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あずまんが大王で仮面ライダー龍騎2

1 :◆f.SwudF.K6 :02/12/16 22:51 ID:???
みんな、ずっと、一緒…の筈だったのに、どうしてこんな事に!?
こんなの、酷すぎるよ…だが、それがお前達の運命だ
戦え、ライダーは戦わなければ生き残れない…
果たして、彼女たちはどう戦い、どう生き残るのか!?
byあずま士郎

2 :◆f.SwudF.K6 :02/12/16 22:52 ID:???
前スレ
あずまんが大王で仮面ライダー龍騎
http://comic.2ch.net/test/read.cgi/asaloon/1023956889/l50
関連HP
あずまんが大王で仮面ライダー龍騎(オーディソ氏のSS保管所)
http://members.tripod.co.jp/AzumangaRyuki/index.html

3 :仮面ライダーオーディソ ◆8vusChTlC. :02/12/16 23:21 ID:???
>鷹さん
新スレ立てお疲れ様です。

4 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :02/12/16 23:38 ID:???
>鷹さん
お疲れさまです!感謝感激であります!

5 :◆f.SwudF.K6 :02/12/17 07:19 ID:???
おー新スレわかったんだ。よかった。前スレは当方が使い切ってしまいました。スマソ。
お詫びもかねて、これから第13話を掲示したいと思います。どぞー。

6 :◆f.SwudF.K6 :02/12/17 07:19 ID:???
【あずまんがー龍騎!作/鷹】
【第13話士郎】

皆がちよと再会したミラーワールドの入り口でもあるミラーホールで、優衣が持ってい
た写真に写っていた男、神崎士郎は何かを探していた。

『ファイナルベント』

士郎の後方でライダーのバイザーがカードの効果を発動させた。それと同時に神楽達と
少し違う形状をしている仮面ライダーが出現した。漆黒のボディーに鮮やかな黄色で所
々装飾されており、仮面ライダーの特徴とも言うべき眼のプロテクターが無かった。

「オルタナティヴか・・・」
「ここで終わらせます!!」

擬似ライダーオルタナティヴは、バイク形態へと変身した自身の契約モンスターサイコ
ローグにまたがり、士郎へと高速スピンを繰り返しながら突進してきた。そんなオルタ
ナティヴを冷静に見つめながら士郎は虚空から一枚のカードを取り出して士郎自身が声
に出してカード名を読みあげた。

「プリズムベント・・・」

そんな士郎にかまわず一気に突撃するオルタナティヴ。しかし、ぶつかったと思ったそ
の瞬間、オルタナティヴは士郎の体をすり抜けた。急停止をしてサイコローグから飛び
降り、辺りを見回すオルタナティヴ。そんなオルタナティヴをミラーホールにある全て
の鏡から士郎が話しかけてきた。

《無駄だ・・・》
「く・・・やってみなければ、わかりません!」

7 :◆f.SwudF.K6 :02/12/17 07:20 ID:???
そういうとオルタナティヴは手に出現させたスラッシュダガーでミラーホールの鏡を
壊し始めた。そんなオルタナティヴの行動を気にせず士郎は話を続けた。

《奪った8つのデッキを返せ・・・》
「カードデッキならあと1つを残してもう無いですよ。」
《・・・ライダーとなるべき者に授けたのか。ならいい。》

その士郎の一言で動きを止めるオルタナティヴ。

「みんなはあなたの思惑通り、願いを叶える為に殺しあうなんて絶対にしません。私
 と一緒にコアミラーを見つけ出して、そして・・・壊してくれます。近いうちに必
 ず。このあなたが作ったミラーワールドと一緒に」
《コアミラーをか?そしたらお前は・・・》
「・・・」

一瞬の沈黙のあと、弱々しく答え始めるオルタナティヴ。
「・・・わかっています。コアミラーが破壊されたら私がどうなるかも。それでも、
 モンスターが人の命を奪うことは、絶対に終わらせないといけないんです!!」

大声を出したあまり、肩で息をするオルタナティヴ。そんなオルタナティヴの様子を
士郎は無数の鏡の中から無言で見つめた。唐突に1つ、また1つと士郎の姿が鏡から
消え始め、最後に残った一人も

「それなら違う手を考えるだけだ・・・」

と言い残して姿を消した。一人残されたオルタナティヴは、士郎が消えていった鏡を
いつまでも見つめていた。

8 :◆f.SwudF.K6 :02/12/17 07:21 ID:???
【次回予告】

キィィン・・・キィィィン・・・
(私はちよちゃんのために、モンスターから皆を守るために、戦う・・・)
「変身!」
榊はゼブラスカルアイアンの追跡を始めた。

【生き残らなければ真実も見えない。ライダーよ、生き残るために戦え!】

9 :あずま士郎 #:02/12/18 20:47 ID:???
あ、新スレ作ったんですね。
とりあえず私もそろそろ書かないとね。誰も期待してないでしょうが…

10 :あずま士郎 ◆DPvZRJ5eF2 :02/12/18 20:51 ID:???
失敗失敗

11 :メロン名無しさん:02/12/18 21:33 ID:???
がんがれ〜!

12 :◆f.SwudF.K6 :02/12/18 22:51 ID:???
お帰りなさいあずま士郎氏。当方はこのスレを考えたあずま氏を心待ちにしてました。
新作、期待しています^^。

13 :◆f.SwudF.K6 :02/12/19 16:21 ID:???
さて、と。他の人達が書き上げるまでの間、当方頑張ります。第14話どぞー。

14 :◆f.SwudF.K6 :02/12/19 16:23 ID:???
【あずまんがー龍騎!作/鷹】
【第14話迷い】

「榊さん、朝だよ。」
次の朝、ソファで眠っていた榊を起こしたのは目覚ましではなく、優衣だった。
「ご飯作ったんだ。一緒に食べよう。」
と彼女は言い、榊はテーブルの上に二人分の朝食が用意されていることに気がつ
いた。

「さ、食べて榊さん。昨日のお礼だから気にしないでね。」
「いただきます。・・・おいしい」
「ありがと。私あっちの世界ではカフェの手伝いをしていたから料理には自信が
 あるんだ。」
「その、ほんとに、おいしいよ・・・」
(榊さんって無口なんだ。何だかお兄ちゃんに似てるな・・・)
「榊さん、私もライダーになったんだ。ほらこれ」

そう言うと優衣は昨日ちよからもらった白鳥をモチーフにした絵が中央に描かれ
ている白いカードデッキをテーブルの上へと置いた。

「あなたもライダーになったんだ・・・」
「うん。・・・榊さんはどうしてライダーになったの?」
「私は・・・ちよちゃんに頼まれたから」

榊は優衣に神楽からデッキを渡された時のことやお互いの友人のことについて話
しながら朝食を食べた。

「・・・そうなんだ。こっちの世界も色々大変なんだ。」
「うん。・・・もう行かなきゃ。」
「そっか、大学生って、言ってたわね。私は、どうしようかな?せっかくだし、
 こっちの世界で散歩でもしてくる」
「気をつけて・・・」

15 :◆f.SwudF.K6 :02/12/19 16:24 ID:???
2人は一緒に外へと出た。榊は自らの選んだ進路、大学へと向かい優衣は散歩を
始めた。自分の身の上に起きたこととは関係なしに進んでいくいつも通りの講義。
講義をうけながらも、ちよの話してくれたことや優衣から聞いたこと、そしてラ
イダーのことを榊は考えていた。そして気がつけば講義も終わり、コンパなどの
誘いも彼女なりに丁重に断りながら、いつもの帰路を歩いていった。

キィィン・・・キィィィン・・・
(これは・・・共鳴・・・どこ!)

榊は近くからモンスターが現実世界に近づいた時の音でもある、共鳴が聞こえた
のを感じた。榊は周りを振り返り、人気の少ない裏通りで、まだらの模様で両腕
に角状の武器を装着したモンスター、ゼブラスカルアイアンが歩いている人をシ
ョーウィンドの鏡の中から角状の武器を交差させてスライスしようとしていてい
るのを発見した。

(く、ここからじゃあもう間に合わない・・・来てデストワイルダー!)

彼女はミラーワールドで契約したデストワイルダーに最後の望みをかけた。
「ガァァァ!」
咆哮と同時にデストワイルダーが反射しているショーウィンドから出現し、その
豪腕を振るい、ゼブラスカルアイアンに豪快な打撃攻撃を繰り出した。怯んだゼ
ブラスカルアイアンは急いでミラーワールドの奥へと逃げ出した。

「早く、あっちに!」
「あ、ああ・・・」

榊がそう言うとその人は慌てて逃げ出した。去っていくのを確認した後、静かに
デッキを鏡の前に突き出す榊。出現するライダーベルト。

(・・・私は、また戦うんだ・・・)

16 :◆f.SwudF.K6 :02/12/19 16:25 ID:???
榊には一瞬迷いが生まれた。無理も無い。今まで争ったことが皆無だった人があ
る日突然戦いの場に立たされているのだ。だが、ちよの今現在の姿や、襲われた
人が心に浮かんだ時、もう榊は迷わなかった。

(私はちよちゃんのために、モンスターから皆を守るために、戦う・・・)
「変身!」

次の瞬間、榊は仮面ライダータイガとなった。デストワイルダーを追いかけ鏡の
中に飛び込む榊。一瞬の違和感があったあと再び最初にミラーワールドを訪れた
時と同じ、ミラーワールドの入り口、ディメンションホールへと着いた。そこに
は榊がディメンションホールからミラーワールドに行く為の次元移送機ライドシ
ューターが榊を待っていた。それを見ながら榊は優衣との朝の会話を思い出した。

《ライダーはミラーワールドに入っただけじゃあ、駄目なんだって。そのあと、
ミラーワールドに行くためにある乗り物・・・ライドシューターだったかな?に
乗る必要があるって、蓮が言ってた。》
(これが、ライドシューター・・・)

榊はライドシューターのシートに座った。すると自動的にシートベルトが装着さ
れ、ライドシューターに電源が入った。
(これかな・・・?)
ハンドルを握り、中央にあったスイッチを押す榊。途端にライドシュータは高速
でディメンションホールを駆け始め、榊はゼブラスカルアイアンの追跡を始めた。

17 :◆f.SwudF.K6 :02/12/19 16:26 ID:???
【次回予告】

激しいぶつかり合いの音が聞こえる。
『ストライクベント』
榊は手に大きな力が宿るのを感じた。
「はぁ!」

【生き残らなければ真実も見えない。ライダーよ、生き残るために戦え!】

18 :メロン名無しさん:02/12/19 22:19 ID:B68/ODvQ
素朴な疑問。
専用サイト作ったのに、なんで2ちゃんで続ける必要あるの?

19 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/19 23:19 ID:???
ああ、いつの間にか新スレできてた・・・

それはそれとしてあずま士郎氏復帰ですか。うれしい限りです



20 :メロン名無しさん:02/12/20 14:16 ID:???
>>18
専用サイト≠再録サイト

隆起公式サイトみたいなもの(例えは悪いけど

21 :あずま士郎 ◆DPvZRJ5eF2 :02/12/21 17:55 ID:???
「うんにゃ…一つだけ変わったよ」
【何?】
「消えていったライダー達の重さが2倍!に、なった。もうこれ以上は死なせない。人を守る為にライダーになったんだから、ライダーを守ったっていい!」
「とも…」
「下らないですねぇ…どうでも良い話はもう沢山です」
そう言って王蛇はベノサーベルをオーディンに向かって振り下ろすが
オーディンは、金色の羽を撒き散らしながら、姿を消すと
【戦いを続けろ。私と戦う事が出来るのは最後に残った一人だけだ】
姿を消したオーディンの声だけが、辺りに響き渡る

「序ノ口士郎よね?一年前にアメリカで死んだっていう」
「ワオ?ウワオォォ?(死んだ?ご主人様が?)」
「え?ご主人様って、まさかあなたの飼い主?」
「グワオ!ガウガウグルルゥゥゥ…(死んだなんて嘘です!ご主人様に会ったって人一杯いるんだから…)」
「ご、ごめんなさい…私の情報が間違ってたのね…」
そう言って令子は、そのまま黙りこんでしまった。その胸には一つのペンダントが光っていた

22 :あずま士郎 ◆DPvZRJ5eF2 :02/12/21 17:56 ID:???
第29話|話92第

このクソあつい真夏の中、漏れジャーナルのクーラーは故障で動かなくなってしまっていた
必死に修理しようとしていた、ともだったが、突然来社した編集長に驚きのあまり
脚立から足を踏み外してしまった。だが、榊の運動能力を吸い取っていたともは慌てず騒がず
島田の肩を踏み台にして、前方へ空中回転。見事に机の上に着地に成功した
「よっしゃ、決まった!10点満点!」ガンッ!ドサッ!
着地に成功したまでは良かったのだが、落としたバケツを島田がヘディングでともにぶつけのだった

編集長は、令子に見合い写真を持ってきたのだったが、見せたのでもう約束は果たしたと言い
この話は終わりにしようとしたのだが、何故か令子は良い経験になるからと言って見合いを承諾してしまった

そして見合い当日
「桃井令子と申します」
「あなたは、遊び半分で来てるんでしょう?そうでなきゃこんな見合いに応じるはずがありません。そうやって僕の心をもてあそんで楽しんでいるんだ」
「い、いえ、そんなつもりじゃ…」
「では、僕と結婚したいと?」

結局お見合いは、破談で終わってしまった
「はぁ〜あ…どっかにいい男いないかなぁ…」
(ハァ…ハァ…)
「ん?」
令子は、誰かが自分を付けてきている様な気配を感じた

23 :◆f.SwudF.K6 :02/12/21 19:07 ID:???
もういいかな?あずま氏おつ!当方も掲示しますね。第15話どぞー。

24 :◆f.SwudF.K6 :02/12/21 19:10 ID:???
【あずまんがー龍騎!作/鷹】
【第15話連携】

高校卒業後に初めてちよと再会したディメイションホールをライドシューターで移動
し続ける榊。永遠に続くかという景色の中、一筋の光が見えてきた。

(・・・眩しい)

一瞬の体への違和感のあと、ガラスが砕ける音と同時に強烈な光が目に入った。思わ
ず目を閉じ、少しずつ目を開けながら周りの景色を確認する榊。そこは普段生活する
現実と何ら変わらない風景に見えた。しかしよく観察してみると看板の文字や建物が
逆になっていることから、ミラーワールドであることがわかる。

(ここが、ミラーワールド・・・)

自動的にライドシューターが開きそこからゆっくりとミラーワールドの地面を踏む榊。
地面からは現実とまったく変わらない感触があり、最初は慎重に歩いていた榊も徐々
にいつもの歩幅に戻り、この世界に来た目的、ゼブラスカルアイアンを探すことを始
めた。榊は聴覚に集中した。

(聞こえる。あっちだ!)

激しいぶつかり合いの音が聞こえる。榊の契約モンスターであるデストワイルダーが
ゼブラスカルアイアンと戦っているのだ。榊は音のする方向へと急いだ。そこではデ
ストワイルダーがゼブラスカルアイアンを攻めてはいるのだが、スピードについてい
けておらず、翻弄されていた。榊が到着した時には、デストワイルダーの背後をとっ
たゼブラスカルアイアンが一気に攻め込み始めていた。

25 :◆f.SwudF.K6 :02/12/21 19:11 ID:???
(このままじゃあ、駄目だ!)

気がつくと榊は自分の手にカードの効果を発動させるタイガ特有の武器でもある斧、
デストバイサーを握っていた。デッキからカードを取り出し、デストバイサーの中に
カードを装填する榊。自動的に動いた向きと反対方向に力を加えると何かが組み合わ
さった音の後、無機質な声が聞こえてきた。

『ストライクベント』

榊は手に大きな力が宿るのを感じた。その力を信じてゼブラスカルアイアンとの距離
を走りながら詰める榊。榊の動きに気がついたデストワイルダーは攻撃を続けている
ゼブラスカルアイアンをその両腕で強引に拘束した。必死にもがくゼブラスカルアイ
アンに榊はその力を爆発させた。

「はぁ!」

気合を込めゼブラスカルアイアンの腹部をストライクベントにより得た巨大な爪、デ
ストクローで貫く榊。素早く引き抜いたあと、すかさず後ろへと飛びのき、デストワ
イルダーも榊を見習うかのように同じ動きをした。よろよろと歩くゼブラスカルアイ
アン。榊の方へと近づこうとしていたが、やがて動かなくなり、最後に断末魔の咆哮
をしたあとその場で爆発した。その様子を静かに見つめる榊。ディスパイダーの時と
同じように淡く光る球体が現れ、ゆらゆらと不安定ながら大空へと飛んでいこうとし
ていたが、それに向かって跳躍したデストワイルダーによって吸収された。

26 :◆f.SwudF.K6 :02/12/21 19:12 ID:???
(・・・勝ったんだ。あれ?どうしたのかな・・・?)

ほっとする榊の体に異変が起き始めた。体からたくさんの粒子が放出しているのだ。
デストワイルダーは困惑している榊の様子を感じ取り警告した。

(今スグ・・・汝ノ・・・世界ニ戻レ・・・モウ少シデ・・・汝ハ・・・消エル)
(消える?)
(全テガ・・・散ルト・・・存在ガ消エル・・・急イデ来タ道ニ・・・飛ビ込メ)

デストワイルダーの警告を受け取り元の道へと榊は急いだ。ライドシューターを見つ
け、目の前のガラスに深呼吸をした後飛び込むと、ガラスが砕ける音とともに変身も
解け、気がつくと裏通りのショーウィンドウの前で倒れていた。

「・・・」

様々な思いを胸に榊は立ち上がり、帰路を歩き始めた。
(他の皆は大丈夫かな・・・?)
榊の友を思いやる瞳だけが夕日を浴びていつまでもきらきらと反射していた。

27 :◆f.SwudF.K6 :02/12/21 19:13 ID:???
【次回予告】

「・・・影よ目覚めろ・・・シャドウベント」
「私を呼んだのはお前か?」
「何故士郎さんがそんなことを・・・?」
「・・・決まってるだろ。コアミラーを壊そうとする奴らを止めるんだよ。力ずくでな。」

【生き残らなければ真実も見えない。ライダーよ、生き残るために戦え!】

28 :メロン名無しさん:02/12/21 23:25 ID:???
>27
乙〜!ノリノリですなぁ〜最近。凄い♪
他の娘らはどーしてんですか。ちゃんと契約できたのかな、気になる。

29 :◆f.SwudF.K6 :02/12/22 12:25 ID:???
タイガたんは英雄になりますたT-Tあれは予想外でびっくり。
他のメンバーは神楽以外はこれから契約ですなー。
とりあえずよみ→かおりん→智&大阪って感じで書いてあります。
出来てはいるのですがこれから修正するので、気長に待ってねー。
では・・・第16話どぞー。

30 :◆f.SwudF.K6 :02/12/22 12:28 ID:???
【あずまんがー龍騎!作/鷹】
【第16話分離】

榊がゼブラスカルアイアンをストライクベントで撃墜した頃、ディメイションホール
を探索していたちよに異変が起きた。ちよの身体の粒子が激しく失われていったのだ。

「う・・・誰かが、モンスターを倒してくれたんですね・・・よか・・・た・・・」
ちよはそのまま気絶した。そんなちよに士郎は近づきカードを一枚虚空から取り出した。

「・・・影よ目覚めろ・・・シャドウベント」
ちよの周囲の空間が歪み、それと同時に激しい閃光がディメイションホールを包み込ん
だ。閃光が消えた後、ちよの隣にはもう一人のちよが出現していた。

「・・・私を呼んだのはお前か?」
「話がある・・・」
「ま、大体予想はつくけどな・・・」
そう言うと黒ちよと士郎は気絶しているちよの隣で話し始めた。

31 :◆f.SwudF.K6 :02/12/22 12:29 ID:???
(・・・あれ?苦しくない。・・・え、私がいる!?)
再び眼を覚ました時ちよは自分と同じ姿をしたもう1人の自分が隣にいることに気付い
た。その姿はちよのように半透明というわけではないが、何故か身体が黒く見える。

「あなたは・・・?」
「やっと起きたか。私?私もちよだよ。そーだな、黒ちよってでも呼んでくれ」
「何故、私がもう一人いるんですか?」
「お前さっき気絶していただろ?その時士郎が何だったかな?そーだその人のもう1つ
 の魂を開放するっていうカードをお前に使ったってわけ。つまり私はもう1人のお前
 ってことさ。」

「何故士郎さんがそんなことを・・・?」
「・・・お前本当にそれを聞いてるのか?ミラーワールドを守るために決まってるだろ?
 お前がコアミラーをライダーを使ってぶち壊そうとしてるのが気に入らないってさ。」
「・・・」

思わず黙り込むちよ。手に持ったデッキを空中に放り投げながら黒ちよは続けた。

32 :◆f.SwudF.K6 :02/12/22 12:29 ID:???
「・・・でもな、お前もホントバカだよなー。皆の為には自分が犠牲になっていいと思っ
 てんだろ?逆だよ逆。」

黒ちよが持っているデッキに気づいてちよは顔色が変わった。そのデッキはさっきまで自
分が隠し持っていたデッキだったからだ。

「そのデッキは・・・!!デッキを返してください!」
「何で?お前オルタナティヴのデッキがあるだろ?」
「・・・何のためにデッキを使うんですか?」

ちよの質問にしばらく沈黙する黒ちよ。やがて満面の笑みを浮かべながら応えた。
「・・・決まってるだろ。コアミラーを壊そうとする奴らを止めるんだよ。力ずくでな。」

ちよはデッキを空中高く放り投げた。出現するライダーベルト。ちよは落下してくるデッ
キを掴み取り、素早くベルトにデッキを装填すると同時にオルタナティヴへと変身する為の
パスワードを声に出した。

「変身!オルタナティヴ!」

そして次の瞬間、ちよはオルタナティヴへと変身した。

「・・・デッキを返してください。」
「こわいですねー。でも私は自分と戦う気なんてさらさらないですよー。ま、私は私のた
 めに戦います。お前と違ってな」

そう言うと黒ちよは姿を消した。

(・・・皆が危ない!)
「行こうサイコローグ」

ちよはバイク形態に変身したサイコローグにまたがり、一気にディメイションホールを駆
け抜けミラーワールドへと突入した。

33 :◆f.SwudF.K6 :02/12/22 12:30 ID:???
【次回予告】

(・・・!ついに来たか!!)
『CONTRACT』
無数の銃弾がよみに向かって飛んできた。
「駄目なのか!?」

【生き残らなければ真実も見えない。ライダーよ、生き残るために戦え!】

34 :メロン名無しさん:02/12/23 01:21 ID:???
黒ちよキタ〜〜〜!!
某スレのみたいに、どこか抜けてる可愛さはあるのだろうか?
大阪と百合狙ってるのだろうか(w

35 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/23 09:17 ID:???
鷹さん早いですなー
全何話くらい行くんだろう
このペースだと・・・50くらい?

36 :◆f.SwudF.K6 :02/12/23 14:55 ID:???
大体50+αくらいです。あとこれから出かけますので掲示出来ないのですが、
第17話の次回予告は↓のものになりますた。スマソ。↑の予告は次の第18
話にまわしますんでお許しくだされm(_ _)m

【次回予告】

キィィィン・・・キィィィン・・・
『ファイナルベント』
「さよなら優衣さん」
(私・・・ここで終わっちゃうのかな・・・お兄ちゃん・・・)

【生き残らなければ真実も見えない。ライダーよ、生き残るために戦え!】

37 :◆f.SwudF.K6 :02/12/23 22:33 ID:???
【あずまんがー龍騎!作/鷹】
【第17話妨害】

朝、榊と別れた優衣は街を散歩していた。

(・・・ここのタイヤキおいしそう)
「すみません。子倉一つお願いします。」
「あいよ。」
「ありがとう。・・・あつつ」
(あっちに行くとどこにつながるのかな?)

自由気ままに歩いていた時、モンスターがミラーワールドから近づいている
ことがわかる共鳴が優衣の頭に響いた。

キィィィン・・・キィィィン・・・
(頭が痛い・・・)

優衣は周囲を見回した。突然すぐ目の前のオフィスビルから巨大な黒龍が飛
び出してきた。

「きゃあ!」

優衣は思わずしゃがみ、襲ってきた黒龍を避けた。残念そうな咆哮を残して
黒龍は再びミラーワールドへと消えていった。

(このままじゃあ、また、誰かが襲われる・・・追いかけなきゃ。)
「変身!」

優衣は鮮やかな白で装飾されたライダー、ファムへと変身し、黒龍が消えた
鏡に手を近づけディメイションホールへと向かった。

38 :◆f.SwudF.K6 :02/12/23 22:34 ID:???
(これが蓮の言ってたライドシューター・・・急がないと!)

ライドシュータに乗り込み、ファムはディメイションホールからミラーワー
ルドへと向かった。

(どこに行ったんだろう?)

ミラーワールドに辿り着いたファムは黒龍を探し始めた。そんなファムの様
子を見ていた人物がファムへと近づいていった。

「・・・優衣さんですね?」
「え?どうして私を知ってるの・・・?」
「聞きたいことがあります。士郎さんの作ったこのミラーワールドをあなた
はどう思いますか?」
「え・・・お兄ちゃんの作ったって・・・それは本当なの!」
「・・・私の質問に答えてください。」
「モンスターが出現するミラーワールドをほっとけないよ。・・・ちよちゃ
 んが言ってた。コアミラーを破壊したらミラーワールドは消えるって。私
 は、人を襲うモンスターが現れるミラーワールドは絶対に、いや!」
「そうですか・・・なら、あなたも潰します!」

『ソードベント』

漆黒のライダー、リュウガはファムにブラックドラグセイバーを構えて突進
してきた。リュウガの攻撃を慌てて避け続けるファム。

「きゃあ!・・・どうして!ライダー同士は戦わなくていいはずよ!」
「ミラーワールドを閉じられると私が困るんです!」
(このままだと危ない!)

ファムは意を決してレイピアに似た自身のカードバイサー、羽召剣ブランバ
イザーにデッキから取り出したカードを装填した。

39 :◆f.SwudF.K6 :02/12/23 22:35 ID:???
『ガードベント』

「ガキィイイン!」
「へえ・・・ならこうです!」

リュウガはファムのウイングシールドで攻撃が通じないと判断すると、その
場でバク転を連続で行ってファムとの間に距離を作り、リュウガのカードバ
イザー、龍召機甲ブラックドラグバイザーにカードを装填した。

『アドベント』

リュウガの契約モンスター、暗黒龍ドラグブラッカーが二人の前に出現した。

「さっきの龍!?あなたの契約モンスターなの!」
「ドラグブラッカー、目的はファムです!」
「ゴァァァ!」
「きゃあああ!!」

ファムはウイングシールドで身を庇ったが、ドラグブラッカーの強烈な体当た
りで吹き飛ばされた。

(う・・・身体が動かない。)

『ファイナルベント』

リュウガは戦いの勝負を決める必殺のカード、ファイナルベントをブラックド
ラグバイサーに装填した。途端にドラグブラッカーがリュウガの周囲を包み込
み、リュウガに己の力を注ぎ込んだ。その力でドラグブラッカーの口元へと宙
に浮いたリュウガはファムに別れを告げた。

40 :◆f.SwudF.K6 :02/12/23 22:36 ID:???
「さよなら優衣さん」

ドラグブラッカーはリュウガに暗黒の炎を一気に吹き付けた。暗黒の炎の加護
を受けて黒い流星と化したリュウガはファムへと突撃した。ファムはリュウガ
がやけにスローモーションで近づいてくるように感じた。

(私・・・ここで終わっちゃうんだ・・・お兄ちゃん・・・)

『アドベント』

「え・・・きゃあ!?」

リュウガがファムに激突する瞬間、どこかでカードの使用された音が聞こえた。
それと同時に黄金の巨大な鳥がファムとリュウガの間に割り込み、リュウガの
身体をその巨大な鉤爪で握り締め、地面へと叩きつけた。その鳥はリュウガの
妨害をしたあと、現れたときと同様に一瞬で姿を消した。

「う・・・助かったの?」

リュウガは気絶しているらしく、少しも動かなかった。

「逃げなきゃ・・・」

ファムはよろよろと元の道へと歩き始めた。入り口を見つけ、手を近づけてい
る優衣に突然懐かしい声が聞こえた。

「優衣・・・お前は俺が必ず守る・・・安心しろ」
「お兄ちゃん!!」
(良かった・・・生きて・・・いた・・・ん・・・だ・・・)

士郎の姿を見て優衣は張り詰めていたものが崩れ、その場に倒れた。

41 :◆f.SwudF.K6 :02/12/23 22:38 ID:???
「・・・う・・・お兄ちゃん!」

優衣が再び眼を覚ました時、そこは榊の家だった。

「よかった・・・」
「大丈夫・・・?」
「う、うん。」

榊はゼブラスカルアイアンを倒し、家に帰る途中のオフィスビルの前で
倒れているのを発見して連れてきたことを優衣に話した。

「・・・また助けてもらったんだ。榊さんありがと。」
「・・・」
(照れているんだ・・・何だかお兄ちゃんに似てるな・・・そうだ!)

優衣はミラーワールドでの出来事を思い出し、急いで榊に尋ねた。

「ねえ、近くに誰かいなかった?」
「いや、見なかったよ・・・」
「そう・・・」
(お兄ちゃん・・・どうして・・・?)

優衣は士郎のことを考えながら、再び意識を失った。榊は優衣が眠ったの
を見て、電気を消して、ソファーへと向かった。優衣の瞳から、涙が一粒
流れて消えた。

42 :◆f.SwudF.K6 :02/12/23 22:39 ID:???
次回予告は>>33

43 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :02/12/25 21:31 ID:???
盛り上がってるところ、すみません。
第二話後半をぼちぼちと逝かせてもらいます。

44 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :02/12/25 21:33 ID:???
『仮面ライダー 神楽』 第二話 <参>

 「うぐぅ!」

 背中に感じられる硬く冷たい床の感触と打撲の痛み。これがなかったら、神楽は未だに理解でき
なかったかもしれない――自分がその場に投げ倒されたことに。かおりに伸ばした腕に傍らから何
者かの手が添えられたか、と思った次の瞬間には、この有様だった。

 「痛ててて・・・だ、誰だ!」

あわてて飛び起き、いったいどんな奴かと伺い見る。その表情が、たちまち警戒から驚愕に変わった

「お、お前は・・・!」

 それは、うら若い娘だった。腰まである黒髪。そして、背が高い――170は楽に超えていよう。
 ・・・だが、神楽が驚いたのは、その点ではなかった。相手が、彼女のよく知る人物だったからだ。
先ほどのかおり同様、かつてのクラスメイト。いや、それ以上の、心を許した友だったのだ。

 「榊、榊じゃねぇか!」

 驚きはすぐに喜びにかわり、神楽は笑顔でその娘の名を呼んで歩み寄った。

 「おいおい〜、久しぶりだな!元気か?なあなあ、何、今の技?お前やっぱり・・・うわ!」

 ・・・なのに、親しげに伸ばした手は再び迎撃の憂き目にあい、その身は床に叩きつけられる。
 痛む背をさすりつつ立ち上がった神楽は、やっと旧友の様子が尋常でないことに気がついた。
 顔に表情が無い。瞳に光が無い。そして、こちらに向ける視線に温もりが無い――まるで見知ら
ぬ誰かを見るような。

45 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :02/12/25 21:34 ID:???
「・・・榊、どうしちまったんだ?わ、私がわからないのか?神楽だよ、なぁ」
 「・・・・・・?」
 「なぁ、忘れちまったのか、私を、なぁ、榊・・・榊ぃ・・・」

 無性に、無性に哀しくて、神楽の瞳からは、いつの間にか大粒の涙がこぼれ始めていた。

 「ね、ねぇ、ちょっと来て」

 その様子に驚いたのか、それまで――騎士に守られたお姫様のようにうっとりと、ありさまを見
つめているだけだったかおりが、神楽に駆け寄るとその手を引いてカウンター脇のドアへと誘った。

 「おい、榊はいったいどーなっちまったんだ!」

 ドアを抜け、しばらく歩いた先にひらけた裏庭で、たまらず神楽はかおりを問い詰めた。まだ涙
声の彼女に答えるかわりに、かおりは花壇の手前にため息とともにしゃがみ込んだ。

「おい、かおりん!」
「・・・榊さんは、記憶喪失になってしまったの。ここ数年の記憶がないのよ」
「なにぃ、記憶が!?」
「うん。幸い日常生活には支障がないんだけど。私のことだって、本当はよくわかってないのよ」
 「そんな、あの榊が!いったい何が原因で?」
 「・・・それは」

 かおりは心底つらそうな表情で、言葉を途切らせた。そっと手を伸ばし、花壇にあった置物――
木彫りの子猫の泥汚れを払い始める。

 (猫か。そういえば榊も飼ってたっけ。なぜか猫に嫌われるあいつになついた、この世でたった
一匹の猫を。名はマヤー・・・え、ま、まさか!)

46 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :02/12/25 21:36 ID:???
「おい、まさか」
 「ま、マヤーが死んじゃって・・・さ、榊さんの目の前でトラックにひかれて、ぺちゃんこになっち
やって、それで、それで・・・」

 かおりも泣き声になっていた。華奢な背中が震えている。

 「な、なんだって!あ、そ、それじゃぁ・・・」

 花壇に置かれた猫の置物。神楽はやっとそれが何を意味するのかに気がついた。

 「これが、これがあいつの墓だっていうのか!!」
「そうよ・・・私が作ったの」

 泣きながら続くかおりの告白を、神楽はなかば呆然として聞いた。
 休みの日にそっと榊の後をつけていて、悲劇の現場に居合わせたこと。ショックで意識を失った
榊に付き添い、救急車で病院までいったこと。

「お医者さんが言うにはね、記憶を取り戻すには、失った部分の期間に多くの思い出を共有した
人間――親しい友人とかと過ごすと良いんだって。だからご両親を説得して、ここで住み込みのア
ルバイトをしてもらっているの」
「友人と過ごす、か・・・だったら、私も協力する!智やよみや大阪、ええぃ、こうなりゃアメリカ
に留学したちよちゃんにだって声かけて集まってもらうぜ!」

神楽の口からでた名前は、いずれも高校時代、榊と特に親しかった友人達のものだった。情に厚
い彼女らのことだ、きっと喜んで力を貸してくれるだろう。

「ダメっ!止めて、それだけは!」

47 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :02/12/25 21:38 ID:???
「へ、なんでだよ?」

 意外な拒絶の言葉に、神楽は戸惑った。

 「榊さんは、いつだって凛々しくて、格好よくて、完璧じゃなくちゃいけないのよ!今の、こん
な榊さんを、知り合いに見せたくないの!とくに、とくにあの人たちには・・・」
 「あいつらには、そんな気遣いや遠慮は無用さ。高校の三年間ずっとつるんできた仲間だぜ?」
 「だから、だからよ。・・・ねぇ神楽、その役目はあの人たちでなくちゃいけないの?私じゃだめな
の?私と、あんたとじゃあ・・・」
 「そっちが本音かぁ?お前、いくら自分があいつらほど榊と親しくなれなかったからって・・・」
 「それは、あんたも同じでしょ?三年間?ふっ、あんたは二年間じゃない」
 「なんだと、お前ぇ!」

思わず声を荒げる神楽。だが、かおりは平然と言葉を続けた。挑発するように・・・

 「あはは、おっかしいの。自分がちよちゃん達並みに榊さんと親しいと思ってたんだ?全然違う
のに。ガサツなあんたらしい思い込みね〜。あはは、思い出しちゃった、あの時と似てる。あんた
が二年のクラス替えで同じ組になって、初めて榊さんに話しかけた時とね」
 「あ、うう・・・あ、あれは」

 唐突に脳裏に再現される、忘れたはずのあの時のこと。

 ――ずっと意識し続けていた。体育祭やマラソン大会などで競う唯一のライバルとして。言葉を
交わしたことは一度も無かったが、向こうもきっと思いは同じだと信じていた。

 ――しかし、それが単なる片思いだとわかった、あの時。親しげに話しかけた自分に向けられた
冷たい視線。

48 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :02/12/25 21:40 ID:???
(そうだ、さっきと同じだった。だから、あんなに涙が・・・。榊にとって、私は、私は・・・?)

