はそんな事には気がつきもせず、まだ気持ちを伝えられずにいる…。
  …でも、俺はこの思いをいつか自分の口から彼女に伝える!何があっても絶対に!」

635 :マロン名無しさん:04/01/29 19:13 ID:???
いい感じです(□ヮ□)b

636 :マロン名無しさん:04/01/29 21:01 ID:???
このまま続けてくれ
ハゲシク名作になりそうなヨカソ

637 :マロン名無しさん:04/01/29 21:09 ID:???
>>631
播磨が天満に「天満ちゃ〜ん!!」と走った段階でこれまでの播磨の設定は瓦解します。
が、一発ネタとしては面白いので無問題。

638 :マロン名無しさん:04/01/29 21:27 ID:???
>>637
終って書いてあるしねw
次作にも期待!(その時もフラグ関係無し作品希望)

639 :On good terms:04/01/29 23:17 ID:???
「最近静かだよね……」
 空になったティーカップを傾けつつ、サラが呟く。
 先日のあの騒動以来、なんだかんだでときどき顔を出していた播磨、当然のように
毎日通っていた花井、その二人が訪れることのない日が続いていた。
 はあ、と小さく溜息をついてから、八雲はどう?、と尋ねてみる。
 が。
「……」
 その八雲は飲みかけの紅茶に視線を落としたまま、ぼう、としている。
「八雲、八雲ってば」
「え……?」
 幾度目かのその声に、今の今まで呼ばれていたことに気がつかなかった、という表情
の八雲。ここのところ、心ここにあらず、ということが増えている。
「やっぱりこの間のこと?」
「そうじゃない、けど……」
 答えるその横顔は、どう見ても本気でそう考えているとは思えない。
(重症だなあ……)
 親友のそんな様子にもう一つ溜息をつくサラ。しかし、無理もない話ではある。以前に
比べれば格段にマシになったとは言え、まだまだ男性に免疫のない八雲、いきなり抱き
かかえられた上に逃避行未遂、とくれば致し方ないところ。
(……よし)
 あれからもう数日、いつまでもこのままにしてはおけないし、どちらもきっかけを探して
いるはず、と立ち上がるサラ。
「八雲、ちょっと待っててね」
「……?」
「すぐ戻ってくるから帰っちゃダメだよ」
 そう言って、少し前に晶から訊いていた二人がいるはずの場所――屋上へと向かった。

640 :On good terms:04/01/29 23:18 ID:???
 一方、その屋上。
「お前、今日もずっとここにいたのか」
「……悪いかよ」
「いや……」
 哀愁漂う背中の男が二人、並んでフェンス越しの景色を見ていた。
「まったく、たまには授業くらい出ておけ」
「……そうしてぇところなんだがよ」
 夏休み前の流浪生活につき、出席がちょっぴり危ない播磨である。
「彼女は何も知らない様子だったが――ああ、そういう問題ではないんだな」
 悪かった、と謝る花井。
 結局あの後、喫茶店で互いの境遇をぶちまけあった――ちなみにパフェのみで粘る、という
偉業も達成している。あんなお客さんに出て行け何て言えませんよ、とは店員の談――二人、
友情めいた奇妙な感覚がその間に芽生えていた。
「世の中、上手くいかないものだ……」
「まったくだぜ……」
 ますます哀愁の度合いを増した空間を、夏の終わりの風が吹く。
 ヒゲが、揺れた。
「……なあ、いい加減どうにかならないのか、それ」
 何をどうしたらそうなるのか、というほどに伸びきっているヒゲを指す花井。
「お前にゃわかんねぇかもしれねぇけどな、コレは俺が俺である証なんだよ。そのメガネと同じだ」
「いや、別に僕の眼鏡にそんな深い意味はないぞ」
 そもそも何を言っているのかさっぱりわからんのだが、とそこまで言ってから、あらためて呟く。
「……疲れてるだろ、お前」
「けっ、目の下にンなでかいクマ作ってるヤツに言われたくねぇよ」
 返す播磨の言葉に、むう、と呻く花井。
「世の中、上手くいかねぇんだよ……」
「まったくだ……」
 互いの台詞を取り替えただけの同じやりとり、哀愁の大バーゲン中である。

641 :On good terms:04/01/29 23:19 ID:???
 そこに。
「二人ともらしくないですよ、しっかりして下さい」
 ぽん、と背中を叩かれ、ビクリとする二人。
「……よう」
「おや、サラ君か……」
 覇気のないその様子に嘆息するサラ
「もう、ホントにしっかりして下さいね。私がここに来たのにも全然気がつかないし……」
「いや、そのなんだ……なあ」
「おう……」
 どこか後ろめたそうなその様子に、全部聞いちゃいましたよ、と今度は少し呆れ顔。それを見て
ますます落ち込んでしまいそうになる二人だったが、気を取り直したらしい花井が口を開く。
「……この間は本当にすまなかった」
「いや、悪いのは俺の方だ。……なあ、だからコイツのことは許してやってくれねぇか?」
「播磨……」
 着々と友情は成長している様子。
 しかし、そんな申し訳なさそうな二人とは正反対の雰囲気のサラ。
「別に怒ってなんていませんよ。それに、花井先輩に来てもらった時点で何かあるかもしれないって
思ってましたし……失敗だったかな」
 その冗談めいた後半の口調に、思わず声を上げる花井。
「いや!断じてそんなことはない!むしろ何と言うかその――」
 サイコウだ、と最後だけは呟くようにして言う。
「ごめんなさい、冗談です。でも怒ってないのは本当ですよ?私も、それに」
 八雲も、と真摯な口調のサラ。
「……八雲君も?」
「もちろんです。それとも先輩、八雲はわかってくれない、なんて思ってました?」
 小首をかしげてのその問に、そんなことはない、と力を込めて答える花井。
「断じて八雲君はそのような女性ではない……だが、しかしな……」

642 :On good terms:04/01/29 23:20 ID:???
 場をぶち壊した直接の原因は播磨だとしても、冷静になれずそれに乗ってしまった自分に改めて
思い当たり、苦悩する。
「八雲、最近ちょっと寂しそうなんです」
 その背中を押すべく、なんでもないような口振りで言うサラ。
「先輩達が来てくれたら喜んでくれる、と思うんですけど……」
「……それは!ああいや、くっ……」
 まだ迷っている花井に、最後のダメ押し。
「それに、もし謝るんだったら私よりちゃんと八雲に言った方がいいと思いますよ」
「……そうか。そうだな」
 その言葉にようやく決心がついたのか、ありがとうサラ君、と言って歩き出す花井。
 が。
「……先輩?」
「む、何かな?」
 右手と右足、と指さして、
「一緒に出てますよ?」
「……」
 自分の手足を見下ろしてから、こほん、と一つ咳払い。
「はっはっは。僕としたことがずいぶんと動揺していたようだ。だがもう心配は無用だ」
 どうやらいつもの調子を取り戻したらしく、堂々とした口調。
「改めてすまなかった、サラ君。では、また会おう」
 言ってから、今度はちゃんと歩き出したその背中にひらひらと手を振るサラ。
「……」
 そして、そのやりとりを黙って見ていた播磨、またサラに背を向けてフェンスの向こうに視線をやる。
「播磨先輩は行かないんですか?」
 その隣に立って、やはり同じように景色を見つつサラ。
「……どんな顔して出ていきゃいいんだよ」
 それを聞いてちらりと隣を見上げれば、相変わらず遠くを見ているものの、播磨にしては珍い弱気な表情。

643 :On good terms:04/01/29 23:20 ID:???
(こっちも重症……かな)
 そんなことを思いつつ、もう一度何でもないようにして言う。
「普通でいいと思いますよ」
「……普通?」
「あんまり突然だったから、八雲の方もびっくりしてて気持ちの整理がついてないだけだと思いますから」
 だから、一言謝ってあとはいつも通り、で大丈夫ですよ、と微笑む。
「なんだか先輩っていろいろ誤解されやすいみたいだし、勘違いも多いですけど、ピョートル君のとき
みたいに一生懸命なところ、私は好きですよ」
 八雲もきっとそうだと思います、というその笑顔に、少しだけどぎまぎしてしまう播磨。天満ちゃんを好き
好き大好き愛してるぜ、とは言えるものの、その素行からまず他人からそんなことを言われないせいである。
「だから先輩にもまた来てほしいんですけど……ダメですか?」
 もちろんそんなことを言われて断れるはずもなく。
「……わーったよ。どのみち謝らないといけねぇしな」
「ありがとうございます、先輩」
 ぺこり、と頭を下げる。
「それじゃ先に行っておいてもらえますか?私はちょっとゆっくりしてから行きますから」
「おう」
 たんたんたん、と階段を下りていく播磨に、花井のときと同様に後ろから手を振るサラ。やがて、屋上への
扉が閉まり、その姿が見えなくなってから。
「ふう、上手くいった、かな」
 一息ついて扉に背中を預ける。播磨にしろ花井にしろ、普段が普段だけに落ち込んだらどこまでも、という
タイプ、上手くいかなかったら、というプレッシャーはなかなか大きかった様子。
「あとは八雲次第だけど……大丈夫だよね」
 今頃また、にぎやかでちょっとした騒ぎが起きているだろう部室の様子を思い浮かべる。
 些細な問題はあれこれあるかもしれないけれど、それは確かに楽しいこと。
「みんな仲良く出来ればいいんだけどな」
 そんなささやかな願いを口にして。
「さて、それじゃ私も、と」
 くるり、と身を翻して、サラは階下への扉を開けた。

644 :On good terms:04/01/29 23:25 ID:???
 で。
「八雲君!本当にすまなかった!」
 土下座する花井。
「あの、先輩、そんな……」
 おろおろする八雲。
「まあその、なんだ。すまね……うぉっ!」
 こっ恥ずかしいので言うことだけ言っちまえ、とそれしか考えていなくて、入ってきてそうそう
花井に蹴躓く播磨。
「貴様!せっかく僕が……」
「ンだと!?てめぇがこんなとこで……」
 ちょっとヒビの入る友情。
「あの……」
 ますますおろおろする八雲。
「うんうん」
 どこかいつも通りの光景に笑顔のサラ。

――とかなんとか。
この方向性が発展できればネタになるわけですが、相変わらずギャグが書けません。
いつか……

645 :マロン名無しさん:04/01/29 23:41 ID:???
乙カレ〜

ところでスクランRPGのスレたってたぞ
詳細
http://game4.2ch.net/test/read.cgi/gsaloon/1053896259/


646 :マロン名無しさん:04/01/30 01:12 ID:???
>>635
今回もお疲れさまッス。
ギャグはやっぱり考えちゃダメですねー、感じたままに書いてみるのが良いかと。
でもそれがうけるとは限らない罠。難しいですな。

氏が書くように播磨と花井は仲が良くなるか悪くなるかハッキリする関係だと思いますよ。
タイプは違えど似たもの同士ですからね。

最後の謝るシーンから上手に転がせば、かなり面白くなると思います。
ガッツガッツです。

647 :マロン名無しさん:04/01/30 02:57 ID:???
>>644
最後の躓いたところで播磨と八雲が抱き合って倒れるともう一転してつながったかも?

それはさておきGJ!

648 :マロン名無しさん:04/01/30 06:54 ID:???
ある意味SSの中で一番平和に感じたのは俺だけだろうか?
GJでした。(この二人のSS結構面白い!)

649 :644:04/01/30 21:02 ID:???
>>646
先生!普段からフィーリングで書いてます!
……などと言うと身も蓋もないですが、毎度行き当たりばったりなのが事実です。
筋立て考えるのはどうも苦手な模様。

そして、>>646-647を受けて、ではこんな感じで、と以下。

650 :644:04/01/30 21:02 ID:???
「八雲君!本当にすまなかった!」
「あの、先輩、そんな……」
 土下座する花井におろおろする八雲。
 そこに。
「まあその、なんだ。すまね……うぉっ!」
 こっ恥ずかしいので言うことだけ言っちまえ、とそれしか考えていなくて、入ってきて早々に
花井に蹴躓く播磨。
「貴様!せっかくぼ、く――」
「ンだと!?てめぇがこんなとこ……?」
 ちょっとヒビの入る友情――は実は些細な問題で。
「……あの」
「……」
「……」
 土下座をする花井の前にいたのは当然八雲。
 その花井に躓いた播磨が倒れるのは当然前。
 であるからして。
「……」
 八雲を押し倒す播磨のできあがり。
「――貴様」
「なっ――!待てオイ、今のは」
 ゆらり、と立ち上がるその姿に弁明を試みる。
 だが。
「短い友情だったな……せめて最期はこの僕の手で眠らせてやろう」
「冗談じゃねぇっ!?」
 殺気を迸らせる花井から播磨は一目散に逃げ――

651 :644:04/01/30 21:03 ID:???
「……………………先輩?」
 ――出すその腕の中には、何故かまたもや八雲が抱きかかえられていて。
「――――っ!」
 声にならない悲鳴を上げて、けれど立ち止まることなど出来るはずもなく。
(俺が何をしたっ!?)
 いろいろ、とは各方面から聞こえてきそうな声であるが、それはさておき。
「こうなったら仕方ねぇ……ほとぼり冷めるまで逃げるぜ。しっかり掴まっててくれよ、八雲ちゃん」
「あ……」
 切羽詰まった表情の播磨は、自分が何を言ったかもおそらく把握できていないだろう。けれど、
その声はちゃんと八雲には届いていて。
(……名前)
 初めて呼んでもらえたそれは、なんてことのない響きなのに、どこか彼女には新鮮に感じられて――
「ぐおっ!」
「きゃあっ!」
 そんな感覚をしっかり捉える間もなく、廊下の角でいきなり播磨がニアミスを起こして倒れ込む。
「っつ……大丈夫か?」
「はい、私は……」
 でも、という八雲の視線の先には。
「ちょっとあなた、どこ見てるの!?だいたいろう、か――」
 不愉快極まりない、という表情の金髪をした女子生徒。
「……サワチカサン?」
「……」
 無言で状況を確認し直す沢近。
 ぶつかってきたヤツ、ヒゲ。
 その腕に抱きかかえられていた女の子、天満の妹さん。
「――そう」

652 :644:04/01/30 21:04 ID:???
 結論。
 ヒゲが悪い。
 あと、なんだかカチンと来た。
「待て、待て待て待て待てちょっと待て!話せば……わからんだろうがせめて説明くら」
「うるさい」
 ごっ、という鈍い音、そしてくずおれる播磨。
「っ!」
 思わず身をすくめる八雲に、
「馬鹿と関わってると馬鹿がうつるわよ。ほどほどにしておきなさいね、アナタも」
 それに私も、と小さく呟いてからなんでもないように去っていく沢近。
「……」
 呆然とする八雲。
 そして。
「――八雲君っ!」
 その八雲に勢いそのままに抱きつこうとした花井が――
「っ!!!」
 ――ぶん投げられた。
「あ……」
 我に返った八雲がしまった、というように力を緩めたときには既に遅く、むしろ
中途半端な体勢で空中に投げ出された花井が、くるくると面白いように回転して、
床に叩きつけられた。
「……ぐ、や、八雲君……見事だ……」
 その言葉を最期に、花井は深い眠りに落ちた。

653 :644:04/01/30 21:06 ID:???
 で。
「……」
「……」
 保健室に運ばれてきた二人。ちなみに、八雲は騒ぎを聞きつけてやってきたサラに
付き添われるようにして既に帰宅している。
「……なあ」
「……なんだ」
 何かを言おうと口を開いた播磨だったが、言葉が見つからずに、結局。
「世の中、上手くいかねぇよな……」
「……まったくだ」
 播磨拳児、花井春樹。
 哀愁の在庫売り尽くしとなるのはまだまだ先の様子である。


……こんな感じ?
ほんともう、いい加減毎回同じようなもの書いてるので、そろそろ飽きられてるとひしひし
感じつつ、ロートルとしては幅を広げないと、と思っているのですが。
いやはや。

654 :マロン名無しさん:04/01/30 21:36 ID:???
うほ^^

いい感じです^−^d グッジョブ

655 :代行保管人 ◆Sala/9O/Og :04/01/30 21:43 ID:???
どうしましょ? 前のSSに続けて保管しましょうか?

656 :マロン名無しさん:04/01/30 23:34 ID:???
いいのではないでしょうか?

657 :マロン名無しさん:04/01/31 01:04 ID:???
>653
素晴らしいです!