 「顔も名前も、存在すら、榊さんの記憶になかったのよね。あはは」
 「うるせぇぇぇ!だから、なんだってんだ!」
 「・・・だ・か・ら、同じなのよ私達は。ね、神楽、力を貸して。二人だけで榊さんを・・・ね?」
 「ふ、二人だけってお前、その、あの・・・」

 なぜか否定の言葉がすんなり出てこない。
逆に、かおりの誘惑に屈したい気持ちがふつふつと沸いてくる。
 いつもあまり考えずに行動する神楽の脳は、ライダーの件もあって、既に過負荷状態にあった。

 「ま、また来る!じゃあな!」

 そう言って逃げ出すのが、今の彼女には精一杯だった。

49 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :02/12/25 21:51 ID:???
う〜ん、張ると微妙に(特に一行目)がずれる罠。
第二話は<四>まであります。長くてスミマセン・・・

50 :メロン名無しさん:02/12/25 21:53 ID:???
新作乙
嗚呼榊さんが・・・
続きが気になる――

51 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :02/12/25 23:08 ID:???
『仮面ライダー 神楽』 第二話 <四>

 同時刻、すなわち平日のおだやかな午後。南青山の一角にある豪奢なオフィス。そこの主は執務
机でまどろんでいた。端正な額に汗がにじんでいる。それは激務による疲れか、あるいはもっと体
の奥底から発せられた危険信号なのかは、本人すらわからない。

 「・・・んん、なんだ、あんたか。と、いうことは、また誰かライダーが死んだってこと?」

 その男――弁護士・北岡秀一は背後の気配に気づくと、寝起きのけだるさをまとったまま、気配
の元に言葉をかけた。

 「死んだのは、仮面ライダータイガだ」

 答えたのは、神楽にデッキの継承を選ばせたあの男だった。

 「タイガ?早くも二人抜きしたって奴だっけ?ふふ、儚いねぇ。やっぱり『慌てる乞食はもらい
が少ない』ってね?」
 「・・・奴はライダーとしては優秀だったが、重大なルール違反を犯した。ゆえに処分されただけだ。
タイガのデッキは、別の人間に引き継がせた」
 「おやおや、そーいうのってありなの?ま、いいけどね。替わったばかりってのは好都合だし・・・」

 しかし、北岡が振り向くと、すでに男の姿はそこにはなかった。

52 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :02/12/25 23:09 ID:???
 一方、神楽は、旧友宅を飛び出したのはいいものの、新たな難問に直面していた。

 「・・・って、ここはいったいどこなんだ。都内か?」

電柱にあるはずの住所表示を求めて、辺りを歩き回る。
 そのおかげで、先ほどの喫茶店が「花鶏――あとり」という名前であることを知ることができた。
住居側の玄関に掛かっていた表札から、かおりの姓が『神崎』であったことも思い出せた。
 そして、ついに待望の住所表示が!

 「S宿区?おいおい・・・横浜まで電車で戻るしかないな。お金、あるかな?」

 MTBを置きっぱなしにしてはおけない。財布の中の小銭を勘定しながら、駅がありそうな方角
へ移動する。頭の中では、先ほどの出来事が反芻されていた。

 (・・・変だ、かおりんの言ってることは。絶対おかしい。なのに、なんで言い返せなかったんだ?
やっぱりバカだからなのか?脳みそまで筋肉なのか私は!ああくそ、もっと頭が良ければなぁ!)

 その時だった。耳の奥底、脳にまで響くような不快な音が聞こえてきたのは。

 (あーっ!考えすぎでついに耳鳴りまでしてきやがったか・・・いや、違う。これは!)

 教えられずとも、ライダーとしての本能が、その音の意味を感じ取っていた。

 (・・・来る!奴らが!)

53 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :02/12/25 23:10 ID:???
神楽はちょうど三叉路の分岐に立っていた。素早く、それぞれの方角を見回す。
 昼下がりの住宅街である。人気はなかったが、唯一、彼女の左方から中年女性が歩いてきていた。
 その姿が、路上駐車のワゴンの脇を通り過ぎたとき、突如消えうせた!手に持っていたスーパーの
袋が地面に落ち中身が散乱する。

 「この野郎ぉぉお!」

 神楽は駆け出した。彼女には見えたのだ。女性が無数の白い糸に巻き取られ、磨かれて鏡のように
なっていた車体側面に引き込まれたのを。

 「変身!」

 走りながらも器用に変身動作を終えた彼女の体は、ふたたびタイガへと変わった。勢いそのままに
フロントガラスへと身を躍らせる。
 光の粒子が乱れ飛ぶ境界を通り抜け、タイガ=神楽は再びミラーワールドに降り立った。

 「どこだ!!・・・う、うわわ!」

 探すまでもなく、敵はすぐそこにいた。その姿は蜘蛛そのもの。だだし、大きさはトラック並みで
体は金属を思わせる銀色に覆われている。
 ・・・しかし、彼女が悲鳴を上げたのは、その姿に驚いたからではない。大蜘蛛の口の下に、血だまり
と肉塊――先ほどまで人間であったものを認めたからだ。

 また犠牲者が一人。そして永遠に帰らぬその人を、知らずに待ち続けることになる人たちが・・・

 「くぅ、くうう!よくも、よくも・・・この野郎ぉ!ぶち殺す!」

 神楽は仮面の下で己が不甲斐なさに泣きつつ、叫んだ。大蜘蛛も反応し、威嚇の声をあげる。

54 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :02/12/25 23:14 ID:???
 (頭で念じて、引けばいいんだったな。よぉし、出て来い『爪』ぇぇ!)

 怒りに震える手が、デッキから一枚のカードを引き抜いた。敵もその動作を何事かと警戒し動き
を止め、両者はそのままの姿勢で固まった。数十秒ほど。・・・だが、何も起こらない。

 「あれ?おーい、爪、出ろ〜、出ろ〜」

 そう言いつつ引いたカードを振ってみたが、やはりだめだ。
 大蜘蛛が『ふざけやがって、このアマ!』といわんばかりに猛攻を開始する。

 「ど、どーなってんだこりゃあ!あ、うぁぁぁ!!」

 悩む間はなかった。硬く尖った脚が、人間をたちまち噛み砕いた顎が、間断なく襲いくる。
 気がつけば、タイガ=神楽は初陣でいきなり窮地にたたされていたのだ。


 ミラーワールドは現実世界と鏡像の関係にある。よって、大蜘蛛との戦いの舞台は、先ほど神楽
が変身した場所――住宅街の一角だ。ただし、全てが左右反転し、通常は命あるものはモンスター
ぐらいしか存在しないが。
 その近隣で一番高い建物――高層マンションの屋上から、タイガの戦いぶりを眺めている姿があ
った。緑を基調としたボディの随所を覆う防具はどこか機械的で、ロボットの類を連想させる。

 「やれやれ、カードの使い方も知らないとはね、神崎士郎もどういうつもりなんだか・・・」

 組んでいた腕をほどき、サブマシンガンのような物を手に取る。それはマグナバイザーという名
の連射銃、すなわち武器であり、また、もうひとつ重要な機能を持っていた。

55 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :02/12/25 23:18 ID:???
「ま、いいけどね。俺は『漁夫の利』って、けっこう好きだし」

 その男――仮面ライダーゾルダは、けだるそうに己がデッキから一枚カードを引いた。カードに
はデッキの刻印と同じ紋章――水牛が描かれている。続いてマグナバイザーの弾倉にあたる部分を
開き、カードを挿入した。これこそが正しいカードの使い方なのだ。

 『ファイナル・ベント』

 弾倉が閉じられると、機械的な音声が確認を促すかのようにカードの名称を読み上げる。同時に
地響きとともに巨大なモンスターが姿を現した。
 鋼鉄で鎧われた直立する猛牛とでもいうべきその姿、名をマグナギガという。

 「それじゃあ、バイバイ。新入りさん・・・」

 その背にあるアダプターにバイザーの銃口をセットし、ゾルダの指がゆっくりと引き金を引いた。

56 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :02/12/25 23:21 ID:???
  その少し前。神楽が去った後の花鶏では、邪魔者も消えて、穏やかな時間が流れていた。

 「・・・あの、榊さん。よろしければ、爪のお手入れをさせていただけませんか?」

 榊はどこか虚ろな目のまま軽くうなずくと、カウンターの席につき、手を卓の上に置いた。
 満面の笑顔で隣に座ったかおりは、道具を取り出すと、さっそく作業にとりかかった。

 いわゆる『爪切り』などは使わない。切るときの衝撃で爪に微細なヒビが入ってしまうからだ。
専用のバッファと呼ばれる目の細かいヤスリで、丹念に丹念に仕上げてゆくのだ。

 (・・・あ、鳴ってる。近いな。きっとあいつのことだから、変身しちゃって戦ってる)

 かおりの耳にも、あの音が聞こえていた。意味も知っている。しかし何ら動揺は見られない。ま
るで、あってもなくてもいいBGMのように聞き流し、愛しい人への奉仕を続けていた。

 (だけど無駄よ、神楽・・・カードの使い方も知らないで、勝てるわけない)

 仕上げのオイルを塗り終えると、かおりはその出来ばえに満足げな吐息をついた。
 もともと形のよい榊の爪が、神々しいまでに美しく仕上がっている。

 「きゃああ〜!・・・素敵、まるで宝石みたい!」

 耐えきれず、かおりは嬌声をあげて己の作品に頬ずりしまった。
 そして、そっと上目遣いで、榊の表情をうかがう。
 その視線は相変わらず冷めていて、先ほど神楽に向けたものと変わりはなかったが、彼女の目に
はそれが、優しく自分に微笑みかけているように写っていた。
 甘くしびれるような快感が、体の奥底から全身へと広がってゆく。

57 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :02/12/25 23:23 ID:???
 (あ〜ん、幸せ、幸せ・・・私はこの幸せを守るためなら、何だってできる・・・だから、神楽・・・)

 先ほどのやり取り、そして高校時代の神楽とのさまざまな思い出が、スナップ写真のように脳裏
に浮かんでは消えた。

 (あんたのこと、嫌いじゃなかったよ。むしろ好きだったけど・・・きっと言ってしまうものね、榊
さんのことを、あの人たちに。だから、ごめん、ごめんね。ばいばい・・・)


 そして、再びミラーワールド。
 タイガはカード使用をあきらめ、素手での攻撃に切り替えていた。
 しかし大蜘蛛はパンチが当たると痛がりこそするが、その動きは鈍らない。素手では牽制するの
が精一杯のようだ。

 (ち、だめか。これじゃあ何百発打ち込んでも、埒が明かないぜ!どうすりゃあいいんだ!)

 敵の反撃を回避しつつ、次なる手に思いを巡らせていたタイガ=神楽だったが、しかし・・・

 (あううう、なんだ!背中にゾクッときたぞ)

 背中の産毛が全て逆立つ感触。そして・・・

 (に、匂う。なんだ、きな臭い。なんの匂いだ・・・危険?死の予感!?)

 彼女の嗅覚が嗅ぎつけたのは、まさにそれだった。匂いの強い方角を見やると、彼方のビル屋上
に大型のモンスターの姿が認められた。その前面の装甲が開いてゆく!
 あとは、全て無意識の行動だった・・・視界が白黒に変わる。大蜘蛛の攻撃が、とたんにスローモー
ションになる。全身を巡るエネルギーが、両脚へと集中する。そして、一気に開放された!
 そのコンマ数秒後、周囲は爆炎と衝撃波の渦まく地獄と化した・・・!!     (続く)

58 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :02/12/25 23:27 ID:???
 と、いうわけで第二話でした。駄文を長々と、申し訳ありません。

 また、好きなキャラが不本意な扱いを受けてお怒りの皆様、どうかお許しを。
 北岡のセリフ、いまいち、彼らしくないですし。『龍騎』毎回、録画しとけばなぁと後悔。

 次回予告・・・これにも、お詫びせねばならないことが。
 第二話予告に書いた台詞、本編では無かったり、少し違うのもあります。
 これは『仮面ライダー龍騎』でも、予告のカットが本編では放映されない場合があることのパロ
ディ・・・ではなくて、予告を書いてる時点では、粗筋ぐらいしか考えてないからです。すみません。

 では、第三話予告?いきます。

 『仮面ライダー神楽』

 「死んでるな・・・まぁ、当然か。とはいえ、念には念をいれないとね」
 「あうん、こらぁ・・・私、眠ってるとき触られるの嫌いって知ってるだろ」
 「見せてもらったぜ、カードの使い方!」
 「ケガで入院したんだって、あいつ。神楽ちゃん、悪いけどお使い頼める?」
 「ちょっと、その、ポケットの青い奴、見せてもらえるかな?」

 戦わなければ、生き残れない!

59 :メロン名無しさん:02/12/25 23:35 ID:???
おお、新作ですねー
龍騎の中でキャラを入れ替える方法なんですか
これからどういう風にあずまんがのキャラクターが入ってくるんだろう
楽しみだ・・・



60 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/25 23:47 ID:???
いつの間にやらいらだとばるさんの新作が
続きが果てしなく気になるのですが、

とりあえず、オリジナルストーリーのあずまんが龍騎の序章、
書かせていただきます


61 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/25 23:48 ID:???
序章

あの高校卒業から二年
高校の門で別れた皆は、それぞれの未来へと続く道へと進んでいった

榊、神楽、歩、暦、智はそれぞれ現役で合格した大学へ
かおりは一年遅れで大学へと進学

そしてアメリカへと渡ったちよは研究所に・・・・・・


62 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/25 23:49 ID:???
些細なことから発見されたミラーワールドという新たな世界
ある理由でちよはその研究に参加していた

研究とはミラーワールドを人口問題諸々の解決手段にできないかというもの
ただし、ミラーワールドには人間はおろか、こちらの世界の物質は安定して存在できない
せいぜいが一分で光の粒となってしまうことが非常に大きな、そして致命的な問題だった

その問題の解決策として、ちよはライダースーツというものを作り出した
ライダースーツとはミラーワールドの物質と現実世界の物質の擬似融合体
それで身を覆うことによって、ミラーワールドで消滅の危険なく存在を維持できる時間を飛躍的に長くする
ことができるということに狂喜する研究仲間たち

しかしちよにとってそれはただの通過点に過ぎなかった
ライダースーツの開発によって研究者たちのなかでも一目おかれる存在となったちよはある助言を得て、そ
れに更なる改良を加えようとしていた

それはミラーワールドに存在するモンスターの力をライダーに加えること
すでに存在を知られていた「モンスター」という存在は、その危険性は示唆されていたが、その時点ではこ
ちらの世界の人間と同様、二つの世界を行き来することができなかったこと、さらにライダーの完成にはモ
ンスターの力がどうしても必要だったという理由からである
さらにそのとき既にちよはカードを介することで理論上は確かにそれが可能であることを知っていた


63 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/25 23:49 ID:???
無論自身が作ったカードに自信がなかったわけではないが、研究仲間を不要な危険にさらすわけには行かず、
ちよはひとりで己の作った契約のカードでモンスターとの契約を成功させる
モンスターとライダーとを互いに結びつけることの出来たカードは全部で11枚
さらにちよはカードの保護およびライダースーツ装着時の安定化をかね、入れる契約カードと同じモンスタ
ーの力を込めたカードデッキを作った。

しかしちよは己の為したことが成功したとき、安心すると同時に、自分のしてきたことを振り返り、ふと恐
れた。ミラーワールドと現実世界という明らかに別なものを無理やり繋げることは果たして本当に正しいこ
となのだろうかと
それはミラーワールドと現実世界の境界を薄くすることにつながると思ったのである

そして不安は現実となった。
ライダーと契約モンスターの誕生により、より拡大された扉から、世界を超え突然現れたモンスター
最終的にそうなる可能性は考慮していたものの、それはちよの予想よりはるかに早かった

ちよたちは数人の犠牲の末、モンスターを再びミラーワールドに押し込め、さらに一時的にカードデッキを封印することでミラーワールドとの扉を閉じることに成功する



64 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/25 23:50 ID:???
そしてそれを機に自体は急転する
突然の実験室におけるミラーワールドとの断絶
気がついたときアメリカにおけるミラーワールドの扉は完全に閉じていた
理由は分からなかったものの、ちよはひそかに胸をなでおろした

しかし、ひそかに調べてみて愕然とする
ミラーワールドの扉は彼女の祖国日本、その東京で再び開こうとしていた

一度扉が開いてしまったら、現段階でできるという条件付きならば、彼女の知る限り閉じる方法は1つしか
ない
それはちよの作ったカードデッキおよびカードをすべて破壊すること
その両者がミラーワールドとこの世界との間の架け橋の一端を担っているのは間違いない

しかしそれには大きな問題があった
それは一度破壊したら容易には作り直せないということ、
無論、破壊したら最後、現実世界からミラーワールドへのアクセスは極端に制限されることになる
さらに、ちよはそれによる両世界の断絶は一時的なものでしかないということもすでに知っていた

ちよはミラーワールドとの扉を完全に閉じるため、カードデッキを破壊するのを断念し、さらに東京にいる
はずの旧友達がモンスターに襲われるのを防ごうとする

しかし、ちよがその事実を知ってカードデッキを研究室から回収したほんの数日後、ちよの属する研究室は
原因不明の爆発を起こし、ちよ以外の研究員は全員死亡、そしてちよは行方不明となるのだった。



65 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/25 23:59 ID:???
以上、序章でした

あう、63で改行しくじった

ちなみに矛盾するようですが次回作は第一章です
予定としてはライダーの数に倣って全13章で完結させたいなぁ
と思ってたりしますが・・・・・・無理かもしれません










66 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/26 00:30 ID:???
では、第一章(前編)書き込ませていただきます

67 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/26 00:31 ID:???
第一章 
アメリカでちよの所属する研究所爆発――→ちよ消息不明

しかし、そのニュースは日本ではごくわずかしか流されることは無かった
そしてそれと前後してちよのかつてのクラスメイトを始めとした数人に送り主不明の小包が届けられる
不審に思い、警戒しながらも彼女達が包みをあけると、その中にはさらに厳重に封をされた箱が入っていた 
同封されていた手紙に曰く この封は安易には決してあけないでほしい。そして・・・・・・


かつてちよの同級生で良き友でもあった榊にもその小包は届けられた
榊も他のみな同様、首をかしげながらそれを開け、中に入っていた箱にさらに首をかしげた
ただ、榊自身にもなぜか分からないが、それはゴミ箱へ行かず、榊の机の一部を占領することとなった
そしてそれが届けられた数日後・・・


68 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/26 00:32 ID:???
いつもと変わらぬ一日、朝起き、大学に行く、そんな日常の一コマの中

「あれ・・・?」

榊−現在獣医系大学の3年生−は大学で己の鞄の中にその箱が入っているを見つけた
自分で入れた記憶がないので榊が大学に行くとき、机の上においておいたそれが鞄に偶然入ったか、ノート
の間に紛れ込んでいたかのどちらかだろう

特にたいしたことでもないので、それについて、榊は特に考えることなく、鞄のサイドポケットに入れ、す
ぐに忘れてしまった
ほんの数時間後、己の運命をそれが左右することになるなど知る由もなく・・・


講義が終わり、家−高校時代と違い一人と一匹暮らしである−へと榊は歩を進める
家で待つ愛猫のことを考えると自然にその足も速くなる
まだ春のため、日はすでに傾いてはいるものの、まだ十分に明るい

そして榊が相変わらず人気のあまりない駅前のビル街に差し掛かったとき
榊は奇妙な耳鳴り音を感じた 
ガラスを引っかいた音に似て非なるその音、それがまるで頭に直接響いたかのような感覚
ほぼ同時にあたりを見渡し、その音源を捜す榊


69 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/26 00:33 ID:???
「今のは一体・・・」
聞きなれぬはずのその音に感じる、言い知れぬ、そして底知れぬいやな予感

前日から東京では連続して原因不明の失踪事件が続いていたのだが彼女が知る由も無い

うめき声を聞き、榊は振り向いた
眼前わずか数メートル。榊の目の前で会社帰りと思われる男性が慌てたようにのどに手を掛けている
そして、まるで何かに引っ張られたかのように体勢を崩し、そしてさらに驚くべきことに、自分の意志では
ありえない速度でそのまま引きずられるかのように近くのガラスの中へと姿を消した

そのとき確かに榊は男性の首に白い糸のようなものが巻きついていたのを見た

(見間違い?違う!でも、じゃあ、今のは一体・・・)

およそ現実離れしたその光景に榊はまず己の目と頭を疑った。

そして数日前に読んだ文章が彼女の頭に唐突によみがえる
怪しい包みに同封されていた手紙、そこにはこう書いてあった 

この封は安易には決して開けないでほしい
ただ、もし鏡かガラスの前で人が消えるという事件が身近で何件も起きた、
その時はこの封を解いてほしい、と


70 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/26 00:34 ID:???
(そういえば、あの箱、今日大学で・・・・・・)

その箱が鞄の中に入っていることに思い当たり、サイドポケットから出しその場で封をといた榊は同時に首
に衝撃を感じた
ガラスから伸び、首に巻きついた白い糸、否、紐
先に見た映像が頭の中でリピートし戦慄が走る

箱の中から出てきたのは片手に収まるくらいの黒く薄い直方体の箱、そしてもう一通の手紙
否応無しにパニックに陥りつつある頭を無理やり落ち着け、榊は手紙に目を通す。

―これが読まれているということは、東京で最悪の事態が起こったことを意味します

――その前提で話を進めます。まず信じてください、これからの文に嘘・偽りはありません

―――急には信じられないかもしれませんが、鏡の中にはミラーワールドという異世界が存在します

――――その世界にはモンスターと私たちが呼ぶ怪物が存在し、鏡の中に人を引きずり込んで餌とします

―――――目印として、モンスターが鏡の中からこちらの世界に干渉するときは特殊な音が出るはずです

――――――もし、万が一榊さんがモンスターに襲われたときは、同封したものを使ってください

―――――――モンスターの現れた鏡にそれを突きつけ


71 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/26 00:35 ID:???
「突きつけ」のあとが数文字消され、さらに相当急いで書いたのか、そこから下から走り書きになっている。
しかし、読めないほどではない

―――――――――契約の言葉を言ってください。契約の言葉は・・・・・・

文中の同封したものとはこの薄い直方体のことだろう
ためらったのは一瞬だけだった。
送り主の名前はない。
しかし、このようなものを送ってきたという事実と、筆跡から大体予想は付いていた

これの送り主であろうその少女の顔が頭に浮かぶ
榊は知っている。その少女が笑えない冗談を言うような娘ではないことを
そして何よりも、手紙の持つ非現実感よりは、今体験している非現実感のほうが上だ

強烈な力で鏡の中に引きずり込まれる直前、榊は手に持った直方体の箱をガラスにかざし、迷わず契約の言
葉を叫んだ
――――――――――契約の言葉は、変身、です


72 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/26 00:36 ID:???
「変身!」

体に走る奇妙な感覚、それは変身のものなのか、鏡の中に入ったが故なのか
白い紐によって引きずり込まれた鏡の中の世界で榊の姿は黒き鎧を纏った騎士のようになっていた
同時に体の隅々まで今まで感じたことのない力で満ち溢れている感覚がある

己の変貌と、鏡の中にいるという事実に戸惑う間もなく目の前に現れた巨大な物質

《キシャァ》

不気味な音を立て、その一部分が開く
巨大すぎて一瞬分からなかったが、それが蜘蛛のモンスターであることを理解することで襲ってくる恐怖、
今度は生理的なもの、を榊はかろうじて押し殺した
しかもあろうことか、相変わらず首に巻きついている白い紐は今開いたその口に端を発している

「こんなもの・・・え?」
嫌悪感を催し、あわててそれに力を加えた瞬間、その紐はあっさりちぎれとんだ
さらに、唐突に突き出されたモンスターの足に榊は反射的に足に力を加えた
眼前を通り過ぎるモンスターの足
軽く斜め後ろに飛んだだけつもりなのに、榊の体は数メートルの空中にあった



73 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/26 00:37 ID:???
(・・・すごい、これが、私?)
さっきまでびくともしなかったそれをやすやすと引きちぎれたこと、そして蜘蛛モンスターの足を避けたこ
とで、榊は己の腕力と運動能力に驚きを禁じえなかった
彼女は運動神経はかなりいいほうだが、それでも少なくともさっきまでの数十倍の力が出せている
腕力もまた然りのようだ
おそらくはそれが今纏っている黒い鎧の力なのだろう

今相対しているモンスターが友好的でないことを確信し、榊は己の心を決めた
そのまま機敏に蜘蛛の後ろに回り、いつの間にか手に持っていた剣でモンスターの足を切りつける

「っ、」

常識的に考えて己の剣はモンスターの足を切り裂くだろうという予想はあっさりと裏切られた
カーンという金属音に似た音が鳴り、衝撃と共に榊の剣がはじき返される。
蜘蛛の足は予想以上に硬く、傷つけはしたものの、その手の剣ではたいしたダメージを与えられたようには
見えない。

一歩後退した時、榊は己が何か持っていることに気がついた


74 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/26 00:39 ID:???
以上が、第一章(前編)

稚拙な文章で申し訳ないです

後編は、できれば24時間以内くらいに・・・

75 :◆f.SwudF.K6 :02/12/26 00:44 ID:???
いらだとばるさんとミネルバの梟さんキター!!
オツ&続き期待sage

76 :メロン名無しさん:02/12/26 21:35 ID:???
>74
乙鰈〜♪
緻密に練り上げた作品の予感!期待大!

さぁ、あとは大物ライターのお二人の東條を待つばかり・・・


77 :76:02/12/26 22:26 ID:???
あうう、東條→登場っス!
死んで英雄にって意味じゃあ、もちろん無いっス!

78 :メロン名無しさん:02/12/26 23:54 ID:???
タイムリミットまであと40分ほどか・・・戦え、戦え・・・

79 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/27 01:33 ID:???
・・・まこと申し訳ありません

というわけで25時間たってしまいましたが後半です

80 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/27 01:34 ID:???
(これは・・・)

その右手に握られていたのはカードデッキに同封されていた紙、しかし、先ほどまで確かに白紙だった部分
に文字が浮かび出ている
一回顔を上げ、蜘蛛モンスターがゆっくりとこちらに向こうとしているのを確認すると、榊は可及的速やか
に文章に目を通した

―この部分はミラーワールドでしか読めないようになっています

――ただ、おそらくゆっくり読める状態ではないと思うので端的に説明させてもらいます

―――カードデッキに入っているアドベントと書かれたカードを手に持つ剣に入れてください

カードデッキというのは初めて見る名前だが、おそらく先ほどの薄い箱だろう
一目しか見ていないが、確かカードらしきものが入っていたと記憶している
そこまで考えて榊ははたと気がついた
カードデッキを持っていたはずの左手には、今剣が握られている
では、カードデッキはどこだ?

一瞬本気であせったが、どこにあるのかはすぐ分かった。

(・・・どうしてこんなところに?)
榊はいつの間にかベルトの正面部分についているそれに手をやった。
間違いない。たしかにそこにはカードが数枚入っている。


81 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/27 01:36 ID:???
榊はいったん後ろに引き、モンスターから間を取ると、手に触れているカードを一枚引いた
それに黒い蝙蝠らしきもの、そして「アドベント」と書かれているのを確認すると、榊はそのカードを、手
に持つ剣の手元へと滑らせる

剣の鍔とも柄とも刀身とも付かぬところにある、カードを入れるのにちょうどいい大きさの窪み
カードがそこに収まると同時に、その横の羽のような部分が閉じ、認識音らしい声が響いた

<アドベント>

その声に一瞬遅れて榊の耳へと羽ばたきの音が飛び込んでくる
そしてその主が榊の目の前へと姿を現す

第一印象は、黒
その姿がカードに書かれた絵柄と同じものであることを理解するのに一瞬の間を要した
色、形ともに榊の頭の中の蝙蝠という動物とかなりの度合いで一致する
ただしそれは大きさが数メートルあるという一点で蝙蝠ではありえない
さしずめ蝙蝠型モンスターといったところか

そしてその蝙蝠型モンスターが口を開いたとき榊は再び戦慄を覚えることになる


82 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/27 01:37 ID:???
『貴女が私と契約し人間・・・』

その蝙蝠モンスターが発した声が理解できるのだ。
決して日本語ではありえないその声は直接頭に響き、そしてそれをさも当然のごとく脳が受け止めている

『私はダークウィング。私の力を受けた貴女のその姿はナイトという・・・』

「・・・ナイ、ト?」

『そう。私と貴女は、そのマスクを通して会話できる。今こうして話しているのは、貴女に力の使い方の説
明が必要だから・・・』

めまぐるしく回転する事態を理解すべく榊は必死で頭を回転させる
・・・・・・説明とは何の説明なのだろうか?

『契約したというのに何も知らないのか?汝は私と契約したことによりライダーと呼ばれる存在となり、戦
いにおいて私の力を使役することができる、その使い方』

顔に出ていたのだろう、ダークウィングは明らかに呆れている口調になった

『今の貴女、仮面ライダーナイトのデッキ構成はソードベント・剣、ガードベント・盾、ナスティベント・超音
波、トリックベント・分身、これに私を呼び出すアドベントと切り札であるファイナルベントを加えた6枚』


83 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/27 01:38 ID:???
『カードデッキからカードを引いて、ダークバイザーに入れなさい・・・』

マスクを透し頭に響く音、それに従い榊は再びデッキからカードを引き抜いた
今度のカードにはソードベントと書かれている
そのカードに描かれている絵は、おそらく剣なのだろう

ためらわず、榊はそれを先ほどと同様ダークバイザーへと差し込んだ

<ソードベント>

その音とともにダークウィングから一筋の光が榊の手へと伸び、そして一振りの得物を残して消えた。

カードに書かれた絵から予想は付いていたが、ソードベントという割にはその武器の形状はむしろ篭手の付
いたランスに近い。

すでに目の前に蜘蛛モンスターの足があることを確認し、手にした漆黒の刃、ウィングランサーを榊は振り
払った。
刃はその軌跡上にある蜘蛛の足をまるで薄紙を裂くが如く切り裂く。

《ガァャ》
モンスターの悲鳴に似た声、それと同時に横殴りの衝撃をうけ、榊の体は一瞬で数メートルを移動した
どうやら側腹部を足でなぎ払われたらしい
さすがに足を切り裂かれて黙っていられるほど気の長いモンスターではないようだ
しかし、その攻撃をうけてすら、大怪我はもとより小さな怪我すら負っていないことに榊は再び驚いた


84 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/27 01:40 ID:???
すぐに立ち上がった榊に、一本を失い残り七本となった足の内四本を使い、モンスターは、しかし先ほどま
でとは比べ物にならぬ速度で襲いかかる。足を失ったことで榊を油断できぬ獲物とみなしたのだろう

剣で捌くも流石に一対四では多勢に無勢、さらに一本を切り落としたところで足に勢いよくはじかれ、その
剣は手を離れ宙を舞った

『・・・あ、一度使ったカードはいったんミラーワールドから出ないとふたたびは使えない。覚えておいて。』

再び頭に響く声

そういうことはもっと早く言ってほしいと心の中で思いながら
さらに一歩下がり榊は再びカードデッキから一枚のカードを取り出した。

「ファイナルベント」とそのカードには書かれている
そこに書かれた絵柄は、先までの二枚のカードと異なり具体的なものではなく抽象的なもの。
榊はその絵に見覚えがあった
一瞬考え、今己のベルトについているカードデッキの文様であることに思い至る

『ファイナルベント、それは必殺のカード。貴女の手札の中の切り札』

切り札という言葉に、榊は一瞬の逡巡の後、そのカードをダークバイザーへと差し込んだ


85 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/27 01:49 ID:???
<ファイナルベント>

その音とともにダークウィングがいったん榊の背後に回ったかと思うと、次の瞬間榊のその体は天高く投げ
出された
まるで意識が体に取り残されたように、その体が動くのをまるで他人の体が動いているかのように客観的に
感じる
そして上昇した状態でいったん静止し、それとほぼ同時に体の周りに闇が訪れる
しかし、見えぬはずの己の外面、そして下に控えるモンスターの姿がなぜか榊には見えた
黒き螺旋のごとき己の姿。そして、その切っ先は紛れもなく眼下のモンスターに焦点を合わせている

蜘蛛モンスターは警戒しているのか、その複眼で榊のほうをじっと見つめ、動こうとしない

(致命傷を狙うとしたら・・・頭部)
榊はそう考え、モンスターの頭へと慎重に狙いを定めた


一瞬の落下感、そしてすさまじい衝撃

衝突の直前、おそらく危険を感じたのだろう、モンスターは回避行動をとったため、狙い通りの直撃とは行
かなかったが、榊のファイナルベントは蜘蛛モンスターの後ろ半分を吹き飛ばした

『狙いが甘い・・・』

最期の反撃を予想し、その手の剣、ダークバイザーを構えなおす榊
しかし、瀕死の蜘蛛のモンスターは後ろを向き逃げ出すのであった


86 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/27 01:49 ID:???
『追って止めを刺さないの?』

「・・・もう勝負は付いている」

『・・・・・・たぶん後悔することになる』

ダークウィングは嘆息したようだった。その姿からはかなりミスマッチだが。
榊が一体何を後悔することになるのか訊く前にダークウィングは再び語りかけた

『・・・今から追ってももう遅い。そろそろ時間が迫っている
そのまえに言っておかなければいけないことを最後に二つ。
たとえライダーといえども今の貴女ではミラーワールドには10分しか存在できない。それを超えると体が
光の粒子となって消滅することになる。だからそれより前に必ず入ってきた鏡からもとの世界へ帰ること。
決して忘れるてはだめ。

そして、私との契約について。私は契約、そして私の命がある限り貴女を助けよう。ただし、貴女は契約の
代価にその核を私と共有する必要がある、いや、正確に言うと既に私は貴女の核の半分を預かっている』

「核?」

『汝の世界の言葉で言うと魂に近い。つまり貴女が私を裏切り、私が消滅したとき、貴女の半分の核も消え
ることになる。それがどういう事態をもたらすかまでは分からないけど、少なくとも何も起こらないという
ことはない。
ただし、私が死なない限りあなたの核は決して破壊されることはない。つまり、私と貴女は一蓮托生という
ことになる。ただ、モンスター、人間を問わず核は私等の糧。貴女が戦うことを放棄すれば、預かっている
貴女の核は私の糧となる可能性もある・・・』



87 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/27 01:50 ID:???
(それは・・・一蓮托生なのか?)
話を聞く限りどこをどう考えても一蓮托生ではない。
一方的過ぎるその理不尽さに声を上げるまもなくダークウィングは羽を大きく羽ばたかせると虚空へとその
姿をくらませた

鏡から出る直前に榊は始めて己の姿を見ることができた
黒き体。そしてその顔には蝙蝠を彷彿とさせるマスクがある。

驚き疲れてぼんやりと、それを見る限りどう考えても視界が狭くなりそうだが、実際はなぜかは分からない
が視界に変化はない、どうしてだろうなどと榊は考えた。
「・・・・・・」
そして、まるで小説か漫画のような事態の急変化に声もなく、そのまま鏡の中へとその身を投じる
鏡の中から出て、希薄な現実感にやや呆然としながら榊は自分の家へとゆっくりと足を進めた



「『研究所謎の爆発、天才少女生存絶望か?』、そんな・・・」
戦いの最後、己のファイナルベントの衝撃で灰となって散った手紙を思い出し榊は最近のニュースを調べ、
研究所の原因不明の謎の爆発とそれによってかつての同級生美浜ちよが行方および生死不明になっているこ
とを知るのであった


88 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/27 01:56 ID:???
とりあえず、ミラーワールドの設定には多分にオリジナルが入っています
出す予定のライダーは13人ですが、リュウガは出ません
といってももちろんアギトやクウガを代わりに出すわけではないのでご安心を

投稿が遅れたお詫びに、連続して第二章、行きます


89 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/27 01:57 ID:???
第二章 
榊は己の手の中にある薄っぺらい箱を弄びながら、哲学的な問いを自問自答し、それをしている己をさらに
自問自答した。延々と続く同じ疑問の堂々巡り・・・・・・