658 :マロン名無しさん:04/01/31 04:17 ID:???
>>653
最高です。

659 :マロン名無しさん:04/02/01 12:05 ID:???
抱きしめた 心の愛を 熱く燃やせ!奇跡を起こせ!!
傷つけた ままじゃいないと 誓い立てたあの日の涙〜
播磨の妄想(ファンタジー)!そうさ天満だけは
誰も奪えない心を奪ったから〜
※ハリケーン播磨!少年は皆〜
 ハリケーン播磨!愛の勇者〜 Oh Yeah!
 ハリケーン播磨!竜巻のように〜
 ハリケーン播磨!今こそ!!
 飛びたて〜

何処までも 果てない空に お前だけの誰かを目指せ!
その日まで 負けられないと 命かけて挑んだバトル〜
播磨の妄想(ファンタジー)!誰もが夢見る
自由という翼捨てて駆けて行け〜

ハリケーン播磨!少年は皆〜
ハリケーン播磨!孤独な戦士〜 Oh Yeah!
ハリケーン播磨!竜巻のように〜
ハリケーン播磨!今こそ!!
戦え〜

※繰り返し

660 :マロン名無しさん:04/02/01 14:07 ID:GIVR5UeQ
珍しくこのスレがおとなしいな。

661 :マロン名無しさん:04/02/01 14:37 ID:???
つまらない替え歌を得意げに書き込まれたりすると萎えるからね
一気にスレがクールダウンした

662 :マロン名無しさん:04/02/01 15:30 ID:???
>>659の替え歌 50点

>>660の自作自演 0点

>>661の煽り 10点

663 :マロン名無しさん:04/02/01 16:08 ID:???
いや、でも同意

664 :Come hell or high water.:04/02/01 19:28 ID:???

 ○月×日、日曜日。天候は午後から崩れ、弱い雨が振ると思われます。お
出かけの際は折り畳み傘を持っていくとよいでしょう…

 現在時刻、午前8時過ぎ。テレビの朝のニュースは当たりそうで滅多に当
たらない天気予報が終わり、これまた信憑性が低い今日の占いが始まるとこ
ろである。CGを使った星座のランキングが始まる前に、画面には突然NH
K独特の無機質なキャスターが映された。
 無造作にチャンネルを変えた男、麻生広義は新聞紙に視線を戻した。見る
ページは一面にコラム、社会面、それに株式とおよそ高校生らしくない。ま
あ、彼を知る人なら彼らしいと思ったかも知れない。
 彼は一通り文面を読み終えると、おもむろに地域面を開いた。右下の今週
の映画の開演時刻を見る。

665 :Come hell or high water.:04/02/01 19:30 ID:???

 ことの起こりは三日前―――

「ほらよ」
「………なんですか、これ」
「映画のチケットだ」

 それは見ればわかる。自分が言いたいのは、このチケットの意味なのだが。
そう言おうとするサラ=アディエマスの気持ちをを知ってか知らずか。麻生
はサラっと続けた。

「ダチとの賭けでもらったヤツだ。俺が二枚持ってても意味ないからな、一
枚やるよ」
「彼女さんと行けばいいじゃないですか」
「…そんなものはいない」
「あ、そうなんですか…意外ですね」

 なにがどう意外なのか、とことん聞いてみたいきもするが、あえてそこは
スルーした。ともかく、目的は達したわけなので、とっとと家に帰ることにす
る。すばやく身支度をして、店内を進む。しかし

「あ、それなら先輩、せっかくですから、一緒に行きませんか?」

 続けられた言葉を聞いて、麻生広義は情けなくも椅子につまずき、それは
もう盛大な音を立てて、見事にすっころんだ。

666 :Come hell or high water.:04/02/01 19:31 ID:???

 というワケで、約束の日に至ったワケである。約束の時間は昼の3:00
ちょうど。現時刻から6時間以上も先のことである。
 彼がデートに胸躍らして早起きしたのなら、少しはかわいげがあるのだが、
彼の場合、日曜日でも遅くとも8時に起きる、という生活をしている。本当
にカワイクナイ高校生だ。もっとも、彼としては、約束の時間の前にイロイ
ロと頼まれた用事を片付けておきたかったこともあったりする。


 12時ちょうど、少し早めの昼食を食べ終わり、早々と家をでる。向かう
先は郵便局と銀行。郵便局には不在郵便物を取りに行き、銀行へは今月の生
活費をおろしにいくのだ。もろもろの用事が終わったら、もちろん約束の場
所へと向かう。
 天気予報信用せずに、傘は持たないことにした。予想が外れたら、かなり面
倒になるが、空模様を見るとその心配は無意味に終わりそうだった。


 12:38、郵便局到着。日曜の郵便局は予想以上に混雑しており、人と
人がひしめきあって、動くスキ間もない。いくらなんでもこれは混みすぎで
ある。
 どうやら、なにかあったらしい。さすがに何が起きたかまでを判別するこ
とは出来ないが、なにやら郵便局の車がどうこう、という話がふらふらと流
れてきた。事故でもおこしたのだろうか。
 結局、彼の用事が終わるまでに要した時間は、ラックに置いてある雑誌を
すべて読み終えるまでかかった。

 初っ端から予想外なことが起きてしまったが、時間的にはまだ余裕がある。
銀行の用事もスグに終わり、現在時刻は14:11。ここから約束の場所まで
歩いて30分ほど、余裕で間に合うだろう。麻生は別段、普段と変わらない
表情で大通りを歩いていった。

667 :Come hell or high water.:04/02/01 19:32 ID:???

「これ、そこの兄さん!」

 どこぞの婆さんが人を呼んでいる。おそらく他人だろう、麻生は振り向き
も、立ち止まりもせずに道を進んでいく。

「ちょいと、そこの道行くお兄さん!」

 誰のことだか知らないが、自分ではないことは間違いない。それでもなぜ
か早足でスタスタと道を進む。

「お前さんじゃよ! じいぱんに黒のトレーナの兄さん!」
「……………………」

 参考までに言うと、麻生の服装も偶然それと同じである。どうやら予想は
惜しくも外れてしまったらしい。

668 :Come hell or high water.:04/02/01 19:33 ID:???

「スマンのう、いやーワシがあと20年若かったら口説きそうな美丈夫じゃ
ったもんでな、やっぱり男前に頼みたいのが乙女心じゃて」
「……………………そりゃどうも」

 言いたいことのいくつかを噛み潰すことで精一杯な麻生は、そう応えるし
かない。

「あ、そこを右にな」

 見ず知らずのお婆さんの風呂敷に包まれた重い荷物を持って、えんやこら
とっと道行く麻生。彼はそれほど善人ではないが、重い荷物を持ったお婆さ
んに頼まれて、断るほど悪人ではなかったらしい。


「ありがとのー兄さんやー」

 手を振る老人に、腕だけ振って応えると、急いで麻生は駆け出した。約束
の時間に間に合うかどうか微妙になってしまったのだ。それでも、進む方向
が同じだったのが不幸中の幸いか。

669 :Come hell or high water.:04/02/01 19:35 ID:???
(今…14:46か。ここからなら走れば12〜3分だな)

 ギリギリ間に合いそうである。とはいえ、もはやほかの事に構っている時
間もない。大通りをランニングで駆け抜ける。季節が冬で助かった。これで
夏だったら最悪だろう。

「あ、麻生じゃねえか…オ〜イ!」

 対面で友人らしきものが手を振っているが、返事もそれほどにして、ペー
スも変えずに走り抜ける。後ろで何か言っているが、聞こえないフリをした。

「あと10分…マジでギリギリだな」

 足に力を込める。地面をける足が、さらに力強くなる。景色の流れるスピ
ードが早くなる。街中から妙な話が聞こえても、完璧に無視をする。

『おい見ろよ! グラサンとメガネがリアルストリートファイトしてるぜ!』

 麻生は聞こえないフリをした。

『ショートの女の子が黒服の男と銃撃戦を!』

 麻生は聞かなかった方がいいと判断した。

『あ、麻生クン! 助けてくれ! 彼女たちが僕を盗撮魔だなんてあらぬ疑
いを…』

 麻生は聞こえていたが、聞こえなかったことにした。

670 :Come hell or high water.:04/02/01 19:36 ID:???

 やっと、そこの角を曲がればもうすぐソコ、といったところまで辿りつい
た。約束の時間まで後3分。飛ばしたかいがあってか、余裕が少しはできた。
今のうちに息を整えて…

「おかあさーん!! どこー!?」

 なにやら聞こえてきたが、もはや時間がない。
 麻生は聞こえないフリをして、足を進める。

「うわぁあ〜〜ん!! どこー!?」

 麻生は聞こえないフリを…

「おかぁぁさぁぁぁぁん!!」

 麻生は聞こえないフリを…

「ヒクッ、ヒクッ、おかあさん……どこ〜…?」
「……クソ」

671 :Come hell or high water.:04/02/01 19:38 ID:???

「ありがとうございました、ホントにもうなんとお礼すればいいか…」
「お兄ちゃん、ありがとー」
「いえ、たいしたことはしてないスから…」

 すでに振り出した雨のなか、いつまでも頭を上げる母親と、手を振り続け
る子供を見ながら、力なくため息をする。
 時計の短針は、すでに数字の5を指していた。


 とぼとぼと、約束の場所へと向かう。時間が過ぎているのは分かっている。
間違いなく遅刻である。あのとき、選択した瞬間に遅刻することは確定した
のだ。ため息をつきながら、いつもの無表情とは違う表情の無さで、とぼと
ぼと歩く。
 気がつくと、すでに先ほどの角まで戻っていた。

(いるワケはないとは思うが…)

 ひょい、と覗き込む。

 駅前大時計の下、約束の場所。そこに傘を差している少女が一人。
 彼女はこちらに気づくと、ニッコリ笑って手を振った。

 そのときの麻生の顔を、なんと言えばいいのやら――

672 :Come hell or high water.:04/02/01 19:38 ID:???

「遅かったですね、先輩、なにかあったんですか?」
「………………………………………………寝坊したんだよ」

 ずいぶん逡巡した結果、いいわけするにも理由が馬鹿くさい、麻生はそう
言うのが精一杯だった。サラは半ばあきれ、もう半分はクスクス笑っている。
サラには、だいたい察しがついていた。自分で言っている以上に人のいい先
輩のことである。なにかしらあったのは明白だ。そして、それを言わないト
コロもなんとも先輩らしい。

「…それはまたずいぶん豪快な寝坊ですね」
「言ってなかったか? 俺は低血圧なんだ」
「初耳ですよ、思い切り…、まあ、それはともかく早速行きましょうか!」

 意外なサラの提案に、まぬけな顔で応える麻生。そんな麻生は無視をして
サラは腕をつかんで力を込める。いやしかし、とグズる麻生の腕をとって、
彼をひっぱる。オ、オイ、と文句を言う麻生に対して、サラはビッと人差し
指を立てた。

「これで行かなかったら、待ってた私はどうなるんですか」
「…………………いや、もう時間が」
「最後の上映には間に合いますよ」
「……………あと、俺は傘を持ってない」

673 :Come hell or high water.:04/02/01 19:40 ID:???

 理由にしては陳腐なんものだ。すぐそこで買えばいい。言った後で、麻生
はしまった、と思った。
 が、いついかなる時も、彼女は自分の想像を超える。

「それなら、私のがあるじゃないですか」
「…………………ハァ?」

 麻生がなにか言いたそうだったが、無視してグイグイ腕をひっぱて進むサ
ラ。はじめは抵抗したものの、観念したのか、ヤレヤレといった体で素直に
引っ張られる麻生。

 小ぶりでも雨は雨。二人でひとつの傘なので、どうしようもなくお互いが
濡れてしまう。それにこの状態は、世に言う相合傘というやつなワケで…。
 それでも、サラは気にせずに、麻生は気にしないフリをして、二人は雨の
中を進んでいく。
 もはやあきらめ顔の麻生は、いまさらながらこんなことを尋ねてきた。

「なあ、映画の題名ってなんてのだ?」
「…せ、先輩知らなかったんですか? ええと、ちょっと待ってくださいね…」

 サラはチケットを見る。題名のところには、赤い文字で英吾と日本語で書
いてある。おそらく原題と邦題だろう。

「ええと『Drenching couple』で、邦題は…“雨の日のデート”――」

fin.

674 :Come hell or high waterの中の人.:04/02/01 19:41 ID:???

 マガスペから書こう書きたいと思っていた二人。
 作中ではまだこんな関係ではありませんが、そこは気にせずにどうか一つ。
 それにしても麻生を動かすのが難しい…この漫画は男性キャラがどうにも
上手く書けない…いや、自分の実力不足な。要精進です。

675 :マロン名無しさん:04/02/01 19:42 ID:???
GJです。文の流れもよくて読みやすかったです
気になった事といえば改行空けが部分的に多すぎる事ぐらいでした。
リアルタイムでよませていただきました


でも、でも・・・・・・・・サラたんがぁあぁぁぁぁああああぁぁぁ。゜(゚´Д`゚)゜。ウァァァン

676 :マロン名無しさん:04/02/01 21:05 ID:???
GJ!麻生のキャラが良く出ていて良かったです。
サラたんが待っていた事を知った時の麻生にもへました。


677 :マロン名無しさん:04/02/01 23:05 ID:???
「最近の若者は携帯電話という便利な物を持っているため、こんな状況には陥りにくいのではないか?」
それが気になってしょうがなっかた漏れは、かなり年寄り臭いのでしょうか?
ただ、麻生のキャラは上手くたっていて、これはこれでいいと思いますよ。

678 :マロン名無しさん:04/02/01 23:29 ID:???
番号知らないんだよきっと。

679 :マロン名無しさん:04/02/01 23:56 ID:???
このスレ最大の問題点は、絶対本編と被らないという事だ。というか、ここで書かれた奴は作者が描けなくなる。
作者が同じこと思いついても、絶対編集がストップかけるね。
どんなにいいシチュエーションがあろうと、2ちゃんで書かれてた奴という汚名を着る事になるからな。

680 :マロン名無しさん:04/02/02 00:00 ID:???
>>679
大丈夫 チェックしてないから講談社は
じゃないと翔とかなんて・・・・・
むしろ本編じゃ恋愛話なんて絶対絡まないから安心という罠

681 :マロン名無しさん:04/02/02 00:06 ID:???
心配せずとも本編の展開はいつも予想の遙か斜め上。
追いつけるはずもなし、追いつくつもりもなし。

682 :マロン名無しさん:04/02/02 00:07 ID:???
>>680
そうか?担当が三人もいて、自分の仕事に関わりある項目を三人が三人とも見逃す可能性の方が低いだろうし。
騒がれたら自分の責任にされかねないんだぞ。


683 :マロン名無しさん:04/02/02 00:38 ID:???
別にどうでもいいです。スクランが楽しめるのならそれで結構。

684 :マロン名無しさん:04/02/02 01:33 ID:???
とんでもない心配性の>>679=>>682がいるスレはここですか?


685 :マロン名無しさん:04/02/02 03:23 ID:???
まぁ、被ってもいいから
尽タンの描きたいものを
描いてほしいもんだ。

686 :マロン名無しさん:04/02/02 16:17 ID:???
ついにこの日がやってきた。ついに花井春樹は塚本八雲と二人っきりになれたのである。
二人はベンチに腰掛けた後、少しの間をおいて花井が語りだす。
 
 花井「やっと二人で話せる時がきたね…。僕はこの日が来るのををずっと待っていたんだ。」
 八雲「………」

相変わらず八雲には、花井の心が透き通るように見えていた。この男の心と言動は寸分の狂いもない。
だが、いつもとは違う緊張感があった。
 
 花井「君を始めて見た時、僕の心はすでに君に動かされていた。一目見ただけで心底惚れてしまったんだ。」

さすがの花井も緊張しているのか、八雲の顔を見て話すことはできなかった。
それでも言葉を淡々と続ける。
 
 花井「君と出会ってからというもの、僕はいつも君だけを想っていた。ずっと君だけを見ていた。
    何をするときでも、君のことを考えていたんだ。それに…」

花井は何かに気がついたように、急に言葉を止めた。そう、こんな回りくどい台詞は花井には似合わない。

 花井「…いや、もう難しい話はやめよう。八雲君、僕の気持ちを聞いてくれ…
    僕は…、花井春樹は、塚本八雲をこの世の誰より愛している!!!
    僕と結婚してくれ!!」
全てを出し尽くした。渾身の思いをぶつけた。塚本八雲の反応はー

 八雲「………」

寝ていた。

晴れ渡った空の下、暖かい陽気が眠気を誘う
花井の言葉は風に流され、消えた。

〜完〜

687 :マロン名無しさん:04/02/02 16:21 ID:???
また短くてすいません。てか、長い話と真面目な話を書くのはどうも無理っぽいです。
…しかも題名まで入れ忘れてるし…鬱
ちなみに題名は『風と共に去りぬ』です。

688 :マロン名無しさん:04/02/02 19:23 ID:???
>>684
それが本当なら、書かれたくない展開をここに書きまくればイイってことか。

689 :マロン名無しさん:04/02/02 19:56 ID:???
>>687
二巻のおまけ漫画のノリですね。面白かったです。短くてもSS。
GJです。

690 :マロン名無しさん:04/02/02 23:01 ID:???
>>682
学生ヒッキーでネット中毒でもない上、仕事でもないのに
ttp://www.google.com/search?q=%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%96%E3%83%AB&hl=ja&lr=&ie=UTF-8&oe=UTF-8&c2coff=1&start=20&sa=N
これだけヒットするまでになった
のサイトを毎日欠かさずチェックするなんて無理ですよ。

(関係ないのや被ってるのもあるだろうが)

691 :マロン名無しさん:04/02/02 23:37 ID:???
つまんねえSSなんて書いてるんじゃあねえよ(プゲラ

692 :マロン名無しさん:04/02/02 23:38 ID:???
          http://1.????
         http://1.????????
        http://1.??.._?.._?????
       http://1.??.._.._????????
       http://1.??.._?????????
      http://1.??????????????
      http://1.?.._????????????
     http://1.??????.._??.._???.._??
     http://1.?????.._?.._.._?.._???.._?
    http://1.???????.._??.._?????.._?
    http://1.??????????????????
    http://1.??????????????????
     http://1.????????????????
      http://1.???.._?.._?.._?.._?.._??
     http://1.?.._?.._?.._?.._?.._?.._?.._.._?
    http://1.?.._?.._??.._?.._?.._?.._?.._?.._?
     http://1.??.._?.._?.._?.._?.._?.._?.._?

693 :マロン名無しさん:04/02/02 23:39 ID:???
ていうかね全員性格違うじゃあねえか、ただ名前を入れ替えた
SSだな、氏ね

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694 :マロン名無しさん:04/02/02 23:40 ID:???
はっきりいって全部SSとは思えない糞SSしかない、よって
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■■■□■■□■■■■■□■■■■■■□■■■■■■■
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695 :マロン名無しさん:04/02/02 23:41 ID:???
>>690
あなたのコメントはSSとはなんら関係のないものです。
何を意図してのことだかわかりませんが、控えてもらえませんか?
>>687
スクラン特有の雰囲気を巧みに現していますね。GJです。
題名もセンスがいい。短い作品を読むのはこれが初めてですが、十分堪能させていただきました。

696 :マロン名無しさん:04/02/02 23:45 ID:???
まさに

      ___  /   |        / ____  /    /
    /      /    |       /         /    /
 _/      /    _|     /          /     /
         /          /       /   |     /     /
       /          /       /    |    /     /
 ___/     ___/      _/    _|  ____/

697 :迫水天馬 :04/02/02 23:47 ID:???
あのさあ、僕もSSに登場させてくれない?
ロケットボーイズが打ち切りまじかなんだよ!!
いいでしょそれぐらい、お願いね。

698 :迫水天馬:04/02/02 23:50 ID:???
おい聞いてるのか世!!
それぐらいできるだろう!!!

699 :マロン名無しさん:04/02/02 23:52 ID:???
自作自演してんだから自分で答えてろよ

700 :迫水天馬:04/02/02 23:54 ID:???
>>699
自作自演なんて汚い行為は僕はしないよ♪
だってどうせ自演だろって言われるかもしれないしね。

701 :マロン名無しさん:04/02/03 00:20 ID:???
>>691 >>693 >>694 >>696
じゃあ、ここに来なければイイ。読まなければイイ。だろ?

他を当たってください (´∀`)ノ~

702 :マロン名無しさん:04/02/03 11:16 ID:???
てかマジやめてくれない、SS。
あんたにその技量ないよ、文章つまんないし。

703 :マロン名無しさん:04/02/03 12:26 ID:???
過去の実績からいってSSが評価されているからこそここまで続いてきたんだろ。
こんな荒らしの自作自演の発言で他の人の考えは変わりませんよ。
つーか、てめぇの荒らしコメン、トループしててつまんねぇんだよ。


704 :マロン名無しさん:04/02/03 14:17 ID:???
頼むからスルーしようよ・・・。

705 :マロン名無しさん:04/02/03 16:00 ID:???
この程度のSSで満足できる奴は幸せだな

706 :マロン名無しさん:04/02/03 16:53 ID:Mp/gJgj9
なぁなぁ、ここって奈良スレなのになに勝手にSS書いてるの?かくのなら当然奈良君を主役にするべきじゃあない?

707 :マロン名無しさん:04/02/03 16:59 ID:Mp/gJgj9
そうだそうだ!書くなら奈良きゅんを主役の話かけ!!!!

708 :マロン名無しさん:04/02/03 17:02 ID:???
激しくどうでもいいがID丸見えだぞ

709 :マロン名無しさん:04/02/03 17:08 ID:Mp/gJgj9
うんうん、そう思うよね君も(^O^)。やっぱり奈良君は世界一!! ずっと奈良君でいて欲しいな \(^O^)/。最高奈良(^^)/▽☆▽\(^^)、もう私だけのものになってぇ(^ε^)-☆Chu!!。

710 :奈良SS:04/02/03 17:09 ID:???
奈良「さて買い物にでも出かけるか」
そう言うと奈良は近くのスーパーまで夕食の材料を買いに行った。
そして、道路を渡ろうとした時トラックが暴走して奈良の方へきた
奈良「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
グチャッ 
と気持ちの悪い音がなったあと
そこには血まみれで原型をとどめてない奈良の死体があった。

糸冬



711 :マロン名無しさん:04/02/03 17:13 ID:Mp/gJgj9
おいおい( ̄□ ̄;)!!、奈良君はみんなのものですよ(*^_^*)。もう奈良君が大好きなにもわかるがちゃんとしようねo(^-^)o。

712 :マロン名無しさん:04/02/03 17:17 ID:Mp/gJgj9
うわ!とうとう奈良君のSSができたんだね!私感動しました、奈良君が命のつかって生命の尊さを描いた超大作です(T_T)、でも大丈夫!奈良君は何度でも蘇るからね(^.^)b

713 :マロン名無しさん:04/02/03 19:20 ID:???
ttp://www.42ch.net/UploaderSmall/source/1075788206.jpg

714 :マロン名無しさん:04/02/03 22:58 ID:???
奈良君の恋愛SSまだ〜
天満でも八雲でも沢近でも誰でもいいからさ〜

715 :マロン名無しさん:04/02/03 23:15 ID:???
きもいねこのスレ
脳内妄想話をただSSに書き換えた
オナニーSS、もう最悪…言ってよいよ・・・・

716 :雨宮ゆり子:04/02/03 23:34 ID:???
>714 私も奈良君の恋愛SS読みたいわ…でもあいては私

717 :マロン名無しさん:04/02/03 23:59 ID:???
自作自演荒らしもここまでいくと可哀相になるな

718 :マロン名無しさん:04/02/04 00:31 ID:???
どこが自演荒らしなんだよ(プゲラ


それにしてもほんとここのSSはつまらないな

719 :マロン名無しさん:04/02/04 00:43 ID:???
釣(ry

720 :旭山隆太郎 :04/02/04 01:18 ID:???
>>698
おい!天馬
お前こんなところで油売ってるんじゃあないぜ
俺達はロボットを作るという夢があるじゃあねえか!

721 :マロン名無しさん:04/02/04 01:19 ID:???
で奈良君をかっこよくかいたSSはまだなんですか?

722 :マロン名無しさん:04/02/04 01:59 ID:???
荒れて欲しくないと切願するやつらは、
こいつらを無視して、いつもどうりのSSスレを展開してくれ。

723 :マロン名無しさん:04/02/04 02:34 ID:???
なんだよ、俺が荒らしてるみたいないいかただな(プゲラ

しかし糞SSなんだから少しはやめろといいたくなるような出来なのに
キャラ萌えだけ読んでるってだけだな、最悪〜

724 :マロン名無しさん:04/02/04 03:18 ID:???
そうして一年が過ぎた。
天満ちゃんは烏丸を追っかけて転向してしまいましたとそ。

屋上で空を見上げる播磨
 あれから僕達は何か変わったのかな
  播磨の尻を愛撫する奈良

「・・・」
「播磨きゅ〜ん!!あんな女の事なんか忘れてボキと愛を語ろうョ!」

奈良END

725 :マロン名無しさん:04/02/04 03:25 ID:???
>>687
遅ればせながら・・・ご苦労さまでした。
私的には短いSSのが技量高くないとできないと思うんですけどね。
短いSS=ショートショートってことでこれからも投下願います。

726 :マロン名無しさん:04/02/04 08:28 ID:???
一瞬724に対するレスかとオモタ

727 :マロン名無しさん:04/02/04 11:04 ID:???
小ネタ二発目いっきまーす。


728 :マロン名無しさん:04/02/04 11:06 ID:???
「くっ……八雲!大丈夫!?」

―――辺りには着弾の衝撃か土煙が舞っている。塚本姉妹の乗るMSは、索敵行動中に敵の
MS小隊に包囲されると言った致命的なミスを犯してしまい、局地的な戦闘に巻き込まれて
しまったのだ。。
敵の砲撃を逃れ、やっとの思いで辿り着いた荒地の岩石地帯。そこにも容赦なく敵の砲撃は
撃ち込まれて行く。

ヒューー……ドーン
ビリビリと空気を振動させるプレッシャーの中、天満はインカムに向かい必死に呼びかける。
天満はモニター越しに辺りを確認するが、八雲の機体は確認できないでいた。
「八雲!八雲!!」
周波数を変えて何度か通信を試みるが相変わらず八雲からの返事は無い。
『確か…敵の小隊長機には見覚えが…。まさか…あの!?』
数瞬の迷い。それは事態を悪化させるには十分な時間だった。

「アルファより小隊各位へ連絡!ブラボー、チャーリーは右翼から、デルタ、イプシロンは
左翼に回り込め!私はここから援護射撃を行う!」
「了解!」
小隊長機から指示を飛ばし、戦況を冷静に観察する人物の口元には勝利を確信したのか、
微かに笑みがこぼれている。
彼女の指示通り、友軍機は二手に分かれ岩山を迂回し獲物を追い詰めようとしていた。
その時彼女のモニターに金属の反射光が写る。
「――そこっ!!」
操縦桿のトリガーを引き絞る指先。そこには確実な手応えが残っていた。

729 :マロン名無しさん:04/02/04 11:07 ID:???
――漸く砂煙が薄れてきたモニターに八雲の機体が写る。
彼女の機体は足を吹き飛ばされ自分では動けないようだ。

「八雲っ!」
天満がレバーを倒し、一気に駆け寄ろうとしたその瞬間、彼女の機体を襲う一筋の閃光。
凄まじい衝撃が天満の機体を包んでいた。

「や…やくも…」
呟く天満の耳に懐かしい声が聞こえる。

「――姉さん」
「八雲?無事だったのね!」
「…もう辞めてもいい?それに……部長も」
「えー、つまんなーい」
「だって…」
「塚本姉妹の姉はこんなにノリが良いのに妹は…。まあ楽しかったよ。また今度ね」
「うん!晶ちゃん、またねー」
「……また?」


Fin

730 :マロン名無しさん:04/02/04 11:07 ID:???
と言う訳で小ネタ二発目です。
某スレの某コテの発言を元に書いてみました。

731 :マロン名無しさん:04/02/04 11:40 ID:???
っぷ、つまんなーい
だって奈良君がでてないんだもの〜

732 :マロン名無しさん:04/02/04 12:29 ID:???
SSいらね。糞SS万歳ですか

733 :マロン名無しさん:04/02/04 13:07 ID:???
このスレ







終了

734 :マロン名無しさん:04/02/04 13:25 ID:sBSJnG5w
自作自演荒らし死ね

735 :マロン名無しさん:04/02/04 13:32 ID:???
まじで死んで欲しいよね
自作自演でSSと評価してるやつ
あたまどうかしてるんでないの?

736 :UNSTOPPABLE:04/02/04 14:14 ID:???
 キーンコーン・・・
 ん?授業が終わったのか。

 う〜ん、眠い・・・
 俺、播磨拳児。授業なんてカツアゲ・テストの次に必要の無い代物だと考えている男だ。
 学校なんて、愛しの天満ちゃんさえいれば今は他はいらねぇもんだ。
 そんな彼女と唯一教室を別にする授業、世界史が今終わった。
 さ〜て、水でも飲みに行くか。金も無いことだし。
 それにしても、やけに柔らかな日差しが、目に染みるな・・・


737 :UNSTOPPABLE:04/02/04 14:16 ID:???
 ん?ちょっと、待て・・・目に染みるだと?
 それに気のせいだと思いたいが、俺の周りにいる生徒の視線が、やけに俺を見ていることも気になる。
「播磨君」
 茶褐色の髪を肩まで伸ばしている、隣の席の女子生徒―名前は何だっけ?―が急に俺に話かけた。
 ヤーメーテークーレー
「今日は、サングラスはかけないんだ?」
 やっぱり・・・
 忘れてたぜ。授業中、机に伏して寝る時は、サングラス外して寝ているんだった。
 そんな事に数十秒経ってからじゃないと気がつかない俺は、天然バカなのか?

738 :UNSTOPPABLE:04/02/04 14:17 ID:???
 やっぱり、俺はバカだった。
 サングラスをどこに置いたか、記憶に残していない・・・
 くそ・・・面倒だ。
 まずは、常識として机の上に置いては――ないな。
 夏服の、左胸ポケットの中・・・無い。
 椅子の下に敷いてある―天満ちゃんに、今でも注意されてしまう。
 まぁ、話すキッカケを作っているんだがな―カバンの中はと・・・無いな。
 手で探したが、机の中にしまい込んだ――様子もない。
 意外と、某アニメの一本毛の祖父さんみたいに、デコの上にかけてあるとか?
 ・・・あるわけがないだろ!第一、それなら隣の子が俺に教えてくれているはずだ!
 じゃあ、サングラスはどこへ消えた・・・?


739 :UNSTOPPABLE:04/02/04 14:19 ID:???
 くそ、どうやら俺が寝ている時に、誰かが俺のサングラスを―どうやったかは分からんが―持っていったらしいな。
・・・そうでなければ、無くなる意味がわからん。
 前の授業が選択科目だったのは不幸中の幸いってやつか?
 居場所を聞く人数がだいたい半減したしな・・・
 と言っても、普段から話をする奴なんざ、それこそ一桁だ。
 まずは・・・うーん・・・話かけねばいけないのか、俺?
 今、こいつからのプレッシャーが非常に強くなってきているのに?



740 :UNSTOPPABLE:04/02/04 14:20 ID:???
「よぉ、沢近」
「何よ、ヒゲ。今、忙しいから用なら後にしてくれる?」
 このヤロウ・・・人の顔見て話せよ!と言いたいんだが、コイツとやりあうとロクなメ
―この間も、スカートの中見たでしょと、訳も分からず殴られたし―に合わないので・・・そこは、我慢ガマン・・・
「ノート写すのは後にして、少し話を聞いてくれ!」
「何よ・・・っ!」
 ・・・なんだ、その衝撃的映像を見たような顔は?
「驚いた・・・アンタってそんな顔してたんだ」
「悪かったな・・・どうせ、俺の顔はお前の範疇には入っていないんだろうが?」
「少しだけ、ランクは訂正してあげるわよ。でも・・・今日はサングラス外してるのね。なんで?」
「それなんだけどよ・・・俺のサングラス、誰が持って行ったか知らないか?」
「知らないわ・・・悪いけど、授業中はアンタの顔を見てる暇なんか、無いんだから」
「それもそうだな・・・わりい、邪魔したな」
 沢近・・・は、サングラスを持っていなかったか・・・次は、あの常に冷静な女だな。
 俺は沢近に、あの女の居場所を聞くと、教室を後にした――出て行きたくはないが。
 その時、背後からほんの微かな声で「バカ…」と聞こえたような気がした。
 何か分からないが、よわった・・・


741 :UNSTOPPABLE:04/02/04 14:21 ID:???
 廊下には出たくなかった。
それに・・・あの女―確か、名前は高野だったような―が居る場所にも行きたくない。
 よりによって・・・茶道部の部室とは。
 チッ、周りが教室にいる時よりもザワついてきやがった。俺、目つき悪いからな・・・
 そこの女、なにヒソヒソ話してやがる!俺が一体何をした!
 このまま、ゆっくり歩くとタップリ三分はかかるか?
 走るか?顔を晒して、他の生徒を無闇に恐がらすこともないだろう。
 空きっ腹には辛い・・・


742 :UNSTOPPABLE:04/02/04 14:22 ID:???
 ガラガラガラ・・・
「おや・・・?この時間帯にしては、珍しいお客様だな。どうしたんだい拳児君?」
「絃子ひとりか?他には誰もいないのか?」
「そうだが」
「邪魔したな・・・」
「いきなり来て、それはないだろう拳児君。まぁ、かけたまえ」
 強制かよ・・・
「紅茶とコーヒー、どちらにするかね?」
「コーヒーくれ」
「すまない。よく聞こえなかった。もう一度言ってくれないか?」
「コーヒーだ!」
「紅茶だな」
 テメェが紅茶を煎れているからか!