――自分は一体何をやっているのだろう

その薄っぺらい箱、正式名称カードデッキ。一見したところ、それほどたいしたものではない
素材は不明。一見すると金属のようだが、それにしてはかなり軽い。
表面には金色で模様が入っている。見るものが見れば蝙蝠を意匠化していることが分かるだろう
そしてカードデッキの名の通り、その中にはカードが数枚入っている

ここまではいい。問題はここからだ

このカードデッキによって榊はライダーと呼ばれる存在になって、鏡の中に入ることができる
ライダーはミラーワールドに生息するモンスターと呼ばれる存在と戦う力をもっている

これも百歩譲って認めるとしても、ここからは流石に納得しがたい

ライダーになるためにはモンスターと契約すると、モンスターと戦い続けなくてはならない
ライダーは複数いて、信じられないことにライダーを狙うライダーもいる
しかもそのライダーを狙うライダーの中には榊の知り合いもいるらしい

そして何よりも問題なのは、榊にライダーであることを放棄できない理由があることなのである

ずっと戦わなければ自分の核(魂のようなものらしい)の半分がなくなること
そして榊が戦いを放棄すればそれだけモンスターによってたくさんの命が奪われること

出かけた溜息を食い止め、榊は目を閉じると今日の昼のことへと考えを沈ませた



90 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/27 01:58 ID:???
休日、買い物目的で町を歩いていた榊は再びモンスターの出現を音で知った
数日前の蜘蛛モンスターとの遭遇、あれから榊は外出するときは必ずカードデッキをポケットに入れて持ち
歩くようにしていた

現場に急ぐ榊。しかし着いたとき榊はそこで思っても見なかった顔を見ることになった
かつてのクラスメイト春日歩−通称及び以後呼称大阪−との再会

「春日、さん?」
「榊ちゃん!久しぶりやなー」

ちよがアメリカに行ったので、全員がそうそう頻繁に集まるわけにもいかない
前回は同じく同級生だったかおり、通称かおりんの合格祝いもかねて全員が一堂に会した
それ以来だから約一年ぶりということになる

しかし榊の耳はそんな大阪の言葉を聞いてはいなかった。
その目は大阪の手へと集中している

「!、春日さん、その手の・・・」

榊が見つめている大阪の手、そこにはその表面の模様こそ違え、榊の持つものとほとんど同じカードデッキ
が握られていた
それが何を示すのか、理解するのには一瞬で事足りた
驚くべきことに彼女もライダーになっていたのだ


91 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/27 01:58 ID:???
彼女があわててそれをポケットの中に入れるのをみて、榊は己のポケットから自分のカードデッキを取り出
した。それを見てだろう、大阪の顔に驚きと、そして確かに安堵の表情が浮かんだ。

「榊ちゃんもライダーになっとったんかー、なんていうライダーなん?」
「私は・・・仮面ライダー、ナイト」

一度しか聞いていないはずなのに、榊の口からは自然にその名が出ていた。覚えていたことに自分でも驚く。

「ナイトって言うんか、わたしのは龍騎いうんやー」

そういうと二人は申し合わせたように鏡のほうへと向き直った

「・・・変身」
「へんしん」

まばゆい光がほとばしる。一瞬の後、その場から二人の姿は忽然と消えていた


92 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/27 02:00 ID:???
モンスターに引きずられ、強制的にミラーワールドに連れ込まれた前回と異なり、今回は自らミラーワール
ドへと赴くことになる
その際の移動方法としてライドシューターなる特異な形のバイクがあるということを榊は初めて知った
また、どうやらライダーは違っていてもライドシューターの意匠は共通らしい

榊が黒きライダーなのに対し、大阪の変身したライダーの色は赤。姿もかなり異なる。
大阪の契約モンスターはその名の通り龍なのだろう。
その左手には龍の顔をかたどったバイザーがついている。

そしてミラーワールドで合間見えたモンスター
信じがたいことにそのモンスターはほんの数日前榊が戦った蜘蛛モンスターだった
与えた傷はふさがり、それどころか前回戦ったときにはなかった、人型の上半身が付け加えられている。
ただ、変わらぬその下半身と、榊の変身したライダー・ナイトに向けられる殺気がそれをこの前戦ったモン
スターだと知らしめている。

「あれはこの前私が戦ったモンスター・・・、でも少し姿が変わっている」
「ということは・・・、ええっと、榊ちゃん、あのモンスターに負けたん?あれ、でも無事やなぁ」
「・・・ファイナルベントで体半分が無くなったから止めは刺さなかった」


93 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/27 02:16 ID:???
後悔することになる、というダークウィングの言葉が脳裏によぎる
己の甘さのせいで、罪もない誰かが犠牲になったかもしれない、その思いが心に重く重く圧し掛かる
大阪はそれを察したらしい

「榊ちゃん、悪いのはモンスターや。自分を責めたらあかん」
「・・・・・・でも、」

慰めようとして言葉を選んでいるのだろう、わずかな沈黙の後、次の大阪の言葉は明らかに明るくなってい
た。

「そうや!多分まだ大丈夫やー。榊ちゃんがあれと戦ったのはついこの前何やろー?」
「・・・そう、だけど」

「ドラグレッダー、あ、わたしの契約モンスターな、が言ってたんやけど、モンスターは一回ミラーワール
ドから現実世界に来るのもえらい大変やから、相当強いモンスターやないと同じ日とかすぐ次の日にはこれ
へんらしいんや。今日は私が気づいたから誰も襲われてへん。だからたぶん、」

言葉をつなげられたのはそこまでだった。


94 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/27 02:17 ID:???
二人の間を通り過ぎる影、それを察知し、二人はそれぞれ後ろへ一歩跳躍した
蜘蛛モンスターが矢継ぎ早に突き出す4本の足の連鎖攻撃
それを避けるのに精一杯で、二人はゆっくりと言葉を交わすことはおろか近づくことさえままならない
明らかに前回よりも力と速度が上がっている

状況が状況だけに榊も、むろん大阪の言葉も大きいが、流石に気を取り直していた。

気休めかもしれないが、それでも可能性があるのならば・・・
そして、これ以上犠牲を出さないためにも・・・

「今度は逃がさない・・・」
「そやなー」

蜘蛛から間合いを開け、二人はカードを手に取った

<トリックベント>
<ストライクベント>

ナイト=榊の体が6つに分身したのと、龍騎=大阪の手に龍の顔が付いたのはほぼ同時


95 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/27 02:18 ID:???
「うわ、榊ちゃんすごいなー、分身かー。わたしも負けてられへんなー」

そういうと龍騎=大阪は勢いよく龍の顔がついた右手を前に突き出した
龍騎=大阪とモンスターとの距離は数メートル
距離が離れすぎていて届かない、そう思った榊は眼前の光景に己の認識を改めた

蜘蛛モンスターの吐き出した糸をあっさりと焼ききる炎、それは紛れもなくその龍の口から出ている

ストライクベントの名から、てっきり相手に打撃で攻撃するものだと思っていたのだが、その龍の口は、今
蜘蛛に立て続けに命中している火炎弾を吐き出すためのものらしい

(負けていられない、か。私の台詞だな・・・)

そう心の中でつぶやくと榊も体を前に滑らせた
一発一発が軽くても、数撃てば必然的に威力は上がる
手に帰ってくる衝撃に耐え全力で打ち込めば、数回切り込むことで足くらいなら切り落とせる


96 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/27 02:20 ID:???
龍騎=大阪が注意を引き付けておいてくれたこともあり、たいした妨害もなくナイト=榊は瞬く間に六足を
切り落とした

物質が重さを支えるためには最低でも三足が必要
残り二足となった蜘蛛モンスターは重力に従いその身を地に付けた
流石に多足で支える体だけあり、一度地に伏すと動くことすらままならないようだ

動きが完全に止まったのを確認してだろう、龍騎=大阪がカードデッキから一枚のカードを取り出した
その図柄が、龍騎=大阪のベルトについているカードデッキと同意匠のものであることから、榊はそれがフ
ァイナルベントであることが分かった

「とどめやー」
「あ、待って・・・・・・」

けじめの意味で榊は自分にやらせてくれるよう大阪に頼むと、己のデッキからファイナルベントを引き抜い


数秒後の爆音。その一撃は蜘蛛モンスターを今度こそ木っ端微塵に吹き飛ばした


97 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/27 02:37 ID:???
『ソードベント』
勝利の余韻に浸るまもなく背後から耳に響いた機械的な声
振り向いた二人の目の前にあったのは二本の剣を構えたライダーの姿だった

戸惑う二人に二刀流で巧みに切りかかる謎のライダー
よどみのないその攻撃は、二人を同時に翻弄する

≪ソードベント≫

ほとんど絶え間ない攻撃の一瞬の間隙を付き響いた二重の音声
ナイト=榊と龍騎=大阪二人の手の中にまったく同時に、やや姿が異なる剣がもたらされる

それぞれがそれぞれの剣を構え応戦する二人
二度、三度と剣と剣がぶつかり、辺りに金属的な音が鳴り響く

「あかん、」
「くっ・・・」

剣の数なら二対二だが数の上なら一対二。
有利のはずのその戦い、しかし剣を交えるごとに二人はその、おそらくはフェニックスをモチーフにしてい
るらしいライダーに圧倒され、後退を余儀なくされていく

二人を壁まで追い詰め、しかし止めをさすことなくそのライダーは剣を納めた

「まだこの程度ですか・・・、」

二人にとって意味の分からぬことを一人呟くと、そのライダーは二人のほうに向き直った
そして、再び口を開いたとき、その口から出たのは衝撃的な言葉だった


98 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/27 09:46 ID:???

「あなた達もライダー同士戦いなさい。己以外のすべてのライダーを倒したとき、そのライダーは己の願い
をかなえることができます」

なんといえばいいのか分からず、口を開かぬ二人
それを気にも留めず、そのライダーの言葉は止まらない

「どんな願いを適えられる。それを知ってすでにライダー同士の戦いをしているものもいます。
そしてその中にはあなた達の良く知っている者も・・・・・・」

最後の一句、それを聞き、二人の口から同じ言葉が同時に発せられた

「嘘だ!」
「ウソや!」

「信じる信じないはその目で見て、あなた達が決めればいい。そしてそれからのことも・・・」
そしてそのまま謎のライダーは踵を返し、二人がかろうじて聞こえるくらいの声で小さく呟くと、その前か
ら立ち去った

「また会いましょう、大阪さん、榊さん・・・」

その瞬間、榊は一瞬奇妙な感覚にとらわれた。まるでその相手が榊の良く知る人物であるような・・・
男か女かも分からぬ中性的な声としゃべり方。身長も170を超える榊と同じくらいあり、榊の知っている人
物で該当者は思い当たらないにもかかわらず、拭いきれぬその感覚




99 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/27 09:46 ID:???
現実世界に帰り、ほぼ同状況で変身した事を確認した後二人は持っている情報を交換した
榊は聞いてはいなかったが、野良モンスターが連続して現実世界に干渉できないというのは事実らしかった。

しかし、それ以外の情報はすべて二人とも共通していて、それ以上得るものはなかった

現時点で特に知りたいことに対する回答は二人とも持っていない
すなわち
彼女達と敵対する存在、モンスター
彼女達が変身するライダー
鏡の中の異世界ミラーワールド
そしてカードデッキの送り主

明言はされていなかったが、大阪もそれの送り主が誰であるかうすうす予想はしていた。
そして大阪も榊同様、先のライダーに妙な感覚を受けたという
榊はちよについてのニュース、彼女が行方不明であることを告げると、連絡先を互いに知らせ二人はその場
で別れた



そして、二人は気がつかなかったが、物陰から鏡から出て来た榊と大阪を見る影があった

「榊、大阪、あの二人もライダー・・・、大阪はともかく榊は放っておくと厄介ね」

その影の手の中にあるものは紛れもなくカードデッキ
蛇のような柄の入った紫のカードデッキを持ったその影は、二人が分かれるのを見て、黙って姿を消した



100 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/27 09:47 ID:???

というわけで立て続けの第一章後半、第二章です
長文かつ乱文で申し訳ないです
なお、キャストが名無士郎さんのとかなり被っているのは・・・多分偶然です
偶然だったらいいなー(現実逃避)
といいつつもう何人か被ってたりしますが

すみません。見逃してやってください

いきなり破ってしまったのでいつまで、とは言いませんが
第三章も近いうちに・・・

というか、かなり下がってきているのでageときます


101 :◆f.SwudF.K6 :02/12/27 12:09 ID:???
ミネルバの梟さんおつ!第三章期待しておりまする。
当方も第17話を掲示しますね。どぞーm(_ _)m

102 :◆f.SwudF.K6 :02/12/27 12:09 ID:???
【あずまんがー龍騎!作/鷹】
【第18話狙撃】

「ふう・・・少し休むか」

そう呟くとよみは論文を書いていた手を止めた。ちよや皆との衝撃的な再会
のあと、今までとは違う、何かが始まる予感をよみは感じ取っていたのだが、
特に何かが起こることも無く、大学に行き、講座を受け、論文を書くという
普段どおりの生活を送っていた。こうなったらあの非日常な出来事自体、自
分の思い込みではないかと疑う時もあったが、机の上に静かに存在するカー
ドデッキを見るたびにその考えは消失するのであった。

(やれやれ・・・何も起きないんだが、どうしようか?ま、それだけ平和っ
 てことかもな・・・小腹が減ったな。何か食べるか)

よみはあくびをしながら自分の部屋から出て冷蔵庫のある居間へと向かった。

キィィン・・・キィィン・・・
(・・・きたか。)

ライダーにしか聞こえないかすかな共鳴。よみは期待と不安が入り混じった
複雑な表情でコートを手に取り居間へ向かった足で家の扉を開け歩き出した。

(く・・・一体どこからなんだ?)

よみがそう戸惑うほどかすかな共鳴であった。走りながら探し続けるよみ。
やがてよみは、ショッピングセンターの鏡の1つにモンスターを発見した。

103 :◆f.SwudF.K6 :02/12/27 12:11 ID:???
(見つけた!あそこか。)

ちよとの再会のあと、様々な資料を集め、変身ポーズを研究していたよみは、
自分のもっとも得意とするフォームをベースにゆっくりと動き、変身した。

「変身!」

そして次の瞬間よみは一人の仮面ライダーとなった。

「てや!」

自分を奮い立たせるために掛け声を掛け、少しの気恥ずかしさを胸に、ミラ
ーワールドへと行くよみ。何かに吸い寄せられるように以前ちよと出会った
ディメイションホールをあっという間に通り過ぎ、気がついた時はいつもの
風景が逆になった世界、ミラーワールドで倒れていた。

(ふー。着いたのか?・・・ここでは文字が逆になるのか。面白い。)

物珍しそうに様々な看板の逆字を読んでいたよみは、自分の前に仁王立ちし
ている存在に気付いた。それは、頭部にバッファローのような角の生えた深
緑のモンスター、マグナギガだった。

104 :◆f.SwudF.K6 :02/12/27 12:12 ID:???
(これがモンスターか。)

初めて出会うモンスターにどう対応するか考えるよみ。マグナギガはよみに
向かって両手から銃弾を発射し始めた。慌てて近くの物陰によみは隠れた。

(当ればあぶないな。・・・さて、と。私もやるか。)

マグナギガが一旦攻撃を中止して近づき始めたのを確認したよみは、意識を
集中してカードの効果を発動させる為にも使う銃、機召銃マグナバイザーを
出現させ、両手で握り締めた。

「は!!」

物陰から飛び出し、よみはマグナバイザーで標的に構え発射した。銃弾が命
中しマグナギガは怯んだ。効果があることを確認したよみは間髪いれずにマ
グナバイサーを連射し、しばしの間銃声だけがミラーワールドに響いた。

(やったか?)

己の銃弾で出来た煙幕を、しばし見つめるよみ。だが、傷一つつかず平然と
立っているマグナギガを見て思わず苦笑した。

105 :◆f.SwudF.K6 :02/12/27 12:13 ID:???
(あれだけやったのにに無傷なのか。カードを使うしかないな。)

よみはカードデッキから1枚のカードを取り出しマグナバイザーに装填した。

『CONTRACT』

(・・・力を感じる。ちよちゃんが言ってたな。えーっと・・・そうだCO
 NTRACTはモンスターと契約できるんだったな。その契約のカードで
 撃つってことは・・・あいつを?む、どこに行った?)

よみはいつのまにか姿を消したマグナギガをいつでも撃てるよう油断無く構
えながら探し、発見したが少し遅かった。マグナギガはよみの後方に回り込
んでいたのだ。無数の銃弾がよみに向かって飛んできた。

「ぐ!・・・負けるか!」

マグナギガの凄まじい威力の銃弾で、よみはコンクリートの壁に激突した。
しかしよみは攻撃で吹き飛ばされながらも、契約の力が宿ったマグナバイザ
ーを撃った。その銃弾が命中したマグナギガは動きが止まった。よみは壁に
激突した痛みに耐えながらゆっくりと立ち上がりマグナギガに声を掛けた。

「おい、聞こえるか?契約したモンスターはライダーと交信できるんだろ?」

するとマグナギガは視線をよみに向けて返事をした。

(ソナタハ我ト契約スルモノカ?)
「ああ、そうだ。お前名前は?」
(まぐなぎが)
「で、私がお前と契約して得るライダーの力の名前は?」

106 :◆f.SwudF.K6 :02/12/27 12:13 ID:???
よみはライダーがモンスターと契約することで不思議な響きの名前と力をラ
イダーが得られることに資料から気がついていた。

(・・・ぞるだ)

よみは少し考えていたが、先程の攻撃を思い出し、意地悪く笑いながらその
名前を却下した。

「そんな名前気に入らないなぁ。もっと違うのはないのか?」
(・・・ナラバ・・・仮面らいだーうーし・・・契約ハ・・・)

よみは慌ててマグナギガの言葉を遮った。

「わー!待て待て!やっぱりゾルダでいい!な!決定!」
(・・・デハソナタハ仮面らいだーぞるだトナル・・・)

デストワイルダーが榊に告げたようなことをよみに告げるマグナギガ。

「そうか・・・な、なんだ?」

よみは突然飛んできたブーメランが自分に向かって飛んできていることを知
り、横に転がって避けた。ブーメランが戻っていった先を見ると、新たなモ
ンスター、テラバイターがいることに気づいた。

107 :◆f.SwudF.K6 :02/12/27 12:26 ID:???
「おい、マグナギガ、力を貸せ。」
(駄目ダ・・・)
「駄目なのか!?」
(かーどヲ使エ)
「・・・そうだったな」

『シュートベント』

よみはマグナギガのシンボルカラーである緑色に鮮やかに装飾を施されたカ
ードデッキからカードを1枚取り出し、マグナバイザーに装填した。その途
端、空中から巨大な重火器、ギガランチャーがよみの手元へと落下し、受け
取ったよみはテラバイターに照準をセットした。

「これで終わりだ。」

反動が大きかったが、ギガランチャーから発射された銃弾は外れることなく
テラバイターに被弾し大爆発を残した後、テラバイターを跡形も無く消し去
った。

「ま、こんなもんかな。」

よみは己の契約したモンスターの力に満足しながら元の世界へと戻った。モン
スターと契約した真の仮面ライダー、ゾルダはこうして誕生したのであった。

108 :◆f.SwudF.K6 :02/12/27 12:26 ID:???
【次回予告】

「・・・榊さーん・・・えへへー」
「私は大丈夫です!」
「こら!人を襲ったりしちゃダメでしょ!・・・げ、いっぱいいるんだ・・・」
(あなたもライダーなんですか・・・?)

【生き残らなければ真実も見えない。ライダーよ、生き残るために戦え!】

109 :メロン名無しさん:02/12/27 23:02 ID:???
>100
ミネルバの梟さん、乙です。
似た設定のほうが、いかにもSS作家=ライター同士のバトルって感じがして
わくわくします。がんがってください。

>108
鷹さん、乙です。
叱られてるのは、デストワイルダー?くうう・・・可愛いぞ


110 :メロン名無しさん:02/12/28 12:59 ID:???
皆さんステキッス!

>>109
「たくさんいる」からゼール軍団かも・・・?

111 :◆f.SwudF.K6 :02/12/28 13:02 ID:???
予告でそこまで想像していただけたら書いた当方はすごく光栄です^^。
18話頑張って今日で修正&掲示しますねー。

112 :◆f.SwudF.K6 :02/12/28 13:03 ID:???
まちがた・・・19話。

113 :◆f.SwudF.K6 :02/12/28 22:14 ID:???
【あずまんがー龍騎!作/鷹】
【第19話軍団】

「・・・榊さーん・・・えへへー」
デッキを受け渡された一人でもある、かおりことかおりんは何か楽し
い夢でも見ているのか、とても幸せそうに眠っていた。そんなかおり
んの横で目覚し時計はひたすら時を知らせる為に鳴り続けていた。

「ジリリリリリリ!」
「もー・・・うるさーい!」

むくっと起き上がったかおりんは手を伸ばして目覚し時計のスイッチ
を切り、再び眠り始めた。それを見越していたかのように扉が開けら
れ、かおりんの母親が入ってきた。

「学校の時間よ!早く起きなさーい!」
「・・・学校?もう卒業したよ?」
「あんたねーそんなこといってると、遅刻するわよ!」
「え?・・・ん?あー!ちょっとお母さんなんで起こしてくれなかっ
 たの!遅刻しちゃうー!!」

呆れ顔の母親を余所に急いで準備をして、かおりんは脱兎のごとく家
から飛び出した。

(もーこれじゃあ間に合わないよーうう。)
キィィィン・・・キィィィン・・・
(・・・何これ!?頭が痛い)
「だ、誰か助けてくれー!!」

114 :◆f.SwudF.K6 :02/12/28 22:14 ID:???
かおりんは突然頭に共鳴してきた音と悲鳴に驚いて思わず立ち止まっ
た。周囲を見回すと昨夜の雨のせいで出来た水溜りから、出現した白
色のモンスター、ネガゼールが中年の男性をその中に引きずり込もう
としていた。

「ダメ!!」

ネガゼールに体当たりするかおりん。ミラーワールドに連れ込むこと
に失敗したネガゼールは悔しそうな声を残しながら急いで水溜りの中
へと姿を消した。

「大丈夫ですか・・・?」
「あ、ああ。」
「早く逃げてください!」
「君は・・・?」
「私は大丈夫です!」

かおりんの強い姿勢に圧倒されながらその男性は急いでその場から離
れていった。

(どうせ1時限目に間に合わないんだったら今のモンスターを追いか
 けよう。それに・・・榊さんだったら絶対追いかけるし!えへへー)

水溜りへと足を近づけるかおりん。しかし何も起きなかった。

115 :◆f.SwudF.K6 :02/12/28 22:15 ID:???
(モンスターは入れたのに何で?・・・あ、そうだ確かカードデッキ
 を使うんだったわね。デッキデッキと。・・・あった!)

かおりんはカバンから渡されたカードデッキを取り出し、水溜りへと
反射させた。すると予想通り、デッキベルトが装着された。

(やっぱり!ってことは変身かぁー。少し恥ずかしいんだよねー。あれ)
「へ、変身!」

ライダースーツを身に纏い、かおりんが再び水溜りへと足を踏み入れ
た時、急速にどこかへと吸い込まれ、気がついたときは再び、現実の
世界を反転させた世界、ミラーワールドに辿り着いたのであった。

(あれ?戻ってる?それにあのモンスターはどこに行ったんだろ?)

そんな疑問を胸にきょろきょろと辺りを見回すかおりん。

(あ、いたいた!)
「こら!人を襲ったりしちゃダメでしょ!・・・げ、いっぱいいるんだ・・・」

思わず躊躇するかおりん。ネガゼールの後方にはネガゼールと似た姿
の様々な色彩をしているモンスターの集団、ゼール軍団がいたのだ。

「・・・榊さーん助けてー!」

116 :◆f.SwudF.K6 :02/12/28 22:16 ID:???
思わずこの場にいない、己の憧れの女性、榊に助けを求めるかおりん。
しかし、助けが来る訳も無く、じりじりと四方八方を囲まれ、今にで
も襲い掛かってきそうなゼール軍団にかおりんは体をこわばらせた。

(どうしたらいいんだろ?そ、そうだ!カードカード。わわ。取れない)

デッキから何とかカードを1枚取り出すかおりん。そのカードは契約
のカードだった。途端に今までの勢いが嘘のように去り、かおりんは
ゼール軍団に何か異変が起きていることに気付いた。

「あ、あれ?・・・きゃ!」

その時ゼール軍団の中から一匹のゼールがかおりんの前に飛び出して
きた。その姿は他のゼール軍団と殆ど同じ姿をしていたが、唯一その
手に、鋏状の刃を持っていた。

(あなたもライダーなんですか・・・?)

そのかおりんの前に飛び出してきたモンスター、メガゼールから心へ
と直接問い掛けられ驚くかおりん。

「ひゃ、ひゃい。そうですよ?!」

かおりんの答えにしばし考えるメガゼール。そして次の瞬間かおりん
に驚くべき提案を出していた。

117 :◆f.SwudF.K6 :02/12/28 22:17 ID:???
(・・・どうです?私達と契約しませんか?こう見えても私達は強い
 ですからこれから先のライダーの戦いできっとお役に立ちますよ。)
「へ?契約?・・・どうやるんだっけ?」
(その手に持っているカードを私に接触させてください)

ゼール軍団に円状に囲まれながら、ネガゼールに恐る恐る近づくかお
りん。そしてネガゼールが差し出した手のひらにそっと契約のカード
を渡した。

(・・・契約完了。これから私、ネガゼールはあなたの契約モンスタ
 ーです。マスター)
「マ、マスター?私が・・・えへへ何か照れちゃうなー。そーだ!か
 おりんでいいよ」

(そうですか・・・それではかおりん、あなたは私のマスターであると
 同時に私を通して後ろのゼール軍団に指示が出せます。契約は魂を定
 期的に私に提供することで更新されます。・・・かおりんご命令を)
「命令?えーっと・・・」
(めがぜーる・・・ぶろばじぇるガ近ヅイテイル・・・)

かおりんが何を言おうか考えていた時、ゼール軍団の一員でもあるオメ
ガゼールがメガゼールに自身から淡い光を発光させているクラゲのモン
スター、ブロバジェルが近づいていることを知らせた。

118 :◆f.SwudF.K6 :02/12/28 22:18 ID:???
(かおりん、モンスターが近づいています。)
「え?そ、そうなの?やっつけて欲しいなあ・・・」
(了解。かおりん、カードをカードバイザーに装填してください。)
「カードバイザー?」
(カードの効果を発動させるもので、あなたの足に取り付けてあるもの
 です。)
「これのこと?」

かおりんは足に取り付けてあるガゼルバイザーに視線を向けた。

(そうです。かおりん、カードを通して私達に命令できます。さあ急いで!)
「うん」

《ファイナルベント》

ゼール軍団が地響きを起こしながらブロバジェルを取り囲み始めた。

「ギ!ギ!ギ!ギ!ギ!・・・」

ゼール達は跳躍しながらそれぞれの得意とする攻撃をブロバジェルに行い
少しずつダメージを蓄積させ始めた。

119 :◆f.SwudF.K6 :02/12/28 22:19 ID:???
「すごーい!!」
(かおりん、あなたが最後のとどめを行ってください)
「え、そうなの?・・・でもどうやって?」
(波長を合わせて私達の声を心で聞いてください・・・)
「波長・・・?」

かおりんは目を閉じた。

(どらいぶでぃばいだー・・・)

かおりんの心にゼール軍団の動きと声、そして己のすべき動きのイメー
ジが浮かびあがった。

「え、えっと、ドライブディバイダー?」

それに気づいた時、かおりんの身体は自然に動いた。跳躍して一気にブ
ロバジェルに接近したかおりんはブロバジェルの前に着地すると、脚に
宿ったファイナルベントのエネルギーを飛び膝蹴りで一気に叩き込んだ。

「えい!」
「!!」

声にならない叫びを残し、ブロバジェルは爆発した。

「やったー!!」

かおりんは己の新たな力、インペラーの力にはしゃいだ。ゼール軍団は
そんなかおりんの喜びを感じとり、いつまでも跳ね回っていた。

120 :◆f.SwudF.K6 :02/12/28 22:19 ID:???
【次回予告】

「変身!やー。」
「もーなんやっちゅうねん!」
「どーしたんだよ大阪?お腹でも痛いのか?」
「こらー!逃げるなー!」

【生き残らなければ真実も見えない。ライダーよ、生き残るために戦え!】

121 :◆f.SwudF.K6 :02/12/28 22:36 ID:???
テスト>>1-2

122 :◆f.SwudF.K6 :02/12/28 22:38 ID:???
どうせだから読みやすくSSをまとめてみました。
【第13話>>6-8
【第14話>>14-17
【第15話>>24-27
【第16話>>30-33
【第17話>>37-42
【第18話>>102-108
【第19話>>113-120

123 :メロン名無しさん:02/12/28 23:10 ID:???
>120
乙〜!
あうう、ゼール軍団が正解でしたね。
恐ろしい彼らも、率いるのがかおりんだと、なんだか可愛い奴らに見えてしまう。

124 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/28 23:30 ID:???
さてと、ではぼちぼち第三章書き込ませていただきましょう

125 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/28 23:30 ID:???
第三章 
ミラーワールドに立つ一匹の、シマウマのようなモンスター
シマウマのような、といっても四足歩行ではなく、むしろその姿は人に近い
人間にシマウマの頭をかぶせ、体のその皮を貼り付け、さらに簡易的な鎧と武器を持たせた
らそんな姿になるだろう。

ただ、その視線は定まらず、警戒するように自分の左右を行ったり来たりしている
その不可解な行動の理由、それはそのモンスターを挟む形で立っている朱と緑、二人のライ
ダー 


朱のライダーのほうはスーツ自体は黒だが、それによってその身に纏う朱の鎧がさらに映え
る形になっている。特徴としては辮髪と、そしてその左手のエイをかたどったバイザー。
バックル部分に付いたカードデッキに描かれた下向きのエイがその契約モンスターが何であ
るかをよりいっそう明確にしている

対し緑のライダーはスーツが緑で、同時に銀に輝くボディはその印象をメカニカルなものへ
と変化させている。その手にはもっているのは銃型のバイザー。しかし一見しただけでは何
をモチーフにしているのか分からない。
カードデッキに描かれているのは、角の付いた動物
さしずめ牛か、さもなくばバッファローといったところだろう


126 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/28 23:35 ID:???
状況は朱のライダーがモンスターと向き合っていたときに新しく緑のライダーが現れたとい
う形である

相手を観察するように見つめる二人
互いに相手の存在に驚き、対面してからどちらともなく沈黙を守っていた

先にそれを破ったのは緑のライダー・ゾルダ

「あんたライダーだよなー?へぇ、やっぱ、わたし以外にも居たんだ。」

その言葉を受け朱のライダー、ライアも口を開く
「そうだな。わたしもあんたが自分以外で始めて見るライダーだよ、」

そこまで言ってライアはいったん口をつぐんだ
声から共にうら若い女性であることが分かる
ただし、その会話の中でも二人の意識は常にその真ん中にいるモンスターに向けられている

「気のせいかな、あんたの声、どっかで聞いたことがあるような気がするんだけど」
「あ、それわたしも思った」

相変わらずモンスターを間に挟んだ状態で再び沈黙が訪れる。しかし先のよりもそれが去っ
たのは早かった。

「その声、まさか、お前・・・智、か?」
「あ、ってことは、やっぱり神楽?」
「何でお前こんなところに・・・」
「神楽こそなんでこんなところにいるんだ?」


127 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/28 23:36 ID:???
そう、二人の名は智と神楽
同じ高校を卒業、あまつさえ2年間は同じクラスであった二人
いや、それだけではない。
二人は、さらにそこに春日歩、俗称大阪を加え、ボンクラーズトリオと呼ばれていた。

高校時代にいろんな意味で親友とも言うべき仲だった二人が、ミラーワールドの中で再会し
たということになる

奇縁に戸惑う二人
それにより一瞬それた注意にどうやらチャンスと判断したらしく、シマウマモンスター、ゼ
ブラスカル・ブロンズは得物を手にして、智の変身したライダー、ゾルダへと躍りかかった

そしてその体は、ゾルダ=智に届くより早く何かが破裂するような乾いた音とともに地面へ
とたたきつけられる

「どうだ、神楽。わたしのこの銃の腕前。これなら不二子ちゃんも夢じゃないだろ?」
「はぁ?」
「あとは胸か・・・。くそー、いいよなー、最初から及第点のやつは。つくづく神様って不平等
だよなー」
「!、こっち向きながらそんなこと言うな!だいたい分かってるだろうな、智、まだ終わっ
てないんだぞ」
「はいはい、分かってるって」


128 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/28 23:36 ID:???
その手に持つ銃、マグナバイザーの連射での撃墜
慌てることなしのその早業に続き、さらにゾルダ=智はデッキからカードを引き抜き、
そしてそのカードを手元の銃のグリップ部分に差し込んだ

<シュートベント>

その肩に圧し掛かる二門の巨砲、それは絶対的な破壊力の証

「てりゃぁー!」
智のなんともいえぬ掛け声と共に二発の砲撃が放たれた

驚くべきことにその威力を、体を引き伸ばすという手段でモンスターは分散させ受け止める
形勢不利と見たか、そのまま踵を返しモンスターは今度はライア=神楽のほうへと襲い掛か
った

しかし、ライア=神楽は余裕の表情で構えを取る
「こいつはその方法じゃ防げないだろ!」

すでにライア=神楽の手の中にはスウィングベント・エビルウィップが握られている
モンスターの大振りな攻撃を軽々避け、一度しなった鞭は破裂音を立てモンスターの体を打
ち据えた

今度は伸びて衝撃を吸収するというわけにも行かず、モンスターの口から悲鳴にも似た声が
漏れる


129 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/28 23:38 ID:???
動いてからわずか数秒、再びモンスターは最初の定位置、二人のライダーの中間地点へと舞
い戻った


「ちまちまやるのは面倒くさいし、止めと行くかー」
「そうだな」

かなり楽しそうな智の言葉、それに神楽もうなずき返した。
ゾルダ=智がカードを入れ、そして続いてライア=神楽もカードを差し込む

<シュートベント>
<コピーベント>

その音とともに二人の手に、先ほどの二門の大砲とはまた違うゾルダのシュートベントがも
たらされた

「うわっ、なんだよそれ?」
「コピーって聞こえなかったか?」

それぞれの手に抱えられたまったく同じ巨大な長砲、二人は一息ずれてそのトリガーを引い



130 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/28 23:38 ID:???
一撃目を喰らい、体が伸びきっているところに二撃目を受けたモンスターは、衝撃を吸収し
きれずに巨大な爆音を立ててはじけとんだ

「ふぅ」
「思ったよりたいしたことなかったな」

モンスター撃破に成功し、一息つく二人

長居は無用と踵を返しかけた瞬間、二人の聴覚は同時に奇妙な音を捉えた
まるでたくさんの人間が飛び跳ねているような音
むろんミラーワールドに人間などいようはずがない

それが何か確認しようとした次の瞬間、二人にレイヨウ型モンスター、ギガゼールの大群が
襲いかかった!


131 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/28 23:41 ID:???
智と神楽がミラーワールドで再会したのとほぼ同時刻
榊は一人で鏡の前まで来ていた。

授業もない平日の午後を堪能しながら、愛猫のマヤーとすぐ近くの人気のない公園で戯れて
いたときに榊を襲ったミラーワールドからの奇音

いったんマヤーを家に帰し、榊はその音の発生源を探した
奇妙なことに移動するその音の発生源を追い、気がつけば周りに人のいないビルの陰だった
というわけだ

(これはつまり・・・)

「・・・誘い出された?」

思ったことを口に出してみて榊はその顔を引き締めた
モンスターがこのような行動をするとは考えにくい
ならば、今鏡の中にいるのは、あるいは、榊のいまだ知らぬライダーの一人!?