743 :UNSTOPPABLE:04/02/04 14:23 ID:???
 俺はこんな所で一体何をしてるんだ?絃子と二人、面と向かって紅茶を飲んでどうするんだ?
 時計を見れば、もう休み時間が終わってしまう。もう四時間目が始まってしまうぞ。
 愛しの天満ちゃんとのお話時間が俺を待っているというのに!!
 俺は、時間を惜しむべく、絃子に率直に意見を述べた。
「絃子、高野がここに来なかったか?」
「いや、来なかったが・・・彼女がどうかしたかね?」
「俺のサングラスを知らないか、聞くんだよ」
「もし、彼女がその事を知らなければどうするつもりかな?」
「どうするって・・・サボりに決まってるだろ。残りの時間、顔をブラしまくって授業に出席しろって言うのか?」
「いやいや、そうは言わない。ただ、私個人としては、そのままで出席しても君にとってなんらの悪影響はないと思うのだが・・・?」


744 :UNSTOPPABLE:04/02/04 14:24 ID:???
「絃子・・・この間お前に話しただろう?俺と天満ちゃんとの馴れ初めの話をよ。もし、今俺の顔を見て、
彼女が『あの時の変態さん』って思えば、俺はどうなる?死ぬぞ」
「やれやれ・・・彼女の勘違いも秀逸のものを感じるが君の勘違いも中々のものだな」
「勘違い?俺が何を勘違いしているって言うんだ?」
「いやいや・・・別に、気にしないでくれたまえ」
 そう言われると、余計に気になるものなんだが・・・何分、時間が無ぇ。
 会話が途切れたので、俺は紅茶を一気に飲み干すと、すぐさま部室を出ようとした。
 だが・・・
「待ちたまえ、教師としては君が授業をサボる事は、見過ごせない」
「じゃぁ、どうするんだよ?やっぱり、ブラせってのか?」
「ようは、塚本君に素顔を見られなければいいのだろう?ということは、別な物をかけていくといい訳だ」
「何か、他のサングラスが有るのか?」
「おや、なぜかこんな所に眼帯が二つ有る。これを掛けてみてはどうかな」
「・・・邪魔したな。紅茶美味かったぜ」
「冗談だ冗談。そんな事も分からないとは、幾分面白みにかけるぞ拳児君。」
「お前の場合、冗談に聞こえないんだよ!!」
「・・・まぁ、それはいいとして、私が持っているサングラスはこれだけだ」
 そう言うと、絃子は俺に映画『レオン』に出て来た、黒色の丸サングラスを手渡した。
「あと、これも言っておこう。高野君なら体育館だ」
「それを早く言え!」



745 :UNSTOPPABLE:04/02/04 14:27 ID:???
 ・・・ハァ!
 ・・・・・・ハァハァ!
 体育館から、2―Cまでに必要な時間およそ、考えた事もなかった。
 ただ分かっているのは、後残り一分。
 体育館へ行く途中で、高野にバッタリ会った。やっぱりアイツが持ってやがった。
文化祭での演劇に使うのに、少し借りたそうだ――どんな劇なんだ?
 まぁそんなことはどうでもいい。とにかく、返せと俺が言ったら、
「どうせ、教室で会うから塚本さんに渡しておいた・・・」
 だとよ!最悪の展開だ・・・天満ちゃんが俺のサングラスを持っている・・・ヤバイ。
 どうすりゃいいんだよ!ゆっくり歩きたいが、走らなければならないこのジレンマ!
 チッ、もう教室が見えてきやがった。
 開けたくねぇな〜・・・ガラガラガラ。


746 :UNSTOPPABLE:04/02/04 14:28 ID:???
 もう時間が無い!一気に行くぞ!
「塚本!」
「どうしたの播磨君?」
「俺のサングラス返してくれ!」
「え・・・播磨君のサング――」
「そうだ!」
「私、播磨君のサングラス持ってないよ?」
 へ?じゃあ、サングラスはどこへ消えた・・・?
 キーンコーン・・・
 ガラガラガラ・・・
「ほーら、生徒諸君。授業を始めるぞー」
「うわっ、刑部先生もう来たよ」
「何か、今日は早くない?」
 どこかで、誰かがそんな事を言った。
 四時間目が始まった。



747 :UNSTOPPABLE:04/02/04 14:30 ID:???
 授業の間中、ずっと俺は考えていた。
「おや、播磨君。今日は随分とお洒落じゃないか」とか「ハイ、この問題を・・・播磨君」などの言葉責めにも必死に耐えながらだ。
 つまり、俺は罠に嵌められたという事だな。冷静に考えてみれば、高野はどうか知らんが、
 絃子は確実に俺の中の塚本図式とアイツの中の塚本図式を巧みに利用して、俺を罠にかけやがったという事だ。
 高野もどうか分からんが――第一、三時間目は選択科目で教室が別なはずだ。
 仮に、廊下で天満ちゃんと会っても、その時はまだサングラスを返せないはずだしな・・・
 それなら・・・
「どうせ、教室で会うから塚本さんに渡しておいた」
 なんて、面倒な事をしたんだ?アイツ常にポーカーフェイスだから――ギャンブル強そうだな――
 何を考えているか分からない所があるからな。直に、俺に返せばいいだろうに。
 まぁ、アイツの言うとおりどうせ教室で会うことにはなったんだがな。
 ・・・と言うか、会わざるを得なくなった。



748 :UNSTOPPABLE:04/02/04 14:32 ID:???
 ガラガラガラ・・・
「は・・・りまさん?」
「アレ、播磨先輩?どうしたんですか、今日は?」
「1−Dの連中に聞いたら、たぶんここなんじゃないかって言われたから来た」
 俺の方へと振り向いた彼女たちは、少し驚いたようだった。特に妹さんが・・・
「今日は、違うサングラスをかけてきたんですね?男の人に言うのもなんですけど、結構可愛く見えますよ」
「やめてくれよ。今日だけで、丸サングラスは十分だ。もう恥ずい思いは沢山だ」
 俺がそう言うと、その理由を知っているからだろう。二人はほんの少しクスクスと笑ってくれた。
 こういう場面ではお二人さんの方が俺から言わせると、可愛いと思えてしまう。
 何故だ?俺には天満ちゃんがいるというのに。
「今日は妹さんに話があってきたんだ」(赤くなってないだろうな?)
「わ・・・たしですか?」
「ああ。高野から俺のサングラス預かってないか?」
 こくりと彼女は頷いた。


749 :UNSTOPPABLE:04/02/04 14:33 ID:???
「よかった!じゃあ、俺のサングラスはどこにある?」
「ハ、ハイ。私、持ってきます」
 と妹さんは、席を立つと、自分の鞄の中を探り始めた。
 ・・・長かった。本当に長かったぜ・・・
 もう、こんなサングラス二度とかけねぇぞ。
 俺はおもむろに、かけていたサングラスをはず――
「有りました。これ、ですか?」
「オオ、サンキュ・・・って妹さん?」
 それどころか、サラちゃんまで何をそんなに驚いているんだ?振り向いた俺に二人とも、目を少し見開いている。
「わ、悪い!怖がらせてしまったか。俺、目つき悪いから・・・ゴメンな」
「ああ!ダメですよ先輩!その顔をもっとよく見せてください」
 へ?もっとよく見たい?・・・かけ直そうとした、丸サングラスを取り上げて、サラちゃんはそう言った。
「へぇ、播磨先輩の瞳って、想像してたものよりずっと可愛いですね。なんだか、見ていて安心しちゃう。ねぇ、八雲もそう思うでしょ?」
 可愛い・・・?その言葉に何故かこころが恥ずかしくなっていくのが分かる。しかし、妹さんはコクリと頷くと、俺の耳を疑うような言葉を言った。
「綺麗・・・」



750 :UNSTOPPABLE:04/02/04 14:36 ID:???
「へ?綺麗・・・」
 問い直した俺の言葉を聞いていないのか、妹さんはジッと俺の顔を見ている。
 サングラスを持ったまま、ぴくりとも動かない。
「い、妹さん?」
「おーい、八雲ぉー?」
 俺とサラちゃんに呼びかけられると、やっと妹さんは我に返った。
「す、すみません!こ・・・コレ」
 そう言ったきり、妹さんは下に俯いてただ俺にサングラスを差し出すだけでただの一言も言わなくなった。
「オ、オウ。ありがとう」
 何やら急に恥ずかしくなって、そそくさとサングラスを交換すると――サラちゃんはもっと見ていたいと言っていたが見せモンじゃないし――
 俺は、二人の食事をこれ以上邪魔してはいけないと思い、別れを告げて、部室を後にした。
 
 ガラガラガラ・・・
 よわったな〜あんなに見つめられると、俺までドキドキしてきやがった。
 ん?よわった?何がよわったんだ?別に顔を見られることぐらい、何ともないだろうが・・・?
 まぁ、いいか。そんな事気にしても仕方がない。
 この事は忘れようと、俺は昼飯を飲むべく、全力でグラウンドへと向かった。

                  −了−


751 :マロン名無しさん:04/02/04 14:38 ID:???
以上です。
感想など、ございましたらお願いします。

752 :マロン名無しさん:04/02/04 14:38 ID:???
ながすぎやああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああ

ああああああああああああああああああああああああ

753 :マロン名無しさん:04/02/04 14:39 ID:???


このスレ最悪



  

754 :マロン名無しさん:04/02/04 14:41 ID:???
っぷ、オナニーSSここに頂点極まるって感じだな
奈良は登場しないしなんだよこの糞SS
だめさ加減がすばらしいってかんじ
無理だねこんな糞糞糞SS

755 :マロン名無しさん:04/02/04 14:41 ID:???
荒らし行為がひど過ぎるので、荒らしコメント全てを対象に削除依頼を出させていただきます。

756 :マロン名無しさん:04/02/04 14:42 ID:???
ひどいのはお前だ
感想いってやってんのに荒らし扱いするのはなにごとだ

757 :マロン名無しさん:04/02/04 14:48 ID:???
そうだそうだ、一人の意見でみんなの意見と勘違いするなぼけ

758 :マロン名無しさん:04/02/04 15:31 ID:???
とりあえず、削除依頼は取り止めました。
他の方で、どうしても彼の行為に我慢のできない方は、熟考の元、削除依頼、アクセス禁止依頼を検討してください。
それと、ここで荒らし行為をしている者は一人です。
SS職人の方は気分を悪くしないでください。

759 :マロン名無しさん:04/02/04 15:46 ID:???
>>758
心の目で透明あぼーん汁。
下らんのにイチイチ反応してたらキリないぞ。
削除依頼はこの程度じゃ普通は通らんし、アク禁なんぞお目にかかるほうが珍しいレアな例だ。

基本的に煽られ耐性のない香具師が「削除依頼」「アク禁」の単語を用いだすってのは
荒らしてるほうにしてみれば思う壺だ、覚えとき。

760 :マロン名無しさん:04/02/04 15:50 ID:???
>>759
わかりました。以後気を付けます。

761 :マロン名無しさん:04/02/04 15:58 ID:???
>>751
お疲れ様です。最初隣子×播磨かと思ってましたが、早計でした。
少し気になった点を挙げると、播磨は決して「沢近」などとは呼
ばずに「沢近サン」と敬称を付けるんじゃないかと思うんですが、
もしかして本編で大きな動きがあったのかな?
個人的には魅惑のシチュでした。

762 :マロン名無しさん:04/02/04 18:18 ID:???
>>751
脈絡がないし、少し文章がくどい。
…ような気もするが、
冒頭の「俺、播磨拳志」
にワロさせてもらいました。

763 :マロン名無しさん:04/02/04 21:10 ID:???
「俺、播磨拳児」

764 :林田亀太郎 :04/02/04 21:44 ID:???
やあみんな!今日は君達にお願いがあってきたんだ
それは僕のSSを書いてほしいんだ!待ってるよ!

765 :マロン名無しさん:04/02/04 22:08 ID:???
>751氏
登場キャラを欲張ることはいいことだ。各人の反応で楽しめるし。
でも、長かった割に終わりがあっけないせいで損してるかな?

766 :マロン名無しさん:04/02/04 22:09 ID:???
※注意
即興で単発ネタ。ガンダム知らない人ごめんなさい。


《投下》

767 :マロン名無しさん:04/02/04 22:09 ID:???
>>751
個人的に気になった点は下の二点です。
・高野が八雲にサングラスを渡した理由がよく分からない。
・作中に美琴が出て来ない
後者は自分のわがままです。スルーしといて下さい(ry
前者は自分の読解力がないせいかも知れませんが>>747の説明ではちょっと分かりにくいです。
もうちょっと分かり易い説明だったら良かったのかな?
他は総じて良かったと思いますよ。
萌えたぜ、GJ

768 :高野の用心棒 1/1:04/02/04 22:10 ID:???
高野晶には最近疑問に思う事がある。
「天満の髪のあの部分は、なんであんなにぴょこぴょこ動くんだろう?」
 しかもどうやら感情の変化によって上を向いたり下を向いたりするらしい。

―――まさか、サイコミュ?

 精神波で動いているとすればまさにそれだ。
だが、もしそうであれば彼女はニュータイプだということになる。

 そんなはずはないとわかっているつもりなのに、つい確かめてみたくなった。
「ねえ天満、あなた超能力って信じる?」
 UFOに憧れたり河童の目撃談を語ったりする彼女には聞くだけ野暮な質問だけれど。
「もちろん! でも私には才能ないみたい。スプーン位しか曲がらなくて……」
 人類の革新は宇宙世紀以前から始まっていたようです。
まさか本当に超能力者だったなんて! フラナガン機関があれば絶対連れて行くのに。

「……じゃあ、人と人とは言葉を介さずともわかりあえると思う?」
「んー。よくわかんないけど、八雲となら喋らなくてもツーカーだよ!」
 姉妹限定? カテゴリーF? 晶の思念が渦巻く。
ツーカーなのは八雲の読心能力の賜物なのだが、そんなことを晶が知るすべはない。
「ありがとう。なんだか貴女のおかげで新しい世界が開けた気がする」
「なに? 大げさだよ晶ちゃん。でも何かのお役に立てたのなら嬉しいな」

 その才能が覚醒する時代が来るまで見守ってあげよう。そう決めた。

 ―――それ以来、教室内で天満を見つめる人間が、ひとり増えた。
《おわり》

769 :マロン名無しさん:04/02/04 22:14 ID:???
>>751
お疲れ様!個人的に、素顔はかっこいいがそれを自覚していない播磨、という設定が好きなので、
楽しんで読めました。途中の「ブラす」ってのはバラすの間違い?
二回出てきたからそういう言葉があるのかと心配になった。

770 :マロン名無しさん:04/02/04 22:26 ID:???
つまらない

よって








狩猟






771 :マロン名無しさん:04/02/04 22:26 ID:???





              奈良出せよ





  

772 :マロン名無しさん:04/02/04 22:28 ID:???
ねえねえ奈良君の登場まだ〜

楽しみに待ってるんですけど|!!!

773 :マロン名無しさん:04/02/04 22:44 ID:???
折れも長年2ちゃんやってるが、ここまで固執して荒らす香具師は始めてみたよ
だが、あまりにワンパターン過ぎて美しくないな

ラウンジやヲチ板にいって修行してきた方がいい。嵐経験者としてこのレベルの低さは痛いな
見ているほうが恥かしい

以上、スレ違いすまんな

774 :マロン名無しさん:04/02/04 22:57 ID:???
武装錬金の17時間と同じ位凄いやつだな…
荒らしの内容は低レベルだけど

775 :マロン名無しさん:04/02/04 23:07 ID:???
sageずにリクエストしてくれたら奈良SS書いてやるよ

776 :マロン名無しさん:04/02/05 00:10 ID:???
キャラネタも酷いけど、ここも結構嫌な感じになってるな。
どうせ同じやつが貼りついてるんだろうけど

777 :マロン名無しさん:04/02/05 04:05 ID:???
播磨も花井もいいんだけどねぇ

肝 心 の 奈 良 はど う な っ た の ! ?

本当にSS作ってくれないの?!

778 :マロン名無しさん:04/02/05 04:07 ID:???
>>775
ご・・・ごめんなさい!勢いであげてました!!!m(--)m
じゃあリクエストで奈良君のハーレムSSを10レス以上使ってお願いしますね
じゃあ楽しみに待ってます!!!!!!!!

779 :マロン名無しさん:04/02/05 04:09 ID:???
ねえまだ?ねえまだですか?
早くしてくださいよ、待ってるんですけど
温厚な僕でもこれ以上時間かけると許しませんよ

780 :マロン名無しさん:04/02/05 04:10 ID:???
もう切れた、奈良君のSSでるのを待ってたのに
こんなに気分を害したことはない

781 :マロン名無しさん:04/02/05 04:12 ID:???
自分で作れよ

782 :マロン名無しさん:04/02/05 04:25 ID:???
いやだよう!自分が作ったって感動もひとつもないじゃあないか!
奈良君のすばらしさはみんなよくわかってると思うけど
そんなにスクランが好きなら奈良君SSだって沢山かけるでしょ!

783 :マロン名無しさん:04/02/05 08:44 ID:???
構うな

784 :マロン名無しさん:04/02/05 08:57 ID:???
>751
遅ればせながら、GJ! あー、本編でもイベント起きてくれねぇかな。

785 :マロン名無しさん:04/02/05 09:59 ID:???
グラサン外した播磨って原作じゃ何巻あたりで
見れるんだっけ?

ちょーどその回見損ねちゃったから教えてくだされ

786 :マロン名無しさん:04/02/05 10:35 ID:???
一晩あけて、改めてここに来ますと…ホッと一息ついてます。
>>769さん。
これは、顔を横にふるふるしまくる状態をさそうと、勝手に自分で考えたものです。
分かりづらくしてすみません。
>>767さん。
実は、高野晶は1−Dの演劇の作品を作った人という設定の下に、書いていったのですが、
体育館での播磨と八雲の行動が思いつかなかったので、廊下でバッタリ会ったという設定にし直しました。
でも、結果的に説明不足が否めないのは〜〜・・・すみません。
後、もし播磨の選択教科が日本史だったら、また違った内容になっていたかもしれませんし、
沢近サン(>>761さん。以後、つけていきます^^;)や高野さんのかわりに動いていたかもしれません。


787 :マロン名無しさん:04/02/05 10:45 ID:???
>>785
しょっちゅうはずしてるから、
どの巻でも見れると思うよ。

788 :マロン名無しさん:04/02/05 10:49 ID:???
ところで奈良君の登場SSはまだでしょうか?

だめですね…なってませんねこのスレは…

789 :マロン名無しさん:04/02/05 12:15 ID:???
なんか荒れてるなw
奈良スレのっとったから初代はしかたないが
次スレもこのタイトルにしたのにも問題はある。
荒らしはよくないが奈良スレと立てた以上は奈良の話題が出ても文句言えないだろ。
みんながみんな初代からいるわけないし。
はっきりいって>>1は軽率だし、その1がこのスレタイで立てるように促した住人にもこの現状の責任はある。

790 :マロン名無しさん:04/02/05 12:28 ID:???
馬鹿野郎!!!どこが>>1さんの軽率な行動なんだよ!!!
このスレを熟知してないで勝手な発言はやめてくれません!?

791 :マロン名無しさん:04/02/05 12:29 ID:???
奈良がでない
それはこのスレの恥部とも言える
はやく奈良だせさもなくばSSなんて書くなぼけ

792 :マロン名無しさん:04/02/05 13:01 ID:???
熟知してない人の客観的な意見ですよ。

793 :マロン名無しさん:04/02/05 13:35 ID:???
ここまで荒れるんだったら次スレは週間の板の方に戻したほうがいいかもしれないな。
自作自演防止のために。

794 :マロン名無しさん:04/02/05 13:46 ID:???
今度はどうやって隠す?
播磨拳児燃えスレッド?スクラン展開予想スレッド?
隠すとき、一斉にほかのageてもいいスレッドをあげれば削除依頼されにくいよ。

795 :マロン名無しさん:04/02/05 13:50 ID:???
普通にSSスレで立てれば問題ないのでは?

796 :マロン名無しさん:04/02/05 13:55 ID:???
SSじゃ削除されてしまうよ。

797 :マロン名無しさん:04/02/05 13:57 ID:???
最悪の場合、美琴スレ2として…

798 :マロン名無しさん:04/02/05 13:57 ID:???
クラウンなんかはダメかな

799 :マロン名無しさん:04/02/05 14:10 ID:???
何で削除されるの?板違いだから?
だったら立てれる板にすればいいだけ。

800 :マロン名無しさん:04/02/05 14:28 ID:???
IDを表示させるのが目的だから……


801 :マロン名無しさん:04/02/05 15:41 ID:???
少年漫画板にはったら削除されるに決まってるでしょ
それぐらいもあんたらわからないのですか?
奈良君を追い出そうたってそうはいきませんよ

802 :マロン名無しさん:04/02/05 15:43 ID:???
ていうかねSSを書くのが問題なのですよ
そんなの自分のHPでオナニーSS作ってればいいんですよ

803 :マロン名無しさん:04/02/05 15:44 ID:???
まあ奈良君さえ出してくれれば許してあげますけど(プゲラ

804 :マロン名無しさん:04/02/05 15:51 ID:???
そうだ、そうだ!奈良君さえ出てくれれば荒れないよ!!
私がそう言ってあげる!!

805 :マロン名無しさん:04/02/05 16:16 ID:???
最悪2ちゃんから外すか。
分校に設置して「.htaccess」と「忍者解析」でもつけて厨は追い出すとか。

しょせん2ちゃんの中でだけ威張ってるような奴だしな

806 :マロン名無しさん:04/02/05 16:54 ID:???
>>805 それで変なのいなくなるのは歓迎だけど管理が大変とかそういう問題は平気なのですか?
hp知識はゼロなんで

807 :マロン名無しさん:04/02/05 17:04 ID:???
ププ、俺を追い出そうなんて100年甘いよ
ネット喫茶に入り浸って奈良君の活躍を見守るまで
ずっと頑張るよ!!!!!

808 :マロン名無しさん :04/02/05 17:53 ID:???
>807
なんか…可哀想な人…

809 :マロン名無しさん:04/02/05 17:54 ID:???
ネット喫茶ってログとカメラ撮影してるから自宅でやるより危険ってしらないんだな。
まぁ いったことないだろうし

>>806
うざければ弾けるし 分校以外からのアクセスを防げばいい
あまりにしつこかったら楽々通報
本スレにSS書き場とかけばいいと思うし。

ただ人は少なくなりそうだけど

810 :マロン名無しさん:04/02/05 18:40 ID:???
奈良君の活躍するSSはまだですか?
できればヒロインは天満がいいな♪
でもハーレムSSも捨てがたいよね♪

811 :マロン名無しさん:04/02/05 21:50 ID:???
>>809
次スレのタイトルに奈良を入れなきゃいんじゃねーか?
「だしぬけに播磨萌えスレッド」とかさ

812 :マロン名無しさん:04/02/05 22:25 ID:???
やはり、前スレのように隠れキリシタン形式は無理なのだろうか?

813 :マロン名無しさん:04/02/05 22:26 ID:???
奈良なんて空気みたいな存在、今更どうだっていいんだよ。

というわけで…
NGワード推奨>奈良君


814 :マロン名無しさん:04/02/05 22:27 ID:???
荒らしているヤシは、奈良に自分を重ねているキモヲタに違いない。

815 :マロン名無しさん:04/02/05 22:28 ID:???
>>813
そんなことわざわざ書いたら単細胞だからまた荒らしにくるぜ

奈良どころか奴自体空気みたいなもんだと思えばいい。そろそろ飽きたし
脳内あぼーん汁

816 :マロン名無しさん:04/02/05 22:35 ID:???
今日も奈良君のSSはまだかな






ぶりょ

817 :マロン名無しさん:04/02/05 22:56 ID:???
だからなんでスクールランブルSSスレとかにしないんだ?
はっきりいいって奈良厨沸いたとしても呼び寄せてんのはそのスレタイだぞ。
現状を理解しろよ。

818 :マロン名無しさん:04/02/05 22:57 ID:???
荒らしがいる限り、奈良のSSは永久に書かれることはない。
むしろアンチ奈良が増えただけ。


実はそれが狙いか…!?

819 :マロン名無しさん:04/02/05 22:59 ID:???
次のスレタイは

【旗】スクラン播磨燃えスレッド【おにぎり】

820 :マロン名無しさん:04/02/05 23:01 ID:???
>>819
普通にSSスレにしようよ

今度は「播磨さま」とか言いだすの丸わかり

821 :マロン名無しさん:04/02/05 23:03 ID:???
またえらいキモい香具師がでてきたなあ。奈良好きを謳ってるなら他人に頼らずに
自分で書いてりゃいいだろう。文句言う前に行動起こせよなあ。
相手にするなといわれてもウザイから言わせてもらった。

822 :マロン名無しさん:04/02/05 23:04 ID:???
やっぱり、次もサロンじゃなきゃダメ?ID非表示はつらいよ。

823 :マロン名無しさん:04/02/05 23:04 ID:???
つか前スレでもスレタイに奈良入れようって言ってたのは少数だろ。

824 :マロン名無しさん:04/02/05 23:05 ID:???
>>819
そのスレタイだと
播磨×沢近と播磨×八雲のSS以外スレ違い!
とか言い出す厨が沸くおそれあり。

825 :マロン名無しさん:04/02/05 23:07 ID:???
>>820同意
現状を理解できていない古が一番性質が悪い。

826 :マロン名無しさん:04/02/05 23:09 ID:???
いや別にスレタイを何にしようが荒らしてくるだろ

827 :マロン名無しさん:04/02/05 23:11 ID:???
播磨萌えとか書いて 「はりま書け」だと削除対象にならない
SSスレだとスレ違い

828 :マロン名無しさん:04/02/05 23:12 ID:???
大義名分ってのがある。
こちらにも付け入れられる隙があるってのが問題なの、わかる?
どーせとかいって荒らし呼び寄せてんのはお前みたいなやつなんだよ。

829 :マロン名無しさん:04/02/05 23:15 ID:???
>>828
よくわからん…

830 :マロン名無しさん:04/02/05 23:20 ID:???
今現在のスレタイ、読めるよな?読めるものとして話を進めるぞ。
そのスレタイ、どう思う?
おれには奈良好きの人が集まるように感じる。829はどうだ?
少なくとも奈良関係がネックになってることは理解できるか?できるな?
じゃあ・・・SSスレに見えるか?俺には見えない。お前はどうだ?

831 :マロン名無しさん:04/02/05 23:25 ID:???
スクラン脳内妄想スレ

こんな感じでいいんじゃねーの?

832 :マロン名無しさん:04/02/05 23:29 ID:???
もう、サロンに立てるのは決定事項なのか。

833 :マロン名無しさん:04/02/05 23:29 ID:???
>>831
それだ!!

834 :マロン名無しさん:04/02/05 23:29 ID:???
最近のガキは>>1も読まずにレスするからなー

835 :マロン名無しさん:04/02/06 00:02 ID:???
ぶっちゃけこのスレの住人で、奈良が好きな奴は何人いるだろうか。
荒らしてる馬鹿は置いといて、大多数が嫌いもしくはどうでもいいと思っているだろう。
そもそも需要のないこのスレをSSスレとして再利用してやったのが始まりなんだし。
次はスレタイに「奈良」は入れなくていいよ。
奈良が好きな奴は、勝手に独立してスレ立ててくれ。
どうせすぐ消えるだろうけどな。

836 :マロン名無しさん:04/02/06 00:27 ID:???
>>835
ここにいるよ!!!奈良とても大好き!!
なんで海水浴のあとなら君出ないんだろ・・・
いっとくけど人気投票花井より多いんだよ?

837 :マロン名無しさん:04/02/06 00:29 ID:???
>>835
大丈夫、たとえ奈良という文字がはいってなくても
奈良君の偉大さを証明するためにずっといてあげるから心配しないで!!

838 :マロン名無しさん:04/02/06 00:38 ID:???
決まったな

【信者厳禁】スクラン奈良撲滅スレ【SSスレ】

スクランの奈良健太郎嫌い専用SSスレです
アンチ奈良スレなので奈良好きでSS書きたい香具師は自分でたてれ

キャラ萌え禁止・基本はSS(奈良除く)
荒らし・奈良はスルーでお願いします

839 :マロン名無しさん:04/02/06 00:43 ID:???
なら入れる理由がわからん。
そんなことしたら反感かって奈良厨がわくだろ。
素直に>>831あたりにしとけよ。

840 :マロン名無しさん:04/02/06 01:10 ID:???
>>837
貴様がすばらしいSS書いて証明してみせろ。
それこそアンチ奈良も納得するような良作をだ。
書けません、書きたくありませんなんて通用しないからな。
荒らしてばかりじゃ奈良の偉大さは全く伝わらんよ。

841 :マロン名無しさん:04/02/06 01:32 ID:???
>>840
はっきりいうけど僕SSの才能ないんだ!
だからみんななら君の偉大さをわかってくれない・…
でもいいさ!僕は言葉で偉大さを知らせるからね!!
楽しみにまってて!!!!

842 :マロン名無しさん:04/02/06 01:54 ID:???
>>841
知りたくもないし知ろうとも思わない。
だからもう消えてくれ。

843 :迫水天馬:04/02/06 02:51 ID:???
>838
おい!俺のダチを排除するようなことすんじゃねーぞ!

844 :マロン名無しさん:04/02/06 03:54 ID:???
エロパロ板と合併するってのはどう?

845 :マロン名無しさん:04/02/06 05:34 ID:???
>>844
いやあそこは聖地なんで勘弁してくれ

846 :マロン名無しさん:04/02/06 08:08 ID:???
奈良荒らしは相当の暇人ですね。社会復帰を、俺は心より祈っています。

847 :マロン名無しさん:04/02/06 09:20 ID:???
>>846
オマエモナー

848 :マロン名無しさん:04/02/06 10:21 ID:???
奈良をNGワードに指定するのはどうだろう。

849 :マロン名無しさん:04/02/06 12:16 ID:???
>>848
奈良君を追い出そうなんてそうはいかないよ!
僕だってNGワードにされるくらいなら
もっとがんばgtっちゃうよ!!

850 :マロン名無しさん:04/02/06 13:07 ID:???
奈良きゅんのさーSSまだー

851 :マロン名無しさん:04/02/06 13:23 ID:w9aHaYVL
奈良!!!大好きだ!!!!SS書いて”!!!!


852 :マロン名無しさん:04/02/06 13:59 ID:???
IDバレ

853 :マロン名無しさん:04/02/06 18:59 ID:???
851でキンゲを思い出してしまったOTL

854 :Yakumo in Wonderland:04/02/06 19:15 ID:???
塚本八雲ちゃんは、16歳の女の子。
たまに自分のことを好きな男の子の心が視えてしまう以外は、ごく普通の高校生です。
ある日、彼女が晩ご飯の支度をしていた時のことでした。

「大変!遅刻しちゃう!」
聞き覚えのある声が、八雲の耳に届きました。
「・・・姉さん?」
いったい何事かと思い、八雲がお鍋の火を止めて廊下に出ると、
「ああっ、八雲!どいてどいて!」
彼女の前を、お姉さんの天満が走り抜けていきました。
しかし、天満の大きさは八雲の腰の辺りまでと同じくらい。おまけに大きな懐中時計をぶら下げ、
頭からはウサギの耳まで生やしていたのです。
「ね、姉さん・・・?」
八雲は不思議に思い、天満のことを追いかけました。そして、玄関の戸を開けると、
「・・・え?」
何と、そこには地面がありませんでした。
「き、きゃああああああああ!?」
八雲は、そのまま真っ逆さまにどこかへと落ちていってしまいました。

気がつくと、そこはきれいなお花畑でした。遠くの方に、森へと続く小さな道があります。
八雲は体を起こすと、とりあえずそっちの方へ行ってみることにしました。
「あら、塚本さん?」
道に出ると、誰かが八雲に話しかけてきました。
「笹倉先生」
「こんにちは、塚本さん。はい、これ」
「あの、これはいったい・・・?」
「お姉さんを捜すのなら、きっとこれが役に立つと思うわ。それじゃ、私はもう行くから」
笹倉は八雲に小さな瓶を渡すと、そのままどこかへ行ってしまいました。しかたなく、八雲は
森の方へと行ってみることにしました。


855 :Yakumo in Wonderland:04/02/06 19:16 ID:???
「遅刻しちゃう!遅刻しちゃう!」
森の中を進んでいた八雲は、天満のものらしき声を聞きました。辺りを見渡してみると、後ろから
すごい勢いで走ってくる小さな影があります。
「姉さん!」
しかしウサギ耳の天満は、八雲には目もくれず、そのまま走っていってしまいました。慌てて
八雲が追いかけると、天満が道端の小さな小屋に入っていくのが見えました。
「姉さん!待って!」
しかし、八雲がたどり着いた時にはもう小屋の扉は固く閉じられてしまっていました。ノックを
しましたが、返事はありません。
「どうしよう・・・」
小屋の扉は、下の方に小さな穴が空いていました。猫くらいの大きさなら、通ることができそうです。
「・・・そうだ」
八雲は、先程もらった瓶を取り出し、中身を一気に飲みほしました。するとどうでしょう、彼女の
身体はみるみるうちに小さくなり、飼い猫の伊織と同じくらいになってしまったのです。八雲は
そのまま穴をくぐり抜け、小屋の中へと入りました。
「姉さん、どこにいるの!?」
しかし、小屋の中に天満の姿はありません。どうやら、向こうの壁に空いた穴から出て行って
しまったようです。がっかりした八雲は、そのまま小屋を出ると、さらに森の奥へと進んで
いきました。