132 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/28 23:44 ID:???
行動するのに躊躇はない
一応回りに誰も人がいないことを確認し、榊はポケットからカードデッキを取り出した

「・・・、変身!」

一瞬の閃光
黒き衣を身に纏った榊は、剣を手に鏡の中へと勢いよく跳び込んだ


ミラーワールドに入り、まず榊はあたりを見渡した
入るなり一跳躍でビルの上まで跳んだため、見晴らしは悪くない
しかし、その卓越した視力、聴力をもってしても、いるはずのライダーが見つけられない

あの音が気のせいではないのは分かっていたが、向こうが姿を見せる気がないのならば見つ
けらない可能性は十分にある
あるいは榊がライダーであることの確認や、こちらの変身するライダーがどんな物かを確認
するだけが目的なのかもしれない


133 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/28 23:45 ID:???
できれば榊のほうも相手ライダーを確認しておきたかったが、深追いは危険
さらに、さっき途中で投げ出してきたマヤーとのスキンシップのこともある

少なくともモンスターではありえないのだから、このまま帰っても被害はないだろう

そう考え、身を翻し、帰ろうとした榊は付近に何かの気配を感じた
そしてそれと同時に体の周りに金色の羽が舞う
それを不審に思う間もなく

「わたしの名は仮面ライダーオーディン」

機械で作られたような中性的な声が榊の周りに響く
榊のいる場所は相変わらずビルの屋上。周りに誰かいたら分からないはずはない
しかし、気配はすれどもまったくその姿は分からない上、声もどこから響いてくるのかまっ
たく分からない

当然警戒の念を緩めない榊

しかしまるで人間ではない物、しかし、コンピューターともまた違う、例えばモンスターが
しゃべっているかのような声は滔々と、そして坦々と語る。


134 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/28 23:46 ID:???
「固くなる必要はないでしょう、危害を加える気はありませんから」

榊は寡黙で通すが、とりあえず構えていた剣を下ろしたのを確認してか、声は続けた

「今から言うことを忘れないでください。
わたしを含めライダーは全部で12人。
しかしそれとは別にイレギュラーなライダーが1体存在します。
投げられた賽はもはや手元へは帰りません。一度ライダーになれば後戻りはできないんです。
でも戦うか否かは榊さん自身が決めてください。
わたしにそれを強いる権利はありません。何をすべきかは、己の心に正直になってください。
そして・・・・・・生き残ってください」

そういうと、榊が口を開くより早く、オーディンは再び金色の羽を撒き散らし、気配を消し
た。
そして、そこに榊はまたしてもそのライダーに、先日感じたのとまったく同じ既視感を感じ
るのだった

そして唐突に気がつく。


135 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/28 23:47 ID:???
「・・・・・・ちよちゃん?」

先日聞いた物と同じような声、しゃべり方
しかし、榊はなぜかそう思った
自分でなぜそう思ったかすら分からない

(いや・・・・・・)

先日は、その姿を見たから、それがちよではありえないという先入観が、思いついたその考
えを言葉になる前に頭の中で一蹴したのだろう。

ライダーの謎の部分に見え隠れする行方不明のはずの美浜ちよの影

「一体どうなっているんだ・・・・・・」

そして、むろん彼女の漏らしたその言葉に答えるものは誰もいなかった


136 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/28 23:52 ID:???
以上、第三章をお送りしました

さて、これからの予定としては、
一応折り返しとなる第七章までには全ライダーを登場させよう
と思っていますが・・・
さてどうなることやら

ただし、ほとんど名前しか出ないライダーもいます

137 :メロン名無しさん:02/12/28 23:56 ID:???
>136
お疲れ様です。
ちよキタ〜!!何があったんだ、ちよちゃん!
カモン、ネクスト!スーン!!

138 :メロン名無しさん:02/12/29 00:08 ID:???
こっちに移ってきてから名無士郎さんの書き込みがないのが気になる・・・


139 :メロン名無しさん:02/12/29 00:19 ID:???
確かに。・・・年末で何かと忙しいんだろう。

140 :メロン名無しさん:02/12/29 00:37 ID:???
ミネルバの梟さんオツ!です。名無士郎さんも早く帰ってきて欲しいな・・・

141 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/30 00:15 ID:???
さて、では第四章書き込ませていただきます

142 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/30 00:15 ID:???
第四章 

『ソードベント』

その声と共に召喚された二振りの剣。
それを手にするライダーの正面には同じく武器を手にするライダーが二人立っている
剣による攻撃を警戒し、白と緑、それぞれ白鳥とカメレオンをモチーフにした二人のライダ
ーはカードを手に取った。

<ガードベント>
<クリアーベント>

幻惑効果を持つ白きライダー・ファムのガードベント
その姿を消すことができる緑のライダー・ベルデのクリアーベント

しかし・・・・・・・・・

「無駄です」
その容赦ない一言と共に二人の間を一筋の光が通り過ぎた
何かが割れる音に一瞬遅れて倒れる二人のライダー

「あなた達はライダーになるには早すぎました・・・・・・」

カードデッキを失い体から光の粒子を上げる二人を見下ろすライダーの持つ二本の剣は、光
を反射し、不気味に紅く輝いた。


143 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/30 00:16 ID:???
「うーん、どっちの本買おうかな・・・、」
本屋で、買う本を一冊に決めあぐね頭を悩ます、かおり
大学に入りすでに一年。
一人暮らしにももうなれたが、それでも、いや、なおさらここで財布の紐を必要以上に緩め
るわけにはいかない

そしてそんなかおりにゆっくりと近づく影があった

「あ、かおりん・・・」

(え?)
考えるより早く、ほぼ反射に近い速度でかおりは声のしたほうに振り向いた
そしてそこにいた声の主は、
(やっぱりー♪)
かおりにとって最愛、もとい、憧憬のひとである榊であった

「え?さ、榊さん!?ど、どうしてこんなところに?」
自分でも分かるくらい悲しいほどその声は裏返っている

「いや、本を買いにきたんだけど・・・。かおりんも?」
「は、はいっ!あ、あの榊さん」
「なに?」
耳に透き通る榊の声
次の一句を言うのに、かおりは一生分の勇気を振り絞る必要があった

「これからなにか用事でもありますか!?」
「いや、特にないけど・・・」
(嗚呼、神様、ありがとうございます・・・・・・)
すでにこのとき、かおりの頭から本のことなどきれいさっぱり消え去っていたことは言うま
でもない


144 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/30 00:17 ID:???
高校卒業からすでに二年、最後に会ってからでもすでに一年はたっているが、かおりにとっ
て榊が憧れの人であるという想いは微塵も変わっていない
幸い榊にたいした用事もないと聞き、かおりはしばらく榊と一緒に歩くことができた
一年ぶりにあった憧れの人としゃべりながら一緒に歩いていることに、外には出さないもの
の内心狂喜乱舞するかおり。
ただ、榊がたまになにかを言おうとして思いとどまっているような感覚を受けることだけが少し気になった
(なんだろう?でも、言いたくないのをこっちから訊くことないよね)


だがモンスターは二人きりの時間をゆっくり与えてくれない
川べりを歩いていたときに響き渡った不快な音
機嫌が悪くなるのは当然のことだが、放っておくわけには行かない
なにより万が一にも、憧れの人を危険に晒すにはいかない

「榊さん、ちょっとここで待っていてください!」


145 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/30 00:18 ID:???
「あ、待って・・・」

ライダーになるために駆け出そうとしたかおりはその言葉で足を止めた
榊がポケットから取り出したもの、カードデッキを見て、驚いた表情でかおりも己のポケッ
トから自分のカードデッキを取り出す
間違いなく、榊の手にあるのは、榊自身のカードデッキのようだ。
・・・・・・ということは、

「榊さんもライダーなんですか!?」

うなずく榊 それを見て、かおりは欣喜雀躍する 
たぶん周りに人がいなければ小躍りしていたに違いない

意外でなかったといえばうそになる
しかし、その驚きよりもうれしさのほうが勝っていた

榊がライダーでなければかおりは榊を守る形で戦うことになり、
榊がライダーであればかおりは榊と一緒に戦うことになる
まぁ、どちらにせよかおりにとっては至福のときなのだが、できるのならば後者のほうがう
れしいというものだ

「行こう・・・」
「はい!」


146 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/30 00:19 ID:???
二人は互いにライダーであることを知って、近くにあった鏡で変身し同時にミラーワールド
の中へと入っていった

かおりの変身するライダーは黄色のライダー、シザース。その名の通りその契約モンスター
は蟹。左手についているバイザーも蟹のはさみを意識した形状になっている。
たいして榊の変身するライダーは黒い、蝙蝠をモチーフにしたライダーだという


そしてかおりの幸せなひと時を邪魔したモンスターは巨大な飛蝗形モンスター
今は再びその幸せなひと時ではあるが、それとこれとは話が別だ
高さ1メートル、全長5メートルと、一般的な飛蝗を100倍にしたかのような姿
元の大きさならかわいらしさもないではないが、ここまで大きいとやはり気持ち悪いを通り
越して禍々しささえ感じる

このような昆虫タイプのモンスターは榊は苦手としているらしい

(榊さんの足を引っ張らないようにがんばらなくちゃ)


147 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/30 00:22 ID:???
かおりは早々にストライクベント・シザースピンチをその手に装着する。
ほぼ同時に榊もソードベントを手にしていた

(でも、こういうモンスターってどんな攻撃をしてくるんだろう?)

二対の瞳に見つめられたモンスター。しかし、突然その姿が掻き消えた

(え?)
えもいわれぬいやな予感、そしてそれと同時に体に走る衝撃。

地面に転がって初めてかおりは何がおきたのか理解した

飛蝗特有の強靭な足を使ったジャンプ。それを受けたのだ
驚くべきことはライダーの目にも映らぬほどのその速度、そしてライダーの鎧を通していて
すら体に響く激しい衝撃

《シュゥシュゥ》
不審な音に顔を回せば、先ほどいたところと二人を挟んだ向かい側に、平然とモンスターは
立っている


148 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/30 00:23 ID:???
「大丈夫、かおりん?」
「は、はい」

先に立ち上がった榊に手をとられ立ち上がり、油断なく再びその目をモンスターへとやった。
いつもならうれしさのあまり固まっているところなのだが、さすがにかおりも感激するTP
Oはわきまえている

しかし少なくともそれだけの間をくれたということは、モンスターは何も考えていないか、
あるいは、連続して攻撃できないか・・・

「・・・あのモンスターの装甲はかなり固い。ウィングランサーを何とか当てたけど、傷つける
どころか、衝撃で弾き飛ばされた」
「榊さん、あれが見えたんですか!?」

心底驚き、そう問うたが、榊は首を横に振った。

「いや・・・、多分、そういう攻撃をしてくるかなと思ってたから・・・。でも、ソードベントが
だめならファイナルベントしかない、か」

「でも、あの速度じゃ当てるのも難しくないですか。あ、でも榊さんのファイナルベントど
んなのか知りませんけど、」

「いや、私のファイナルベントは直線の攻撃だから・・・かおりんのファイナルベントでも難し
い?」


149 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/30 00:26 ID:???
その言葉でかおりは己のファイナルベント、シザースアタックを思い浮かべた。
契約モンスターによって跳ね上げられた体を回転させ、相手にぶつかる必殺技。
しかし、あの速度のモンスターに正確に当てられる自信は正直なところ、ない。

「はい・・・。すいません」

「あやまることじゃない。じゃあ、どちらかがモンスターの動きを止めて、撃つしかない
か・・・」

(やっぱりモンスターを倒すのはわたしより榊さんのほうがいいよね。
それに、榊さんのファイナルベントって言うのも見てみたいし)

「あ、動きを止めるほうはわたしに任せてください」

動きを止めてファイナルベントを撃つには絶妙なタイミングが必要とされる。
が、かおりの榊に対する信頼はエベレストより高く、マリアナ海峡より深い。

「じゃあ、まず・・・」
その言葉と共に榊がカードを手に取った瞬間、再びモンスターの姿がその場から消失する


150 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/30 00:28 ID:???
<ガードベント>

それを先に予測していたのだろう、榊はそれより一瞬早くかおりの前に立つとガードベント
を召喚した

ナイトのガードベント、ウィングウォール越しにかかる衝撃
流石に弾き飛ばされることこそなかったが、衝撃までは殺しきれず二人は数歩分押し戻され


対してモンスターははじき返され姿勢を崩しはしたものの、反動を受けたようにすら見えな

しかし、それでも、そこにできた隙は大きい

(チャンス!)
榊の陰でかおりはバイザーへとカードを差し込んだ

<アドベント>

それとともにどこからともなくかおりの契約モンスター、二足歩行の巨大な黄色い蟹、
ボルキャンサーが姿を見せる

『状況は分かってる。ひっくり返せばいいのね?』

「私の考えてることがよく分かったわね。ボルキャンサー、お願い!」

『まかせて』

その言葉とともにボルキャンサーは上へ一跳躍した


151 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/30 00:29 ID:???
一見鈍重そうなその身に似合わぬ身軽さで、飛蝗モンスターが動く間も無く、ボルキャンサ
ーはモンスターの脇まで移動した
そしてはさみを一回体の前で打ち鳴らし、そのままモンスターの体の下に差し入れ、一気に
その体をひっくり返す

かおりの思惑通り、その腹部の裏には、固い外骨格がない
榊のファイナルベントで撃ちぬけぬとも思えないが念には念を入れて損はないだろう

「榊さん!」

榊はうなずくと、すでにその手に持っているファイナルベントのカードをその手のバイザー
へと差し込んだ

そしてそれとともに、榊の背後に榊よりもなお大きい蝙蝠型モンスターが現れる

おそらくそれが契約モンスターなのだろう

榊が天高く跳び上がると同時にその背中にモンスターが覆いかぶさる
そしてそのまま、黒い螺子のような姿へと変化した

速度と鋭さを兼ね備えたそのファイナルベントは、モンスターの下の地面ごと、モンスター
の体に大穴を穿ち、モンスターの息の根を止めた


152 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/30 00:30 ID:???
「すごかったです、榊さん」
「いや、かおりんがモンスターをうまくひっくり返してくれたから・・・」

勝利を確認し、現実世界に帰ろうとするかおりと榊

背後で突然響くファイナルベントの音

かおりが先にそれに気がつき、一瞬遅れて榊も振り向く
流星の如き紫の塊。狙いは、榊!
すでに距離が距離だけに避けられるタイミングではない

「危ない、榊さん!」

しかし、その間にかおりはとっさに割り込んだ
ガードベントも間に合わずかおりの体はその直撃を受けその場に倒れた

体からライダーの鎧が光となって消えていく

「無事でよかった、榊さん・・・・・・」

遠ざかる五感の中、それだけ言うとかおりはゆっくりと意識を闇の中へと沈めた


153 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/30 00:31 ID:???
ファイナルベントを放ち終え、立ち上がる紫のライダー
それと一瞬視線を交わらせ、榊は何も言わずそのライダーに背を向けた。
腕の中の少女の体からはすでに金色の光が立ち上っている
一刻、いや一秒を争う。問答している暇はない

すぐさま現実世界に戻った榊。幸いにもかおりの消滅は免れたが意識は相変わらずない。

ミラーワールドで穿ったはずの穴が現実世界にはないことと、ミラーワールドで意識を失っ
た少女がこちらの世界でも変わらず腕の中で気を失っていることとが榊にはひどくアンバラ
ンスに感じた


病院に連れて行き、かおりは体力衰弱状態ながら幸い命に別状は無いことを知って胸をなで
おろす榊
その頭に聞いた言葉がよみがえる

「すでに戦うことを決意したライダーもいる」

確かに見た紫のライダー
「私がしっかりしてなかったから・・・」
榊はやるせない気持ちを胸に、昏々と眠るかおりを複雑な面持ちで見ると、病院をあとにした


154 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/30 00:39 ID:???
と、言うわけで第四章です

できるだけいらぬところを省こうとしているのですが
あまり短くならなくて申し訳ないです

なお、ファム、ベルデの扱いが悪いことについては謝るしかないです
別にあの二人が嫌いなわけじゃない、というか、結構好きなほうなんですが・・・


155 :◆f.SwudF.K6 :02/12/30 01:02 ID:???
ミネルバの梟さんおつ!かおりんが・・・T-T
当方もこんな風に細かい描写が出来るようになりたいな・・・
もっと頑張るぞー!

156 :◆f.SwudF.K6 :02/12/31 01:28 ID:???
【あずまんがー龍騎!作/鷹】
【第20話苦戦】

キィィィンキィィィン・・・

「いてて・・・」
「智ちゃんもかー。なんや、おそろいやなー」

高校卒業後の進路として智と大阪は進学を選んだ。2人とも一度
受験を失敗するという苦い体験をしたが、ちよや周囲の人に支え
られ、2度目の受験で何とか合格し、今では同じ大学で学んでい
た。今日も今日とて大学に通っていた智と大阪だったが、突然モ
ンスターの共鳴が頭に響き、互いの顔を見つめた。

「おそろいってわけでもないと思うぞ大阪。なるほど。共鳴する
 ってことはモンスターがここら辺にいるってことか!」
「でもここ大学やでー?あ、モンスターも勉強したいんやなー」
「なわけないだろ大阪!さ、行くぞ!」
「智ちゃん待ってー」
「変身!」
「変身!やー。」

157 :◆f.SwudF.K6 :02/12/31 01:29 ID:???
校舎の窓ガラスを利用して変身した二人はライダースーツを身に
纏うと吸い込まれるようにミラーワールドへと入っていった。

「・・・ところで大阪、そのやーって何だよ・・・」
「野菜のやー、や!」
「そ、そっか。じゃあ私はあっち探すからさ、大阪はそっち探し
 て欲しいんだ」
「ええよー智ちゃん。見つけたらよぶからまかせといてやー」

智と大阪は分担してモンスターを探していたが一向に見つからなかった。

「・・・ったくどこにいるんだ?おーい大阪!いたかー?」
「こっちにはおらへんなー・・・あ、あれ?モンスターいないの
 になんでやろう・・・?」

大阪は智へと返事をした時、突然背中への衝撃を感じ周囲を見渡
したが、それらしき影は無かった。

(気のせいかなー?・・・いたーい!)
「もーなんやっちゅうねん!」

158 :◆f.SwudF.K6 :02/12/31 01:30 ID:???
今度は腹部に衝撃がきた大阪は困って再び周囲をじっと見つめた。
すると、ほんの少しだが、空間に歪みがあることに気付いた。

「あ、あれ?眼の錯覚かなー?・・・智ちゃーんちょっとこっち来てやー」
「どーしたんだよ大阪?お腹でも痛いのか?」

智は大阪の所へと向かおうとした。しかしその時、大空からまる
で、蝙蝠を巨大化したような姿をしている漆黒のモンスター、ダ
ークウィングが智へと体当たりしてきたのである。

「きゅいいいいい!!」
「・・・うわ!あぶねー!こら!なにすんだ!」

とっさに体を反らすことでかろうじて避けた智はダークウィング
に抗議したが、ダークウィングは気にせず再び急降下してきた。

「きゅいいいいい!!」
「こんにゃろ!やられっぱなしの智ちゃんじゃないぞー!」」

智は腰に携帯している細長くすらっとした長剣、ダークバイザー
を手にとると、ダークウィングが飛んでくる方向に向かってダー
クバイザーをがむしゃらに振り始めた。ダークウィングは攻撃を
諦め、大空へと急転換した。

159 :◆f.SwudF.K6 :02/12/31 01:30 ID:???
「きゅいいい・・・」
「こらー!逃げるなー!」

一方その頃大阪は姿の見えないモンスターからの攻撃に混乱していた。

「あかん、あっちにいったら背中が痛くなるし、こっちにいたら
 お腹が痛い・・・ほなら私はどこに行けばいいんやろー?」
「そんな時はだな大阪、カードを使うんだぜ!」

意外な、第三者からの声が聞こえ、大阪はその声のする方へと視線を向けた。

「その声は神楽ちゃん・・・?」

大阪が振り返った先には片手に龍の頭を象った武器、ドラグクローを
装着し、カードデッキに契約モンスターでもある龍が描かれている真
紅のライダー、龍騎が仁王立ちしていた。

160 :◆f.SwudF.K6 :02/12/31 01:31 ID:???
【次回予告】

「大阪しゃがめ!そこだぁぁ!」
あまりの情けない契約シーンに神楽は頭が痛くなった。
大阪の言葉にバイオグリーザは呆れた。
「お前ちゃうでーー!!」

【生き残らなければ真実も見えない。ライダーよ、生き残るために戦え!】

161 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :02/12/31 14:05 ID:???
鷹さん乙!
大阪がベルデ、智がナイトですか!

私は第五章、今年中は無理かもしれませんです


162 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/03 19:03 ID:???
うーん、3日間ほど誰も来てませんね
少々寂しいものがありますが気にしないことにしましょう。
では第五章です。

163 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/03 19:03 ID:???
第五章
ここはミラーワールドの中
今わずかの間を空けて暦は紫のライダーと並んで立っている。

無論言うまでもないことだが、暦自身もライダーとして。


(モンスターは、やっぱりもう逃げたか・・・)
その視線を彷徨わせ、暦は心の中でつぶやいた

ミラーワールドにライダーとして入るたびに感じる違和感
メガネがなくても周りを見ることに不自由しないというのは何度経験しても慣れない。
メガネを掛け始めてすでに10年近い。
何度か変えてはいるものの、暦にとってメガネは顔の一部という感覚すらあるからだろう。


164 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/03 19:04 ID:???
視覚、聴覚両者が告げている。
完全に周りにモンスターの気配はない。

「ま、逃げちゃったもんはしょうがないわ」
「そうですね」

横からの言葉に暦は相槌を打った。
聞き覚えのあるその声
といっても、先ほど鏡の前で聞く前に最後に聞いたのは、もう1年以上も昔になるだろうか。

横にいる紫のライダー。それに変身する人物は、暦にとって決して赤の他人ではない。

「それにしてもゆかり先生が、ライダーになっていたなんて。意外ですよ」
「あら、私は多分あんたもライダーになってるとは思ってたけどね」


約束した時間に遅れそうになり、待ち合わせ場所へと急いでいたときに届けられたミラーワ
ールドからの召集状。
それに案内され、たどり着いた鏡の前にいた先客
それは彼女のかつての恩師(むしろ反面教師?)、谷崎ゆかりであった。

再会に戸惑っている間に音は消え去ったが、ゆかりは、暦にライダーになってミラーワール
ドに行くことを促した。

―――そして今に至る


165 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/03 19:05 ID:???
肩をすくめながら一回言葉を区切ると、紫のライダーは再びその口を開いた。

「ねぇ、ライダー全員を倒せば望みがかなうこと知ってるわよね」

何気なしのその問いに、暦も何気なしに答えた。

「ええ、そう聞きましたけど」
「じゃあ、やっぱり間違いないわね」

その言葉を言うが早いか振り下ろされた紫のライダーの杖状のバイザー。
それを間一髪で避け、暦はそちらに厳しい視線を投げかける

「あら、うまく避けたわね」
「なにを考えているんですか!」

「決まってるじゃない。勝負よ!悪いけど容赦せず倒させてもらうわ、水原、暦!」

攻撃してきたときからうすうす予想していたその言葉。
視線をそらさずに暦はすぐ動けるように体勢を整える

「このまま帰らせてもくれないらしいし、本気みたいですね・・・」
「あったりまえでしょ。何でも願いがかなうのよ」


166 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/03 19:05 ID:???
二人が入ってきた鏡は紫のライダーの背後にある。すんなりと逃がしてくれそうにない。
昨日電話で話した内容がよみがえってくる。

―――榊の話によると、かおりんは榊をかばって紫のライダーにやられたらしいんだ。

「かおりんを倒したのはやっぱりゆかり先生だったんですね」
「あら、知ってたの?本当は榊を狙ったんだけどねー、」

罪悪感のかけらも感じられない口調
気づかぬうちに暦はこぶしを握り締めていた

「さっき感じたモンスターはゆかり先生の契約モンスターですか?」
「そーいうこと」
「・・・・・・最初っからわたしと戦うつもりだったんですね」
「当然でしょ。ま、そっちにやる気がないならじっくりといたぶってあげるわよ」

その言葉に自然と目つきが鋭くなる。胸の奥からわいてくる怒り。
それを察したのだろう。ゆかりの声は、やけに楽しそうに聞こえた。

「どう、戦う気になった?」
「・・・そう簡単に倒せると思ってるんですか?」


167 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/03 19:06 ID:???
暦が変身する、サイをモチーフとしたライダー、ガイ。
銀色の体の中、左肩の赤い角のような突起が目立つ。
暦自身は知らないが、他のライダーと比べ、その外見はよりいっそう物々しい鎧を纏ってい
るかのような姿だ。
そして珍しいことにそのバイザーは手ではなく左の肩についている。

相対するは蛇をモチーフとしたライダー、王蛇。
紫の体を持ち、その手には蛇をかたどった杖を持っている
相手を幻惑するかのような、または威嚇するかのような奇妙な文様の入った鎧を身に纏って
いる。
そしてそれに変身するのは暦の高校時代三年間の担任教師である谷崎ゆかり。


二年前まで、教師と生徒の関係であった二人。
しかしかつての師弟関係はその場にはすでに無い。
そこの空気を支配するのはライダーとして戦う者の緊張と、殺気。


168 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/03 19:08 ID:???
先に動いたのは王蛇=ゆかり。ソードベントを召喚し、まるでドリルのような剣、ベノサー
ベルを手に構える。
暦はいつでもカードを取れる状態ではあるが武器召喚に動かない。

「あんたは武器を出さないの?」
「じゃあお言葉に甘えて」

手に持った剣を弄びながらのゆかりの余裕そうな言葉。
しかし暦がカードを抜いた瞬間、王蛇=ゆかりはその剣を手に地を蹴った。
奇襲、しかし、それに慌てることなく暦は手に取ったカードを肩に付くメタルバイザーへと
差し込む。 

<コンファインベント>

暦の用いたカードは武器召喚ではない。対ライダー専用の特殊カード、コンファインベント。
そしてその効果は一瞬で現れた
王蛇=ゆかりの持つソードベントが掻き消えたのだ
手の中の武器が急になくなったことに戸惑う王蛇=ゆかり


169 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/03 19:10 ID:???
手早く今度はストライクベントを己の左肩に付いたバイザーに差し入れると、その手に契約
モンスター、メタルゲラスの頭部を借りたメタルホーンを装着し、空突進の勢いですでに
目の前にある王蛇=ゆかりの体をなぎ払う。
そのまま王蛇=ゆかりが体勢を整える暇を与えず、ガイ=暦は二度三度と切りつけた


飛び散る火花。十回あまりも切りつけ、いったん暦は手を止めた。ただし、その右手はスト
ライクベントをいつでも突きつけられるように力が込められている

「智とか大阪にならともかく、そんな姑息な戦略がわたしに通じると思っていたんですか?」

一歩分ほど離れ、一見すると満身創痍に見える王蛇=ゆかりに暦は嘆息とともに言葉を投げ
つけた

「・・・相手のカードを無効化するコンファインベント、それがあんたの切り札ってわけね。で、
何で止めを刺さないの?あんたにもかなえたい望みくらいあるんでしょ」

「友人や恩師の命を奪ってまでかなえたい望みなんかありませんよ」


170 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/03 19:10 ID:???
「へぇ、面白いこというわね。どんな望みかは知らないけど、それは人に勝たずに達成でき
るもんなの?」

「それは・・・、話が別でしょう」

「同じよ、同じ。所詮他人を蹴落とさなくちゃかなえられないならね。
大体人間ってのは生きるために人を蹴落とさざるを得ないのよ。
あんただってやってるわよ。あんたが大学受かったから、誰かが落ちた。
もしそいつがそれで自殺したならあんたが間接的に殺したってことでしょ?
その可能性はないと言い切れる?」

「・・・・・・、詭弁です」

「はっ、それが違うって言うんなら、それは単なる偽善ね。
でもあんたは自分が直接それを実践するのはいやだ、と。
あんたねぇ、奇麗事だけじゃこれからの人生生きていけないわよ。
ま、これからの人生があったらの話だけど」

追い詰められているはずなのにゆかりの声にあせりは無い。年の功というやつだろうか。

「これ以上の議論は無意味です。降参・・・・・・はするわけ無いですね」


171 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/03 19:12 ID:???
「あんたも分かってんじゃない、」

その言葉と共に、王蛇=ゆかりは一歩後退し、素早くいつの間にか手に取っていたカードを
バイザーへと差し込んだ

<ファイナルベント>

暦の不意をつく形で放たれた王蛇=ゆかりのファイナルベント。しかし、暦はあわてること
なく立て続けにもう一枚のコンファインベントをベントインした。

一抹の不安はあったが、コンファインベントの効力は無事ファイナルベントを打ち消した。

「チェックメイトですよ。安心してください、命までは奪いませんから」

己のファイナルベントを肩に付くバイザーに挿入しようとして暦は手を止めた。ゆかりの口
から笑いが漏れている

「詰めが甘いわね、暦。あんたお得意のコンファインベントももう品切れでしょ。わたしが
切り札を残してないと思ってた?」
そういうと王蛇=ゆかりはデッキから一枚のカードを裏側のまま取り出した。
それをすぐにはバイザーに入れずひらひら振ってみせる。


172 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/03 19:13 ID:???
「ファイナルベントでしょ?さあ、さっさと撃ってきなさいよ」
「くっ・・・・・・」

余裕を含んだその言動に暦の手が止まる。

とっさに脳裏に浮かぶ悪い予想
(こっちのコンファインと同じようなカードか?それとももっとたちの悪い・・・)

そして生まれたその一瞬の隙に王蛇=ゆかりはカードをベノバイザーに差し込んだ。

<アドベント>

騙されたことを悟ったその瞬間、耳が衣擦れのような音を捉え、そして暦のその体が数メー
トル横に吹き飛んだ。
ゆかりが呼び出した契約モンスター、ベノスネーカーの体当たり
さらにその口からなにかが吐き出されたのを認識し、暦は体を転がしそれを避ける。
暦がいたところに命中したその液体は、一瞬にして地面に穴を穿った。

「とどめ、と行きたいところだけど、ま、今日のところは私が引いといてあげるわ」
その声と共に王蛇=ゆかりとベノスネーカーの気配が遠ざかる
そして暦が再び立ち上がったとき、すでに王蛇=ゆかりの姿は消えていた。


173 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/03 19:14 ID:???
大量のレイヨウ型モンスターに襲われた神楽と智の二人。
さすがに大ダメージこそ免れなかったが、とっさに現実世界へと逃げたため、幸いにもカー
ドデッキ破壊には至らず、無事であった


カードデッキに同封されていた紙の、ミラーワールドでしか読めぬ部分に、カードデッキの
ことは誰にも話さないでほしいと書いてあったため、二人とも、そのことは誰にも話さず自
分の胸の中にしまっていた

それの送り主が美浜ちよであるという想いは二人とも漠然と持っていた
しかし、仮にかつての親友にカードデッキの事を訊けば、ミラーワールドのことやモンスタ
ーのことを話さずにおく自信がない。そして予想が外れ、もしその友がライダーになってい
ないのならば、真実を教えることによって与える恐怖は、大きすぎる。

仮に事実を知ったからといって、いたるところにある鏡やガラスから現れるモンスターを避
けるすべなどない。
そう、たとえば今、目の前にあるパソコンですら、ミラーワールドの扉になりうるのだから。


しかし二人はお互いがライダーであることを知り、確信に近い予感、そして覚悟と共に、ち
よを共通の親友とするかつてのクラスメイト達に連絡を取ったのであった。


174 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/03 19:16 ID:???
選出基準は自分達が選ばれたのならば、選ばれてしかるべき面々。

確実な線として榊・大阪・暦。そして、やや微妙なところになるが、かおり。

結果だけ見ると、夏休みにちよの別荘に行ったことのある者四人ということになる。

そして、予想は完全に的中した
連絡がとれた三人、榊、大阪、暦は全員がカードデッキを受け取りライダーとなっていた。
さらに、それとは別に、連絡が取れなかったもう一人、かおりもライダーとなっていたこと
が分かった。

そして連絡が取れた者のうち一人、水原暦と二人は今席を同じくしている。

待ち合わせ場所は、全員の家からほぼ等距離にある公園のベンチ
智と神楽が来てから、約束した時間に五分ほど遅れて暦もやってきた。
そしてその五分間、何があったかを聞き、二人は顔を強ばらせた。


175 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/03 19:17 ID:???
「ゆかり先生もライダーになっていたか・・・。
ってことはカードデッキを送ってきたのはちよちゃんでまず間違いないな」

「しっかしよみも災難だったよな。ここに来る途中でモンスターの気配を感じて駆けつけた
らそれがゆかりちゃんの仕組んだことだったんだろ」

「ああ、しかもゆかり先生がそこにいたことに驚いているうちにモンスターには逃げられる
し、ゆかり先生とは戦いになるし・・・」

明らかにモンスターは逃げた後だったのに、口車に乗って変身させられ、ミラーワールドに
入るなり戦いを挑まれた。
しかも、そのモンスターは恩師が操っていたもの。
まあ、人の被害がなかった点はましだが、慰めにもならない。

暦も、かおりを攻撃したライダーの特徴が紫だったとは聞いていたため、一応警戒し、不意打ちは免れたが、正直なところ信じたくなかった。しかし現実は・・・・・・

「ところで智と神楽を襲ったモンスター、あれはどうだったんだ?」

思い出したような暦のその言葉に二人は一瞬言葉に詰まった


176 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/03 19:17 ID:???
「ライダー、だろうな、多分」
「やっぱ神楽もあれはライダーの仕業だと思うか?」
「ああ、アドベントってのが聞こえたような気がするんだ」
「ということは、ゆかり先生以外にもライダーを狙うライダーがいるってことか」

3人もすでに謎のライダーから、ライダーを刈るライダーがいることは聞いていた。そして
自分を除くすべてのライダーを倒したとき願いがかなえられるということも。
まあ今のところ3人にライダーを襲うプランは無いが

「今のところ確実に信頼できるのは大阪と榊だな。かおりんは紫のライダー、つまりゆかり
ちゃんにカードデッキを壊されたって榊が電話で言ってたし」

「ゆかり先生がライダーバトルに加担しているとはな・・・、まあうなずけなくもないけど」

「わたしと智と神楽を含めて今のところ誰か分かっているライダーが7人、正体不明が3人
か。ってことはまったく知らないのがあと3人いるわけだ」

「とりあえず、これ以上被害が出る前にゆかりちゃんだけでもどうにかしないとな」

「そう、だな。」

そして3人がそんな話をしているころ
その場にいない残りの二人、榊と大阪はちよ宅の前にいた。


177 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/03 19:26 ID:???
というわけで第五章でした。

う、175でまたしても改行ミス・・・、学習能力ゼロですな

第六章はまた近いうちに・・・

178 :◆f.SwudF.K6 :03/01/04 17:54 ID:???
ミネルバさんお正月からおつ!
当方もそろそろ書くかー!

179 :メロン名無しさん:03/01/05 22:20 ID:IXpfWlY9
新作はまだかな〜

180 :◆f.SwudF.K6 :03/01/05 23:20 ID:???
映画見てたら忘れてました。スマソ。
それでは第21話どぞー。

181 :◆f.SwudF.K6 :03/01/05 23:20 ID:???
【あずまんがー龍騎!作/鷹】
【第21話蜥蜴】

「神楽ちゃんのその姿かっこええなー・・・あれー?私は何で色が無いんやろー?」
「モンスターと契約してないからじゃねーの?」

神楽は喋りながら大阪の背後に見えないがモンスターの気配がすることに気がついた。

「大阪しゃがめ!そこだぁぁ!」

神楽はストライクベントで手に装着していたドラグクローを大阪の背後に出来た空間
の歪みに狙いを定めた。すると神楽が契約したと思われる神々しいまでに燃えるよう
な炎の色をした龍のモンスター、ドラグレッダーが神楽の背後に現れ、不意に仰け反
ったかと思うと、一気に小規模の炎の塊、ファイアーブレスを吹き付けた。

「あひゃー!」
「グ!」

慌ててしゃがむ大阪は何もいないはずの背後から誰かの悲鳴を聞いた。大阪が振り返
ったとき、そこには緑色のカメレオン型のモンスター、バイオグリーザが煙をあげな
がらのたうっていた。

182 :◆f.SwudF.K6 :03/01/05 23:21 ID:???
「よっしゃ命中!今だ大阪!カードをあいつにくっつけるんだ!」
「カ、カードをくっつけるんやな?よーし・・・」

そう言うとデッキから取り出した契約カードをバイオグリーザに接触させる為に大阪
は走り出した。しかし、途中で小石につっかかり転んでしまう大阪。

「と、と、と・・・いたーい」

幸いなことに、手にしっかりと持っていた契約のカードがその拍子にバイオグリーザ
の足と接触した。モンスターとの契約はこれからの真の戦いも意味する。そんな重要
な意味が込められているはずの契約シーンがあまりにも大阪らしくて神楽は思わず苦
笑した。

(・・・ライダーか。)
「え?・・・あ、そうや!私は仮面ライダーやー」

契約したモンスターはその主人に話し掛ける。そんなことをまったく知らない大阪は
突然心に響いてきた言葉に驚いた。

「な、なんやねんこの声?」
(・・・バイオグリーザだ。すぐ目の前にいる。・・・まさかお前みたいなやつと契
 約するとはな・・・)

183 :◆f.SwudF.K6 :03/01/05 23:22 ID:???
バイオグリーザの態度に大阪はむっとした。

「なんやあんた!人をバカにすんのはあかんでーこれでも私は割り箸をきれいに割れ
 るんやでー」

大阪の言葉にバイオグリーザは呆れた。

(それはよかったな・・・契約したから仕方ないか・・・あー、お前はこれから私バ
 イオグリーザの主人となり・・・)

「こら!お前ちゃうでー!私にはちゃーんと立派な名前があるんや!春日歩という立
 派な名前が!」

そんな大阪の真摯な態度をバイオグリーザは軽く受け流した。

(わかったわかった。・・・契約は成立した。お前は仮面ライダーベルデとなる。私
 の力が必要な時はアドベントを使って呼ぶがいい。)

そう一方的に大阪に告げるとバイオグリーザはまたミラーワールドと己の体の色を合
わせて姿を消した。

「お前ちゃうでーー!!」

ミラーワールドに大阪の怒りの声が響いた。そんな大阪の様子を後ろから見ていた神
楽だけは、何だかんだ言いつつも、バイオグリーザが大阪に加護を与え、ライダース
ーツにバイオグリーザのシンボルカラーである緑の装飾を施したことに気がついた。

184 :◆f.SwudF.K6 :03/01/05 23:24 ID:???
【次回予告】

「なー二人とも何か近づいてきてるでー」
《アドベント》
素直に感心する大阪。
「・・・智もあのモンスターと契約するんだ!」

【生き残らなければ真実も見えない。ライダーよ、生き残るために戦え!】

185 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/06 15:01 ID:???
鷹さん、乙です。
龍騎本編もそろそろ終わりそうだし、目標として龍騎最終回までには
私も最終章を書き上げたい今日この頃。

では第六章です。

186 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/06 15:02 ID:???
第六章
「どうやろ、榊ちゃん。誰かいるかなー」
「・・・・・・できればいてほしい」

ちよ宅の門の前に立つ榊と大阪
二人も智たちから連絡を受け、クラスメイトの何人かが、ライダーになっていることをすで
に知っている。
今分かっているのが、二人+かおり、智、暦、神楽の六人

ちなみにこの二人はゆかりが紫のライダー、王蛇になっていることはこの時点ではまだ知ら
ない

この全員に共通するのは美浜ちよと親しい間柄であったこと
こうなると謎のまま放っておくわけには行かない

二人とも気になるのだ、ちよちゃんの影を感じるライダーの存在が。

そしてそれが、智や神楽の誘いを断ってまでここに来た理由であった。
かといって、大勢で押しかけるのは失礼かもしれないし、さらに在宅かどうかすら怪しいと
思い、二人だけでやってきたというわけだ

榊の思いは限りなく確信に近かったし、大阪もほぼ同じ思いだった。
あのライダーは絶対何かちよと係わり合いがある


187 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/06 15:03 ID:???
ピンポーン

なんとも、緊張を緩めさせられるチャイムの音
二人ともちよの親と直接あったことはない
だからほとんど期待せずにチャイムを押した。

―――のだが・・・・・・

ッゥゥゥゥゥ

「「え?」」
眼前で小さな音を立てて門が開いたのを見て、二人は図らずその声をそろえた。

二人とも、ライダーになってから既にここには何度か足を運んでいる。
ライダーのことだけではない、いまだ行方不明のちよのことも、なにか情報がほしかったか
らである。
しかし、例外なく毎回文字通り門前払いを食らわされていた。
にもかかわらず、今、目の前には開いた門という紛う事なき現実がある。
面食らうなというほうが無理だ。


188 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/06 15:05 ID:???
気になって確認してみたが、チャイムのところにある画面には何も映っていない

「おかしいなぁ、なんで誰もうつっとらへんのやろー?」
「ここじゃ何も分からない・・・入ろうか」

戸が開いてしまった時点ですでに選択肢はない。
少し、いやかなり不審に思いつつも二人はちよ宅の門から庭へと足を踏み入れた。

さらに鍵のかかっていない玄関から二人は家の中へと入っていく


「だれかいませんかー」

館に響く大阪の声に答える声は、ない。
人のいる気配のまったくないその家は、なんともいえぬ不気味な感じを醸し出している。

「どういうことやろー、だれもおらんみたいや」

大阪のその言葉に榊も無言で周りを見渡す
そしてさっきから感じている違和感の正体に唐突に気がついた。
人の気配がないだけではない
誰かが住んでいるならば絶対にあるはずの生活臭がなぜか感じられない


189 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/06 15:06 ID:???
一瞬榊は過去ここに来たときのことを回想した。
そして確信する。
かつてきたときは、確かにそれは感じられた。
・・・・・では、何故今は感じられない?

「・・・まさか、」

またライダーにおびき出された?その考えが言葉となって口を出ることはなかった。


きィィィィィん

館内部に響くモンスター出現音
屋内における音の反射のせいで、すぐには音がどこから出ているか突き止められない。

それでも、わずか数秒で二人はその発信源である玄関の鏡の前にたどり着いた。
この奥で待っているのは蛇か鬼か、あるいは・・・・・・

しかし二人がカードデッキを取り出す間も無く、玄関扉にはめられた鏡が一瞬うねり、そこ
から人影が飛び出した。

「なんやー?」
「ライダーじゃない・・・モンスター?」


190 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/06 15:07 ID:???
現れた物の予想がはずれ、二人は一瞬動きを止めた。

《ガゥルルルゥ》
うなり声を出す二足歩行のモンスター。
第一印象は、巨大。
身長は二メートル、いや、二メートル半ほどもあろうか。
他のモンスターと比べて格段大きいというわけでは決してないが、こうして間近で見上げる
と、その大きさがはっきりと分かる。

一瞬何の動物か分からなかったが、その顔からモチーフが虎であることを理解するのに時間
はかからなかった。

白と青基調の体。おそらくは白虎のモンスター。
その両の手に付いた鋭いつめが禍々しさを感じさせる

しかし、反面奇妙なことに、今まであったモンスターに共通する、鳥肌が立つような殺気は
そのモンスターからは感じられない
ただ、モンスターである以上、友好的であるとは考えられない。

手が止まっていたことに気づき、あわててカードデッキに手を伸ばす二人。
しかし、変身するよりも早く、そのモンスターは二人を捕らえると、ミラーワールドへと引
きずり込んだ。


191 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/06 15:09 ID:???
「うわー、しもうた!」
「早く変身しないと・・・」

二人が虎モンスターの手の呪縛から解き放たれたのはミラーワールドの中のちよ宅の中。
なぜか、怪我ひとつなく、二人はすんなりと己の両の足で再び地面を踏みしめた。

ミラーワールドで変身しないことは即命取りになる
しかし、その虎型のモンスターはミラーワールドに入るなり二人のデッキをその手から奪い
取っていた。


「安心しなさい。ここは二匹のフェニックスによる特殊な結界に守られた場所。
一言で言うならば現実世界と同様の性質を持つ空間だ。
ライダーに変身しなくても君達が消滅することはない。」

突然響いたその声に二人はむきなおった。しかし、そこに人の姿は無い。

「ゆっくり話すために二人をここに招待させてもらった。
ただ、ライダーの姿ではゆっくり話もできないだろうからね。
デストワイルダー、二人にカードデッキを返してあげなさい」

姿なきその声、それに忠実に虎モンスター、デストワイルダーは二人の前の机に割れ物を扱
うかのようにカードデッキをそっと置いた
そしてその後、あわてるようにそそくさと部屋からでていく
それを見届けた後、二人ともそれを手に取り、一応手から光の粒子が出ていないことを確認
してからカードデッキをポケットの中へとしまいこんだ

「あの・・・その話というのは?」
「まってー、その前に、一体誰なん?」
「ああ、そういえば自己紹介がまだだったね」


192 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/06 15:10 ID:???
そしてその声は己をちよの父と名乗った
あっけにとられ、声を出せない二人を置き去りにして、声はちよについて話した。

彼女はまだどこかで生きているはずである、と。

そして、ちよを信じてほしいと頼むちよ父にうなずく二人。


「ありがとう。ちよはいい友達を持って幸せ者だよ・・・」

「あの・・・、ミラーワールドについてなにか知っていることを教えて欲しいんですけど」

榊の言葉に、その姿なき声は一瞬の後返事を返した

「すまないが、教えることは出来ない。まだ、君達は真実を知るときではない」

真実とはなにか、それを問おうとした瞬間、榊の意識は遠のいた。
バランスを失い、体が傾く中で、榊は大阪が倒れた音を聞いた。


気がつくと二人はちよ宅玄関前に立っていた。
そして二人の手にはそれぞれのカードデッキがしっかと握られている。
玄関に入ってからのことがまったく思い出せない二人だが、不思議と同じ確信を覚えていた。

美浜ちよはまだ生きている

「ちよちゃんが生きていることも分かったし、今日は帰ろうか・・・」
「そやなー」

理由は分からなかったが、それ以上の詮索は無益と感じ、二人はちよ宅を後にした。


193 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/06 15:12 ID:???

「これが、頼まれていたものだ」

「・・・・・・それがオルタナティブのデッキか。おや、二種類あるのかね?」

「ああ、それなら右からカードを取り出すのが左利き用、左から取り出すのが右利き用だ」

「なるほど。しかし本当に一月足らずで完成とは、相変わらずたいしたものだ」

「いや、すでに機能を失っているものとはいえ、オリジナルを借りていたからそれほど難し
いものじゃなかった。そうそう、それとオルタナティブにはサイコローグの力の一部を付加
させておいた。」

「ふむ、謙遜はいい。なぜ君ほどの人物が高校で国語などを教えているのかね?
いや、失言だったな、答えは知っている。言う必要はない」

「ところで、私にも手伝わせてくれないか?あの子達二人だけに任せるというのは・・・・・・」

「・・・・・・それは女子が好きだからとかいう理由か?それともかつての友を純粋に手助けした
いという理由か?」

「半々、だな。オリジナルに比べてオルタナティブが劣っているとは思わないが、モンスタ
ーの力を借りきれない分、攻撃能力という点では能力低下は否めない。
ソードベントとアクセルベントだけではね・・・・」


194 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/06 15:13 ID:???
「それはしょうがないだろう。オルタナティブはライダーと違い戦闘用ではない。
だからリスク、そして戦闘能力および体にかかる負荷を減らし、そしてミラーワールドにい
られる時間を20分にまで延ばしたものだろう?
たしかにモンスターとの戦闘で決め手がないのはつらいかもしれないが、そのためのアクセ
ルベントだ。
いざとなれば逃げに徹することができる」

「ああ、もちろん私があの子達が望んだことに文句を言う立場ではないことは分かっている。
ただ、それを作る際のプロトタイプ、サイコローグの力を完全に付加してあるゼロのデッキ
があれば私も十分君の助けになれる」

「ありがたい申し入れだが・・・・・・、だめだ。
わたしと同じ妻子持ちの君にそれだけは絶対にさせられない。
君も分かっているはずだ。
ミラーワールドに行くだけならともかく、モンスターの力を借りることがどういうことか。
制御はできるかもしれないが、支配は決してできない。
ミラーワールドとはなにか、そしてちよが契約したモンスターがどんなものかは、話しただ
ろう。
娘は、ちよはわたしの手で救い出す。分かってくれ」

「・・・・・・そうか。君がそこまで言うのなら、自信があるんだろう。
でも、万が一にもあの子達に何かあったらその時は・・・」


195 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/06 15:13 ID:???
「それは大丈夫だ。絶対に守ってみせる。しかし・・・、変わらないな、君は」

「それについては趣味だから、としか言いようがない。
よく言うだろう、三つ子の魂百まで、と」

「やれやれ。女子が好きだから、か。
その理由で君が突然高校の教師になったときは本当にびっくりさせられた。
さてと、ではそのオルタナティブのデッキ、ありがたく使わせてもらおう」


その言葉に、その頬のこけた男は頷くと無言で今まで話していた相手の手に三つのカードデ
ッキを渡し、その場を立ち去った。




「ちよ・・・」
そうつぶやく謎の生物の手の中にはトラをかたどったレリーフの彫られたカードデッキ。
そしてさらに、それとは別の、黒きカードデッキが二つ、その手には握られている。

「・・・ちよ、いや、仮面ライダーオーディン。いったいどこにいる・・・」
それは小さくそうつぶやいた。


196 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/06 15:24 ID:???
というわけで第六章でした。

まず謝罪を。
一点目。某人物のしゃべり方が変なのについては見逃してやってください。
何度書き直してもそれらしくならないんです・・・
まず一人称から自信ないし。

二点目、ミラーワールドの設定自体かなりオリジナルが入っているのと同様、
オルタナティブの設定も一部変えてあります。
ミラーワールドにいられる時間とか、持っているカードとか。

そろそろ半分ですが、一応最終回をどんなのにするか程度は考えてあるので
伏線になっていない伏線くらいは張ってあります
といっても、所詮あとから読んだら分かるくらいのびみょーなもんですけどね。

なお、オルタナティブは次回、第七章で登場します。

197 :◆f.SwudF.K6 :03/01/06 22:49 ID:???
ミネルバさんおつ!それはそれで!

龍騎の最終回までにまとめあげることを当方はとっくに諦めていますw。
いかんせん現在出来ているのが30話ちょい・・・遠い。

198 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :03/01/07 00:45 ID:???
ミネルバさん、乙彼〜です。

皆様、新年あけましておめでとうございます。

>50、>59さん、ありがとうございます。

では、年末年始にちまちまと書き進めた第三話をアプさせていただきます。

その前に、お詫びを。

第二話を振り返ってみますと、やはり長すぎるようです。そこで、実は第三話も同じぐらいの分
量で書いていたのですが、これを二つに割って内容を修正し、第三話、第四話にしました。

なので、前回アプした予告は、第四話の内容を含んでいます。

まぁ、元々あてにならない予告ではありましたが、何卒ご容赦を。

199 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :03/01/07 00:46 ID:???
『仮面ライダー 神楽』 第三話 <壱>

 ・・・・・・ややあって、いまだ煙と粉塵おさまらぬ空間にひとつ、黄色く光る球体が浮かんだ。

 「いいぞ、マグナギガ」

 そう言い残すと、ゾルダは屋上より飛び降り、一階玄関前に着地した。
 許可の言葉を聞いた鋼鉄の牛は口を開き、もの凄い勢いで大気を吸引し始める。爆煙・粉塵・細
かい瓦礫まで巻き込んで、彼方にあった球体をたちまちその口内へと飲み込んだ。

 半径ほぼ百メートル。ほんの数十秒前まで密集した住宅街だった場所に発生した更地――先ほど
のファイナル・ベントの威力で――へとゾルダは歩を進めた。

 「モンスターがくたばったのは、まっ、当然だけど」

 先ほどの球体はモンスターの魂とでもいうべきエネルギーの塊。それが出現したということは、
すなわち『死亡』を意味するのだ。

 「もう一匹は、ああ見えてもライダーだからな。一応はね」

 油断なくマグナバイザーを構えつつ、ゾルダは『眼』で周囲を丹念にスキャンした。遠距離から
の射撃を主要武器とする彼には、他のライダーより優れた視覚認識能力が備わっている。

 ・・・・・・たちまち目的のものは見つかった。

 更地の辺縁、かろうじて建物が全壊せずに残っている境界線の瓦礫に、半ば埋もれるようにして
タイガは倒れていた。

200 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :03/01/07 00:48 ID:???
 「そこまで吹っ飛んだってわけか。どれ・・・・・・」

 うつ伏せに倒れているタイガに向かって、ゾルダはためらいもなく撃った。一発、二発、三発。
しかし、その体には着弾の衝撃での揺れ以外、なんら反応は見られない。

 「死んでるな・・・・・・まぁ、当然か。とはいえ、念には念をいれとくか・・・・・・」

 近寄っては撃ち、近寄っては撃ちを繰り返しつつ距離を詰め、やがて両者の距離は数メートルに
なった。ここまで近づいて観察しても、タイガには命の灯火のかけらすら感じられなかった。

 「よし、と。それじゃあ終わりにするか・・・・・・木っ端微塵にしてな」

 ゾルダの手が、デッキから一枚のカードを引いた。

 『シュート・ベント』

 マグナバイザーはその認識音とともに彼の手から消え、替わって巨大な砲が現れた。ギガランチ
ャーと呼ばれるそれを両手持ちで構え、ゾルダは照準をタイガの頭へと合わせた。
 引き金に指がかかる。
 ・・・・・・しかし、次の瞬間!
 タイガ=神楽の体は、何の予備動作もなしに空中に跳ね上がったのだ!

 「へへっ!死んだふり成功っと!」
 「何ぃ!」

 彼女はここまで吹き飛ばされたのではなかった。コンマ数秒で走りぬいたのだ。生命の危機に本
能が、そしてタイガの力が、反射的に行わせた緊急回避だった。さすがにエネルギーを使い果たし、
意識を失い倒れていたが、皮肉にもゾルダの銃撃が覚醒を促し、慎重な接近が回復のいとまを与えた。
 後はひたすら耐えて、敵が至近距離に近寄るのを待っていたのだ。

201 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :03/01/07 00:49 ID:???
 「ち!」

 ゾルダもすぐに反応し、砲身を上に向け、タイガを打ち落とそうとする。が、武器を大型のもの
に持ち替えたことがあだとなった。彼にとってもギガランチャーは重く、取り回しがきかない。と
っさに撃った一発も、下にそれてしまう。

 「今度はこっちの番だな、てぃ!」 「うう!」
 「すげぇ痛ぇの我慢した分、たっぷりお返しさせてもらうぜ!てやぁ!おりゃ!」

 ランチャーを蹴り落としながら着地し、その勢いのまま肩から体当たりをかます。しかし、ゾル
ダはびくともしなかった。続いて顔や胸に放ったパンチにも、まったく動じない。彼の装甲はライ
ダー中でも一、二位を争うほど堅牢なのだ。

 「フッ・・・・・・素手とはな。ほんと、わかってないようだな、ライダーの戦い方ってやつを」
 「ふん、大きなお世話だ、よっと!」
 「おご!」

 ・・・・・・どこを蹴られたのだろう?ゾルダは奇声をあげると、前かがみになって固まってしまった。

 「へっ!ライダーの戦いはよく知らねぇが、『野郎』とのケンカなら慣れっこだぜ!」
 「ぐ、ぐ、お前、女か?」
 「何ぃぃ?見りゃわかるだろ、んなこたぁ!」
 「み、見りゃあって・・・・・・」

 神楽にはまだ自覚が乏しかった。自分が197センチの異形になっていることに。デッキ所有者
は変身後、それぞれのライダー固有の体格になってしまうのだ。さすがに防具のない腰から脚にか
けての部分は女性らしいラインを残しているのだが、この状況ではそんなところにまで観察してい
る暇などあるはずもない。

202 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :03/01/07 00:52 ID:???
 「よぉし、だったら使ってやるぜカードを!こうなりゃ、一番凄ぇヤツをな!」

 タイガ=神楽の手が引き抜いたのは、デストクロー――彼女言うところの『爪』ではなく、デッ
キと同じ紋章――虎が描かれたものだった。知っていて選んだわけではない。『一番凄ぇヤツ』と
いう彼女の思念にデッキが勝手に反応したのだ。

 「さっき見せてもらったぜ、カードの使い方!何か入れるもんがあるんだよな・・・・・・おわ!」

 ――カードを入れる。その動作を思い浮かべたとき、タイガの手に突如、大きな斧が現れた。木
を切るそれではなく、戦場で人を斬る為の『戦斧』だ。――何か入れるもん、こと、召喚機。その
名をデストバイザーという。

 「これか!お、ここが開くな。よし、カードを入れて、セット完了!」
 『ファイナル・ベント』

 「お、斧がしゃべった?ファイナル?・・・・・・最終とか、そんな意味だっけ?うわ、なんだ!」
 「うわ、なんだこいつは!うぐっ!」

 タイガとゾルダ双方から、同時に叫び声が発せられた。
 突如現れたモンスター――いわば銀地に青い縞の二足歩行の虎――がゾルダを仰向けに押し倒し、
左手で地面に押し付けるとそのままタイガ=神楽に向かって突進しだしたのだ。
 物凄いパワーだ。ゾルダの背が大地との摩擦で火花を散らしている。

 一瞬驚いた神楽だったが、それが敵ではないことは本能的にわかった。
 あとは、体が勝手に動いた。腰を落とし、いつの間にか『爪』が装着された腕を、右を前、左を
後ろに引いて半身に構える。
 全身を巡るエネルギーが、その左爪に集中してゆく。

 (そして、あの虎がこちらに放り投げる獲物を貫いて、真上に差し上げる!よし!)

203 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :03/01/07 00:54 ID:???
 神楽は技のフィニッシュに向けて、意識を集中させた。迷いも躊躇も一切ない。――敵を倒す。
心にあるのは、ただ、それだけだった。

 ・・・・・・しかし、彼女は大きなミスを犯していた。ゾルダの手にはまだ、マグナバイザーが握られ
たままだったのだ。

 「うぉぉぉぉっ!」

 意識が飛びそうになるほどの激痛に耐え、彼は愛銃を虎のどてっ腹に連射した。至近距離の銃撃
の威力に、たまらず虎は手を放し、苦痛に転げまわる。

 「ちぃぃぃぃ!スカったか。だったら、こいつでメッタ切りだ!」
 
 すぐに気を取り直し、デストクローで攻撃しようとゾルダに駆け寄るタイガ。だが、その鉤爪か
ら、腕から、そして全身から霧のようなものが立ち上り始める。

 「わわわ、これはあの時の!き、消えちまう。・・・・・・あれ、あいつも」

 見れば、ふらふらと立ち上がりかけているゾルダにも同様の現象が。

 「ち、あと少しで勝てるのに!うう、だめだ消えちまう!ああ〜!」

 無念さに身もだえするタイガ=神楽。しかし、東條の消失を目の当たりにした恐怖はまだ彼女の
記憶に新しく、抗することはできない。

 「お、覚えてろよ!」

 なんだか悪役のような捨て台詞を残し、手近な鏡に飛び込むしかない神楽だった。

204 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :03/01/07 00:57 ID:???
『仮面ライダー 神楽』 第三話 <弐>

 緒戦をかろうじて生き延びた神楽。だが、大変なのはむしろその後だった。
 現実世界に戻り変身を解いたとたん、体を激痛が襲ったのだ。変身中に回復できなかったダメー
ジは、かなりの部分、生身の体に持ち越されてしまうようだ。しばらく神楽は動くこともできず、
道端に座り込むはめとなった。幸い――そういう若者は最近多いので、通行人には怪しまれなかっ
たが。
 横浜まで電車で戻り、帰り道、それこそ『気合』だけでMTBを走らせ、会社に戻った頃には精
神的にも肉体的にも限界に近かった。
 ああ・・・・・・しかし、夜更けの編集部には大久保がひとり、怖い顔で待っていた。

 「神楽〜、お前、定時(連絡)も入れずに何やってたんだ?こんな時間までよぉ」
 「す、すみません、編集長。つい忙しくて・・・・・・」
 「忙しくて?ほぉぉ〜、それじゃあ何かつかめたんだろうな、失踪事件がらみで」
 「はい、あらかた・・・・・・」 「何ぃ!」

 (・・・・・・しまった!)神楽はあせった。確かに、謎の事件の真相は、あらかたわかってしまった。
しかし、それをどう説明し、納得させるのだ。――できはしない。彼女自身ですら、今日の体験が
なかったら一笑に付してしまうような話だ。――ごまかすしかない。

 「あらかた・・・・・・わかりませんでした!」
 「はぁ!?お前なぁ、そんな日本語あるかぁぁぁぁ!!」

 ・・・・・・幸い、大久保は大らかな――というか、いい加減な性格だったので、丸めた雑誌で頭を数
発叩かれただけで解放された。
 その大久保も十分ほどすると、戸締りと火の元確認を命じてのち、帰ってしまった。

 神楽は、疲れ果てていた。とにかく眠りたかった。――だが、耐えた。次の戦いはいつ始まるか
わからない。備えなければならない。――窓のブラインドを閉めると、彼女はデッキを手にした。

205 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :03/01/07 00:59 ID:???
 ・・・・・・神楽にとって、三度目のミラーワールド。それは全てが反転してはいたが、通い慣れた、
いや、住み慣れたOREジャーナルのオフィスだった。室内の鏡で変身したのだから、当然だが。
さすがにここで暴れるのは気が引ける。――タイガ=神楽は窓を開け、道路へと飛び降りた。

 「さてと、やるか。まずは『爪』!」 『ストライク・ベント』
 「よし、出たな。おお〜、なんだか両手に力がみなぎってくる感じだぜ。そりゃ!」

 神楽はその威力を確かめるべく、デストクローで次々と周囲にある物を攻撃していった。電柱が、
車が、まるで発泡スチロールのようにやすやすと裂かれてゆく。

 「す、凄ぇ〜!よし、次は・・・・・・なんだ、これは?氷?」

 他にどんなカードがあるかは、脳内にイメージとして浮かんでくるのでわかった。その中の『氷
の塊』のような図柄のカードを選んで念じ、デッキから引き抜いた。

 「これだよな。どんな効果があるんだ?ま、使ってみるか」 『フリーズ・ベント』
 「な!凍っちまったぞ、凄ぇぞ、おいおい」

 デストバイザーの認証音と同時に、目の前のトラックが白く凍りついてしまったのだ。試しにデ
ストクローで叩いてみると、ガラスが割れるような音をたてて砕け散ってしまった。

 「へへへ、こいつは色んな使い方ができるな。よぉし、次は・・・・・・これはこの前使ったファイナ
ルなんとかだよな。必殺技ってことか。そういやぁ、あの時出てきた虎って一体・・・・・・あれ、こっ
ちのカードの絵、あいつじゃないか。どれどれ・・・・・・」
 『アドベント』

 虚空から突如、あの時の虎型モンスターが現れた。
 タイガ=神楽の前に着地し、勇ましく雄叫びをあげる。

206 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :03/01/07 01:00 ID:???
 「グォォォォ〜ン」
 「・・・・・・グォォンじゃねぇよ、こら!」

 神楽は無造作に、虎の頭をデストクローで叩いた。体育会系のノリか?あるいは動物への躾か?

 「ガガ!ガウ〜?」
 「ちゃんと挨拶しろ!名前は!」
 ――デ、デストワイルダー

 脳内に直接声が響いた。

 「で、ですと・・・・・・まぁ、いいや。で、お前は一体何なんだ。私の味方か?」

 後は脳内に現れるイメージによる伝達となった。言語体系が人間と違うので逐一翻訳するより手
っ取り早いのだ。

 「・・・・・・なるほど。私と『契約』してるわけか。正確には、東條がやったんだろうけど。で、私
に力を供給するとともに、忠誠を誓う・・・・・・か。その報酬として、定期的に他のモンスターを倒し
てその魂を与えろ?・・・・・・何ぃ、駄目なときは代わりに人間を食う許可を?それすら守れないとき
は、私を食うだぁ!こら!!」

 神楽はデストワイルダーの頭をバンバン叩き始めた。もちろん『爪』付きのままで。

 「こらっ!人を食べちゃダメだ!ましてや、私を食うだとぉ!こらぁ!」
 「ガォン、ガォォン、オオ〜ン・・・・・・」
 「何ぃ、だったらちゃんとモンスターを倒せ?・・・・・・そりゃそうだな。よし、立てよ!」

 神楽はそう言うと、すっかり怯えて――頭を抱えて丸くなっているデストワイルダーに手を差し
伸べた。虎は――恐る恐る、その手を取って立ち上がる。

207 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :03/01/07 01:03 ID:???
 「叩いて悪かったな。お前とはうまくやっていけそうだ。えっと・・・・・・何だったっけ、名前?」
 ――デストワイルダー!
 「で、ですとら・・・・・・らーで?・・・・・・」
 「ガウ〜・・・・・・」
 「・・・・・・」
 「・・・・・・」

 ・・・・・・しばし無言での見つめ合いの後、神楽は破顔一笑、虎の背中をバンバン叩きながら言った。

 「よぉし、今日からお前の名前は『トラ吉』だ!よろしく頼むぜ、ト・ラ・キ・チ!!」
 「ガゥ?ガォォォォ〜ン!?」
 「お、なんだ。うれしいのか?へっへっへっ、私もうれしいぜ!」
 「ガォォォォ〜〜ン!?」

 ・・・・・・哀愁をおびた鳴き声が、ミラーワールドに木霊した。ああ、可哀想なデストワイルダー。
 ちなみに『トラ吉』は、神楽が子供の頃、家で飼っていた猫の名である。

 ・・・・・・そんな有様を、隣接するビルの屋上から見つめる影があった。
 黒を基調としたその体は、周囲の闇に溶け込んでしまっている。

 しかし、タイガの超感覚――あの時、はるか彼方のゾルダの攻撃を察知した――にも存在が気づ
かれなかったのは、それが理由ではない。全く、敵意や殺気がなかったからだ。
 ただ――ただ、ボーっと見ていただけなのだ。

 やがて影は、タイガが時間切れでミラーワールドから退出するのを見届けると、漆黒の闇にも似
たマントを翻し、姿を消した。
                                        (続く)

208 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :03/01/07 01:05 ID:???
・・・・・・と、いうわけで第三話でした。

各キャラファンの方、毎度毎度、申し訳ありません。
神楽に○○蹴らせるわ、デストワイルダー飼い猫にするわ・・・・・・どうか、ご容赦を。

で、では第四話予告。いきます!

『仮面ライダー 神楽』

「ケガして入院したから見舞いに来てくれだって!ふざけるなってーの!」
「ああ?・・・・・・私の親父があんたに払った五千万のおかげだろ!このペテン師が!」
「私の目の届くところでは絶対殺らせねぇ〜!!」
『ストライク・ベント』「ファイナルでなくてあの威力かよ!」
「お、お前は誰だ!」

戦わなければ、生き残れない!

209 :◆f.SwudF.K6 :03/01/07 05:24 ID:???
いらだとばる氏だ。乙!新年あけましておめでとうございます。
今年も頑張ってください。
では当方も朝からなんですが第22話を掲示しますね。

210 :◆f.SwudF.K6 :03/01/07 05:25 ID:???
【あずまんがー龍騎!作/鷹】
【第22話捕獲】

「あー気が済んだか大阪」

神楽は少し遠慮がちながらもそんな大阪に声をかけた。

「お前ちゃう・・・」
「おーい大阪ーしっかりしろー」
「神楽ちゃん・・・あ、そうや!智ちゃんはどこに行ったんや?」
「ん?あいつも一緒だったかのか大阪。ま、暇だしあのバカも探すかー。
 ・・・多分あいつはあっちだな。」

神楽は遥か大空でダークウィングが優雅に飛び回っているのを発見すると
そのまま走り出した。大阪はそんな神楽の後ろを慌てて追いかけた。やが
て2人は未だに大空から降りてこないダークウィングを待つ、智の姿が見
えてきた。

「智ちゃんやー。智ちゃーんどないしたんねん?」
「大阪大丈夫だったのか」
「うん。平気や。神楽ちゃんが助けてくれたんやー」
「お前も助けてやろうか?」

契約したライダーはモンスターの力を受け取ることで契約以前と比べ2倍
以上の実力になる。契約したライダーの余裕で神楽は未だに契約していな
い智に向かって得意げに胸をはった。しかし負けず嫌いな智はにべもなく
神楽の申し出を断った。

211 :◆f.SwudF.K6 :03/01/07 05:28 ID:???
「いらねーよこの体育馬鹿!」
「何だと!本物の馬鹿のくせに!」
「うー・・・」
「何だやるのか!」
「なー。二人とも何か近づいてきてるでー」
「大体なあ、お前は高校の時からバカなんだよバカ!」
「そーいう神楽さんは一度でも榊さんに勝てましたっけー?・・・」

智と神楽はお互いに負けず嫌いであった。大阪は再び急降下しつつあるダ
ークウィングを発見したことを伝えたのに声も届かないほど二人が口げん
かに熱中しているのを見て焦った。

(困ったーどないしよう?・・・カードを使えばいいんやろうか?)

大阪はとりあえずデッキからカードを取り出した。すると脚部に装着され
ているバイオバイザーがするすると伸びてきたので大阪は何となくカード
を装填した。

《アドベント》
(呼んだか?)

大阪の背後にベルデの契約モンスターとなった、カメレオン型モンスター、
バイオグリーザが出現した。

「あのなーあの近づいているモンスターを何とかしてくれへんかー」
(そんなことでいいのか?わかった)

212 :◆f.SwudF.K6 :03/01/07 05:29 ID:???
言うが早いがバイオグリーザはその粘着力のある舌を一気に伸ばして近づ
きつつあったダークウィングを絡めとり地面に叩きつけた。大阪はバイオ
グリーザに素直な感嘆の意を表した。

「舌や!すごいで!私にはそんなこととても出来へんで!」
(ま、まーな。で、このまま地面に叩きつけて弱らせるのか?)

そんな大阪に少し戸惑いながらもバイオグリーザは次の指示を聞いた。

「うーん・・・ちょっと待ってなー」
「なー智ちゃん神楽ちゃん。私あの飛んでたの捕まえたんだけど、どうし
 たらええんや?」
「あーそうなんだー・・・って捕まえたってホントか!」

思わず智と神楽は振り返った。その目線の先にはダークウィングが先程ま
で優雅に飛んでいた様子が嘘のようにバイオグリーザの舌をほどこうとも
がきながら地面に横たわっている姿を発見した。

「ホントだ。・・・あーお前もあのモンスターと契約したらどうだ?」
「言われなくてもわかってるよーだ!」

智はバイオグリーザの舌に注意しながら地面でもがいているダークウィン
グにデッキから取り出した契約カードを接触させた。大阪と神楽は幾ばく
かの時間がたった後、智のライダースーツにもダークウィングのシンボル
カラーの青と黒で装飾が行われたのを見た。仮面ライダーナイトとなった
智は自身が契約したモンスター、ダークウィングの気持ちを感じとり、急
いで大阪に伝えた。

213 :◆f.SwudF.K6 :03/01/07 05:30 ID:???
「おーい大阪!お前のモンスターの舌早くとってくれー」
「はーい。・・・バイオグリーザおつかれさんやー」
(ああ。私が必要な時はまた呼ぶがいい・・・またな)

契約した主人でもある大阪の指示を聞いたバイオグリーザは舌を戻すと再び
ミラーワールドと同化し、姿を消した。神楽はふーっと大きな息を吐いた。

「モンスターもいなくなったし、帰るぞ智、大阪」
「ほーい」
「そーいやさ神楽、出口はどこなんだ?」
「入って来たところが出口だからなー・・・どこだったかな?」
「やっと見つけましたー」

ファムにそのずば抜けた格闘センスと圧倒的な力を示したライダー、リュ
ウガはそんな彼女達の様子を背後から気配を消して見ていた。リュウガは
静かにカードを一枚取り出し自身のカードバイザー、ブラックドラグバイ
ザーにカードを装填した。

214 :◆f.SwudF.K6 :03/01/07 05:32 ID:???
【次回予告】

「ばかにしやがってー!!」
「・・・あっちー!!」
「智ちゃんお帰りー」
「もっと私と遊んでいってくださいー」

【生き残らなければ真実も見えない。ライダーよ、生き残るために戦え!】

215 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/07 14:04 ID:???
いらだとばるさんも鷹さんも乙です!