856 :Yakumo in Wonderland:04/02/06 19:17 ID:???
「どうしよう・・・」
本日何度目かのその言葉が、八雲の口をついて出ました。身体が縮んでしまったこともあってか、
八雲は森の中で迷子になってしまったのです。
「姉さん、どこへ行っちゃったの・・・?」
八雲が困っていると、後ろから突然誰かの声が聞こえました。
「おい、そこのちっちゃいの」
驚いて八雲が振り向くと、そこにはコックの格好をした男の人が立っていました。
「うろうろしてる暇があったら、少しは手伝ってくれよ」
そう言うと、彼は八雲に出来たてのエビチリを手渡しました。そのコックの男は八雲と同じくらいの
大きさだったので、ちっちゃいと言われることには違和感がありましたが、八雲はそのことは
言わずに黙っていることにしました。
「ほら、これを食べて」
続いて、コックの男は八雲に小さなキノコの欠片を手渡しました。不思議に思いながらも八雲が
それを口にすると、何と今度は八雲の身体がどんどん大きくなっていってしまったのです。八雲は、
そのまま辺りの木と同じくらいの大きさになってしまいました。
「八雲、こっちこっち〜」
八雲の耳に、懐かしい声が聞こえました。見ると、木の洞の中にたくさんの小さな人がいて、
楽しそうに食事を取っています。そして洞の入り口には、やっぱりさっきのコックの人と
同じくらいの大きさのサラ・アディエマスが立っていました。
「ありがとう、八雲。ご苦労様」
「あ、あの・・・」
「ごめんね、まったく先輩ったらしょうがないんだから。はい、これ」
八雲からエビチリを受け取ったサラは、代わりにまたも小さなキノコの欠片を取りだし、八雲に
手渡しました。
「それを食べれば、元の大きさに戻れると思うわ。それと、向こうに行けば森を抜けられるから」
「・・・ありがとう、サラ」
サラからもらったキノコを食べると、みるみるうちに八雲の身体は元の大きさに戻りました。
「・・・気を付けて行けよ」
それを見て、誰にも聞こえないような声でコックの男がつぶやきました。八雲は深々と礼をすると、
そのままサラに教えてもらった方向へと向かいました。


857 :Yakumo in Wonderland:04/02/06 19:17 ID:???
「ねーねー彼女、俺とデートしなーい?」
森の中を進む八雲に、木の上からいかにも軽そうな男が声をかけてきました。
「ミコちんもいないしさー、ヒマなんだよ俺。ねーいいでしょ?」
「わ、悪いですけど、用事があるので・・・」
「えーそんなのいいじゃん。デートしようよデート!」
笑顔で言い放つ軽そうな男に、仕方なく八雲は事情を説明することにしました。
「・・・というわけで、私は姉さんを捜さなきゃならないんです。だから、デートはちょっと」
「ふーん、大変だね。あっちの方で茶道部のヤツらがお茶飲んでたから、行ってみたら?
 もっとも、何話してんだか俺にはさっぱりわかんないんだけどさ」
「あ、ありがとうございます!」
八雲は、一礼してその場を離れました。軽そうな男は、それを笑顔で見送ると、そのままどこかへ
消えてしまいました。


858 :Yakumo in Wonderland:04/02/06 19:18 ID:???
八雲が森を抜けると、そこには小さな家がありました。家の庭にはテーブルが出されており、
高野晶と刑部絃子、そして播磨修治の三人がお茶を飲みながら話をしています。
「・・・ミノフスキー粒子は、極めて大きな帯電性を持っており、散布すると電波・赤外線・
 放射能などを拡散・吸収します。これによって、レーダー兵器は壊滅的な打撃を受けたのです」
「ほう」
「それから、ミノフスキー粒子はMSが使用するビーム兵器や核融合炉などの開発にも多大な
 貢献をしました。ミノフスキー粒子がなければ、宇宙世紀という時代はあり得なかったでしょう」
八雲は三人が何を話しているのかはさっぱりわかりませんでしたが、そのままにしているわけにも
いかないので、とりあえず声をかけてみることにしました。
「す、すいません!」
八雲がいるのに気づくと、三人は話をやめて八雲の方を向きました。
「・・・何の用、八雲?」
「私、姉さんを捜してるんです。姉さんがどこへ行ったか知りませんか?」
その言葉を聞くと、晶はまるで何事もなかったかのように絃子の方を向き、よくわからない話を
再開しました。八雲は泣きそうになりましたが、もう一度聞いてみることにしました。
「あ、あの!」
「・・・何?」
「姉さんがどこにいるか、教えてください!お願いします!」
晶は一口手元の紅茶を飲むと、静かに口を開きました。
「・・・どうなっても知らないわよ?それでもいいの?」
「・・・はい」
「なら、あっちに向かうといいわ。女王様によろしく」
「ヤクモ姉ちゃん、がんばってね」
「は、はい!失礼します!」
「女王様」というのが少し気にかかりましたが、八雲はそのまま素直に晶の指差した方向へと
向かって走っていきました。


859 :Yakumo in Wonderland:04/02/06 19:20 ID:???
しばらくして八雲がたどり着いたのは、それはそれはきれいなお庭でした。たくさんの花が
咲き乱れ、噴水からはキラキラとした水しぶきが上がっています。
「あれ、こんな所で何してるの?」
八雲が振り向くと、そこには庭師らしき二人の男が立っていました。一人は眼鏡に首から下げた
カメラ、もう一人は・・・特徴がないことが特徴といったところでしょうか。
「あ、私、姉さんを捜しに・・・」
「お、いいねその表情。一枚もらい」
「あ、あの・・・」
「やめなよ、冬木君。君、塚本・・・さんの妹さんだよね?女王様に会いに行くの?」
「は、はい」
「それなら気を付けた方がいいよ。とっても気難しい方だから」
「は、はあ」
庭師の男と別れ、しばらく八雲が歩いていると、ギリシャ彫刻のように整った顔立ちの女王様と、
三国志の武将を思わせるヒゲの王様が一緒に座っているのが見えました。


860 :Yakumo in Wonderland:04/02/06 19:21 ID:???
「ア、アノーサワチカサン。ソロソロゴキゲンヲナオシテイタダケタラト・・・」
「・・・何か言った?ヒゲ」
「イエ。ナンデモゴザイマセン」
どうやら王様と女王様はケンカ中のようでした。放っておきたいのは山々ですが、そういうわけにも
いきません。意を決して、八雲は二人に話しかけました。
「あ、あの」
「何よ、アンタ。今取り込み中だから、さっさと帰りなさい!」
女王様がものすごい形相で八雲をにらみつけました。そのあまりの迫力に、八雲は思わず
後ずさりしてしまいました。でも、このまま帰ることはできません。そもそも、どうやったら
家に帰れるのか八雲は知りません。勇気を出して、八雲は女王様に尋ねました。
「私、姉さんを捜してるんです。姉さんの居場所を教えてください!」
すると女王様はその質問には答えず、逆に八雲に質問を投げかけました。
「・・・あなた、カレーと肉じゃがとどっちが好き?」
「え、えっ!?」
唐突な質問に、八雲は面食らってしまいました。どっちを答えていいやらわからず、八雲の頭の中を
カレーと肉じゃががぐるぐる回りました。
「どっちが好きかって聞いてるの。さっさと答えなさい」
女王様の言葉に、八雲は反射的に答えました。
「カ、カレーです!」
その答えを聞くと、女王様はこともなげにこう言いました。
「そう、それなら私についてらっしゃい」
「え?」
そのまま八雲は女王様に連れられ、お城の中へと入っていきました。


861 :Yakumo in Wonderland:04/02/06 19:22 ID:???
お城の中には、たくさんの人が集まっていました。八雲を置いて、さっさと王様と女王様が玉座へと
座ってしまったので、八雲は仕方なく近くにあった椅子に腰掛けました。
「静粛に!これより裁判を始めます!」
八雲は、それを聞いて今の状況を理解しました。しかし、なぜ女王様が自分をここに連れて
きたのかは相変わらずわからないままでした。
「告知官!訴状を読み上げなさい!」
女王様が声を張り上げました。するとどこからかラッパが鳴り、首から大きな懐中時計を下げた
ウサギ耳の天満が出てきたのです。
「ね、姉さん!」
思わず、八雲は立ち上がって叫んでしまいました。
「静粛に!裁判はまだ終わっていません!」
女王様に言われ、八雲はそのまま席に座りました。何事もなかったかのように、天満は訴状を
読み上げていきます。
「被告人の花井君は、女王様が作ったカレーの鍋をかっぱらい、すべてきれいにたいらげて
 しまいました。以上!」
辺りにいた人々が、ざわざわと騒ぎ立てました。それを聞いた女王様はまた声を張り上げ、再び
お城は静かになりました。


862 :Yakumo in Wonderland:04/02/06 19:23 ID:???
「被告人、何か言うことはあるかしら?」
手枷を外された花井春樹は、力強く言い放ちました。
「僕は無実です。そんなことはしていない」
女王様は表情を変えず、そのまま証人を呼ぶよう指示しました。証人席にいた女性が立ち上がります。
「証人、高野晶。あなたはこの男が私のカレーを食べているところを見た、そうね?」
「はい」
「高野、キサマー!!」
「静粛に!」
その時、今度は弁護席にいた周防美琴が立ち上がって叫びました。
「異議あり!!!」
「・・・弁護人、発言を許可するわ」
「私はこいつと一緒にずっと練習してきた。だからわかる!こいつは人のものを盗って食うような
やつじゃねぇ!だいたい高野、お前はあの時バイトに行ってたはずだろ!どうしてあいつが
カレー食ってるとこを見れたんだよ!」
「・・・ちっ」
小さく舌打ちすると、晶は自席に着席しました。次の証人が呼ばれます。
「証人、烏丸大路。発言を許可します」
「・・・」
「あなたが知っていることを話しなさい」
「・・・」
「・・・何でもいいから」
「・・・」
「もういいわ!次!」


863 :Yakumo in Wonderland:04/02/06 19:24 ID:???
今度は、長い黒髪の女性が発言席に向かいました。
「証人、刑部絃子。発言を許可します」
「・・・」
「・・・おい、てめー何とか言えよ」
「おやケンジ君、随分な言い草だな。以前は一つ屋根の下で暮らしていたというのに」
「な、なっ!」
「・・・ヒゲ、どういうことか詳しく説明してもらおうかしら・・・?」
「いや、それはその、いろいろとあってあべし!」
王様が大理石の壁にめり込むのを見ると、クスリと笑って絃子は自席に戻りました。なんだか
よくわからないまま、八雲はその様子を見つめていました。


864 :Yakumo in Wonderland:04/02/06 19:25 ID:???
裁判も佳境に入り、いよいよ判決が申し渡される時間になりました。その場にいる全員が、固唾を
飲んで女王様の方を見つめています。
「・・・判決を言い渡すわ。被告人、花井春樹はカレー盗み食いの罪で死刑!」
「な、なにー!!」
お城の中が驚きの声で埋め尽くされました。さすがに、王様が女王様をなだめに入ります。
「サワチカサン、ソレハアマリニモヒドスギルノデハナイカト・・・」
「ヒゲ、弱火でコトコト煮込まれたい?」
「イエ、ナンデモゴザイマセン」
頼りにならない王様に、その場にいた一同が溜め息をつきました。その時、
「あ、あの!」
何と、八雲が席から立ち上がりました。そんなつもりはなかったのに、勝手に身体が動いたのです。
「・・・何よ」
「死刑というのは、あんまりじゃないでしょうか?カレーなら、また作ればいいわけだし・・・」
「・・・言いたいことは、それだけ?」
「アノー」
「ヒゲは黙ってなさい!ここでは私が法律なの。あんまりうるさいと、あんたもカレーの具に
 するわよ!」
「で、でも・・・」
「そう、わかったわ。塚本八雲は反逆罪でビーフカレーの刑、連れてきなさい!」
女王様がそう言うと、どこからか、筋肉質の大柄な男性とマスクを付けたアマレス姿の女性が
出てきました。
「悪いな、嬢ちゃん」
「す、すいません。女王様の命令は絶対なので・・・」
大柄な男性が指示すると、マスクの女性はすごい力で八雲を持ち上げ、肩に担いで出口へと
歩いていきました。心の中に色々な感情が溢れ、八雲の瞳からは涙がこぼれました。


865 :Yakumo in Wonderland:04/02/06 19:26 ID:???
「・・・雲、八雲!」
「・・・姉さん?」
「お鍋!吹きこぼれてる!」
八雲は、慌てて目の前のコンロの火を消しました。
「まったく、お料理してる最中に寝ちゃうなんて。ま、八雲らしいかな」
今までのことは、すべて夢だったんだと八雲は理解しました。ほっとして、八雲は天満の顔を
見つめました。
「姉さん、ごめん・・・」
「いいよ、別に。・・・そうだ!いいもの見せてあげる!」
天満はそう言うと、近くにあったバッグから何かを取りだし、自分の頭へと取り付けました。
「ウサギ耳!晶ちゃんにもらったんだ。いいでしょ・・・ってどうしたの八雲!しっかりして!
 ねえ!八雲ったら!」

                  −FIN−


866 :Yakumo in Wonderland:04/02/06 19:27 ID:???
言うまでもなく、元ネタはアレです。
本編で名前が出ていて、そこそこ活躍したキャラはすべて使い切られたかと。

それから、雑談スレの皆様へ。
軽々しいことを書いてしまい、不快に思われた方もいらっしゃるかと思います。
本当に申し訳ありません。
しかしながら言い訳をさせていただくと、「投下できない」というのは評価うんぬんの理由ではなく、
「奈良を出してしまったから」なのです。
最初は荒らしの発言を受けて軽い気持ちで書いたものだったのですが、騒ぎが大きくなるに
つれて、「これを投下したら、荒らしの活動を助長してしまうのではないか」と考えるようになり、
投下を見合わせてあんな風な書き込みをしてしまったというのがこの件の真相です。
そして、いろいろと思案した結果、奈良の登場するシーンを全面的に書き直して投下させていただく
ことにしました。
今後、軽々しい発言は一切控えることにいたします。すみませんでした。


867 :マロン名無しさん:04/02/06 20:14 ID:???
>>866
ふむむ。そんなに悩むことはないのではないかと・・・
それぞれのキャラの「らしさ」が出ていて良いって感想。
個人的に次回作も期待させてもらいまする。


868 :マロン名無しさん:04/02/06 20:22 ID:???
>>866
プゲラ

869 :マロン名無しさん:04/02/06 20:48 ID:???
>>886
おい馬鹿!!!なにを馬鹿なことしてるんだ馬鹿!!!
なにかってに奈良君の出現シーンをカットしたんだよ馬鹿!!
あ〜あせっかく奈良君が出て感動するSSがきたと思ったのにこれかよ
こいつ何様、いいわけがましいよ思いっきり、罰として奈良が出てるSSを
再度貼りなおしなさい

870 :マロン名無しさん:04/02/06 20:50 ID:???
あごめーん>>886じゃあなくて>866ね
ちょっと怒りをとうりこしてかたから番号間違えちゃった、エヘ。

871 :マロン名無しさん:04/02/06 20:53 ID:???




       奈 良 だ せ や



  

872 :マロン名無しさん:04/02/06 21:51 ID:???
>>864乙。
ところでどこを縦読みするのでしょうか?

873 :マロン名無しさん:04/02/06 23:07 ID:???
>>866
GJでした。この惨状の中新作SSを見れたことは感激です。
早速携帯に保存しました。これだけ、キャラが出てきた作品は珍しいですからね(・∀・)ヨッカッタ
これからも、私はSS職人様達を応援しています。
この雰囲気の中、投稿するのがはばかれるのであれば、
一度分校の掲示板を貸してもらって対応策を講じてみるのも一つの手だと思います。
あそこで荒らした場合、個人情報は全て管理人氏に委ねられますからね。
プロパイダに通報して、社会的制裁を与えることも可能です。

874 :マロン名無しさん:04/02/06 23:35 ID:???
奈良きゅんの登場はまだ〜
待ってるんですけど
待ってるんですけど!!!!

875 :マロン名無しさん:04/02/06 23:37 ID:???
いやっほーーー!!!!

奈良君の登場SS降臨まだですかーーー=!!!

876 :マロン名無しさん:04/02/06 23:38 ID:???
>873
お前うざいよ

877 :マロン名無しさん:04/02/07 00:09 ID:???
>>866
GJ!!
凄く上手いな。
テンポがよくて読みやすかったです。
これからも期待してまつ。

878 :マロン名無しさん:04/02/07 00:17 ID:???
おいおい
それよりも問題は


    な ん で 奈 良 を 削 っ た の か 




だろうが、なんでそんな重要なことを話さないお前らおかしすぎ

879 :マロン名無しさん:04/02/07 00:17 ID:???
>>866
久々のSS投下キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!ですよ。
面白かったです。

880 :マロン名無しさん:04/02/07 00:21 ID:???
奈良!!!奈良!!!奈良!!!