では、私も昼間から第七章、書き込ませていただきます。

216 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/07 14:05 ID:???
第七章
「どうだ、榊、やつがどこにいるか、わかるか?」
「・・・いや」

慎重そうに辺りを見回す朱と黒、二人のライダーは共にそれぞれの武器を手にしている。
朱のライダー、神楽が変身するライアは鞭、エビルウィップを。
黒のライダー、榊が変身するナイトは剣、ウィングランサーを。
しかし周りに肝心のモンスターの姿は見当たらない。

「透明になるなんて、卑怯だと思わない、かっ!?」

神楽の言葉が終わるより早くその体にモンスターの電撃が命中したため、最後の一句は神楽
の肺腑から搾り出された息が言葉にもならない音になったものである。

ナイト=榊とライア=神楽は、姿を透明にし、さらに手から電撃を放つクラゲ型モンスター
と先ほどから交戦中である。
―――のだが、交戦というより、ほとんど一方的に攻撃を食らっているに近い。
透明な姿で、しかも移動しながら電撃を放つため、こちらは攻撃を当てることすらままならない
のだ。


217 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/07 14:07 ID:???
「くっそー、やっぱり卑怯だ、」
「そういうモンスターなんだからしょうがない」
「そりゃそうだけどさー、どうだ榊、何かいい方法ないか?」
「・・・・・・これを使えば何とかなる、かもしれない」

そう言ってナイト=榊が取り出したカードは榊自身も一度も使ったことのないカード。
ダークウィングの説明では超音波と言っていた記憶がある。
それならばモンスターが透明だろうと関係ないだろう。

<ナスティベント>

カードを持ったナイト=榊の右手が、左手に持つダークバイザーへと動き、ナスティベント
のカードがベントインされる。
そしてその音とともに上空から姿を現すダークウィング

アドベントやファイナルベントを使うとき榊はいつも思うのだが、一体どこで待機している
のだろうか。

空中でダークウィングは、ナイト=榊とライア=神楽のほうを一瞥すると、一言、

『無差別攻撃すると、対象を選べないから、巻き込まれないように注意して・・・』(榊の耳)
《キィ、キィ》(神楽の耳)

とだけ言うといったん口を閉じ、二人の上空で静止して再び口を開けた。


刹那の後、ナイト=榊とライア=神楽はあまりの衝撃に思わずマスクに手を伸ばした。


218 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/07 14:07 ID:???
ナスティベント・ソニックブレイカーの正体、それはダークウィングの口から発する超音波。
上空から全方向、360度に放たれたそれは榊と神楽をも巻き込み、周りのものを振動させて
いく。
巻き込まれないようにも何も、避けようがない

「っ、おい、榊、これ以上はわたしたちがやばいんじゃないか!?」
「もう少し・・・・・・、」
必死であたりを見渡す二人の視線のうち、ナイト=榊の視線が止まった。
その先では、不自然なほど背景がゆれている
「見つけた、ダークウィング!」

『・・・人使いが荒い』(榊の耳)
《クィー》(神楽の耳)

ポツリと漏らしながら、ダークウィングはその場所へと急降下し、翼で体当たりをした。

一瞬、風切音とは違う、なにかを切り裂いたような音が響く。

そしてダークウィングはそのまま上空へとのぼり、現れたときと同じように消え去った。


219 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/07 14:08 ID:???
「ふう、ほとんど自爆技だったな」
「だけど・・・、」

二人の視線の先にあるのは、透明から半透明になったくらげ型モンスターの姿。
半透明とはいえ姿かたちは人型で、顔の部分だけがくらげの形状であることで、不気味さが
はるかに増している。
しかしその体からは先ほどの攻撃で、体液が滴り落ちている。

「・・・もう透明にはなれない」

《ガァァゥ》
不気味なうめき声とともにその手から発せられた雷
ナイト=榊はライア=神楽の前に回りこむとそれをガードベントで弾き飛ばした。

「大丈夫?」
「ああ、サンキューな、榊」

透明になることもできなくなり、さらに得意の攻撃を防がれたことで弱気になったか、モン
スターは二人に背を向け、すぐそばの川の中へと飛び込んだ。

「あ・・・」

残念ながらモンスターに水の中に逃げられると、泳ぐのに適していないライダーになすすべ
はない。
そう、確かにライダー“自身”には。


220 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/07 14:09 ID:???
「そうはさせるかっ!」

<アドベント>

神楽が左手のエビルバイザーに入れたカードは契約モンスター召喚のカード。

その音とともに川から上がる水柱。そこには先ほどまで戦っていたモンスターと、ライア=
神楽の契約モンスター、赤いエイの姿をしたエビルダイバーの姿がある。

「頼むぞ、エビルダイバー!」

『任せろ!』(神楽の耳)
《キイァー》(榊の耳)

神楽の呼び声に答えるようなその一句と共に尻尾の一撃を喰らい、モンスターは二人の目の
前の地面へと叩きつけられた

「へっ、だてに水の中に住むモンスターと契約してないんだぜ!」

<ファイナルベント>

追撃のファイナルベント。
逃げる間もなくライア=神楽のハイドベノンを受け、クラゲ型モンスターは爆発四散した。


221 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/07 14:12 ID:???
「よっし!やったな、榊」

・・・・・・なぜか神楽の言葉に返事が来ない。

「榊?」
「・・・・・・、」

ライア=神楽のすぐ横にいるナイト=榊のその顔は、今倒したばかりのモンスターの方向で
はなく、あさっての方向に向けられている。

「どうした、浮かない顔して。どっか怪我でもしたのか?」
「・・・ここで、私は前モンスターと戦ったことがある・・・」
「? だからどうかしたのか?」

黙って水平に手を上げるナイト=榊。
その指先は地面のある一点、深くえぐれているところをさしている。

「・・・あれは私がファイナルベント、飛翔斬でモンスターを倒したときに付いた傷。
現実世界にはあんな傷はない。でもこの中には残っている」
「・・・それで?」
「・・・・・・私にも分からない。でも、何か、おかしい」

しかし、どこが変なのか、二人に答えを出す時間はなかった。


222 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/07 14:13 ID:???
ふと周りにさっきまでなかった気配を感じ、振り向く二人、しかし時すでに遅し。
すでに二人は大量のレイヨウ型モンスターに囲まれていた

そしてその間を縫って現れる茶色のライダー。
二人とも始めてみるライダーである。
蜘蛛を思わせる顔に、茶色の鎧を纏っている。
おそらくその右膝についているのがバイザーなのだろう。

周りのモンスターがそのライダーに襲い掛からないことから判断して、
「気をつけろ、榊!こいつがこの前わたしと智を襲ったやつだ!!」

神楽の言葉とともに武器を構えなおす二人。
そんな二人の耳に飛び込んできたライダーの声、それは信じられぬ人の声だった。

「赤いほうが神楽ね。で、そっちの黒いほうが榊か」

名前を呼ばれ、一瞬で呼び覚まされる数々の記憶。
二人にとって忘れるはずもない、その声。


223 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/07 14:14 ID:???
「その声、黒沢先生!?」
「そんな・・・」

眼前のライダーの正体、黒沢みなも。
英語と体育の差こそあれ、ゆかりと同じくかつて3年間世話になった師。
神楽にいたっては、彼女はクラブの顧問でもあり、さらに一年のときの担任ですらある。

ゆかりがライダーだと分かった時点で、彼女ももしかしたらライダーになっているかと思い
電話をしてみたが、連絡はつかなかった。
しかし、二人は彼女がライダーバトルに加担しているとは思っていなかった。
ましてや、智と神楽を襲ったゼール系軍団を束ねるライダーだとは・・・・・・


「どうして!?」
「・・・・・・叶えたい望みがある。叶える方法がある。それだけで十分じゃない?
それにね、引くわけには行かないのよ。やりなさい、ギガゼール!」

その一声と同時に二人に十匹あまりのギガゼールが襲い掛かった。
一匹一匹の強さはそれほどでもなくても、多勢に無勢。

「榊!」
「・・・分かってる」

不利を悟り、二人は囲まれるより先に数体を手持ちの武器で退けると、そのまま現実世界へと
その身を翻した。


224 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/07 14:15 ID:???

「あー!」
「ん?」

同時刻、大学の講義中、大阪と智は己の大学付近でミラーワールドと現実世界がつながった
のに気がついた。

同じ大学に通う二人だが、専科が違うこともあり一年や二年の間はいくつかあった共通の講
義ももはやない。
というわけでまったく別の棟でまったく別の講義を受けていたわけだが、いつもはろくに聴
かず、熟睡している講義にもかかわらず、偶然にも二人ともそのときは、少なくとも寝ては
いなかった。

うつらうつら程度はしていなかったわけではないが、それでもミラーワールドからの音は眠
気をきれいさっぱりとる効果がある
理由は言わずもがなだろう。

席が後ろのほうだったことも幸いし、二人はそっと抜け出し、近くの鏡へと急いだ


「大阪!」
「あー、智ちゃんやー、」
ライダーに変身し、ミラーワールドの中で合流した二人


225 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/07 14:16 ID:???
そして、大学の前で二人の前に立ちはだかったのは、仮面ライダー王蛇。
すなわち二人にとっては高校3年間の担任である、谷崎ゆかりが変身するライダー。
彼女がおそらくは二人が感じた音の主だろう

「ハロー。元気だった?」

「ゆかりちゃん!」
「なんなん?」
武器も持たず、平然と立っている王蛇=ゆかり
しかし、いままでの例があるため、流石の二人も積極的に近づいて行こうとはしない。

それを見て取ったのだろう、王蛇=ゆかりは肩をすくめると、言った。
「あー、別にたいした用事じゃないのよ、あんたらに会いたい人がいるって言うんで案内し
ただけだから」
「「え?」」

それが誰なのかまで言わずに、ゆかりは後ろを向くと逃げるように全速力で走り出す。
そして、土ぼこりをたて、あっという間にその姿は見えなくなった。


226 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/07 14:16 ID:???
「何やったんやろ・・・、会いたい人?」
「ん?誰かいるのか?」

気配を感じた瞬間、二人の前に黒きライダーらしい影が二つ降り立った。

一見したところ二人ともほとんど同じ姿をしている。
ライダーのような姿だが、有機的という点で少し雰囲気が違う黒メインのそのボディ。
二人を見分ける数少ない違いの一つとしてそれぞれ右手と左手についている銀色のバイザー
らしき物がある。
顔から判断するにそのモチーフはバッタかなにかだろうか。


「あなた達が高校時代、ちよちゃんをいじめていた人たちですね?」

「・・・え?」
「?????」

開口一番のその言葉に点になる二人の目。
聞き覚えのある声ではないが、何よりも、その言葉の内容が二人をあっけに取らせた。

「とぼけても無駄です」
「ちゃんとちよちゃんの担任だった先生から話は聞きました!」

「えぇっと・・・」
「????」

困惑し、ええっと、の後の句が告げない智
事態についていけず頭の上に?マークをたくさんつけた大阪


227 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/07 14:19 ID:???
わけの分からないのは二人とも同じだが、智のほうが思った疑問を口にしたのは早かった。

「あんたら、誰?」

その問いに即答する黒いライダーらしい者の一人。
「ちよちゃんの小学校のときの友達です!」

「小学校の時の友達ぃ?」
復唱する智に、答えたほうではないほうが冷たい視線を浴びせかける。

「みるちー、こんなやつに答えることないわ」
「あ、そういえばそうね」

≪ソードベント≫

「え?あれ?」
「???」

一人は右手、もう一人は左手だったが、カードを取り出したところまではその二人は智や大
阪の知っているライダーと同じようだった。
しかし、二人はカードをバイザーに入れず、バイザーのスリットに通した。
それだけではなく、さらに認識音まで、女性のような声になっている

二人の観察眼がもう少し鋭ければ、バックルの形や、その中央に位置するカードデッキに描
かれている紋章がモンスターを表したものではないことも分かっただろう。


228 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/07 14:20 ID:???
「「覚悟!」」

一人は右、もう一人は左、それぞれのバイザーが付いているほうの手に大型の特殊な形の剣
を持った眼前の二人。
伝わってくる気迫からするに、放っておくと斬り殺されそうな雰囲気だ。

「・・・・・・よく分からんが、このまま黙っているわけにも行かないよな、大阪!」
「え?なんなん、智ちゃん?」

智に言われてやっと大阪も我に返ったらしい
智の手の中のカードを見てあわてて自分のデッキに手を伸ばす。

≪ガードベント≫

二重の音声が鳴り響き、龍騎=大阪とゾルダ=智の手に盾が握られる。
ゾルダのガードベント、ギガアーマー
龍騎のガードベント、ドラグシールド×2

その盾はそれぞれに攻撃してきた剣をはじき返した
さらに繰り出される連撃を、龍騎=大阪は二つの盾をつかいさばき、ゾルダ=智は盾の大き
さを活用し防ぎきる。


229 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/07 14:21 ID:???
「どうする、ゆか?」
「アクセルベント、使えばいいんじゃない?」

アクセルベントというのがどういうものかは知らないが、語感的にいい予感だけはしない。
それに、誤解して攻撃してくる相手に本気で反撃するのは流石に気が引ける。
「ちょっと待てー、こっちの話も聞けって」
「誤解やー」

智と大阪の言葉に二人(会話からすると右手にバイザーの方の呼称は『みるちー』で、左手
にバイザーのほうの呼称は『ゆか』)は手を止め、顔を見合わせた。

「・・・あんなこといってるけど」
「そうだね、聞くだけ聞いてみようか。」

二人の言葉を信用している様子はまったくない。
あるいは悪人の最後の言い逃れを聞くような感覚なのかもしれない

「いっておくが、わたしたちとちよちゃんは親友だぞ!」
「いじめっ子って誰でもそういうのよね」

智の言葉に対し、まるで答えを予想していたかのように、一拍もおかず反論が帰ってくる。
いや、事実予想していたのかもしれない。

「嘘ちゃう。ほんまやねん」
「口だけじゃ・・・なにか証拠はあるんですか?」
「証拠・・・、なにかあらへんかなぁ」
「それじゃあ信じられませんよ」

このままでは延々と続く繰り返しになりかねない。

しかし証拠という言葉で智の頭に天啓が降りた。


230 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/07 14:22 ID:???
「わたしたちがライダーであること自体が証拠にならないか?
あんたたちもちよちゃんの友達だったからライダーになったんだろ?」
「あー、さすが智ちゃん。やるなー」

「「・・・・・・・・・」」
その言葉に、二人は一回うなると、そのまま黙り込んだ。


結局、智のその言葉を契機に智と大阪は何とか二人を信用させることに成功した。

その後の二人の話から判断すると、ここに来る少し前、モンスターと戦う二人と遭遇したゆ
かりは、二人がちよの小学校時の友であることを知ると口先三寸で丸め込み、智と大阪を高
校時代ちよをいじめた悪人に仕立て上げた、ということらしい


「じゃあ、あの紫のライダーは、ライダーと戦う悪いライダーなんですか?」
「まぁ、そうなるかな」
智のその言葉に、二人は深々と頭を下げて無礼をわびた
「私達だまされていたんですね。すみません。そうとも知らずご迷惑をおかけしてしまっ
て・・・」
「気にすることあらへんでー」


231 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/07 14:24 ID:???
「ところでそれって、本当にライダーなのか?なーんか違うような気がするんだよな」
「あー、わたしも気になっとったんや、それ」

大阪と智のその問いに、二人は首を横に振った。

「いえ、これはライダーじゃないんです」
「わたし達も良く知らないんで詳しくはいえませんが、オルタナティブって名前なんです。
なんでも擬似ライダーだとか」

二人とも、その名前の意味を一瞬考え・・・・・・諦めた。

「そうかー、おるなたてぃぶいうんかー」
「へぇ、そんなのもいたんだ」
「あの・・・オルタナティブですけど」

性格上、口止めされていることを無理にでも聞き出そうとした直後、ゾルダ=智は自分の手
から光の粒子が出始めていることに気がついた。どうやら押し問答で相当時間を食ってしま
ったらしい。
当然ながら隣に立っている龍騎=大阪も同様の状態だが、気がついていない

「いけねー。大阪、時間切れだ!」
「あー!ほんまやー!」

あわてて智と大阪は二人に別れを告げると、入ってきた鏡めざし全速力で走っていった。

途中、智が振り向いたときにはすでにそこに二人の姿は見当たらなかった。


232 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/07 14:27 ID:???
以上、第七章です。
ここが一応折り返し地点。
このままの調子ならば、残り6章でなんとか完結できそうです。

二日に一回は書きこまにゃなりませんけど・・・・・・

なお、左利き、右利きって言うのはかなりてきとうです。


233 :メロン名無しさん:03/01/07 17:41 ID:???
3組もキタ━━ヾ(゚д゚)人(゚д゚)人(゚д゚)人(゚д゚)人(゚д゚)人(゚д゚)ノ゛━━!!

234 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :03/01/07 20:15 ID:???
ミネルバさん、乙彼〜です。
みるちー達を投入するとは・・・ナイスです。
黒沢先生のかなえたい願いが何かも気になる。
がんがってください!

235 :いらだとばる ◆5jrOzGUTic :03/01/07 21:05 ID:???
おっと、レス順序が逆になっちゃった。スマソ〜
>209
鷹さん、あけましておめでとうございます&乙彼〜です。
今年もワクワクさせてください!
ここ数話の大阪がいい感じで、たまらなく萌えました〜♪




236 :◆f.SwudF.K6 :03/01/08 05:40 ID:???
いらだとばる氏に誉めて頂き光栄なり♪当方朝が絶好調かも。
第23話どぞー。

237 :◆f.SwudF.K6 :03/01/08 05:40 ID:???
【あずまんがー龍騎!作/鷹】
【第23話黒龍】

《アドベント》

「ん?・・・智、大阪しゃがめぇ!!」
「神楽?何だよ急に・・・って何で押し倒すんだ!」
「どないしたんや神楽ちゃん・・・わー」
「ウォォォン・・・」

神楽は後方からライダーがカードを使用すると生じるバイザー音を聞き嫌な予感がした
神楽は、両腕を2人の肩に持っていくと地面に身を接触させた。神楽の予想は的中して
いた、先程までこの3人が立っていた場所をドラグブラッガーが咆哮しながら通り抜け
ていったのである。

「あっぶねー、危機一髪!・・・おい!お前!いきなり何するんだよ!」
「相変わらず智ちゃんはうるさいですねー」
「私がうるさいだとー!!」
「智黙ってろ!・・・お前何で智ってわかるんだ?ひょっとしてお前も高校
 の時の誰かなのか?」

ミラーワールドへの出入りを可能とするライダースーツ。それを身に纏うとライダーは
モンスターとの戦いに不利にならないよう、背がある一定の高さに調節される。その為
ライダーを識別するにはその本人の声あるいは変身する直前を見なければ誰が誰という
ことは判断不可能であった。だからこそ姿だけで智と一瞬で判別したリュウガを神楽は
疑問に思った。

238 :◆f.SwudF.K6 :03/01/08 05:42 ID:???
「神楽さんもその首を突っ込みたがる癖をなおさないと今に大火傷しますよー」

神楽は改めてその漆黒のライダーを見つめた。手に付属しているブラックドラグバイザ
ー、頭部にある龍の紋章、そしてデッキに描かれている龍の紋章。何故かはわからない
が、自身のライダースーツと酷似していることに気がついた。

(何だこいつ!私のライダースーツに似ている!?)

「お前一体誰だ!!」
「そんなことはどうでもいいじゃないですか・・・私と戦ってくれませんか?何なら3
 人がかりでもかまいませんよー」
「ばかにしやがってー!どりゃああああ!!」

智はそのリュウガの言葉にカチンときてリュウガが後ろを向いた瞬間、突進した。

《ストライクベント》

「・・・そこ!」
「あっちー!!」

ブラックドラグクローを手に装着したリュウガは振り向きざまに突進しながら近づきつ
つある智にファイアーブレスを発射した。炎を直撃し、智は大阪と神楽の元へと吹き飛
ばされた。

「智ちゃんお帰りー」
「こーいう時はもっと何か違う言葉だと思うぞ大阪・・・」

239 :◆f.SwudF.K6 :03/01/08 05:42 ID:???
弱々しいながらも大阪に反論する智。そんな3人にミラーワールドで活動できるタイム
リミットが訪れていることが、神楽はライダースーツの粒子の放出によって気がついた。

「智、大阪時間だ!早くこっちに来い!」
「え?なんだ神楽時間って?」
「ぐずぐずするな!」
「もっと私と遊んでいってくださいー」
「・・・!!そこの黒いの!覚えとけよ!」
「お前、それ悪役の負け台詞だぜ・・・と、あったあった!2人ともこの中に飛び込め!」

出口を発見した神楽は智と大阪を促がし現実へと帰還した。戻ると同時に3人は変身が
解け、無事に帰還出来たことにほっとして倒れこんだ。

「ふうー・・・何とか助かったな」
「ほんまやー。でもあの黒いライダーって誰なんやろ?・・・黒いからごきぶりかも」
「それは違うと思うぞ大阪。やっぱあいつはこの私の美貌を妬んでいるやつだろ。」
『大丈夫だったんですね。良かった・・・』

3人はちよの声が聞こえ、たった今飛び出してきた鏡を振り向いた。

「ちよちゃんやー」
「なぁちよちゃん、黒いライダーが襲ってきたんだけどさ、あれは一体誰なんだ?」
『・・・もう、現れたんですか・・・』

240 :◆f.SwudF.K6 :03/01/08 05:46 ID:???
ちよは複雑な表情で一度口を閉ざした。

『・・・明日皆で私達の高校の正門前に来てください。待ってます・・・』
「お、おい!・・・消えちゃった」
「ちよちゃんも忙しいんやなー」
「お前なあー・・・」
「ま、そーいうことにしとこーぜ。そうだ智、大阪がモンスターと契約シーンした時、
 すっげー情けなかったぜ!」
「え、なになにー?」
「そ、それは秘密やー!」

3人はミラーワールドでの出来事を話し合い始めた。楽しそうに話合う姿はかつての高
校時代からまったく変わっていなかった。夕日だけが静かに3人を照らしていた。

241 :◆f.SwudF.K6 :03/01/08 05:47 ID:???
【次回予告】

「げげ!なんでにゃもん家に木村先生がいるの?ま、まさかにゃも、あんた木村と・・・」
「だ・か・ら私も知らないっていってるでしょ!気がついたら皆ここにいたの!!」
「はい!どうしてこんな場所に私達を呼んだのですかぁ!」
「言ったはずだ・・・コアミラーを守れ・・・」

【生き残らなければ真実も見えない。ライダーよ、生き残るために戦え!】

242 :メロン名無しさん:03/01/08 22:41 ID:???
おつかれサンダー!
ついついキムリンとまさかなコトになったにゃもを妄想してしまひまひた・・・
続き早く見タイガー!がぉぉぉ!


243 :◆f.SwudF.K6 :03/01/09 06:24 ID:???
そこまで期待されるとちょと不安になりますが(w
とりあえず24話どぞー。

244 :◆f.SwudF.K6 :03/01/09 06:25 ID:???
【あずまんがー龍騎!作/鷹】
【第24話恩師】

「ふあー・・・ん?ちょっと、にゃも電気ぐらいつけなさいよー」

ミラーホールでロングヘアーの女性が眠たそうにあくびをしながら起き上がった。そんな
女性の様子を近くで座りながら見ていたと思われる女性がいかにも呆れた様子で答えた。

「ゆかりあんたほんっとお気楽でいいわね。・・・木村先生、ゆかりも気がつきました」

ゆかりと呼ばれた女性に一人の男性が近づいてきた。その男性は短髪でメガネをかけてお
り、何故か口を開けていた。

「気がつきましたか?ゆかり先生」
「げげ!なんでにゃもん家に木村先生がいるの?ま、まさかにゃも、あんた木村と・・・」
「あんた一体何言ってんの!ちょっとは周りを見るとかしなさいよ!」
「へ?」

古くからのゆかりの友人でもあり、同じ高校の教師でもある黒沢みなもは変な想像をした
ゆかりを一喝した。みなもの一言を受けてゆかりは周囲を見渡し初めてそこが先程まで訪
問して雑談していたみなもの自宅ではないことに気がついた。

245 :◆f.SwudF.K6 :03/01/09 06:26 ID:???
「・・・にゃもここってどこ?」
「さあー?私もわからないわよ。木村先生は知りませんか?」
「残念ながら、私にもわかりませんね。しかし、不思議な空間ですよここは。これを見て
 ください。鏡の壁ですよ。鏡の壁。」
「へー。・・・ねーねにゃも。私達って何でこんな所にいるんだっけ?」
「だ・か・ら私も知らないっていってるでしょ!気がついたら皆ここにいたの!!」
「ゆかり・・・みなも・・・木村・・・」
『?』

3人は呼ばれ、声のした方に振り返った。そこにはこの3人が知るはずもないであろう、
ミラーワールドにもっとも関わりの深い人物の一人、士郎が立っていた。

「んあ?あんた誰?」
「ちょっとゆかり!初対面の人に失礼よ!・・・あのーすみません。ここって一体どこな
 んでしょうか?」
「ディメイションホール・・・お前達を呼んだのは俺だ・・・」
「はい!どうしてこんな場所に私達を呼んだのですかぁ!」

木村は榊、神楽、智、よみ、かおりん、ちよ、千尋等の生徒を教えていた時からまったく
変わっていない独特の雰囲気で士郎に核心を突いた。

「着いて来い・・・」
「ちょっとあんた!一体何様のつも・・・ふがふが」
「まーまーゆかり落ち着いて。・・・さっきから探してるけど出口が見つからないの。今
 はあの男について行きましょう」
「えー!?」

246 :◆f.SwudF.K6 :03/01/09 06:26 ID:???
ゆかりの抗議を無視して3人は歩き出し、それを見たゆかりも渋々追いかけた。果てしな
く続いていくディメイションホール。木村はみなもに己の疑問を投げかけた。

「黒沢先生、彼は一体私達をどこまで連れて行く気なんでしょうか?」
「さ、さあー?もしかしたら案外出口に連れて行ってくれているかもしれません。」
「にゃもんな訳ねーだろ・・・」
「ここだ・・・」
「!!」

突然周囲が明るくなった。ミラーワールドに辿り着いたのだ。そして彼らの正面には黒い
巨大な正方形の物体が宙に浮いていた。

「へーすごいわねー。一体どうやって浮かしているのかしら?」
「電気の力だと思いますよ、みなも先生。」
「で、あんたは何で私達をこんなところまで連れてきたわけ?」
「・・・取引だ。お前達が元の世界に戻りたいならライダーとなってコアミラーを守れ」

そう言うと士郎は3人にカードデッキを投げた。

「え?・・・きゃ!・・・これは?」
「何を言っているのですか?・・・っと何ですこれは?」
「はぁ?・・・なんじゃこりゃ!」
(へぇ・・・先生もライダーになるのか!これは面白そうですねー)

3人は飛んできたデッキを反射的に受け取った。そんな彼らを、興味心から気づかれない
ようについてきていた、リュウガがこっそり見守っていた。士郎は言葉を続けた。

247 :◆f.SwudF.K6 :03/01/09 06:27 ID:???
「カードデッキだ・・・それを使って変身しろ・・・」
「変身?あんた何いってんの?」
「黒沢先生。大変です。あなたの身体から何か飛び散ってますよ!」
「え・・・?きゃあ!これは一体どうなってるの?それに木村先生、ゆかり、あんたも!」
「げげ!」

3人は突然自らの身に起きている現象に混乱した。ミラーワールドではライダースーツで
身体を保護しないとその本人を構築している情報の粒子が虚空に放出され、やがては消え
てしまうことを知らないからだ。士郎は3人を急かした。

「急げ・・・時間が無い・・・」
「急ぐったって、どうすりゃいいんだよ!」
「デッキを反射させろ・・・」
「えーっと、こ、こうかな・・・これは・・・ベルト?」

みなもは近くの鏡にデッキを反射させた。すると虚空から自身に装着されたライダーベル
トを不思議に思いながら見つめた。

「にゃもー私も同じのがついたよー」
「それで私達に一体どうしろと言うのですか?」
「変身と言いながらデッキをベルトに装着しろ・・・」
「誰がそんな恥ずかしいこと言うかい!」

ゆかりは士郎の言葉を無視してそのままデッキをライダーベルトに装着した。しかしライ
ダースーツを出現させる為にはパスワードである変身という言葉を声に出さなければ何も
起きるはずがなかった。

248 :◆f.SwudF.K6 :03/01/09 06:27 ID:???
「無駄だ・・・」
「ゆかり先生やってみるしかありません」
「そーよゆかり。・・・でもちょっと抵抗あるなー変身かー」
「だー!わかったわよ!ほら、にゃも、木村いっせーのーで!」
「変身・・・」
「へ、変身」
「変身じゃー!」
「それでいい・・・」

3人はライダースーツが出現し装着された自らの姿に驚嘆した。ゆかりのライダーベルト
には蛇をモチーフにしたカードデッキであり、その姿は紫で装飾されていて手には牙召杖
ベノバイザーが握られていた。

「おや?どうやら飛び散っていたものが止まりましたね」
「助かったわ。でもホントに変身するんだ・・・何で?」
「にゃもは相変わらず堅いですなー私は身体が楽になったからどうでもいいや」

そんなゆかりにエイをモチーフにしたカードデッキを装着したみなもはため息をついた。

「あんたねー」
「ゆかり先生もみなも先生も落ち着いてください。」

そういう木村は灰色のライダーとなっていた。頭部と左肩に角があり、左肩の角が禍々し
く真紅の色を光らせていた。

249 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/09 16:57 ID:???
鷹さん、おつかれさまです。
コアミラーを守る役割として教師陣を配置ですか。
今後の展開が気になるところ・・・

でわ、私も第八章です

250 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/09 16:58 ID:???
第八章
「あら、逃げずに良くやってきたわね、神楽、暦。感心感心」
「逃げる?どうして逃げる必要があるんです?」
「だいたい、この前はわたし一人にも勝てなかったじゃないですか。」

現実世界、町外れの空き地、その場にそぐわぬ3人の女性が向き合っている
その面子は神楽、暦、そしてゆかり
ゆかりが電話で二人をここに呼び出したのだ

神楽も暦も、ゆかりに呼び出された時点で悪い予感を感じ、一応連絡しあったのだが、そこ
で返ってきた答えは驚くべきものだった。

「榊と大阪、それに智は黒沢先生が呼び出したそうじゃないですか。
同じ日の同じ時間に過不足ない待ち合わせ。当然、偶然じゃありませんよね?」

五人が、眼前のゆかりと今頃榊たちと対面しているはずのみなもによって綺麗に二組に分け
られたことになる。
待ち合わせ時間も同じ。ただし、待ち合わせ場所はかなり離れている。

しかし、それに対するゆかりの答えは「さあね〜〜」である。


251 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/09 16:59 ID:???
「二人とも、一体何を考えているんですか?
いくら黒沢先生でもあの3人相手に戦うなんて、勝ち目があるとは思えません。
まあ、それはわたしと神楽を一緒に相手にしようとしているゆかり先生にも言えることです
けど。
それとも・・・まさか今までのことをあやまって、水に流してもらおうと考えてるわけじゃない
ですよね」

「はっ、まさか」
暦のその言葉をゆかりは鼻で笑い飛ばした
もっとも暦にしろ神楽にしろ、そうかもしれない、とすら微塵も思っていなかったが。

「ここに呼び出した用事なんてひとつしかないに決まってるでしょうが。ライダーバトルよ。
ラ・イ・ダ・ー・バ・ト・ル。あ、鏡はここね」

そう言いつつゆかりがバンバンと叩くのは、その横にある彼女の愛用車、むろんすでにべこ
べこで凄惨な状況の、である。おそらくはそれのサイドミラーを使おうというのだろう。

「・・・相変わらずめちゃくちゃな運転しているみたいだな。
えー、っと。なんていったっけ、愛車は乗り主に似る?」
「少し違うが…言いえて妙だな。ま、この場合乗り主の性格を映す、かな」


252 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/09 17:00 ID:???
「何二人だけでごちゃごちゃ言ってんの!さ、やるの?やらないの?」

返事の代わりに二人はカードデッキをポケットから取り出し、見せ付けた。
神楽の赤い、エイの図柄の入ったライアのカードデッキ。
暦の黒い、サイの図柄が入ったガイのカードデッキ。

それを受け、ゆかりも笑みを浮かべながら己のポケットから紫の、コブラのような図柄が入
った王蛇のカードデッキを取り出し、まず最初にサイドミラーの前に立つ。

「いいわ。じゃ、一足先に行くわよ。変身!」

それとともにまばゆい光がゆかりを包む。
そして、変身したゆかりは己の身をミラーワールドへと投じた。


「どう思う?」
「ゆかり先生の事だからな、向こうでなんかやってくるかもしれないけど、まあこうしてい
る以上不意打ちは無理だろ。それにここまで来たんだ、やるしかない。」
「そうだな。・・・榊たちもそろそろ黒沢先生と一戦交えているころかな、」
「多分な。三対一で負けるわけないし、わたし達もここで勝っとかないとあとで智に何言わ
れるか分からんぞ、神楽」
「ははっ、違いないな」
「じゃ、行くか」

暦のその言葉で覚悟を決めたか、二人は車の左右につく鏡の前へと立った。
その手のカードデッキをサイドミラーに付きつけ、それぞれの変身ポーズをとる。
そして、

「「変身!」」

二人の声は綺麗に重なった。


253 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/09 17:01 ID:???
それぞれの鏡に入り、ディメンションホールをライドシューターで抜け、二人はミラーワー
ルドへと移動した。
正直なところ予想していたライドシューターから降りると同時の奇襲もなく、二人は無事に
ミラーワールドの地に立った。

「遅いわよ。まったく」

ライドシューターを降りるなりかかってきたその言葉に、二人は黙って視線で返事を返した。
二人の目の前には、武器をまだ召喚していない王蛇=ゆかりの姿がある。

「さ、始めるわよ」
ゆかりが口火を切り、そして戦いの火蓋も切って落とされた。

<ソードベント>
<スウィングベント>
<ストライクベント>

王蛇=ゆかりの手にはベノサーベル、ライア=神楽の手にはエビルウィップ、ガイ=暦の手
にはメタルホーン。
戦闘開始の合図を告げるように三者三様の武器がそれぞれの手に握られる。



254 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/09 17:08 ID:???
「じゃあ、分かってるな、神楽」
小さく呟いた暦に、神楽は一瞬考えてうなずいた。
「ああ、・・・少し気が引けるけど」

二人の事前の戦略は、王蛇=ゆかりの剣を片方があしらい、その隙に後ろからもう片方が攻
撃するという方法。

そして予定通りの二手に展開し、前後からの攻撃。
王蛇=ゆかりと相対するはガイ=暦、すなわち後方に回るのはライア=神楽。

しかし、王蛇=ゆかりはそれに対し、巧みに後ろからのライア=神楽による鞭の一撃を避け、
それでいてガイ=暦に的確な一撃をいれる。

それほど早いというわけではないが、その動きはまるで後ろが見えているかのように無駄と
隙がない。

その動きを警戒し、いったん王蛇=ゆかりから離れ、二人は顔を見合わせた。
「どうなってるんだ?」
「なんでもわたしに訊いたら答えが返ってくるとか思ってないだろうな?」
「・・・いや、別に」
「なんなんだ、その一瞬の間は!?」


255 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/09 17:11 ID:???
そんな二人を見て、余裕そうにゆかりが口を開く。

「まさか二対一の勝負で私が何も考えずにたたかうと思ってんの?
大サービスよ。教えてあげるわ。よーく聞きなさい。
いい?今の私に死角はないと言っていいわ」

「どういう、ことですか?」
不可解な言葉に、謎を見極めるように睨み付ける二人。
その視線の中、王蛇=ゆかりは悠々と答えた。

「せっかく契約したんだから、モンスターは十分活用しなくちゃいけないってこと。ゴー!」

王蛇=ゆかりの言葉一字一句に集中していたため、その言葉に対する二人の反応は遅れた。

後ろから迫る殺気、振り向いた二人の眼前には王蛇の契約モンスター、ベノスネーカーの姿
があった。

《ジャァ》
その声と共に、口から吐き出される溶解液。


256 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/09 17:12 ID:???
「ぐっ、」

初動作の遅れた二人は完全にそれを避けきれず、とっさに手の武器で受け止めた。

ジュゥといういやな音を立てて瞬く間に溶けて崩れるメタルホーンとエビルウィップ。

それを地面に放り投げたときには二人にもさきほどの動きのからくりがうすうす読めていた。

「・・・そうか、最初からベノスネーカーを召喚しておいて、こっちの攻撃を教えていたんです
ね」
「そゆこと」

うなずきながらそういうとゆかりは一歩踏み出した

「形勢逆転ね。さあ、どうする?」


「・・・、神楽、奥の手だ」
余裕綽々のゆかりの言葉に、ガイ=暦はポツリとつぶやいた。


257 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/09 17:14 ID:???
それを聞くと同時にライア=神楽は手と足を動かした。
足は、ベノサーベルを構える王蛇=ゆかりのほうに。
そして手は自分の左手のエビルバイザーへと。

<コピーベント>

ライア=神楽が入れたカード、コピーベントの効果は、対象ライダーが最後に使ったカード
をコピーすること。
それによってライア=神楽のその手にベノサーベルが握られる

そしてそれと同時にもうひとつの音が響き渡る。

<コンファインベント>

コピーベントと同じく特殊カードのコンファインベント
効果は対象ライダーが最後に使ったカードを無効化すること。
すなわち、王蛇=ゆかりの持つベノサーベルの消去

結局の形として、王蛇=ゆかりは持っていた武器を問答無用でライア=神楽に奪われたこと
になる。


258 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/09 17:16 ID:???
精神的な攻撃もかねた、ほとんど奇襲に近いこれを、王蛇=ゆかりはあわてずにその手の杖
型バイザーで受け止めた。

その杖が断ち切られる音と、王蛇=ゆかりが地を蹴る音が同時に鳴る。

ベノバイザーが折れた代わりに王蛇=ゆかり自身は無傷でその剣を回避した
バイザーも、差し込むところは無傷で残っているため、実質被害はゼロに近い。

しかし、それでも間違いないはずの再形勢逆転にもかかわらず、王蛇=ゆかりの不敵な態度
は変わらない。

「へぇ、やってくれるじゃない」

「もう騙されませんよ。今回は躊躇せずにカードデッキを破壊させてもらいます」

そういいながら、ライア=神楽から受け取ったベノサーベルを手に王蛇=ゆかりに一歩一歩
近づくガイ=暦。
その後ろで、いつ何が起こっても対処できるようライア=神楽も王蛇=ゆかりから注意をそ
らさない。
二人にとっては今の形勢は「詰め」に他ならない。

―――しかし二人は、ゆかりのその余裕がどこから来ているのかすぐに知ることになる。


259 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/09 17:18 ID:???
「あ〜ら、本当の切り札って言うのは最後まで見せないもんよ。
それにしても惜しいわ。友情なんて甘っちょろいものさえ捨てられれば、あんた達なら結構
いい線いけたと思うんだけどねー。
あんたもそう思わない、にゃも?」

「「なっ!!」」

二人の耳に届く草を踏みしめる音
バトルに夢中で接近に気がつかなかったが、そこにいたのは紛れもなく、黒沢みなもこと、
仮面ライダーインペラー。

しかし、インペラー=みなもは今、大阪たちと戦っているはずなのだが・・・・・・
勝ったにせよ、負けたにせよ、いまこの場に現れることができるはずがない。

「ライダーとしての姿を見るのは神楽は3回目ね。
水原さんはライダーとしては始めてかしら」

声はそれが本人であることを告げている。そして、その声に疲労は見当たらない。

「そんな、どうして・・・」
「・・・そうか、これが手だったのか、」

困惑するライア=神楽に対し、ガイ=暦はすべてを悟り、地面に己のこぶしを打ちつけた。


260 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/09 17:18 ID:???
「あら、水原さんは分かったみたいね」
「・・・わたし達を二組に分断して、どちらかは放って置いて、もう片方を撃破。それがそっち
の戦略だったんですね」

その言葉でやっと神楽も何が起こっているか理解した。
「・・・ってことはつまり、黒沢先生は元から榊たちと戦う気はなくて、最初っから二人でわた
したちと戦うつもりだったって事か?」

「そゆこと。今頃榊たちは待ちぼうけ食らってるでしょうね。
よしんば気がついたとしてもこっちに駆けつけてきたころにはもう遅いってわけ」

「卑怯だぞ、ゆかりちゃん!」
「あーら、これで2対2よ。さっきまでのあんた達のほうがよっぽど卑怯なんじゃないの?」

「「う・・・・・・」」
そういわれると返す言葉のない二人ではある。
確かにさっきまで、数を利用した戦いをしていたのだから。


「黒沢先生、どうしてゆかり先生と手を組んでいるんですか!?」

神楽の問いに、みなもは少し考えて、ポツリと答えた。
「・・・覚悟のため、かな。
まあ、ライダーが残り二人になるまでだけど」


261 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/09 17:20 ID:???
「どうせ最後に勝つのは私だけどね」
「さぁ、それはどうかしら。」

最後の一句を言い終わるが早いか、みなもから感じる雰囲気が一変する。
緩いものから、鋭いものへと。

「さてと、じゃ改めて第二ラウンド開始といきますか。足引っ張んないでよ、ゆかり」
その言葉と同時に、滑るような動作でカードが右膝に付いているガゼルバイザーへと差し込
まれた。

<スピンベント>

その音とともにインペラー=みなもの手に巨大な二本のドリルのような武器、ガゼルスタッ
ブが握られる。

トン、という、地面を蹴る音。
それと同時に理解を超える速度で二人の目の前にインペラー=みなもは現れた。
驚異的な跳躍力で、一歩で間合いを詰めたのだ。

たとえ、それに驚愕しようとも、硬直するわけには行かない。
横振りの攻撃を紙一重で避け、二人は左右に分かれた。
こうなれば二人が固まっていることにメリットはない。

そしてインペラー=みなもが先に狙いを定めたのは、仮面ライダーガイ。すなわち、暦。


262 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/09 17:21 ID:???
インペラーのその速度、跳躍力、さらに武器のリーチが合わされば、数メートルの間隔など
あって無きに等しい。
ライダーとしての跳躍力と、みなも自身の運動能力を生かした空中での連続蹴りを防御して
受け、ガイ=暦は後ろへと数歩後退する。

さらにスピンベントによる風を切りさくほどの鋭い突きを右手のベノサーベルでかろうじて
防ぎ、さらに一歩下がってガイ=暦は二枚目のコンファインベントを差し込んだ。
それと同時にインペラー=みなもの手に付いていたスピンベントが嘘のように掻き消える。

ライア=神楽が動く間もないほぼ一瞬の攻防劇。

そしてまるでそれを待っていたかのようなタイミングでインペラー=みなもが後退した。

「よけろ、よみー!」
(え?)
コンファインベントが無事決まったことに安堵する暇無く暦に届いた神楽のその声。
確認するために首をひねったのと、背中に途方もないほどの衝撃を受けたのはほぼ同時。
さらに続く数回の衝撃の後、掬い上げられるような形で下から蹴り上げられる。
かなりの重さを持つライダーの体が浮き上がり、そのまま空中へ数メートル投げ出された。

体がばらばらになるかのような感覚、そして、空中で暦は気を失った。


263 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/09 17:22 ID:???
神楽が気がついたときには既に王蛇=ゆかりのファイナルベント・ベノクラッシュは発動し
ていた。
ガイ=暦がコンファインベントを入れるとき、どうしても一時的に体を止めざるをえないこ
とを利用したのだろう。
すでに救うのが間に合うタイミングではなく、神楽にできたのは叫ぶことだけだった。

王蛇=ゆかりの放ったベノクラッシュによりガイ=暦の体は軽々と数メートルの高さまで蹴
り上げられる。
そのまま落ちてくるその体を、地面に叩きつけられる前に神楽は必死で受け止めた。

「おい、よみ、おい!」

腕の中でぐったりとするその体からはゆっくりと光の粒子が上り始めている。

「おい!」

なんどもよびかける神楽。そしてそれが一瞬の判断を鈍らせた。

<ファイナルベント>

その音が何を意味するか、気がつき振り向いたときにはすでに回避するには遅すぎた。

インペラーのファイナルベント、ドライブディバイダー

どこからともなく現れ、瞬く間に近づいてくるゼール系モンスターの群れ。
通り過ぎていくそれらに蹂躙されながらも必死で倒れたガイ=暦をかばうライア=神楽。
しかし絶え間ない攻撃の中、神楽もまた、その意識を保てずに手放し、ゆっくりと地面に倒
れこんだ。


264 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/09 17:22 ID:???
そしてそれに遅れること数十秒
図られたことを悟り、全速力でドラグレッダーの背中に乗った龍騎=大阪と、ダークウィン
グを背中につけたナイト=榊がその場に到着したとき、そこにはすでに二人の教師達の姿は
なかった。


最後の力を振り絞ったのか、あるいは教師達が運んだのか、気を失った状態で神楽と暦は空
き地で倒れていた。
そして、二人の手にそれぞれのカードデッキは残っていなかった。

二人とも幸いにも命に別状はなかった。
しかし、かおりんと同じく体力を衰弱し、気を失ったまま昏々と眠り続ける二人

そしてそんな親友達の姿に、智はかつての師二人と戦い、敵を討つことを決意する。


265 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/09 17:23 ID:???

一回現実世界に帰った後、自分を狙うモンスターの気配を感じ、ゆかりは再びミラーワール
ドへと入った
そしてそこで遭遇してしまったのはあまり見たくない二つの顔。

「あら、あんたたち、生きてたの?」
「ぬけぬけと・・・よくも騙してくれましたね!」
「許しません!」

目の前に立ちはだかる二人の黒い擬似ライダー・オルタナティブにゆかりは小さくため息を
ついた。
せっかくけしかけたのに、まったく意味がなかった上、よりにもよって自分のほうに帰って
きてしまった
どうせ騙されたことに憤っているのだろう。

「はっ、甘いわね。騙されるほうが悪いのよ」
「「・・・・・・!」」
絶句したらしい
せっかく真実を告げてやったにもかかわらず、眼前の擬似ライダーたちはさらに怒りを増し
たようだ
二人がベルトへ手をやったのを見て、ゆかりもその手をベルトへと伸ばした。


266 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/09 17:24 ID:???
≪ソードベント≫
<ソードベント>

目の前の二人が剣、スラッシュダガーを持つと同時にゆかりもその日二回目のベノサーベ
ルを手にする。
しかし、二人はゆっくりと斬りあう気はないらしい。
ゆかりが動くよりも早く、続けて二枚目をカードスラッシュする。

≪アクセルベント≫

聞きなれぬ名前のカード、アクセルベント?
(アクセル、ってことは加速?)

その思惑通り、次の瞬間二人はライダーの視力ですら捕らえきれぬ速度でゆかりの横を通り
過ぎた。
それももれなくスラッシュダガーの一太刀というおまけつきで、だ。

ただ、速度も合わさり多少のダメージはあったが、とても致命傷とはいいがたい。

「やるじゃない。でも、今の一撃で決められなかったのは失敗だったんじゃない?」

衝撃で倒れた体を起き上がらせ、ゆかりが呟いたその言葉に、黙って二人はデッキから二枚目の
アクセルベントのカードを引き抜いた。


267 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/09 17:28 ID:???
そのままオルタナティブの二人に圧倒的優勢に勝負が運ばれ、瞬く間にゆかりは追い詰めら
れた。
なぜか二人はかなりの量のアクセルベントのカードを持っているらしく、底を付きそうにな
い。
今でたぶん・・・・・・5枚目くらいだろうか。

(・・・ちょっとまずいわね。二人いるんじゃ暦と同じ方法は無理だろうし)
楽観主義のゆかりがそんなことを考えざるを得ないくらいかなり絶体絶命の状態に陥ったそ
のとき、

《グルゥゥ》
《キァー》

咆哮を上げ突然二匹のモンスターがオルタナティブの背後から現れた。

ガイ=暦の契約モンスター、メタルゲラス
ライア=神楽の契約モンスター、エビルダイバー

おそらく、現実世界で感じたモンスターはこいつらだろう
驚くオルタナティブを押しのけ、おそらくはさっきの恨みとばかりに攻撃してきたモンスタ
ーたち。
それにひるむどころか、心の中で喝采を送りながら、ゆかりはデッキへと手を伸ばす。

二匹の攻撃の寸前、ゆかりはメタルゲラスとエビルダイバーに二枚のカードを突きつけた。


268 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/09 17:28 ID:???
それぞれの絵が書かれたコントラクト・契約のカード
むろん先に戦った彼女の元教え子達の変身するライダーのものだ。

あの後、なぜか最後に膝蹴りの一撃を加えず(ゆかりはモンスター戦で一度ドライブディバ
イダーを見ている)、インペラー=みなもは気を失っている二人からカードデッキだけを抜き
取り、その体を現実世界へと戻した。

で、ゆかりはそのカードデッキを拝借したというわけだ。

ひるんだように動きを止めた二匹のモンスターを見て、さらにゆかりはアドベントで彼女自
身の契約モンスター、ベノスネーカーを呼び出す。
アドベントで召喚され、黒き擬似ライダーを前に彷徨をあげるベノスネーカー。

「一回これ使ってみたかったのよ、ねっ」

最後の一声とともに、ゆかりのベノバイザーに差し込まれるカード。

<ユナイトベント>

その音とともにゆっくりとベノスネーカー、エビルダイバー、メタルゲラスの三匹のモンス
ター達が重なる。

そして完全にその三つの影が一つになったとき現れる禍々しき獣帝の姿。

同時にゆかりの胸に、まるでモンスターの心が流れ込んできたかのように湧き上がる、今ま
で感じたこともない破壊衝動と高揚感。

「名前はジェノサイダー――虐殺者、か。」

直後、咆哮と悲鳴がミラーワールドに響き渡った。


269 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/09 17:35 ID:???
というわけで、第八章でした。

・・・今週中にあと最低一章は書いときたいです。


270 :◆f.SwudF.K6 :03/01/09 18:30 ID:???
ミネルバ氏だ。乙!連続投稿言われて終わる前に出勤してしまいますた(w。
最後の一節乗せますね。

271 :◆f.SwudF.K6 :03/01/09 18:32 ID:???
>>244-248
「無事に変身できたか・・・」
「で?あんたは私達に何をやらせようってわけ?」
「言ったはずだ・・・コアミラーを守れ・・・」
「ふーん・・・ま、私は面白そうだから賛成」
「ゆかり、あんたそんな簡単に!」
「だってさー出口見つかんないんでしょにゃも。」
「う・・・あのーそのコアミラーを守ることを手伝ったら出口を教えてくれるの?」
「約束する・・・」
「はい!質問です!一体誰からこれを守るんですか?」
「詳しいことはリュウガに聞け・・・」
「え?」
「・・・ばれてたんですねー」

リュウガは渋々と後ろから出てきて彼らへと近づいていった。

「へ?・・・あんた誰?」
「・・・リュウガ、彼らと一緒にコアミラーを守れ・・・」
「ちょ、ちょっと!・・・消えちゃった。困ったわね」
「消えてしまいましたね。ところであなたのお名前は?」
「リュウガでいいですよー。(しかし士郎もめんどくさいこと頼みやがったな・・・)」

誰知れずこっそりため息をついたあと、リュウガは彼女達にこれからのことを話し始めた。

272 :◆f.SwudF.K6 :03/01/09 18:32 ID:???
【次回予告】

『高校で待ってます・・・』
「へーモンスターも無口なのか?私のモンスターはちょっとトロそうな感じだな」
「くそー負けた!」
「・・・別にいいよ」

【生き残らなければ真実も見えない。ライダーよ、生き残るために戦え!】

273 :メロン名無しさん:03/01/10 00:15 ID:???
鷹さんてば、出勤前の朝時間にアプしてたんだ・・・・・・遅刻しないように
がんがれ〜!

274 :◆f.SwudF.K6 :03/01/10 06:12 ID:???
今日は時間ないんでこぼれ話。ちょと遠いけど30話前後から。

仮面ライダーインペラー死亡。残されたライダーは―あと12人。

275 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/11 00:12 ID:???
インペラー死亡・・・かおりん死亡決定!?

しかし出勤前とは、敬服です。
わたしゃぎりぎりまで寝てますゆえ。

では私も第九章です。

276 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/11 00:13 ID:???
第九章
(ったく、ゆかりの奴)
心の中で文句を言いながら彼女、黒沢みなもは視線を前へと向けた。
そこには、こちらを睨んでいる二年前まで今彼女たちのいる高校の生徒だった滝野智の姿が
ある。

智は高校水泳部の顧問である彼女と、英語教師である谷崎ゆかりに会いに来たらしいのだが、
生憎ゆかりのほうはすでにもう学校から帰っている。
―――ちなみにまだ学校は終わってすらいない。

今年は担任するクラスがないからなのだが、それにしてもつくづく不真面目な教師だ。
なんでも会う予定の人物がいるかららしいのだが、約束をするにしても、学校が終わってか
らにすればいいだろうに。

・・・・・・まぁ、そんなのといつまでも縁が切れない自分も自分なのだが。
腐れ縁という奴はどこまでも断ち切るのが難しいものらしい。

(ま、私も恨まれてもしょうがない事したんだし、諦めるしかないか・・・)

確かに滝野智の親友である暦と神楽をゆかりと謀ってライダーバトルから脱落させたのは彼
女である。
命の危険にまでさらしたのだから謝ってすむことでもないだろう。
もっとも、もとより謝って済まそうなんて思ってはいないが。


277 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/11 00:13 ID:???
どちらにせよ、ライダーとして戦いを挑まれた以上、逃げ出すわけには行かない。

二人の眼前にはすでに鏡があり――この場合、すでに鏡の眼前に二人がいると言うほうが正
しいか――どちらも経験上、特別授業でもなければそこにはほとんど誰も来ないことを知っ
ている

彼女はゆっくりとポケットに入れていた手を出した。
言うまでもないがその手には茶色のカードデッキが握られている。
同時に、智もその手の緑のカードデッキを前に掲げる。

「じゃ、いきましょうか」
「ああ」

(やれやれ、相当嫌われたわね)
その心中を顕著に表している智の口調に、彼女=みなもは心の中で苦笑すると、すでに変身
ポーズに入っている智を一瞥してから己自身も姿を異なるものへと変化させて、その身をミ
ラーワールドに投じた。


278 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/11 00:14 ID:???

ミラーワールドに入ったのは校内だが、ライドシューターから降り、二人が立つのは校庭。

黒沢みなもの変身する茶のライダー、インペラー
滝野智の変身する緑のライダー、ゾルダ
 
二人は数メートルの間を空けて向かい合っている。
風のみが動かぬ二人の間を通り過ぎる。
張り詰めた緊張、その中で、二者は同時に動いた。

スピンベントを召喚するインペラー=みなもに対し、ゾルダ=智は立て続けに五枚のカード
をベントインする。

シュートベント二枚、ガードベント二枚、そしてストライクベント。

そして立て続けに空中からその手に渡った5つの武器、それらをすべてゾルダ=智は己の身
に装着した。

肩の上にはギガキャノン、左脇に抱えるはギガランチャー。その右甲にギガホーン
両肩につくギガテクター、さらにランチャーに付随するギガアーマー
一言で言うと―――――『完全武装』


279 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/11 00:14 ID:???
通常ひとつしか装備しない武器を複数装備することは激しい体力の消耗につながる。
しかし、インペラー=みなもはそんな悠長なことを言っていられる相手ではないという判断
の上だ。

・・・・・・ただし、一回やってみたかったという気持ちも半分くらいはあったりする

「だぁー」

ゾルダ=智の威勢のいい掛け声とともに発射される三発同時のシュートベント

単発ならば、たやすくとは言わないまでも避けることが可能な攻撃だが、その連鎖攻撃に死
角はほとんど、いや、まったくない。
二撃を避けたものの、残りの一撃を腕に食らい、インペラー=みなもはその右膝につくガゼ
ルバイザーに更なるカードをベントインした。

<アドベント>

「ギガゼール、援護しなさい!」

インペラー=みなものその声とともに、20匹を超えるモンスター達が校庭へと現れる。

ギガゼールだけではない。
同じレイヨウ型モンスターで、ギガゼールより色の少し薄いメガゼール。
同様に白き体と曲がった角を持つネガゼール、
さらには緑と金色の体躯で、カールした角を持つマガゼールの姿もある。
そしてそれぞれがなにかしらの得物を手にしている。


280 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/11 00:15 ID:???
「無駄だー!」
「さぁ、それはどうかしら、ギガゼール!」

再びインペラーに向けて放たれた3発のシュートベント
そしてそれと同時に、その軌跡上にギガゼールが飛び出した。

連鎖する三発の光弾すべての回避は不可能。
ただし、それは相手が一人であれば、の話である。
三発の内、一発をギガゼール達が盾となってわざと食らえば、残りの二発をインペラー自身
が避けることは不可能ではない。

無傷の回避に成功し、次弾を打つまでのその隙に近づこうとするインペラー=みなも。
しかしその胸に命中するレーザーとミサイルがそれを許さない。

「言わなかったっけ?わたしの武器はシュートベント二つだけじゃないんだぜー」

レーザーを発するストライクベント。
ホーミングミサイルを放つガードベント。
さらには威力は軽微ながらも速射、連射の利くマグナバイザー

ライダーの中でも、圧倒的な火力を有するゾルダ
そのデッキ構成は、遠距離戦ではほとんど無敵の強さを誇る。

ただし、それは同時に、近づかれると非常に弱いということを言っているに等しい。


281 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/11 00:15 ID:???
逆に言うならば、遠距離攻撃能力を持っていないインペラーは、それだけ接近戦能力に優れ
ているということである。
すなわち、接近戦になれば、この戦況は確実に、覆る。

幾度となくその身体能力でゾルダ=智の放つシュートベントをかわし、あるいはギガゼール
達を囮に使い、インペラー=みなもはその手にスピンベントを持ち、ゾルダ=智へと接近を
試みる。
それに対し、ゾルダ=智はその能力、絶対的な火力と圧倒的な弾幕で決して寄せ付けようと
しない。

豊富な遠距離攻撃武器 対 反射神経と俊敏性+手数

無論、ゾルダの武器エネルギーは無限ではないが、同様にギガゼールやメガゼールたちも無
限にいるわけではない
いってみれば先に根を上げたほうが負けの我慢比べだろうか


282 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/11 00:16 ID:???
そして、数分近くもその状態が続いたとき、今までほとんど動かなかったゾルダ=智が巨大
長砲を除いた武器を捨て、後退し始めた。
そして一瞬の隙を付き、校舎の中へと入り込む

(我慢比べは私の勝ちみたいね)

心の中でそう呟くと、みなもは指令を出すべく声を張り上げた。

「武器を捨ててゲリラ戦に切り替えたってことは相手の残りエネルギーは少ないわ。
一気に決めるわよ、オメガゼール、被害状況は?」

それに応えるのは彼女の命令で動くゼール系軍団を統率する最強のゼール系モンスターにし
て、真なるインペラーの契約モンスター、オメガゼール。

厳密に言うならば彼女、インペラーの契約モンスターはオメガゼール一匹で、他のゼール系
モンスターはオメガゼールに従っているに過ぎない。
まあ、それでも彼女の言うことは何でも聞くのだが。

唯一オメガゼールとだけは、マスクを通して会話ができるだけでなく、すぐそばにいなくて
もある程度近ければテレパシーに近い形で交信ができる。
司令塔的役割を果たすオメガゼールをいつも近くにおいておくことはできないので、非常に
ありがたいことだ。

もちろん他のゼール系モンスターたちとも一応会話はできるのだが、時間と手間の短縮のた
めに彼女との会話はオメガゼールが一括して行っている


283 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/11 00:17 ID:???
『半分以上が負傷。とりあえず戦えるのは全体の6割といったところかしらね』

(思ったより被害は大きいか・・・、だけど、)

「たぶん向こうはもうすぐ弾切れするわ。念には念を入れて一応戦えるのを総動員して。
校舎の中で挟み撃ちする。少なくとも、地の利は私のほうにある」

『分かったわ。いいわね!』

そのオメガゼールの最後の言葉はインペラー=みなもではなく、ゼール軍団に向けられたも
の。

『『『リョウカイ』』』

その耳に届くギガゼールたちの忠実な返事。
満足そうにそれを聞くと、彼女も校舎の中へ足を踏み入れた。
さらに残ったゼール軍団もそれに続き、片っ端から校舎の中へと突入する。

ゾルダ=智のとるであろうゲリラ戦に対抗するために、みなもが取るのは数を武器にした人
海戦術。


284 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/11 00:18 ID:???
ゾルダ=智にとっても三年間学んだ校舎だ。当然校舎の中は熟知しているだろう。
不意打ちを目的としているのならばすぐには見つからないか、と予想したのだが、ギガゼー
ルに放たれたシュートベントの音で、あっけないほどすぐに場所は分かった

すでにゾルダ=智のすぐ前にいるオメガゼールからの交信によれば、それほど離れた場所で
はないようだ。

何を考えているのか、三又、厳密にはT字路になった場所の交差地点でゾルダ=智は隠れる
様子もなく堂々とシュートベントを構えているという。

(どういうことかしら?まるで後ろからの攻撃を考えてないみたい・・・)

確かに後ろに回りこむためには相当のまわり道になるとはいえ、できないことではない。
ちなみに横のほうは、少し行ったところを曲がると行き止まりなので、そちらから回りこま
れることはないだろうが、それでも考えなしにやっているとしか思えない。
あるいは後ろの道は逃走経路のつもりなのだろうか。

「まあ、そのほうが好都合ね」
そう呟き、ゾルダ=智の背後から襲うようにモンスターに指示すると、自分もゾルダ=智の
ほうに向けて歩き出した。


285 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/11 00:18 ID:???
そして再び今度も数メートルの間を空けて対面する二人
この距離ならば、インペラー=みなもには、一発のシュートベントならば、不意打ちでない
限り避ける自信がある
それが分かっているのだろう。ゾルダ=智も撃とうとはしない。
したら最後、次弾発射までの隙を突かれて接近されることは目に見えている。

「黒沢先生・・・」
「いい加減、観念したらどう?降参したら命まではとらないわよ」
「降参?本気で言ってるんですか?」
「・・・・・・交渉決裂ね。ギガゼール!」

彼女のその一言で、すでに後ろに回りこんでいたギガゼールがゾルダ=智に襲い掛かる。
その攻撃に、慌てふためいたように、ゾルダ=智は前と後ろを見渡し、手に持ったギガキャ
ノンを放り出して横の道へと入っていった。

今度こそあきれたようにみなもはつぶやく。

「まぁ、二年来てないんだから校舎の見取り図を忘れててもしょうがないか」

みなもは、智の曲がった角の先には絶対に逃げ道がないことを知っている。
マグナバイザーだけなら確実に数で圧倒できるだろう。
いや、彼女一人で十分かもしれない。

もし、そこで新たなカードを入れでもしたのならば音が聞こえるはずだが、その聴覚はそれ
を確認していない。


286 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/11 00:19 ID:???
「・・・・・・命までとる気なんて最初からないけどね」
血の気の多いモンスターに最後を任せると万が一が起こりかねないため、みなもはオメガゼ
ールを後ろに控えさせて、ゆっくりとT字路を曲がった。
予想に反して攻撃は来ない。
姿が見えないことを考えると、さらに奥の曲がり角の向こうで息を潜めているのだろうか。

(やけにおとなしいわね、諦めたのかしら?)

そして己の勝利を確信しながらみなもが角を曲がったとき・・・

「え?」

目に飛び込んできた光景を頭が一瞬理解を拒否した。
一面に広がる緑。

そこにあったのは全砲門を開いた鋼の巨人・マグナギガの姿であった。

かちりというトリガーが引かれる音
目の前が真っ白に光り、みなもの意識は体と共に吹き飛ばされた。


287 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/11 00:19 ID:???
「勝ったぞ、よみ・・・」
一度校舎の中に入ったとき、銃撃を行うまでに智はマグナギガをアドベントでそこに出して
おいたのだ。
ゾルダのファイナルベント、エンドオブワールドは出す前にかなり隙が大きい。
わざと後ろから相手の契約モンスターを回りこませて、そちらのほうへおびき寄せ、あらか
じめ用意していた不意打ちのファイナルベントでもって相手をしとめる。

智を知るものならば、彼女の性格に会わぬその頭脳プレーに首を傾げるかもしれない。

相手が大量のモンスターを所持していることを知っているからこそのこの作戦、実はインペ
ラーが黒沢先生であることを知って、暦が学校での戦闘用に提案した作戦だった。

智自身最初に聞いたときには一笑に付したその戦略を使ったのには、ライダーの戦いに散っ
た親友、暦に対する弔いのつもりだった。

―――なお、一応念のために付け加えておくと、暦は死んでない。
あの後、神楽は榊が、暦は智が看護してすでに二人とも元通りに近い状態になっている。
余談にはなるが、かおりも榊に看護してもらい、あの紫のライダーを恨むどころか感謝して
いるという噂も、ちらりほらり。


288 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/11 00:20 ID:???
「黒沢先生、死んでないですよね〜?」
確認のためマグナギガの影から体を出したゾルダ=智
視界の中に入る、気を失っているらしいインペラー=みなもの姿。

そして、次の瞬間、ゾルダ=智は近づいてくる複数の気配を感じた。

恐る恐る振り向いた先にあった姿は、マガゼール、ネガゼールを始めとする10匹ほどのゼ
ール軍団。
その目は凶暴な色に光っている。

(あーー!ゼール軍団の残りのことをかんっぺきに忘れてた!)

インペラー=みなもとの戦闘の最初で武器はすべて使い切っているため、いまさら武器召喚
はできない。
校舎の中に入ってから暦の言っていたことを思い出したため、ファイナルベントの後のこと
まで考えていなかった。

己の失策を嘆くまもなく、ゾルダ=智は瞬く間に四方を完全に塞がれた。
そして容赦なくその身を打つ武器、武器、武器。
前述したとおり、ゾルダの接近戦のスキルは著しく低い。
防御面はともかくとして、攻撃面において、完全に対遠距離用にできているからだ。


289 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/11 00:20 ID:???
ギガゼールたちの一撃一撃はたいしたことがなくても、衝撃を殺しきれるわけではない。
そしてネガゼールの頭への一撃を受け、ゾルダ=智は膝を折った。
さらに連続して頭部に加えられる衝撃。

遠のきかける意識の中、視界に入るのは止めとばかりに二又の剣を振りかぶるマガゼールの
姿。
回避しようにも体がまったく動かない。
そしてそれがゾルダ=智めがけ、振り下ろされる!

(やられたっ!)
次の瞬間に己の身に走る激痛を予想し、智は目をつぶった。
一秒、二秒・・・・・・

(あ・・・れ?)

恐る恐る目を開ける智。
そのすぐ目の前、そこで剣が静止している。
そして、その目は同時に、インペラー=みなもの覚醒を智に教えた。

そういえば、剣が振り下ろされる直前に制止の声が聞こえたような気がする。


290 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/11 00:21 ID:???
どうやら既のところでインペラー=みなもは気を取り戻したらしい。
九死に一生を得たといったところか。
(けど、やばいことに変わりはないんだよな・・・)

《ギィ、ギィ》
「いいからやめなさい」

かろうじて意識は繋ぎとめているが、当然智はマガゼールがなんと言っているか分からない。
倒れた彼女の横にいるのは、同じく倒された契約モンスター、マグナギガの姿。
智は知っている。
―――彼女の契約モンスター、マグナギガは一回倒れたら、起き上がれないことを。

「・・・おい、マグナギガ。なんかこの状況を抜け出す方法はないのか?」
『無茶言うな!』
「ったく、情けねえなー。じゃあ、あのモンスターがなんて言ってるのか分かるか?」
『とーぜん』
「じゃ、通訳してくれ」


291 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/11 00:22 ID:???
以下、モンスターの鳴き声省略。視点はインペラー

『マタカ?コレデヨンドメダゾ』

マガゼールが言っているのは、インペラー=みなもが関わったすべてのライダー戦のことだ
ろう。
一度目はライア・ゾルダ。次はライア・ナイト、そして三度目がライア・ガイ。
確かに、そのいずれも、確かに本気で倒すつもりなら倒せた戦いだった。
ただ・・・インペラー=みなもにはそれができなかった。

「だからなんだって言うの?私の命令が聞けないわけ?」

そういいながら、インペラー=みなもは立ち上がった。
とっさに回避行動をとったもののエンドオブワールドのダメージはやはり大きい。
そして倒れているゾルダ=智の横まで移動する。

『ソイツニハ、ワレラノナカマガハンブンチカクタオサレタ』
「悔しい気持ちは分かるわよ。でもやめなさいって言ってるでしょ。聞こえない?」

そしてみなものその言葉に対するマガゼールの答えは、
―――『アア、キコエナイナ』


292 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/11 00:22 ID:???
「なっ!?」
予想していなかったその返事に声を上げるみなも。

『ワレラトテ、メノマエノエモノヲソウナンドモニガスモノカ』
「まさか私に逆らう気?」
『ソウダ。オマエハタシカニツヨイ。ダガ、イマノソノカラダデワレラニカテルノカナ?』

確かにその言葉の言うとおり、インペラー=みなもの体からはすでに金色の粒子が出始めて
いる。
先に受けたファイナルベントのダメージもあり、タイムリミットは近い。

「どうなってんのよ?あいつら、あんたの部下でしょ?」
みなものその言葉は、横に立つオメガゼールへのもの。

『私だってまさか裏切られるとは思わなかったわよ。・・・ヤキが回ったかしらね』
「説得は?」
『・・・無理でしょうね』
一瞬の逡巡の後、オメガゼールは首を振ってそう答えた。

『まったく、ライダーを倒すか倒さないか、あんたが優柔不断だからこうなったのよ』
「悪かったわね、でもしょうがないでしょ!?」
『・・・ま、確かに仮面ライダーインペラーとして契約した時点で選択肢なんてないしね』

仮面ライダーインペラーは使役するモンスターが多い分、大量のモンスターを倒さねばなら
ない。そして、なぜかライダーおよびその契約モンスターは、モンスターたちにとって非常
にいい餌だという。
むろん、願いがかなうというのも非常に魅力的ではあったが。


293 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/11 00:23 ID:???
「まったく、わざわざゆかりと休戦してまで昔の教え子と戦ったって言うのに、分かったこ
とが、やっぱり私にはそういうことはできないってことだからね」

最初の二回はファイナルベントを十分撃てたにもかかわらず、みなもはファイナルベントの
カードをどうしても入れることができなかった。
三度目は、あえて同じライダーである腐れ縁の友、谷崎ゆかりと組んでかつての教え子達と
戦ったのだが、最後の最後、ファイナルベント、ドライブディバイダーは使ったものの、結
局最後の一撃を加えることができなかった。

『私はあんたが無理してまであいつらを手をかけなくって良かったと思ってるけど。
安心したわよ。』
「・・・あんたほんとにモンスターなの?なーんか、私そっくり」

最後に念を押すようにみなもは隣のパートナーに問いかける。
「あんたは私を裏切らないわよね」
『もちろん、最後までお供させてもらうわよ。たとえ行き着く先が地獄だろうとも』
「よく言った。・・・できればこの子は守ってあげたいけど、」

途中で切って、すぐ横で倒れているゾルダ=智に向けた視線を目の前に戻す。
迫り来るゼール軍団の壁。

「どっちにしても、できることをやるしかないか。
やっぱり私にはこういう役割のほうが性にあってるわ!」
『・・・わたしもそう思う』
そして、その言葉と共にゼール軍団は二人めがけ、襲い掛かった!