がでてねええええええええええええええええええええええ!!!!

881 :マロン名無しさん:04/02/07 00:21 ID:???
奈良がでるなら
もう糞SSでもいいんですよ
僕は活躍がみたいだけなんです
それなのにあなたたちは・…

882 :マロン名無しさん:04/02/07 00:22 ID:???
奈良だしてくれないなんてこのスレの住民はつめたいですね
人気ないキャラも同様に扱ってこそスレはよくなるんじゃあないですかね
それぐらいわかって欲しいものです…

883 :マロン名無しさん:04/02/07 00:22 ID:???
禿堂、奈良が出ないのはおかしい
人気投票でよくやったほうだというのに

884 :マロン名無しさん:04/02/07 00:40 ID:???
奈・良!奈・良!

885 :マロン名無しさん:04/02/07 01:42 ID:???
>>873
キモイよ。
長すぎ。
縦読み?
ある種同人行為にはそれだけ必死になれちゃうんですね(プゲラ

886 :マロン名無しさん:04/02/07 01:57 ID:???
>>866


887 :マロン名無しさん:04/02/07 03:09 ID:???
奈良がでるなら
もう糞SSでもいいんですよ
僕は活躍がみたいだけなんです
それなのにあなたたちは・

888 :迫水天馬:04/02/07 03:13 ID:???
そーだ!

みんなが言ってるように奈良も出せー!

889 :887:04/02/07 03:15 ID:???
>>はあ?バカじゃないの?

890 :マロン名無しさん:04/02/07 03:20 ID:???
ぶっちゃけこいつ、奈良がいようがどうでもいいから荒らしたいだけだろ。
>866氏のSSに奈良がチラリと出てるのに気付いてないし。

891 :マロン名無しさん:04/02/07 03:26 ID:???
バレコピペ荒らしとSS荒らしと
ナリキリ荒らしとコテハン荒らしは同一人物。

892 :マロン名無しさん:04/02/07 04:12 ID:???
>>891
証拠もねえのに自分の思いつきだけで決めてんじゃねー
バッカじゃねーの?プ

893 :マロン名無しさん:04/02/07 04:37 ID:???
自分のID:ScPfeX3eに手を当てて聞いてみろ

894 :マロン名無しさん:04/02/07 04:39 ID:???
それは俺だ。

895 :マロン名無しさん:04/02/07 04:47 ID:???
だけどバレコピペ荒らしとなりきり荒らしはしらないYO!!
多分俺を全部俺のせいにしてる奴がここにいるに違いない…
っく!いったい誰なんだ!!教えておくれよ奈良きゅん!!!

896 :マロン名無しさん:04/02/07 04:49 ID:???
荒らしに構ってないで次スレをどうするか考えないか?
また勝手にスレタイ奈良にされたらたまらん

897 :マロン名無しさん:04/02/07 05:09 ID:???
もっと×3スクラン奈良萌えスレッドに決まってるだろう!!!!

898 :バレ厨:04/02/07 06:43 ID:???
「もっと×3スクラン奈良萌えスレッド」にしろ
そうすれば漏れは今後SSスレを荒らさない

約束する

899 :マロン名無しさん:04/02/07 07:18 ID:???
「奈良スレどっか〜ん」で

900 :マロン名無しさん:04/02/07 07:24 ID:???
「スクランで有り得そうな展開を考察するスレ」を考察スレ扱いで週刊板に立てれ。
強制IDにしない事には話が始まらん。

901 :マロン名無しさん:04/02/07 13:35 ID:???
奈良くんのおちんちんを舐めてみたい・・・

902 :マロン名無しさん:04/02/07 14:04 ID:???
>>900
はあ?馬鹿じゃあないの
仮の考察スレで中身はSSスレが週間板にとおるわけないでしょ
それともなにか?スクランだけは特別ってか
スクランSSだけは週間板に書いてもいいってわけか
凄いね、凄い厨ですね。そこまでしてSS読みたいなら
個人スレでもいってろよ(プゲラ


903 :マロン名無しさん:04/02/07 14:18 ID:???
ここってあれですね
全部感想が2ちゃんねるとは思えない
べた褒めのレスばかり、どこぞのファンサイトとかんチガイしてませんか?
GJ!!とかきもいよ、自分で書いてて恥ずかしくないのかしら
まあ奈良君さが出たら俺は誉めますけど!!!!
なら嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼!!!


904 :マロン名無しさん:04/02/07 14:41 ID:???
ついにみんな避難したか。廃墟でないとできない実験開始。

※注意
スクールランブルのSSではありません。

  
《投棄》

905 :木乃伊さん:04/02/07 14:43 ID:???
担当「こんにちわー。調子はいかがですか? 麒麟先生」
麒麟「あ、ネームは仕上がってるけど、もうこれで提出していい?」
担当「(をいをい。いつからそんな事言える身分になったんだよ)
いいわけありませんっ! 某ライバル誌の麩菓子先生じゃないんですから」
 その某誌でもアレが別に許されている訳ではないと思うのだが。

担当「しかし、なんで修正ネームが必ず一次締切より前に仕上がってるのに、
最終的な完成はいつもギリギリなんですか? 7Pのときも20Pのときも」
麒麟「ほら、あんまり根をつめてやると気分転換にカレーとか作りたくなったり」
担当「ああ、だから臨時アシで送った奴が『厨房が香ばしい』とか言ってたのか……」
麒麟「……なんで残念そうなの? 木乃伊さん」
担当「いえ、別に。先生も作中人物と同じくカレー好きだったんですね。
スパイスの調合までしてるだなんて私には到底真似できませんよ。凄いなぁ」
 もちろん真性DQNだと疑われていた事になど麒麟先生が気付く筈もない。

担当「じゃあ3日後には来週分の打ち合わせをしたいので、
あと2日で仕上げてくださいね。全国400万人の読者が先生の作品を待ってます」
麒麟「うん、じゃあ頑張ってみる。睡眠時間も今日からは9時間に減らすし」
担当「(嫌味に聞こえなくもないが…… 天然か?)
あはは…… 9時間は寝すぎですよ先生。それじゃあまた明日も来ますね」
麒麟「明日は昼時に来て交際費でお昼御飯ご馳走してくれると嬉しいな」
担当「って、業界トップの漫画誌に一年以上連載してる人が何を言ってるんですか!」
 トップかどうかはともかくとして正論である。彼の原稿料は充分に高…… いのか?

 しかし翌日、つい昼時に麒麟先生宅を訪問してしまう木乃伊さん。いい奴。
《つづく》

906 :木乃伊さん、怒る:04/02/07 14:45 ID:???
麒麟「そういえば木乃伊さん、4巻の発売日ってもう決まってましたよね」
担当「3月17日ですよ。でもおまけと描き下ろしがあれで本当に後悔しませんか?
編集長がOKを出しちゃったから仕方ありませんけど、私は止めた方が……」
麒麟「大丈夫。2色のペンで幅を考慮しながら描くのは大変だったけれど、
時代は3Dが最先端らしいから、きっとみんな喜んでくれると思う」
担当「(バーチャに『十年早いんだよ!』って言われてたのですら十年前だったよなぁ?)
まあ、手間と経費はかかってますしね。これで喜ぶ人がいなかったら泣きますよ?」
麒麟「楽しみだなぁ……。赤と青のセロハンを貼った『飛び出すメガネ』」
 このレトロなおまけ、描き下ろしページの真琴のEカップが凄いらしい。

担当「それはそうと、よく阿蘇と一緒のコマにいるあのクラスメイト。
あいつなんか気になるんですけど、名前とかないんですか?」
麒麟「没ネームで一度だけ書いてたんだけど、彼の名前は『慎司』っていいます。
名字は決めてませんけど、どうせだから今決めます?」
担当「え、まさかまた西日本の地図にダーツを投げて適当に決めようとしてます?」
麒麟「もちろんです。危ないから動かないで下さいね……」
 ―――すとん。壁に掛けてあった地図の四国北部に突き刺さる小さな矢。

麒麟「えっと…… 愛媛県西条か。じゃあ彼は『西条慎司』になりました」
担当「ちょっと待った先生! その名前は流石にダメです!」
麒麟「またですか? 他の生徒の名前決めの時にも『高槻亮』でダメって言うし。
主要登場人物はきちんと決めてるんですから、他はダーツでも別にいいじゃないですか」
担当「(それにしてはダーツの地名狙いすぎ。いやがらせか? 殺すか)
いや、やっぱり端役でも真面目に考えてあげましょうよ先生。
とりあえず西条慎司はやめにしてもう一度地名から考え直すということで。ね!」
麒麟「木乃伊さん、なんか怖い……」
 本気で脅える麒麟先生。でも木乃伊さん、怖い事何も言ってないぞ?
《つづく》  

907 :木乃伊さんの逆襲:04/02/07 14:46 ID:???
麒麟「ふぅ……。なんで僕、異性でも好かれてるわけでもない人の心が視えるんだろう」
担当「何かのアイデアですか? でも先生は今の連載に集中して下さいね。
そうでなくても先生は几帳面なわりに脱線癖があるんですから」
 タイトルだけでなく本編にまで映画ネタが混じっている回は脱線していた回。
使えなかったので没にした上で編集サイド主導でネームを練り直した結果である。

担当「ところで話は変わりますけど、本誌でまた新しい試みをやる予定なんです。
連載陣に他の漫画家とコンビを組ませて番外漫画を描いてもらうという企画なんですけど、
先生は『ぜひこの人と組んでみたい!』っていう漫画家の先生の希望はありますか?」
麒麟「そうだね…… 誰でもいいの?」
担当「私の編集部内での権力を最大限活用します。遠慮なく言ってください!」
麒麟「じゃあ、ウスター先生。今ライバル誌で『ピューマ』描いてる」
担当「(なんでそこで他社の漫画家の名前を挙げるんだよ! このボンクラ!)
……え〜と、さすがに誰でもいいというのは冗談です。凶弾社の連載陣でお願いします。
別雑誌でも派内でさえあれば富士縞先生クラス以外は捕まえられますから」

麒麟「そんな事言われても、業界に知り合いって少ないから……」
担当「(よし! 今こそメカ近況を描いてもらうチャンスだ!)
じゃあ脳中先生なんてどうです? 私が担当してますからいつでも会えますし」
麒麟「……誰? それ」
担当「『鯱! リナレス高校』を本誌で連載してる脳中英字先生ですよ!
好きな漫画の作者をド忘れするなんて、そんなに徹夜させた覚えはないですよ?」
麒麟「ああ、あれか。でも本誌ってほとんど読んだ事ないんですよね。
私と同じで木乃伊さんが担当してるって事だけ知ってたからあの時好きって答えたけど」
担当「(うわ、もはや存在自体がミステリーだなこいつは。NMR出動か?)
自分が連載持ってる雑誌くらいちゃんと読んでてください、先生……」

 そんな企画を麒麟先生に振った君の負けだ! 頑張れ木乃伊さん!
《おしまい》 

908 :904:04/02/07 14:46 ID:???
もう一度書いておこう。スクールランブルとは何の関係もありません(笑)
編集者の心が読める奇人漫画家Kと2chねら〜な担当Mのショートコント。
単なる思いつきネタですが固有名詞の変換作業がやけに楽しかったです。
ちなみに言わなきゃ絶対ばれないタイトルの元ネタは「大魔神」三部作……。

909 :マロン名無しさん:04/02/07 14:51 ID:???
↓お前はこのSSにGJ!!と言う

910 :マロン名無しさん:04/02/07 15:00 ID:???
GJ!!激しくワロタ!
でもマサカとは思うが、>>904氏は担当の木乃伊氏本人じゃあるまいな?
脳中や麒麟やら、一癖ある漫画家を担当して大変そうだw

911 :マロン名無しさん:04/02/07 15:11 ID:???
冗談抜きに面白かったんでびっくり!!GJ


912 :マロン名無しさん:04/02/07 15:26 ID:???
GJ!面白かったです。
後、次スレ立ってました。

http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/wcomic/1076127601/

913 :ランブラー ◆PQ8ZkHpV92 :04/02/07 15:33 ID:???
初めてSSというものを読みました、面白いですね。
元ネタわからなかったのは担当の名前ぐらいです、俺はやっぱオタなのか。

914 :マロン名無しさん:04/02/07 15:46 ID:???
俺もだ…_| ̄|○
なにはともあれ、GJ。これも、スクランのSSの範囲だと思うよ。
娯楽をありがとう。

915 :マロン名無しさん:04/02/07 15:49 ID:???
漏れATOKだけど
「みいら」の変換候補のなかに「木乃伊」ってあるけどなあ…

916 :マロン名無しさん:04/02/07 16:26 ID:???
868 名前: ランブラー ◆PQ8ZkHpV92 [sage] 投稿日: 04/02/07 13:03 ID:???
なんだかよくわかりませんが、次回はブルマに期待しとけってことですね。

ウチが小学生の時はブルマだったっけな、あれはいいもんだ、座った時の砂の付き方とか。

93 名前: スクランブラー ◆PQ8ZkHpV92 [sage] 投稿日: 04/02/07 13:11 ID:N89Tdeq3
小林尽、略して尽タン、変換すると仁丹

で、仁丹で何だ?食えるのか?

104 名前: スクランブラー ◆PQ8ZkHpV92 [sage] 投稿日: 04/02/07 14:14 ID:N89Tdeq3
>>98
スク繋がりで、スクライドネタ・・・・

最初の頃、スクライド系な固定の人もいたっけなぁ。

913 名前: ランブラー ◆PQ8ZkHpV92 [sage] 投稿日: 04/02/07 15:33 ID:???
初めてSSというものを読みました、面白いですね。
元ネタわからなかったのは担当の名前ぐらいです、俺はやっぱオタなのか。




     ラ    ン    ブ    ラ    ー    必     死     だ     な

917 :マロン名無しさん:04/02/07 16:38 ID:???
>>916

    /ノ 0ヽ
   _|___|_
     ( ´_ゝ`) ノ  フーン
    /( 个 )   
    ノ| ̄ ̄ヽ
     ∪⌒∪

918 :マロン名無しさん:04/02/07 16:55 ID:???
もうさ、スクランスレ荒らしたいのはわかったからさ、氏んどけよ荒らし。

919 :マロン名無しさん:04/02/07 17:12 ID:???
木乃伊編集は、富士縞先生の代表作、「ぐれてぃ」の担当も務めてた気がしたんだが。
それでも捕まらないってのか、さすが富士縞先生。

920 :マロン名無しさん:04/02/07 17:20 ID:???
脳中先生と麒麟先生のコラボ、見てみたいもんだ。
木乃伊氏頑張って実現してくれないかな・・・

つかさ、この3人、絶対一つ所に集まって打ち合わせとかしてるような気がする。

921 :マロン名無しさん:04/02/07 19:02 ID:???
950が次スレ立てるってことでいい?

912は板違い
バレ厨や荒しと同レベル

922 :マロン名無しさん:04/02/07 21:07 ID:???
>>921
お前はバレ廚や荒らしと同一人物。ホスト確認しました。

923 :マロン名無しさん:04/02/07 21:35 ID:???
>>922
やり過ぎ。さすがに皆からメッタメタに言われて、可哀相になってくる。よ。
マターリ推奨。

924 :マロン名無しさん:04/02/07 22:00 ID:???
>>923携帯って便利ですね。
自演ならぬ自衛する心境は?
おっとここはID非表示、メール代もかからずなおよしですね。^^

925 :マロン名無しさん:04/02/08 00:11 ID:???
マターリマターリ

926 :マロン名無しさん:04/02/08 00:11 ID:???
2日ぶりにこのスレ来たけど、まだ荒れてるのか。
このスレもうダメポ(´・ω・`)

927 :マロン名無しさん:04/02/08 01:29 ID:???

                       \  )
                  ___ )/       |
                /     , −  ヽ    |         /
               /      //  ヽ  ヽ   |         |
              |      /   /    \ |          |
             |      |    | | | ) ) )` |         /
             |      |    |ノノノノノノ   /         |
              |     |   | 、 l, |_    |         \
              ゝ    (|   |   ̄  〉 ∩/          |
               \ヽ  .||   | "   ( ̄ ̄/   奈良     |
                 w 从|l |ll ハ   /~ ̄フ⊃           |
                ヽ/  ||  / ̄ ̄  /〜|           /
              /  \ ̄||‐ l |    /\_/         /
              /     \゛= | |    /  /|         /



928 :マロン名無しさん:04/02/08 01:35 ID:???