294 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/11 00:23 ID:???
(くそっ、動け、動けよー!)
眼前で、自分を守るように戦うインペラー=みなもの姿に、智は己を叱責した。
せめて、手だけでも動けば、マグナバイザーは使える。

その目に映るインペラー=みなもを後ろから武器で殴ろうとしているギガゼールの姿。
インペラー=みなもはまだ気がついていない。
振りかぶられる武器。

このまま終わるわけには行かない。
このまま終わらすわけには行かない。

(動けーーーー!!!)

パーン

一回だけのはじけたような音、そしてインペラー=みなもの後ろで武器を構えていたギガゼ
ールがのけぞる。

たった一瞬、祈りは通じた。

そして―――それと共に智の体からすべての力が抜け去った。


295 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/11 00:24 ID:???
その鼓膜を震わすマグナバイザーの発砲音。

「滝野さん!」
後ろに立つギガゼールを蹴り飛ばし、インペラー=みなもは倒れたゾルダ=智のほうへと駆
け寄った。
そして気づく。すでにゾルダのライダースーツからも光が上がりだしていることを。

「オメガゼール!」
『何よ?』
手に持った武器であっさりとギガゼール一匹を串刺しにしているオメガゼール。
そのギガゼールをほうり捨てて、オメガゼールはインペラーのほうに向き直った。
しかし、その体もすでに満身創痍、かなり傷ついている。

「この子をあの鏡のところまでお願い。私が囮になるわ」

『・・・!』
直後、返事の代わりにオメガゼールはインペラー=みなもの方へ跳び、その体を押し倒した。

みなもがそれを疑問に思うよりも早く、その眼前で巻き起こる大爆発。
幸いにして、二人のライダー、みなもも智も無事だが、かなりのゼールモンスターが巻き込
まれ、その一瞬で砕け散り、命を失った。


296 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/11 00:25 ID:???
あるいはオメガゼールにかばわれなかったらインペラー=みなもも同じ運命をたどっていた
かもしれない。

そしてみなもの目は、その一瞬前にギガゼールたちを覆った青白い炎の塊のようなものを確
認していた。

「・・・また、新しいモンスターなの?」
『違う・・・』

オメガゼールの返事、そしてみなもの耳に響く足音。
だんだん近くなっているはずなのに、なぜかどんどん遠くに言っているように感じる。

ぼやける視界の中、みなもは、曲がり角から黒いライダーのようなものが現れたのを見て取
った。

そしてそれが周りのマガゼールやネガゼールたちを切り倒すのを見ながら、みなもは体の感
覚がだんだん失われていることに気がついた。

「・・・まだ、・・・」
その言葉を最後に、みなももまた、五感すべてを放棄し、意識を失った。


297 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/11 00:25 ID:???
群がるゼール系モンスターたちをアクセルベントで一掃し、彼、オルタナティブ・ゼロは倒れ
た二人のライダーに目をやった。

「学校にモンスターが出たと思えばライダーだったんですか」

ミラーワールドに来たのは、生徒にかかりかねない火の粉を払うためだったのだが・・・

オルタナティブ・ゼロは、オルタナティブに比べ能力がアップしている――厳密にはオルタナ
ティブがオルタナティブ・ゼロよりもスペックダウンしているだけなのだが――代わりに、い
つサイコローグに裏切られて攻撃されるか分からない(インペラーにとってのゼール軍団同
様、契約関係ではないため)のだが、そんな小さなことを気にする彼ではない。

元来いい人である彼(自覚はないし、周りからもそう思われてはいないが)は肩に二人を担
ぐと現実世界へ戻るため、踵を返した。


298 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/11 00:26 ID:???
ミラーワールド

ちよ宅への侵入モンスターを両手のデストクローで倒し、食事にいそしむデストワイルダー。

二匹のフェニックスの結界に守られているちよ宅の中ではデストワイルダーは短い時間しか
いられないため、もっぱら外で番犬ならぬ番虎をしているわけだ。

足音がして、その庭に誰かが入ってくる

すっと顔を上げ、確認の後デストワイルダーは再び食事に戻った
その足音の主、二人のオルタナティブは侵入者ではないことが分かっている。

と、突然その周りに金色の羽が散った。
再び顔を上げたデストワイルダーの前にいたのは、その姿を金色に輝かせるライダー。
しかし、見たことのないライダーであるにもかかわらず、敵愾心をむき出すといったことは
しない。

「仮面ライダー、オーディン」

その名を聞いて、金色のライダーが反応する。

家の中へと走って言ったオルタナティブが来訪者を知らせたのだろう。
ちよ宅の中からゆっくりと現れた謎の生物のすがたをした、その声の主であるちよ父。
その手は青色の、トラのレリーフの付いたカードデッキをかざしている。

「さがしたぞ、ちよ・・・」

そして、ついに二者が対峙した!


299 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/11 00:41 ID:???
というわけで第九章です。

う〜む、7章と8章が読み直すとちょっと気に入らない
時間があるときに改良。できたらいいな・・・


13人目はミラーワールドのライダー
     でもリュウガじゃない
     そしてすでに登場はしています。

300 :メロン名無しさん:03/01/11 08:58 ID:???
>299
乙!
『みなもVS智』戦、面白かったです。
あえて今は亡き(w 暦の作戦をつかう智、いいっす!
契約モンスターが契約者の分身みたいな所もナイスなアイデアですな。


301 :メロン名無しさん:03/01/12 01:25 ID:e+2nKYQh
最後まで書き残るライターは誰だ!?

302 :メロン名無しさん:03/01/12 01:31 ID:???
今日(いや、もう昨日か)はみんなお休みでしたね〜。
明日(いや、もう今日か)に期待して、眠ります。ぐっない!

303 :メロン名無しさん:03/01/12 21:31 ID:???
最近名無し士郎さんやオーディソさんがいないな…

304 :◆f.SwudF.K6 :03/01/12 22:07 ID:???
ミネルバ氏乙!フルアーマーゾルダ。なんちって(w
当方も第25話掲示しますかー!それにしても
名無し士郎氏とオーディソ氏どうしたのかなー?
カムバックキボンヌ。

305 :◆f.SwudF.K6 :03/01/12 22:08 ID:???
【あずまんがー龍騎!作/鷹】
【第25話変身】

キィィン・・・キィィン

『榊さん起きてください・・・榊さん』

自宅のソファーで寝ていた榊はまだ眠気のとれてない頭でぼーっと起き上がると、
声のする方へと身体を起こした。するとちよが洗面所の鏡の中に写っていた。

「ちよちゃんだ・・・」
『高校で待ってます・・・』
「え・・・?」
「榊さんどうしたの?」

ディスパイダーに襲われてこちらの世界に来てしまった優衣には、兄、神崎士郎以
外の知り合いもいなければ、安住の地もなかった。そんな優衣に

「ここで暮らしていいよ・・・」

と言ってくれた榊の言葉をありがたく思いながら、榊の家に住み着いている優衣は
ベットの上から榊に問い掛けた。

306 :◆f.SwudF.K6 :03/01/12 22:09 ID:???
「ちよちゃんが来た・・・」
「ちよちゃんが?・・・ちよちゃんって確か榊さん達にカードデッキを渡した人だよね。」
「うん・・・」
「それで何て言ってたの?」
「高校に、来て欲しいって・・・」
「高校?」
「私達が通っていた高校だと思う・・・」

友人達との様々な思い出が残っている高校を榊は懐かしそうに思い出した。

「・・・決めた!なにかお兄ちゃんの手がかりがあるかも知れないから私も一緒に行くわ。」
「・・・わかった。」

榊は頷くと、急いで準備をした。車の免許を取得していた榊は優衣を乗せて高校前
へと着いた。休日のせいか、人通りも少なくとりあえず校門前で時間を潰していた
榊と優衣だが、やがて次々と高校に人が集まって来た。

「皆・・・」
「あ、榊さんおはようございます!榊さんもちよちゃんに呼ばれたんですか?」
「うん・・・」
「お、この前の人やーおはよー」
「お、おはよう」
「私春日歩と言いますーよろしくー」
「私は神崎優衣。よろしくね。」
「お、誰だ誰だ?もしかして昨日のライダーか?あーもう!思い出したら腹が立った!」
「いや落ち着けよ智・・・昨日のライダー?」
「よみ、それがさー、昨日いきなりライダーが襲ってきて大変だったんだ!」
「へぇ、どんなライダーだったんだ?」

307 :◆f.SwudF.K6 :03/01/12 22:09 ID:???
和やかにそれぞれの体験談を話す一同を見て優衣は安心した。

(ここにいる皆がライダー・・・でもすごく仲がいいんだ。何だか少し羨ましいな・・・)
「あの、榊さん、榊さんのモンスターはどんな風に喋るんですか?」
「・・・普通かな」
「私のモンスターはとっても丁寧に喋るんですよ。」
「ほう、かおりんのモンスターは丁寧に喋るのか。私のモンスターは何だかトロそ
 うな感じがする。」
(そういえばマグナギは走れるのか?・・・不安だ・・・)
「私のモンスターは生意気やー!」

そんな会話を聞いていた智はこっそりと神楽に胸の内を明かした。

「なあ神楽私のモンスターはきゅいきゅいってしか言わないんだけどモンスターっ
 て喋るのか?」
「あ、当たり前だろ?」
「そっかーで、お前のモンスターは何て言うんだ?」
「が、がおーとか・・・」
「それ言葉じゃねーだろ」
『皆さん、お待たせしました。』

校門前に出来ていた、地面の水溜りからちよは皆に話しかけてきた。

308 :◆f.SwudF.K6 :03/01/12 22:10 ID:???
「ちよちゃん遅いでー」
『すみません・・・みんな、来てくれてありがとう。今日はみんなでコアミラーを
 探しに行きましょう!』
「よっしゃ!今日でコアミラーをぶっ壊すかー」
「そうだと思ったよ。」
「うわ!よみ冷めてる」
「ピクニックやー」
「ピクニックとはちょっと違うわよ歩さん。」

大阪に穏やかに突っ込む優衣をみてかおりんは感心した。

「優衣さんって大人ですねー」
(・・・でも榊さんには誰も勝てないけどね!)
「そ、そんなこと無いわよ。さ、行きましょう、ミラーワールドへ」
「・・・ああ」

榊が、神楽が、智が、よみが、大阪が、かおりんが、そして優衣が一斉にカードデ
ッキをちよのいる水溜りに反射させ、カードベルトを出現させた。互いに見つめあ
い、頷くとライダースーツを装着する為に身体がもっとも得意とする動きを行い身
体エネルギーを一気に集め、それぞれがカードベルトにカードデッキを装着した。

「・・・変身」
「変身だぜ!」
「変身だー!」
「変身だな」
「変身やー!」
「へ、変身!」
「変身」

309 :◆f.SwudF.K6 :03/01/12 22:11 ID:???
よみが冷静に智に突っ込みながらミラーワールドに辿り着いた7人はちよを探し始めた。

「ちよちゃんどこやー?」
「おーいちよちゃーんどこだー!」
「・・・はい!お待たせしました。さあ、行きましょう!」
「おー!・・・でもそのコアミラーってやつどんな形なんだちよちゃん?」
「神楽さん、えーっとですね・・・黒い大きな箱みたいな形ですよー」
「よっしゃー!ドラグレッダーにも探してもらうか!」

ちよの言葉を聞き神楽はアドベントカードを取り出した。

「それはいいですね!みんなも契約したモンスターを使ってください」
「いいわよちよちゃん。」
「わかった」
「うん・・・」

《アドベント》

それぞれのカードバイザーからアドベントの声がミラーワールドに響いた。それぞ
れの契約モンスターが現れ、ミラーワールドは一気に賑やかとなった。

「私はデストワイルダーとこっちを探すよ・・・」
「私はあっちだー!行くぞダークウィング!おりゃー!(キュイイイイ!」
「なら私はあそこだ!!ドラグレッダー!智より先に見つけようぜ!(ウォォォン!)」
「ほなら私はあっちやー。えーっと・・・バオグリー?(バイオグリーザだ!」
「私はあそこに行ってみるよ・・・マグナギガやっぱり足も遅いのか・・・」
「私はあっちを探すね・・・ブランウイング乗せてくれるの?ありがと」

310 :◆f.SwudF.K6 :03/01/12 22:31 ID:???
皆がそれぞれの方向へとモンスターと一緒に進みだした。そんな中一人かおりんは
もじもじと榊に話しかけてきた。

「あ、あの榊さん!」
「ん・・・?」
「榊さんと一緒に行ってもいいですか?」
「・・・別にいいよ」
「やったー!!ね、ネガゼール、皆を使ってコアミラーを探してといて!」
(承知!)

ネガゼールの咆哮がコアミラーに響いた。それと同時にミラーワールドを散歩して
いたゼール達がどこかへと跳躍しながら移動し始めた。

「・・・行こう」
「はい、榊さん!」

彼女達はそれぞれの道へと別れた。その頃、リュウガはゆかり、みなも、木村の3
人にこれからのことの説明を終えていた。

311 :◆f.SwudF.K6 :03/01/12 22:33 ID:???
【次回予告】

「あー・・・つまりあれよあれ。戦え!」
「後は3人でやってください」
「・・・これを使え」
《ユナイトベント》

【生き残らなければ真実も見えない。ライダーよ、生き残るために戦え!】

312 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/12 22:41 ID:???
鷹さん乙です!

確かにオーディソさんと名無士郎さんの新作が最近ないのが寂しい
オーディソさんはこっちで書き込みがあるけど、名無士郎さんはそれすらないですし

2ができているのを知らない・・・ってのは流石にないか。

313 :◆f.SwudF.K6 :03/01/12 22:49 ID:???
>2ができているのを知らない
ミネルバさんそれだったら当方泣くかも。・゚・(ノД`)・゚・。

埋め立てと保守を兼ねて「あずまんがー龍騎!」を書き込んでるけど、
やっぱりあずま士郎氏や名無し士郎氏、オーディソさんのSSがないと
寂しい今日この頃・・・

314 :◆f.SwudF.K6 :03/01/12 22:50 ID:???
勿論いらだとばる氏とミネルバさんのSSも毎日楽しみにして待ってます(w
つまりあれかと。皆がんばろー。

315 :メロン名無しさん:03/01/12 22:54 ID:???
鷹さん乙!
>榊の家に住み着いている優衣はベットの上から榊に問い掛けた。

一瞬、同じベッドで寝ていると勘違いしてハァハァした折れは逝ってよしですか〜?
榊はソファーで寝てるのね。


316 :メロン名無しさん:03/01/12 23:14 ID:???
>312
きっと定期的にアプしないと契約モンスターに食べられちゃうんだよ・・・・・・
嘘です、スマソ(w
あ〜、彼らのアプが待ち遠しい。

317 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/12 23:25 ID:???
今日の龍騎に凹んでいたのですけど、いつまでもその状態じゃいられないので
ビデオでエピソードファイナルを借りてきて見た本日。

第十章です

318 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/12 23:26 ID:???
第十章
ミラーワールドで向き合う二人のライダー
その色は、片方は紫、そしてもう片方は―――紅。

紅きライダーは腕を組み、その手には何も持っていないが、
紫のライダー、王蛇の右手にはソードベント、ベノサーベルがある。

ライダーにとっては一秒足らずで間を詰められる距離。穏便な雰囲気では明らかに、ない。

「誰だか知らないけど、この前は何であの黒いオルタナティブとか言うのに止めをさすのを
邪魔したわけ?」
「で、それを知ってどうするんですか?」

紫のライダー、王蛇=ゆかりの問いに対する紅きライダーの返事はそっけない。
先ほどから王蛇=ゆかりが出している殺気を気に留めているようにすら見えない。

「ったく、とことんイライラさせてくれるわねぇ、あんた」
「・・・・・・・・・」

数日前のオルタナティブ戦、その最後、ジェノサイダーの誕生により怖気づいた擬似ライダ
ー達に攻撃する直前でゆかりは眼前のライダーにそれを邪魔されていた。
そしてその直後にゆかりがミラーワールドでのタイムリミットを迎えたため、ゆかりは捨て
台詞として、今日この時間にミラーワールドのこの場所で待っていると言い残し、ミラーワ
ールドを後にした。


319 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/12 23:28 ID:???
というわけで、こうして学校を早退してミラーワールドに来ているわけだ。
―――早退の理由がほしかったわけでは決してない・・・だろう、多分。

その言葉に応じて来るかどうかはかなり疑問だったのだが、ゆかりが変身しミラーワールド
に入ったとき、すでにそこには紅きライダーの姿があった。

ゆかりがその紅きライダーに会ったのは数日前が初めてではない。
以前、ライダーになってすぐのころに王蛇=ゆかりはこの眼前にいるライダーに襲われ、あ
っさりと負けている。
その時は、その紅きライダーから情けを掛けてもらった上に、他のライダーをすべて倒せば
なんでも願いがかなうということを教えられた。
そして、どういうことかは知らないが、他のライダーにもそれを吹聴して回っているらしい。

「・・・・・・ま、過ぎたことはどうでもいいわ。
忘れてないわよ、あんたに負けたこと。
今日はリベンジということで戦ってもらうわ。
それに、願いをかなえるためにはあんたも倒さなくちゃいけないんでしょ?」

その言葉に、紅ライダーは頷いた。そして組んでいた腕を解く。

「そうですね。あなたが戦いたいというのなら、戦いましょう。
それにちょっと事態が急変しまして、ちょうどわたしもあなたと戦う必要ができたんです」

同時に生まれる、さきほどまでは微塵も感じられなかった紅きライダーの存在感。


320 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/12 23:28 ID:???
一瞬二人の周りを渦巻く風が熱風へと変わる。
それを感じ、おもわずゆかりはマスクの下で口の端に笑みを浮かべた。

「やっぱりこうでなくっちゃね〜。さ、時間がもったいないわ。さっさと始めましょ」

「あ、大丈夫ですよ。長引くことはありませんから―――『ソードベント』『ガードベント』」

紅きライダーの武器召喚。前回合間見えたときは最初から武器を手にしていたため、ゆかりはそれを始めてみる。
「長引くことはありませんから」の一句にカチンと来たゆかりだったが、その光景を見せられ、
そんな小さなことは吹き飛んだ。

驚くべきことに、紅きライダーの発したその声とともにそのライダーの両の手から炎が巻き
上がり、一瞬の後それは左の手で剣に、右の手で盾へと姿を変えた。
もちろん、バイザーなど使うどころか手に持ってすらいない。

「なによ、それ。今なんかすごいことしなかった?」

ゆかりの言葉に、紅きライダーはこともなげに答えを返す。

「そうですか?ソードベントとガードベントはわたしカードなしで使えますから。
あ、サービスで一応教えてあげましょうか?
わたしの武器はこのガルトセイバーとガルトシールドだけですよ」


321 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/12 23:29 ID:???
「ふーん。でもこの前はその剣と盾だけで負けたのよね。
・・・って言うか、だけですよー、って、私の武器ベノサーベル一つだったわよ?」

「で、でも王蛇にはベノクラッシュがあるじゃないですか。
ほら、わたしのファイナルベントはベノクラッシュみたいな攻撃技じゃないですから。
・・・あ、そういえば見せたことないですから分かりませんね」

「それは皮肉か?」
確かに、前回戦ったときは剣戟でも圧倒され、放ったファイナルベントはその盾で防がれて
いる。向こうがファイナルベントを出す状況にすらならなかった。
一瞬その屈辱的な戦いの内容を思い出し、ゆかりは頭を振ってそれを記憶の外に追い出した。

「まっ、その余裕そうな口たたいていられるのもそこまでよ。
あのときとは違うし、なにより今日の私には三枚もファイナルベントがあるんだから」

ゆかりが口にした三枚のファイナルベント、それが何を意味するか。
紅きライダーの返事に非難の色が加わる
「・・・・・・契約カードだけじゃなくて盗んだファイナルベントまで使う気ですか?」

「あら、盗んだなんて人聞きの悪いこと言わないでほしいわね。
あいつらにとっての無用の長物を拝借しただけよ」

「それを一般的に盗んだ、っていうんです。まったく、しょうがないですね。人の物をとる
のは犯罪ですよ」


322 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/12 23:30 ID:???
呆れたように紅きライダーがその言葉を言い終わるが早いか、王蛇=ゆかりはカードを一枚
手に取り、ベノバイザーへと差し込んだ。
それは下を向いたエイの図柄が書かれた朱のカード。
その認証音がベノバイザーから響き渡る。

<ファイナルベント>

「悪いけど初っ端から全力で行くわよ!」

王蛇=ゆかりのその威勢のいい言葉とともに現れた、本来ならばライア=神楽の契約モンス
ターである赤きエイ。
その姿を見ても、紅きライダーに動じる気配はない。

「エビルダイバーですか。仮面ライダーライアの契約モンスターですね。
ということは、ファイナルベントはハイドベノン。
本当にやるんですか?無駄かもしれませんよ?」

その言葉を忠告ではなく挑発と取り、王蛇=ゆかりは一回肩をすくめエビルダイバーの上に
飛び乗った。ライアのファイナルベントは見たことがある。
ベノクラッシュならば、ファイナルベントの認証音とともに体が最適化された動きをするの
だが、ハイドベノンではそうも行かないらしい。おそらくは元来の契約モンスターではない
からなのだろうが。


323 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/12 23:31 ID:???
「減らず口もこれを食らったらいえなくなるでしょ、行きなさい、エビルダイバー」
「・・・どうぞ来てください」

まるで、紅きライダーのその言葉に反応するかのように、エビルダイバーは背中に王蛇を乗
せ、加速し始める。
赤き残像が尾となるほどのその速度。
見る見るうちに縮まる二者の距離。

そして、すれ違う瞬間、紅きライダーは地を蹴り、そして王蛇=ゆかりは空を舞った。


エビルダイバーの突進に対し、紅きライダーはジャンプしながらエビルダイバーの上の王蛇
=ゆかりを地面に叩き落したのだ
ちなみにエビルダイバー上で、紅きライダーの攻撃に対してとっさに振られたベノサーベル
はガルトシールドで完全に防がれた。

王蛇=ゆかり自身にはダメージはないが、無論紅きライダーのほうにも被害はない。

「なかなかやるわね・・・・・・」


324 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/12 23:32 ID:???
「もうやめませんか?」

哀れむような響きのその言葉に神経を逆なでされたか、王蛇=ゆかりは再びカードを手に取
った。
そのカードに書かれた図柄は―――サイ。

「うるさいわねー、とことんやってやるって言ったでしょ」
「あれ、いいましたっけ、そんなこと?」
「えーい、二枚目!」

<ファイナルベント>

そして現れるのは、重々しく銀にきらめく二足歩行のサイ。
本来ならば仮面ライダーガイ・暦の契約モンスター、メタルゲラス。

「今度は仮面ライダーガイのファイナルベント、ヘビープレッシャーですか?
無駄だと思いますけど」
「問答無用!」
「まぁ、いいですよ。来てください」

またも紅ライダーの声と共に、メタルゲラスは一回首を回し、王蛇=ゆかりを己と紅きライ
ダーの間に挟み、一直線に突撃する。
王蛇=ゆかりは軽く跳び、本来ならばメタルホーンがあるべきその手にベノサーベルを持ち、
モンスターにその身を託す。
さきほどのが赤き弾丸ならば今度のはさしずめ銀の戦車だろうか。


325 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/12 23:32 ID:???
「今度はさっきの方法じゃ防げないわよ!」

その言葉に、紅ライダーは体の重心を気づかれないくらいゆっくりと横にずらした。
そして再び両者が接触した瞬間、

突撃してきた王蛇=ゆかりの体は横へはじき飛んだ。


回避方法は、重心を横にずらし、己の体に王蛇=ゆかりの体が触れる直前に、触れるであろ
う点を中心に体を90度回転。
そしてそれと同時に横殴りの掌底。
どんなに強力な突進も横からの攻撃には案外もろいものである。

それだけでなく、二つのファイナルベントをたやすく防げたのには、今のヘビープレッシャ
ーもさっきのハイドベノンも所詮は本物ではない紛い物であることも関係している。
本当の契約ライダーと契約モンスターが力を合わせなくては、ファイナルベントの真の威力
は発揮されない。


326 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/12 23:33 ID:???
「二枚目も不発でしたね。だから言ったのに」
「ぐぅぅぅ、三枚目ー!」
弾き飛ばされ倒れた状態から起き上がると同時にゆかりがカードデッキから引いた三枚目の
カード。
紫のそのカードに描かれし図柄は、蛇。

<ファイナルベント>

三度目のファイナルベント
三度目の正直とでも言おうか、それと共についに姿を現す、正真正銘仮面ライダー王蛇・ゆか
りの契約モンスター、ベノスネーカー。
口から吐く液はいかなるものをも溶かすという、巨大な紫蛇。

「三枚目。最後はベノクラッシュですか。まあ、いいですよ。止めはしません。
でもそれが無駄っていうのはすでに一回身を持って経験してるはずですよね?」

「無駄かどうか、ためして見なくちゃ分かんないわよ。」

地を蹴り疾駆するその足。
十分な加速状態で跳び上がり、すでに己の真後ろに控えているベノスネーカーとその足を接
触させる。
地上での己自身の加速に加え、さらに空中でのベノスネーカーによる再加速で、すさまじい
スピードで紅きライダーへとせまる、数々のモンスターに加え、シザースとガイ、二人のラ
イダーをも葬り去った、王蛇のファイナルベント、ベノクラッシュ!


327 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/12 23:34 ID:???
しかし、三度変わらず紅きライダーに避けようというそぶりはない。

その王蛇のバタ足のようなキックを一旦己の右手の盾、ガルトシールドで防ぐと、そのまま
有無を言わせず盾を振り、王蛇=ゆかりの体を地面に叩きつける。
それがかつて戦ったときに紅きライダーがベノクラッシュを破った方法。
そして、おそらくは何もしなければ今回もその結果は変わらない。
―――ならば、

「ベノスネーカー!」

ベノクラッシュの最後の瞬間、ゆかりのその言葉とともにベノスネーカーはその口から、盾
を構える紅きライダーへと溶解液を吐き出した。
王蛇=ゆかりが狙うは溶解液とベノクラッシュの同時二連撃。
溶解液が先ならば、それで盾を溶かせればよし、盾を溶かしきれずともベノクラッシュに耐
え切ることができなくなれば盾はその役を足さなくなる。
ベノクラッシュが先ならば、盾を振り払った瞬間紅きライダーは溶解液を浴びることになる。

しかし、紅きライダーはその攻撃に一瞬たりともあわてることなく、盾で先に到達した溶解
液を受け止めると、躊躇なくそれを迫る王蛇のほうへと投げ捨てた。
当然ながら、それに当たってもわずかに速度を減じただけで、王蛇=ゆかりのファイナルベ
ントは止まらない。

そして、そのわずかな減速の間に、紅きライダーはその右手に炎を生み出し、もう一本のガ
ルトセイバーを召喚した。


328 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/12 23:34 ID:???
インパクトの瞬間響き渡る硬い音。
ベノクラッシュを受け止める、交差された二本の紅き刃!

強力無比な蹴撃と、剣による絶対防御。
一瞬の均衡の後、剣が折れる音と、そして王蛇=ゆかりが後ろへ弾き飛ばされる音が重なっ
た。

両者痛みわけ・・・ではない。

折れた剣で虚空を振り払う紅きライダー。
一瞬刀身と同じ色の紅き炎が剣を纏い、そして剣は・・・元通りに復活した。
まるで、不死鳥が炎の中から甦るが如く。

「まぁ、大体何を考えているかくらい予想はできます。
だけど、何でこういうことには妙に頭が回るんですか?」

「・・・・・・」

紅きライダーの言葉にゆかりは一歩退いた。


329 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/12 23:35 ID:???
あせっているわけではない。
三連続ファイナルベントを防がれた今、それでもゆかりには最後の手段が残されている。

「わたしに戦いを挑むことの無益さが分かりましたか?
わたしはすべてのファイナルベントを知っています。
そして、あたらなければ、どんな強力な技も無意味です」

「すべてのファイナルベント?それはどうかしら」

その言葉に紅きライダーはその動きを止めた。
ゆかりの言葉の真意を測るかのようにその姿を見つめる。

「ふっ、私をここまで追い詰めるとはね・・・こうなったら、最後の手段よ。
ジェノサイダーのファイナルベント、あんたでためさせてもらうわ、良いわね?」

「あぁ、そういう意味ですか・・・それはあんまり良くないんで考え直してもらえませんか?」

言っている内容とは裏腹に、紅きライダーの口調にあせりは見受けられない。
むろんそんな言葉にはまったく耳を貸さず、王蛇=ゆかりは、まずユナイトベントではなく
ベノスネーカーのアドベントのカードを手にした。


330 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/12 23:36 ID:???
当然ながらすぐにはベノバイザーに入れず、それを紅きライダーのほうへと見せ付ける。

「どう?これが私の奥の手、モンスターを合体させるユナイトベントよ。」

もし紅きライダーがベントインの邪魔をする動きを見せたならばゆかりはあえてそれを受け、
その上でユナイトベントを引きなおし、ベントインするつもりだったのだが、紅きライダー
に動く気配はない。
動く代わりに紅きライダーは言葉を口にする。

「ひとつ忠告しておきましょう。ユナイトベントはモンスターを融合させるものではありま
せんよ」

「?じゃあ何なのよ」

「・・・このカードのプロトタイプです」

そういいながら紅きライダーは始めてカードデッキから一枚のカードを取り出した。
それは[CONTRACT]、すなわち契約のカード
しかし、そこに書かれている絵は大きな丸がひとつだけ。
契約したモンスターの名前が書かれるはずの場所には「REDHP」の5文字が書かれてい
る。

「赤HP?再DHP?何そのモンスターの名前、なんて読むの?」
「さぁ。わたしにも分かりません。未完成ですから。」


331 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/12 23:38 ID:???
「ふざけてんの?ま、ユナイトベントが何だって別にいいわ。
ジェノサイダーのファイナルベント、ドゥームズデイからは絶対に逃げられないわよ。
なんたってブラックホールなんだから」

その言葉と共にゆかりは再びカードデッキからカードを引きなおし、
ユナイトベントをベノバイザーに差し込んだ。

ベノバイザーから発せられた音とともに、ベノスネーカーを挟むようにメタルゲラスとエビ
ルダイバーが重なり、融合していく。

ライダーへ変身するときのような反射光が煌き、君臨する獣帝ジェノサイダー。
咆哮をあげるその姿は、ベノスネーカー時よりも何倍も禍々しく、荒々しい。

そして、やはり融合と同時にゆかりの心に満ちてくる破壊衝動。

「最初っからこれを出しとくべきだったかもね」

王蛇=ゆかりがファイナルベントのカードを手に取ったのを見て、紅きライダーは嘆息した。

「・・・、やむをえませんね。無理やり融合させられたままじゃ皆さんがかわいそうですし、」

その言葉とともに、いずこからともなく杖の形状の紅きバイザーが現れる。
それを手に取り、紅き不死鳥のライダーは始めてその己のバイザーにカードを差し込んだ。

<アドベント>

「なっ・・・」
気を失う前、最後に王蛇=ゆかりが聞いたのは、ガルトバイザーから響いたモンスター召喚
の声、そして眼前に現れた灼熱の不死鳥、ガルトフェニックスの咆哮だった。


332 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/12 23:39 ID:???

対峙したちよ父と金色の鳳凰のライダー・オーディン
しかし、ちよ父は口をつぐんだままオーディンに背を向けた
ちよ父のついてこいといわんばかりの行動にオーディンは黙ってその後を歩く。

家の中、奥の奥の部屋
大きな鏡の目の前で二人の一旦歩みは止まった。
そして二人はその中へと入っていく。

ミラーワールドから現実世界へ。
その先に待っていたのは、光のほとんど差し込まれることのない薄暗い部屋、
そして、その部屋の中で大きなベッドに横たわる少女の姿だった。
死んではいない。浅いが息はちゃんとしている。
形容するなら、死んだように眠る少女、というのが最も適当だろう。

「良かった、わたしの体、無事だったんですね・・・」

それを見、小さくそう呟くとオーディンはゆっくりとその体に近づき、
そしてその手を少女に触れた。

その瞬間、光の珠がオーディンの体から飛び出す。
そして同時に少女の体からも光の珠が現れる


333 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/12 23:39 ID:???

刹那、二つの珠が放つ光が空間を支配した

数秒の後、二つの光の珠は、それまでとは異なる主の体の中へと吸い込まれ、それとほぼ同
時にあたりを照らしていた光も消える。

そして、完全に光が収まったとき、それまでオーディンがいた場所にその姿はなくなってい
た。

その場に残っているのは鳳凰の描かれたカードデッキと数枚の金色の羽。
そしてちよ父とオーディンが先ほど通った鏡の中には金色の鳳凰、ゴルトフェニックスの姿
がある。

ベッドに横たわる少女の顔の色が徐々に明るく、生気を取り戻していく。
それを見、ちよ父は眦を少し下げると己も鏡の中へと戻っていった。

そして、少女はゆっくりと目を開けた。



334 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/12 23:41 ID:???
ルルルルルル

ポケットに入れてある携帯電話がなっていることに気づき、大阪はそれを慌てて取り出した。
発信元を見ず、いつまでもなれぬ危なっかしい動作でそれを耳に当てる
買った直後は逆に持ったりしていたものだが、いい加減その間違いは(あまり)しない。

「もしもし・・・・・・えぇ?・・・今から?・・・家やなー?うん、すぐ行くわー」

大阪にだけではない。
榊、神楽、暦、かおり、ライダーとなったもの全員のところへかかってきた電話。
電話の向こうから聞こえる懐かしい声は、いまからちよ宅へ来てほしいと告げた。


ちよ宅の門の前。
榊と神楽が最初に、そしてわずかにそれに遅れて暦、かおり、そして大阪が。
電話を受けてから全員がそれぞれにとっての全速力でそこへ集まった。

ただ、そこには仮面ライダーゾルダこと智の姿はない。

そして五人が集まったと同時に開く門

「あ!」

智がいないという一抹の不安は、ちよ宅の玄関を見て吹き飛んだ。
そこに立っていたのは滝野智、黒沢みなも、そして、一年ぶりに姿を見る美浜ちよであった。


335 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/12 23:46 ID:???
以上、第十章です。

いよいよオリジナルライダーの登場です。
それがどういう役目を果たすのか?
請うご期待(嘘です)

さてと、今日の龍騎、何が凹んだって、朝10時に起きてビデオ見たら
 録画途中で ビ デ オ が 切 れ て ま し た

泣きたかったです(TT)

まあ、何とか知り合いで今日の龍騎をビデオにとってたのがいないか探しますけど。

336 :◆f.SwudF.K6 :03/01/12 23:48 ID:???
ミネルバ氏キタ━━━━ヽ( ゜Θ゜)ノ━━━━!!!!
乙!オリジナルライダーに激しく期待。

ビデオ切れ・・・あう。マジで痛いですな・・・
今回は予告まで素晴らしいので是非見てくださいませ。

337 :仮面ライダーオーディソ ◆8vusChTlC. :03/01/13 00:33 ID:???
久しぶりの書き込みになりますが、続きを書いてきた訳でも、保管サイトを更新したわけでも無く
一応生存報告と言うか何と言うか(w
気づけば新スレも300超えて、保管がオッツカネ(´Д`;)
そろそろバリバリ保管していきたいところです、ハイ。
龍騎が終わる頃には続きを書けると思うので、
私を待っている方はもう少しそのままマターリでお待ち下さい。

余談 
本家龍騎、展開凄すぎ(´Д`;)

338 :メロン名無しさん:03/01/13 00:47 ID:???
>337
わぁ〜い、久々のオーディソさんだー!

>続きを書いてきた訳でも、保管サイトを更新したわけでも無く

ああ、消費税を10%にアプする謀略を練っていたのだな?
この腐れ官僚、早く続き書けぇぇぇ!

・・・・・・すみません。妄想です。告訴は堪忍してください(w
続きは気長に待たせてもらいます。

339 :ミネルバの梟 ◆pXyy/aAePc :03/01/13 01:15 ID:???
をぉぉぉぉぉ

オーディソさん、新作は今週の終わりかー、

龍騎の最終回も近いし・・・
わたしも早いとこ残りの3章+エピローグ書き上げてうpしなけらば

・・・その前に今週の龍騎がなんとしても見たいけど。


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