                       \  )
                  ___ )/       |
                /     , −  ヽ    |         /
               /      //  ヽ  ヽ   |         |
              |      /   /    \ |          |
             |      |    | | | ) ) )` |         /
             |      |    |ノノノノノノ   /         |
              |     |   | 、 l, |_    |         \
              ゝ    (|   |   ̄  〉 ∩/          |
               \ヽ  .||   | "   ( ̄ ̄/   奈良重雄  |
                 w 从|l |ll ハ   /~ ̄フ⊃           |
                ヽ/  ||  / ̄ ̄  /〜|           /
              /  \ ̄||‐ l |    /\_/         /
              /     \゛= | |    /  /|         /



929 :マロン名無しさん:04/02/08 01:36 ID:???
>>928は納得

930 :マロン名無しさん:04/02/08 01:50 ID:???
>>929
奈良健太郎はどうなったんだ?

931 :マロン名無しさん:04/02/08 02:20 ID:???
                       \  )
                  ___ )/       |
                /     , −  ヽ    |         /
               /      //  ヽ  ヽ   |         |
              |      /   /    \ |          |
             |      |    | | | ) ) )` |         /
             |      |    |ノノノノノノ   /         |
              |     |   | 、 l, |_    |         \
              ゝ    (|   |   ̄  〉 ∩/          |
               \ヽ  .||   | "   ( ̄ ̄/   奈良     |
                 w 从|l |ll ハ   /~ ̄フ⊃           |
                ヽ/  ||  / ̄ ̄  /〜|           /
              /  \ ̄||‐ l |    /\_/         /
              /     \゛= | |    /  /|         /

                 奥義「海老の脱皮」

932 :マロン名無しさん:04/02/08 02:27 ID:???
ロリコンでホモ・・・かっこいい!!老(×)若(超OK)男(超OK)女(おそらくOK) かなり網羅してますな

933 :マロン名無しさん:04/02/08 02:29 ID:???
奈良はマターリしてます

934 :マロン名無しさん:04/02/08 02:30 ID:???
奈良ってもともとはスクランの主人公になるはずだったキャラだろ?
なのに、何でこんなに影が薄いんだ?

あ、いや、それ以上に影が薄いのは烏丸か。
この漫画の初期設定すら忘れられてしまっているし・・・。

935 :マロン名無しさん:04/02/08 02:32 ID:???
         ヽ   /        :::ヽ
      .,,,,、、)  /.,,,,、、 ,ヽ    ヽ  東京kittyが描き出した
       -== \/ ==/  .,==-    !  新しい形の恋愛小説、その名も・・・
 (6ヽ...........''''' ) (´ ),(_,、ノ( "",,ノ:: 6)   
 |::::::::::::::::::::::::::::::::::3ε  ^ン ...::::: |/       「君の旅(@w荒」
/ 〔::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::. .::.. ::...::::::/ λ      
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【小説でも書くか】君の旅(@w荒
http://tmp2.2ch.net/test/read.cgi/lobby/1074197352/


936 :マロン名無しさん:04/02/08 02:41 ID:???
烏丸は個人的に応援してる。
ただ作者がどうしても烏丸をオチ担当にしたがるため生きてこない。
バス停の中盤までのような話をもっと書けば花井以上のキャラになると思う。

あっ、奈良の話だったね^^
奈良(゚听)イラネ

937 :マロン名無しさん:04/02/08 02:50 ID:???
奈良って、とことんスクランキャラじゃないよね…
FA(みのじゃない)するとしたら、どの作品がいいかな?

938 :迫水天馬:04/02/08 02:59 ID:???
奈良をもっと出してくれないと腐るぞ!!

939 :マロン名無しさん:04/02/08 03:01 ID:???
>>937
boys beあたりならそれなりに扱ってくれるんじゃね?
もうおわってるけどw

940 :マロン名無しさん:04/02/08 03:01 ID:???
正直、奈良はどうでもいいorそんなに嫌いじゃない があの連中でいやになった人っているんじゃないかと思う

まあ俺はそんなに嫌いじゃないがあんまり出てこられても、と思う

941 :マロン名無しさん:04/02/08 03:14 ID:???
奈良の友人のナンパ男三人、完璧3バカトリオの噛ませ犬だったね。
あのまま、あのナンパ男三人と海行ってたらスクラン終わってた。
天王寺に感謝。

942 :マロン名無しさん:04/02/08 03:22 ID:???
麻生もカコイイ男なのに出番が少ないね

943 :マロン名無しさん:04/02/08 03:29 ID:???

                ,.-‐,=‐-、_   X   ,.-──────────
          , ‐,ニ,.ニ´,  -、 -、 `ヽ、   /
        //,. i   ! ,  ヽ.、ヽ ヽ\  l   このスレ終わったね♪
      / / / l l l | _|l ヽ」」_l 、 ! i  ヽ、
       | ! i | |,.ri「l. l|  リl._l」ト、l | |  //`ー────────
      l l. l l、!ヽl,xト!ヽ ' ´ ,, `|ル'!'  '´
      ヽ.ヽヽ.iヽ!Y ,, , -‐┐  〈 ′
         Y`トzヾ`   l   | , イ、
     ,   ゝニィ >t.、_ヽ_ノィNソ′ 丿丿
    l l  (NT{^ァ┴rYYnヽrニュ、 ´
    ヽ ヽ.  ` `/``ーl二二トiー‐‐t




944 :マロン名無しさん:04/02/08 03:57 ID:???
まだならが出てきたら始まるよ

945 :マロン名無しさん:04/02/08 04:01 ID:???
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,イ:::::::::::::::::|:::::::::::::l::::::::::l:::::::::::::::::::::::l
::::::::/`ヽ::::::::::::::::::::/ lト,:::::::::l::::|ト、:::::::::l::::::::l:ト、::::::::::::::::::::l
::::/ ∧ i:::::::::::イ::::::/ l_ヽ,::l::::l ヽ::::::lト、::::lル'\::::::::::::::::l
::::{ 〈 .ンl:::::// l::::// /:,イ`ト、l  ヽ::l  V/l 〉V::::::ト、:::l
::::l    レ7/ lレ'く  l:::l::::Yl    V イソ::/  /::::::::l ヽ! /  ̄ ̄
. ∧ `ヽ i/      ',:::::::ノ        し'  ,イ lト、::::l  r'
/ ∧_)      どつ ‐''"     ( ` - '"/ lリ  ヽl ノ 負 あ 俺
  l   ',               /   /      〉  .け ん は
  l l  ヽ                  /      {  .た な 絶
  V    \     ,イv二 ̄ ̄二ア /       l  .く  奴 対
   V     \  ( ____ r' ./         l  な  ら
    ヽ      ヽ、     _,,.-'i"         <   い に
      `ヽ、   /l|:::: ̄ ̄::::::::./            } .!!
        >く  l|:::::::::::::::::::::/             〉


946 :マロン名無しさん:04/02/08 07:39 ID:???
最後に出てきた奈良は髪を伸ばしていたね

947 :マロン名無しさん:04/02/08 12:28 ID:???
奈良の料理方法がわかりません。

948 :マロン名無しさん:04/02/08 14:45 ID:???
      \∧_ヘ     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ,,、,、,,, / \〇ノゝ∩ < 1000取り合戦、いくぞゴルァ!!       ,,、,、,,,
    /三√ ゚Д゚) /   \____________  ,,、,、,,,
     /三/| ゚U゚|\      ,,、,、,,,                       ,,、,、,,,
 ,,、,、,,, U (:::::::::::)  ,,、,、,,,         \オーーーーーーーッ!!/
      //三/|三|\     ∧_∧∧_∧ ∧_∧∧_∧∧_∧∧_∧
      ∪  ∪       (    )    (     )   (    )    )
 ,,、,、,,,       ,,、,、,,,  ∧_∧∧_∧∧_∧ ∧_∧∧_∧∧_∧∧_∧
      ,,、,、,,,       (    )    (    )    (    )    (    )

949 :マロン名無しさん:04/02/08 21:54 ID:???
で、次のSSスレはあそこでいいんだよな

950 :マロン名無しさん:04/02/08 22:07 ID:???
>>949
だめに決まってるだろ
なんでスクランだけ特別扱いで週間少年漫画板なんだよ

951 :マロン名無しさん:04/02/08 22:08 ID:???
>>949
妄想オンリーのSSじゃなくて、今後の展開予想などを含む、考察系SSなら考察スレとしてOKっぽい。

952 :マロン名無しさん:04/02/08 22:19 ID:???
そんなの萌えスレと本スレだけで十分じゃん
なに考えてるのお前ら?


953 :マロン名無しさん:04/02/08 22:20 ID:???
まあ、スレが削除されてないってことは
問題はないんじゃないか?

954 :マロン名無しさん:04/02/08 22:30 ID:???
ただ削除依頼を誰もしてないだけですが
俺めんどいし、誰かして

955 :マロン名無しさん:04/02/08 22:49 ID:???
出されてないならわざわざする必要はない

956 :マロン名無しさん:04/02/08 22:51 ID:???
>>954
荒らし必死だな(プゲラ
あそこで困るのは自作自演荒らしだけですよ。

957 :マロン名無しさん:04/02/08 22:53 ID:???
>>954
ホストがバレますから、荒らし行為しにくくなりますよ。というか、アクセス禁止。

958 :マロン名無しさん:04/02/08 22:56 ID:???
削除以来出てたぞ


959 :マロン名無しさん:04/02/08 22:56 ID:???
訂正
以来→依頼


960 :マロン名無しさん:04/02/08 23:07 ID:???
あの削除依頼全て通ったら、荒らしのうち、誰か一人くらいはアク禁になるだろうな…

961 :マロン名無しさん:04/02/09 00:57 ID:???
どうでもいい話だけど何でスクランはロボットボーイズと
強引に関連付けられることが多いの?
掲載雑誌も違うのにさ。

962 :マロン名無しさん:04/02/09 00:58 ID:???
荒らしが勝手に関連付けているだけさ。

963 :マロン名無しさん:04/02/09 01:01 ID:???
荒らしに聞いて欲しい。

964 :マロン名無しさん:04/02/09 01:03 ID:???
荒らし行為って、楽しいのか?皆から敵視されて。


965 :マロン名無しさん:04/02/09 01:11 ID:???
しかも、そのうえアクセス禁止寸前。

966 :マロン名無しさん:04/02/09 01:21 ID:???
>>962-965の必死さから関連性は極めて高いことが立証されました。

967 :マロン名無しさん:04/02/09 01:28 ID:???
>>966
ほんとうかキバヤシ!(AA略

968 :マロン名無しさん:04/02/09 01:28 ID:???
?どこが?

969 :マロン名無しさん:04/02/09 03:32 ID:???
>961
お前知らないの?
奈良と迫水は同じ中学出身なんだぜ?

970 :マロン名無しさん:04/02/09 03:43 ID:???
139 名前: 迫水天馬 ◆v4j2CmP.c6 投稿日: 03/10/14 18:24 ID:Q20BM/IF
謝罪文

旅行から帰ってきた迫水天馬です。
今回はみんなに色々な迷惑をかけたり不愉快な思いをさせてしまい
すみませんでした。僕も調子に乗りすぎた点があったと反省しています。
「ロボットボーイズ」が大好きなあまり、周囲の迷惑や気持ちを顧みずに
傍若無人な振る舞いをしてしまったことを謝ります。
今後は己の行動を深く反省し、キャラネタ板と漫画サロン板の「ロボット
ボーイズ」スレッドにしか顔を出さないようにします。キャラネタ板にも
来るな!というご意見も多いようですが、あの場所は僕にとっても心の
拠り所としている場所ですし、ネネさんも来ていますし、これからはきち
んと皆さんにレスしていくようにしますので、どうか認めて頂けるようお
願いします。
真行寺、清水、奈良は実は僕の中学生のときの同級生です。彼らにも
今後の行動について注意しておきましたのでご了承をお願いします。
今回について、調子に乗りすぎて、みんなの反感を買ってしまったこと
深く心からお詫び申し上げます。「いでじゅう」スレッドの皆さんにもご迷
惑かけてしまってごめんなさい。

2003年10月14日(火) 迫水天馬

これが証拠必然なのだよロケットとスクランの関係は

971 :マロン名無しさん:04/02/09 03:52 ID:???
深夜の帰宅で凹んでたら面白い流れになってんなここ。

>969の中の人へ
そんな時間にまで無理して書き込むな。体壊すぞ。

うーん、荒らしなのかマジなのかは俺にはわからないが
だいじなのは「たかがマンガ、たかが2ちゃん」だってことだ。

つまらないおっさんの説教と思われるかもしれないが、
たのしく生きた方が人間幸せだろ?
のんびりまったりいこうじゃないの。

かんたんに書いちまったけど、そういうことだ
(笑)

972 :マロン名無しさん:04/02/09 04:02 ID:???
どこからつっこんでいいかわからねーがとりあえず

>これが証拠必然なのだよロケットとスクランの関係は

文章推敲してから投稿しろリア厨。

973 :マロン名無しさん:04/02/09 04:07 ID:???
>>971
違うYO!俺はこの漫画に命をかけてロケットするつもりだよ!
おっさんの言うことも楽しいけど
俺はやるよ!見守っててくれ!!!

>>972
リア厨じゃあねえよ俺はもう大人だよ!
だからこんな時間にでも生きていらてるんだよ!

974 :マロン名無しさん:04/02/09 04:25 ID:???
>>972
どこからつっこんでいいかわからねーがとりあえず

>真行寺、清水、奈良は実は僕の中学生のときの同級生です。彼らにも

文章推敲してから投稿しろリア厨。


975 :マロン名無しさん:04/02/09 04:29 ID:???
深夜の帰宅で凹んでたら面白い流れになってんなここ。

>971の中の人へ
>こんな時間にまで無理して書き込むな。体壊すぞ。

>うーん、荒らしなのかマジなのかは俺にはわからないが
>だいじなのは「たかがマンガ、たかが2ちゃん」だってことだ。


そのたかがのためにこんな時間に10行もご苦労さんプププ


>つまらないおっさんの説教と思われるかもしれないが、
>たのしく生きた方が人間幸せだろ?
>のんびりまったりいこうじゃないの。
>かんたんに書いちまったけど、そういうことだ
>(笑)


最後の(笑)は何?しかもカッコ綴じ付きプププ

976 :マロン名無しさん:04/02/09 04:30 ID:???
よし埋めようか。

977 :マロン名無しさん:04/02/09 04:32 ID:???
まぁまぁ 相手は義務教育の過程で挫折した可愛そうな人なんですから
優しく見守ってあげましょうよ

978 :マロン名無しさん:04/02/09 04:47 ID:???
くやしくも正論のため言い返せず遠まわしな犬の遠吠えをしている>>977のいるスレはここですか。

979 :マロン名無しさん:04/02/09 04:50 ID:???
コピペする価値もねー、晒すにも値しねー、ログのゴミ以外の何者でもないな。迫水関係者は。

980 :マロン名無しさん:04/02/09 04:54 ID:???
ログ消去の方法も知らない真性厨房のいるスレはここですか。

981 :マロン名無しさん:04/02/09 05:09 ID:???
荒らしの病気が一刻も早く治る事を期待しながら埋め

982 :マロン名無しさん:04/02/09 05:15 ID:???
荒らしと図星を突くことの違いもわからない池沼のいるスレはここですか。

983 :マロン名無しさん:04/02/09 05:17 ID:???
最後はアレだったが、まぁ次スレに期待しよう
埋め

984 :マロン名無しさん:04/02/09 13:15 ID:aMoQjTme
ベルリン事件くらいの荒しになったらいいなぁ

985 :マロン名無しさん:04/02/09 13:54 ID:???
>>984のベルリンの壁はいつ壊れるのでしょうか?

986 :マロン名無しさん:04/02/09 14:01 ID:???
>>984 伯林?

987 :マロン名無しさん:04/02/09 14:51 ID:???
アク禁祭り

988 :マロン名無しさん:04/02/09 16:37 ID:???


989 :マロン名無しさん:04/02/09 18:05 ID:???
"( ´,_ゝ`)プッ"
ここにも迫水の毒電波が

990 :マロン名無しさん:04/02/09 18:58 ID:???
アクセス禁止を願って埋め

991 :マロン名無しさん:04/02/09 18:59 ID:???
アクセス禁止を願って埋め

992 :マロン名無しさん:04/02/09 18:59 ID:???
アクセス禁止を願って埋め

993 :マロン名無しさん:04/02/09 18:59 ID:???
アクセス禁止を願って埋め

994 :マロン名無しさん:04/02/09 19:00 ID:???
アクセス禁止になりますように 埋め

995 :マロン名無しさん:04/02/09 19:00 ID:???
アクセス禁止になりますように 埋め

996 :マロン名無しさん:04/02/09 19:00 ID:???
アクセス禁止になりますように 埋め

997 :マロン名無しさん:04/02/09 19:00 ID:???
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998 :マロン名無しさん:04/02/09 19:00 ID:???
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999 :マロン名無しさん:04/02/09 19:01 ID:???
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1000 :マロン名無しさん:04/02/09 19:01 ID:???
1000

1001 :1001:Over 1000 Thread
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。

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